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医学部偏差値ランキング2027|河合塾・ボーダーと合格者平均

2026年11月04日 更新

医学部医学科は全国81校(国公立50校+私立31校)。河合塾の最新ボーダー偏差値(2027年度入試の予想・10月版/2026年10月13日更新)は72.5〜60.0の6段で、いちばん上の72.5は東京大学(理科III類)と慶應義塾大学の2校です。

− 一般選抜で合格した人の平均偏差値(合格者平均)では、1位が東京大学(理科III類)の74.9、81位が川崎医科大学の55.8

− いちばん多いのはボーダー62.5の32校。65.0以上は46校(国公立26・私立20)

− いちばん低いボーダー60.0(東京女子医科大学・川崎医科大学)でも、模試を受けた人の上位約16%

ひとつ先にお断りします。国公立は共通テスト(6教科8科目が原則)と2次試験、私立の多くは英語・数学・理科2科目の4科目と、受験に必要な科目の負担が大きく違います。だから国公立と私立の偏差値は、同じ数字でも単純に同じ難しさとは比べられません。そのうえでこの記事は、どちらも河合塾の同じ模試の偏差値でそろえて並べています。「同じ模試を受けた人の中での位置」として読んでください。

自分の偏差値を入れると届く大学が出る欄と、「なぜこの順番になるのか」「2027年度はどう動くか」も、目次から飛べます。(2026年11月4日更新)

医学部偏差値ランキング2027|河合塾・ボーダーと合格者平均の記事のアイキャッチ画像

 

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医学部 偏差値 ランキング2027|全81校の河合塾データまとめ(国公立50+私立31)

順位は河合塾 入試結果調査(2026年度入試)の合格者平均偏差値で、丸める前の値で付けています(表示は小数第1位まで)。国公立だけを見たい方は国公立医学部偏差値ランキング(50校)へ、私立だけを見たい方は私立医学部偏差値ランキング(31校)へどうぞ。

順位 大学 区分 合格者平均 ボーダー 共テボーダー
1 東京大学(理科III類) 国立 74.9 72.5 90%
2 京都大学 国立 72.7 70.0 89%
3 大阪大学 国立 72.2 70.0 87%
4 慶應義塾大学 私立 72.1 72.5 —
5 東京科学大学 国立 70.5 70.0 89%
6 名古屋大学 国立 69.7 67.5 86%
6 千葉大学 国立 69.7 67.5 86%
6 奈良県立医科大学 公立 69.7 — 86%
9 東京慈恵会医科大学 私立 69.5 70.0 —
10 九州大学 国立 69.1 67.5 85%
10 横浜市立大学 公立 69.1 67.5 86%
12 東北大学 国立 68.8 67.5 85%
13 神戸大学 国立 68.6 67.5 86%
14 山梨大学※後期 国立 68.6 67.5 85%
15 大阪公立大学 公立 68.3 67.5 85%
16 順天堂大学 私立 68.2 70.0 —
17 日本医科大学 私立 68.1 70.0 —
18 関西医科大学 私立 67.9 67.5 —
19 京都府立医科大学 公立 67.6 65.0 83%
20 国際医療福祉大学 私立 67.6 67.5 —
21 岡山大学 国立 67.5 65.0 84%
22 金沢大学 国立 66.6 65.0 82%
23 広島大学 国立 66.5 65.0 83%
24 東京医科大学 私立 66.4 67.5 —
25 北海道大学 国立 66.3 65.0 84%
26 大阪医科薬科大学 私立 66.2 67.5 —
27 筑波大学 国立 66.1 65.0 85%
28 熊本大学 国立 66.0 65.0 82%
28 新潟大学 国立 66.0 65.0 84%
30 鹿児島大学 国立 66.0 62.5 81%
30 藤田医科大学 私立 66.0 65.0 —
32 名古屋市立大学 公立 65.9 65.0 83%
33 信州大学 国立 65.9 62.5 83%
33 昭和医科大学 私立 65.9 67.5 —
35 長崎大学 国立 65.8 65.0 81%
36 三重大学 国立 65.7 65.0 82%
37 山口大学 国立 65.6 62.5 81%
38 東邦大学 私立 65.5 65.0 —
39 浜松医科大学 国立 65.3 65.0 82%
40 徳島大学 国立 65.2 62.5 82%
41 和歌山県立医科大学 公立 65.1 62.5 81%
41 近畿大学 私立 65.1 65.0 —
43 鳥取大学 国立 65.0 62.5 82%
44 岐阜大学 国立 64.9 65.0 82%
45 札幌医科大学 公立 64.7 62.5 79%
45 大分大学 国立 64.7 62.5 80%
47 旭川医科大学 国立 64.6 62.5 78%
48 滋賀医科大学 国立 64.6 65.0 82%
49 香川大学 国立 64.3 62.5 82%
50 高知大学 国立 64.3 62.5 80%
50 日本大学 私立 64.3 65.0 —
50 産業医科大学 私立 64.3 65.0 —
53 愛媛大学 国立 64.2 62.5 79%
53 愛知医科大学 私立 64.2 65.0 —
55 山形大学 国立 64.1 62.5 81%
56 佐賀大学 国立 64.0 62.5 81%
57 自治医科大学 私立 64.0 67.5 —
58 宮崎大学 国立 63.9 62.5 81%
59 兵庫医科大学 私立 63.8 62.5 —
60 久留米大学 私立 63.7 62.5 —
61 群馬大学 国立 63.7 62.5 81%
62 福井大学 国立 63.6 62.5 79%
63 東北医科薬科大学 私立 63.5 65.0 —
64 富山大学 国立 63.4 62.5 79%
65 杏林大学 私立 63.2 65.0 —
66 聖マリアンナ医科大学 私立 63.1 62.5 —
67 北里大学 私立 63.1 62.5 —
68 福島県立医科大学 公立 63.1 62.5 79%
69 帝京大学 私立 63.0 65.0 —
70 秋田大学 国立 63.0 62.5 80%
71 岩手医科大学 私立 62.6 62.5 —
71 福岡大学 私立 62.6 62.5 —
73 琉球大学 国立 62.5 62.5 79%
74 東海大学 私立 62.1 65.0 —
75 埼玉医科大学 私立 61.9 62.5 —
76 弘前大学 国立 61.3 62.5 78%
77 島根大学 国立 61.0 62.5 79%
78 金沢医科大学 私立 60.8 62.5 —
79 東京女子医科大学 私立 60.7 60.0 —
80 獨協医科大学 私立 59.6 62.5 —
81 川崎医科大学 私立 55.8 60.0 —

81校の幅は55.8〜74.9。上位は国公立が厚く、私立の最上位は4位の慶應義塾大学72.1です。丸める前の値まで同じ大学は同順位で、たとえば6位には名古屋・千葉・奈良県立医科の3校が並びます。逆に、表示が同じ68.6でも神戸大学13位・山梨大学14位と分かれるのは、丸める前の値がわずかに違うためです。

※合格者平均=河合塾 入試結果調査(2026年度入試)/ボーダー・共テボーダー=河合塾 2027年度入試難易予想ランキング表(方式別ランク)10月版(2026年10月13日更新)。共テボーダーは共通テストの得点率。

※合格者平均は英・数・理の3科目平均(徳島・秋田・島根・旭川医科・弘前は英数2科目、群馬は数理2科目の平均)。国公立のボーダーは、医-医の前期日程・一般枠の2次偏差値でそろえました(山梨大学のみ後期日程の値。地域枠など特別枠は除いています)。奈良県立医科大学は前期日程が共通テストのみで2次試験が無いため、ボーダー欄は「—」としています。大学名を押すと各校の入試情報ページに移動します。

国公立50校のうち49校でボーダー(2次偏差値)が62.5〜72.5に収まり、いちばん多いのは62.5の23校で国公立の半数近くを占めます。共テボーダーは78〜90%で、東京大学の90%と旭川医科大学・弘前大学の78%の差は12ポイントです。共テボーダーは河合塾が発表する得点率(1000点満点換算ではなく%表示)で、2次偏差値とは別の物差しなので、この2つを足し引きしないでください。

同じ81校を2枚の画像にもしています。画像を押すと拡大でき、保存して模試の結果と見比べるのにも使えます。色が濃いほど高い値で、順位のセルがつながっている行は同じ順位です。

医学部医学科81校の偏差値ランキング1〜40位(40校)の一覧表。合格者平均は東京大学(理科III類)74.9を先頭に、40位の徳島大学65.2まで。区分(国立・公立・私立)、河合塾のボーダー偏差値、共通テストボーダーを並べてある
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度入試)の合格者平均/河合塾のボーダー偏差値・共テボーダー(2027年度予想・方式別ランク10月版)
医学部医学科81校の偏差値ランキング41〜81位(41校)の一覧表。合格者平均は41位の和歌山県立医科大学・近畿大学65.1から、81位の川崎医科大学55.8まで。区分(国立・公立・私立)、河合塾のボーダー偏差値、共通テストボーダーを並べてある
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度入試)の合格者平均/河合塾のボーダー偏差値・共テボーダー(2027年度予想・方式別ランク10月版)

 

国公立と私立に分けて見る|合格者平均の上位10校

次に、一般選抜で合格した人の平均偏差値(合格者平均)で、国公立・私立それぞれの上位10校を並べます。全校の並びは国公立医学部偏差値ランキング(50校)と私立医学部偏差値ランキング(31校)にまとめています。

国公立の上位10校(合格者平均)

順位 大学 合格者平均 ボーダー 全国順位
1 東京大学(理科III類) 74.9 72.5 1位
2 京都大学 72.7 70.0 2位
3 大阪大学 72.2 70.0 3位
4 東京科学大学 70.5 70.0 5位
5 名古屋大学 69.7 67.5 6位
5 千葉大学 69.7 67.5 6位
5 奈良県立医科大学 69.7 — 6位
8 九州大学 69.1 67.5 10位
8 横浜市立大学 69.1 67.5 10位
10 東北大学 68.8 67.5 12位

私立の上位10校(合格者平均)

順位 大学 合格者平均 ボーダー 全国順位
1 慶應義塾大学 72.1 72.5 4位
2 東京慈恵会医科大学 69.5 70.0 9位
3 順天堂大学 68.2 70.0 16位
4 日本医科大学 68.1 70.0 17位
5 関西医科大学 67.9 67.5 18位
6 国際医療福祉大学 67.6 67.5 20位
7 東京医科大学 66.4 67.5 24位
8 大阪医科薬科大学 66.2 67.5 26位
9 藤田医科大学 66.0 65.0 30位
10 昭和医科大学 65.9 67.5 33位

全国の上位10位(同じ順位があるので11校)に入る私立は、慶應義塾大学と東京慈恵会医科大学の2校だけです。上位20校まで広げても、私立は6校です。ただし国公立は共通テストも課されるので、科目の負担が違う国公立と私立を、偏差値の数字だけで同じ列には並べられません。

※合格者平均=河合塾 入試結果調査(2026年度入試・一般選抜の合格者)。順位は丸める前の値で付け、同じ値は同順位。ボーダー=河合塾 2027年度予想(方式別ランク10月版)。

 

自分の偏差値で何校ねらえるか|入れると届く大学が出ます

ランキングを見たら、次に知りたいのは「自分の偏差値で、どこまで届くのか」だと思います。模試の偏差値を入れると、河合塾のボーダー(2027年度予想・10月版)が届いている大学の数と名前、あと2.5上がると増える大学が出ます。

あなたの模試の偏差値(河合塾の全統記述模試・英数理の平均)

この欄は JavaScript を使います。下の「私立はボーダーで数える」の表でも同じことが分かります。

※ボーダーは「合格の可能性が50%」の線で、届いていれば受かるという意味ではありません。国公立は2次の偏差値で数えているので、共通テストの得点率(共テボーダー)も届いている必要があります。奈良県立医科大学は2次の偏差値が無いため入れていません。

「偏差値65」は上位何%か|順位に置きかえる

表の数字を、実感できる「順位」に翻訳しておきます。偏差値は「その模試を受けた人の中での位置」を表す数字なので、成績が真ん中に多く両はしに少ない、ふつうの山の形に分かれていると考えれば、上位何%かに置きかえられます。

全統記述模試の偏差値を上位何%に置きかえた換算図。偏差値72.5は上位1.2%、70.0は上位2.3%、65.0は上位6.7%、62.5は上位10.6%、60.0は上位15.9%
※成績がふつうの山の形に分かれると考えたときの換算。ボーダー偏差値の出典:河合塾(2027年度予想値)
偏差値 上位何% 100人中 1万人中 医学部でいうと
75.0 0.62% 1番目 62番目 合格者平均1位・東京大学(理科III類)の74.9がこの直下
72.5 1.22% 1番目 122番目 私立最難関のボーダー(慶應義塾)
70.0 2.28% 2番目 228番目 慶應に次ぐボーダー(慈恵・順天堂・日医)
67.5 4.01% 4番目 401番目 私立上位のボーダー(6校)
65.0 6.68% 7番目 668番目 私立中位のボーダー(10校)
62.5 10.6% 11番目 1056番目 私立下位のボーダー(9校)
60.0 15.9% 16番目 1587番目 私立でいちばん低いボーダー(2校)
55.0 30.9% 31番目 3085番目 医学部のボーダーには届かない帯
50.0 50.0% 50番目 5000番目 全体のちょうど真ん中

偏差値65は上位6.68%——100人の学年なら7番目、1万人なら668番目です。偏差値70は上位2.28%で100人に2人。慶應義塾大学のボーダー72.5は上位1.22%、100人に1人の水準です。そして医学部でいちばん低いボーダー60.0でも上位15.87%。「医学部の中では低いほう」でも、模試の母集団の上位6分の1に入っている必要があります。

注意点をひとつ。この換算は「その模試を受けた集団」の中での位置で、全国の同学年全員の中での順位ではありません。模試を受けている時点である程度の層に絞られているので、同学年全体で見れば位置はさらに上になります。

私立はボーダーで数える|偏差値65で21校が射程

自分の偏差値と見比べるときに使うのは、合格可能性50%のラインであるボーダー偏差値です。私立31校のボーダー(2027年度予想)は、2.5刻みの6段しかありません。

私立医学部31校のボーダー偏差値(2027年度予想)の分布。72.5が1校、70.0が3校、67.5が6校、65.0が10校、62.5が9校、60.0が2校。偏差値65.0なら21校が射程に入る
出典:河合塾のボーダー偏差値(2027年度予想・方式別ランク10月版)
ボーダー偏差値 校数 上位何% 射程校数 大学
72.5 1校 1.22% 31校 慶應義塾大学
70.0 3校 2.28% 30校 東京慈恵会医科大学/順天堂大学/日本医科大学
67.5 6校 4.01% 27校 関西医科大学/国際医療福祉大学/東京医科大学/大阪医科薬科大学/昭和医科大学/自治医科大学
65.0 10校 6.68% 21校 藤田医科大学/東邦大学/近畿大学/日本大学/産業医科大学/愛知医科大学/東北医科薬科大学/杏林大学/帝京大学/東海大学
62.5 9校 10.6% 11校 兵庫医科大学/久留米大学/聖マリアンナ医科大学/北里大学/岩手医科大学/福岡大学/埼玉医科大学/金沢医科大学/獨協医科大学
60.0 2校 15.9% 2校 東京女子医科大学/川崎医科大学

使い方はシンプルです。自分の偏差値が65.0まで来ていれば、ボーダー65.0以下の21校(私立31校の3分の2)が射程に入ります。62.5なら11校、67.5なら27校。偏差値を2.5上げるごとに受けられる大学が何校増えるか——これがボーダー表のいちばん実用的な読み方です。ただしボーダーは「2人に1人は落ちる」ラインであって、合格を約束する数字ではありません。

※ボーダー偏差値は河合塾の2027年度予想(方式別ランク・10月版/2026年10月13日更新)。

そのボーダーに、実際に合格した人の平均(合格者平均)を並べたのが次の表です。同じボーダーの中の実力差が見える、この記事でいちばん濃い表だと思います。

大学 ボーダー2027 ボーダー2026 合格者平均
慶應義塾大学 72.5 72.5 72.1
東京慈恵会医科大学 70.0 70.0 69.5
順天堂大学 70.0 70.0 68.2
日本医科大学 70.0 70.0 68.1
関西医科大学 67.5 70.0 67.9
国際医療福祉大学 67.5 67.5 67.6
東京医科大学 67.5 67.5 66.4
大阪医科薬科大学 67.5 67.5 66.2
昭和医科大学 67.5 67.5 65.9
自治医科大学 67.5 67.5 64.0
藤田医科大学 65.0 65.0 66.0
東邦大学 65.0 65.0 65.5
近畿大学 65.0 65.0 65.1
日本大学 65.0 65.0 64.3
産業医科大学 65.0 65.0 64.3
愛知医科大学 65.0 65.0 64.2
東北医科薬科大学 65.0 65.0 63.5
杏林大学 65.0 65.0 63.2
帝京大学 65.0 65.0 63.0
東海大学 65.0 65.0 62.1
兵庫医科大学 62.5 65.0 63.8
久留米大学 62.5 62.5 63.7
聖マリアンナ医科大学 62.5 62.5 63.1
北里大学 62.5 62.5 63.1
岩手医科大学 62.5 62.5 62.6
福岡大学 62.5 62.5 62.6
埼玉医科大学 62.5 62.5 61.9
金沢医科大学 62.5 62.5 60.8
獨協医科大学 62.5 62.5 59.6
東京女子医科大学 60.0 60.0 60.7
川崎医科大学 60.0 60.0 55.8

年度をそろえて2026年度どうしで比べると、31校のうち21校で合格者平均がボーダーを下回ります(上回るのは10校)。ボーダーは「合格の可能性が50%になる」予想のライン、合格者平均は一般選抜で実際に合格した人の模試の平均で、そもそも別の物差しです。開きがいちばん大きいのは川崎医科大学(ボーダー60.0に対し平均55.8)、次いで都道府県ごとに2〜3名を選ぶ独自制度の自治医科大学(67.5に対し64.0)です。逆に上回る側は久留米大学(62.5に対し63.7)や藤田医科大学(65.0に対し66.0)など。同じボーダー62.5(2027年度予想)の9校でも、合格者平均は59.6〜63.8まで開きます。ボーダーの段だけでは見えない序列がここに出ます。なお、2026年度の実績から2027年度予想でボーダーが動いたのは関西医科大学(70.0→67.5)と兵庫医科大学(65.0→62.5)の2校だけです。

※ボーダー2027=2027年度予想/ボーダー2026=2026年度実績/合格者平均=2026年度入試。

帯で見る81校の分布|55.8〜74.9のどこが厚いか

次に、81校をボーダーと同じ2.5刻みの帯でまとめ直すと、分布の形が見えます。

全医学部81校を合格者平均偏差値2.5刻みの帯で数えた分布図。70以上は5校、67.5〜70は16校、65〜67.5は22校、62.5〜65は30校でいちばん厚く、60〜62.5は6校、60未満は2校
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計
合格者平均の帯 校数 国公立 私立 下限の位置
70以上 5校 4校 1校 2.28%
67.5〜70 16校 11校 5校 4.01%
65〜67.5 22校 16校 6校 6.68%
62.5〜65 30校 17校 13校 10.6%
60〜62.5 6校 2校 4校 15.9%
60未満 2校 0校 2校 —

70以上は5校だけの別世界です(東京・京都・大阪・東京科学+慶應義塾)。いちばん厚いのは62.5〜65の30校で、国公立17校と私立13校が同居します。密集ぶりを順位で見ると、60〜69位の10校は合格者平均63.0〜63.7——わずか0.7の幅にひしめきます。この帯まで来ると順位の1つ2つの差はもう実力差を表さないので、学費・共通テストの要否・配点の相性で選び分ける段階です。

※合格者平均=河合塾 入試結果調査(2026年度入試)。

 

河合塾の医学部偏差値 最新|10月版のボーダー6段に81校を並べた一覧

次は河合塾のボーダー偏差値(2027年度入試の予想・合格可能性50%のライン)です。最新は10月版(2026年10月13日更新)。段の高い順に、左に国公立・右に私立を並べ、同じ段の中は合格者平均が高い順にしました。志望校と同じ段に、ほかにどの大学が並んでいるかがひと目で分かります。大学名を押すと各大学の入試情報のページに進めます。

国公立 私立
ボーダー偏差値 72.5|国公立1校・私立1校
東京大学(理科III類) 慶應義塾大学
ボーダー偏差値 70.0|国公立3校・私立3校
京都大学 東京慈恵会医科大学
大阪大学 順天堂大学
東京科学大学 日本医科大学
ボーダー偏差値 67.5|国公立8校・私立6校
千葉大学 関西医科大学
名古屋大学 国際医療福祉大学
九州大学 東京医科大学
横浜市立大学 大阪医科薬科大学
東北大学 昭和医科大学
神戸大学 自治医科大学
山梨大学(後期)
大阪公立大学
ボーダー偏差値 65.0|国公立14校・私立10校
京都府立医科大学 藤田医科大学
岡山大学 東邦大学
金沢大学 近畿大学
広島大学 日本大学
北海道大学 産業医科大学
筑波大学 愛知医科大学
新潟大学 東北医科薬科大学
熊本大学 杏林大学
名古屋市立大学 帝京大学
長崎大学 東海大学
三重大学
浜松医科大学
岐阜大学
滋賀医科大学
ボーダー偏差値 62.5|国公立23校・私立9校
鹿児島大学 兵庫医科大学
信州大学 久留米大学
山口大学 聖マリアンナ医科大学
徳島大学 北里大学
和歌山県立医科大学 岩手医科大学
鳥取大学 福岡大学
大分大学 埼玉医科大学
札幌医科大学 金沢医科大学
旭川医科大学 獨協医科大学
香川大学
高知大学
愛媛大学
山形大学
佐賀大学
宮崎大学
群馬大学
福井大学
富山大学
福島県立医科大学
秋田大学
琉球大学
弘前大学
島根大学
ボーダー偏差値 60.0|国公立0校・私立2校
東京女子医科大学
川崎医科大学
2次のボーダー偏差値の掲載なし|国公立1校
奈良県立医科大学

ボーダー65.0以上は46校(国公立26・私立20)で、81校の半分を少し超えます。いちばん多いのは62.5の32校で、そのうち23校が国公立です。国公立のボーダーは62.5より下がなく、60.0の2校(東京女子医科大学・川崎医科大学)はどちらも私立です。

※ボーダー=河合塾 2027年度入試難易予想ランキング表(方式別ランク)10月版(2026年10月13日更新)。国公立は前期日程・一般枠の2次偏差値(山梨大学は医学科に前期日程が無いため後期日程)、私立は主たる一般方式。地域枠などの特別枠は含みません。奈良県立医科大学は前期日程の2次に学力検査が無く、2次のボーダー偏差値の掲載が無いため、いちばん下に置いています。

10月13日の更新で動いた大学

河合塾の9月版と10月版を81校で1校ずつ照らし合わせると、前期で動いたのは北海道大学(67.5→65.0)と熊本大学(62.5→65.0)の2校だけでした。後期は千葉大学(72.5→70.0)と宮崎大学(70.0→67.5)です。共通テストのボーダー得点率(医学科の行)と、私立31校のボーダー偏差値は、全校が9月版と同じです。

大学 日程 9月版 10月版 共テ
北海道大学 前期 67.5 65.0 84%(同じ)
熊本大学 前期 62.5 65.0 82%(同じ)
千葉大学 後期 72.5 70.0 90%(同じ)
宮崎大学 後期 70.0 67.5 86%(同じ)

同じ段でも、合格者平均には最大6.4の幅

ボーダーは2.5刻みなので、同じ段に何校も並びます。段ごとに、一般選抜で合格した人の平均偏差値(合格者平均)がいちばん高い大学と低い大学を出しました。

ボーダー 合格者平均の最高 最低 幅
72.5 東京大学(理科III類)
74.9
慶應義塾大学
72.1
2.8
70.0 京都大学
72.7
日本医科大学
68.1
4.6
67.5 千葉大学
69.7
自治医科大学
64.0
5.7
65.0 京都府立医科大学
67.6
東海大学
62.1
5.5
62.5 鹿児島大学
66.0
獨協医科大学
59.6
6.4
60.0 東京女子医科大学
60.7
川崎医科大学
55.8
5.0

幅がいちばん大きいのは62.5の段で、鹿児島大学の66.0から獨協医科大学の59.6まで6.4あります。段で志望校を絞ったら、同じ段の中の差は合格者平均と共通テストの得点率で見るのが近道です。

※河合塾 難易予想ランキング表(方式別ランク)10月版・2026年10月13日更新(9月版は2026年9月取得分)、同 入試結果調査(2026年度入試)の合格者平均(一般選抜の合格者・英数理の偏差値の平均)。

▶ この記事の内容は、動画でも解説しています(YouTube)
【10/13河合塾更新】全医学部偏差値ランキング|81校・6つの段

 

河合塾と駿台で偏差値が違う理由|表を横断で比べない

「河合塾の表と駿台の表で、同じ大学なのに数字がぜんぜん違う」——毎年必ず受ける質問です。結論、どちらも本当の数字です。偏差値は「その模試を受けた人の中での位置」なので、受験者の顔ぶれが変われば、同じ実力でも数字は変わります。難関大の志望者が多く集まる模試ほど偏差値は低く出て、受験者層が広い模試ほど高く出る。それだけの話で、どちらかが間違っているわけではありません。

だから使い方は1つ。志望校の判定は「同じ主催者の模試」と「同じ主催者の偏差値表」をセットで見ることです。河合塾の表には全統模試の偏差値を、駿台の表には駿台模試の偏差値を当てる。違う模試の数字どうしを突き合わせて一喜一憂するのが、いちばんもったいない使い方です。この記事の数字はすべて河合塾でそろえています。他社の表と数字が違っても、それは矛盾ではありません。

 

医学部予備校の寮費はいくら?答えは資料に|太宰府アカデミー(無料)

偏差値がいちばん低い医学部|「入りやすい」とは別物

検索でいちばん多い疑問に、データで正面から答えます。まず私立を、合格者平均が低い順に10校並べます。

低い順 大学 合格者平均 ボーダー 実質倍率 全国順位
1 川崎医科大学 55.8 60.0 7.76倍 81位
2 獨協医科大学 59.6 62.5 20.66倍 80位
3 東京女子医科大学 60.7 60.0 8.57倍 79位
4 金沢医科大学 60.8 62.5 19.97倍 78位
5 埼玉医科大学 61.9 62.5 24.54倍 75位
6 東海大学 62.1 65.0 16.79倍 74位
7 岩手医科大学 62.6 62.5 9.06倍 71位
8 福岡大学 62.6 62.5 12.21倍 71位
9 帝京大学 63.0 65.0 35.25倍 69位
10 北里大学 63.1 62.5 5.93倍 67位

私立の最下位は川崎医科大学の55.8(81位)。ボーダーでは60.0が2校(東京女子医科大学・川崎医科大学)、62.5が9校で、ここが私立の下限帯です。ただし実質倍率の列を見てください。帝京大学の35.25倍は全81校で最高、埼玉医科大学24.54倍・獨協医科大学20.66倍と、偏差値の低い帯にはむしろ高い倍率が並んでいます。

※合格者平均=2026年度入試/ボーダー=2027年度予想/実質倍率=文部科学省(2025年度入試)。

国公立も同じ並べ方で10校です。

低い順 大学 合格者平均 共テ平均 実質倍率 全国順位
1 島根大学 61.0 776点 4.09倍 77位
2 弘前大学 61.3 762点 5.15倍 76位
3 琉球大学 62.5 813点 3.50倍 73位
4 秋田大学 63.0 807点 2.91倍 70位
5 福島県立医科大学 63.1 798点 2.46倍 68位
6 富山大学 63.4 805点 3.49倍 64位
7 福井大学 63.6 817点 2.97倍 62位
8 群馬大学 63.7 814点 2.53倍 61位
9 宮崎大学 63.9 816点 3.66倍 58位
10 佐賀大学 64.0 813点 3.39倍 56位

国公立の最下位は島根大学の61.0(77位)。それでも合格者の共通テスト平均は776点(1000点換算)で、共通テストで77.6%を取ったうえでの数字です。弘前大学は合格者平均61.3で76位ですが、2025年度の実質倍率5.15倍は国公立50校で最高でした。私立で2025年度の実質倍率が高かった10校のうち、合格者平均で私立の15位以内に入るのは3校だけ。倍率が低かった10校では5校でした。倍率の高さと合格に必要な学力は、ほとんど結びついていません。「偏差値が低い=入りやすい」でも「倍率が低い=穴場」でもないことは、入りやすい医学部はどこか|倍率ではなく合格者平均偏差値で見る全81校で1校ずつ検証しています。

※合格者平均・共テ平均=2026年度入試/実質倍率=文部科学省(2025年度入試)。

 

なぜこの順番になるのか|偏差値の序列を決める3つの理由

ランキングの数字だけを見ていると、「なぜこの大学がこの位置なのか」が分かりません。全81校のデータを並べ直すと、序列の裏には3つの理由が見えてきます。

理由1|私立は「学費が安いほど難しい」

学費の安い私立10校に、ボーダーと合格者平均の私立内順位を並べます。

安い順 大学 6年の学納金 ボーダー 合格者平均の私立内順位
1 国際医療福祉大学 1,850万円 67.5 6位
2 順天堂大学 2,080万円 70.0 3位
3 関西医科大学 2,100万円 67.5 5位
4 藤田医科大学 2,152万円 65.0 9位
5 日本医科大学 2,200万円 70.0 4位
6 東京慈恵会医科大学 2,250万円 70.0 2位
7 自治医科大学 2,260万円 67.5 16位
8 慶應義塾大学 2,270万円 72.5 1位
9 東邦大学 2,580万円 65.0 11位
10 昭和医科大学 2,700万円 67.5 10位

安い10校のうち8校が、ボーダー67.5以上の私立の上位帯です。学費が安い大学ほど、合格に必要な偏差値は高い側に並んでいます。

※6年の学納金=各大学が公表している学費(2026年度入学者・入学金と授業料など。寮費・生活費は含みません)をもとに太宰府アカデミー集計。2027年度入学者の額は、出願前に各大学の公式ページで確かめてください。

この形は長い目で見るともっとはっきりします。2010年から2026年までに私立のボーダーがどう動いたかを数えると、学費が安い側の9校で下がったのは1校だけ、高い側の9校では6〜7校が下がっていました。

ただし、学費を下げればすぐ難しくなるわけではありません。関西医科大学は2023年度に6年の学費を2,770万円から2,100万円に下げ、その年の受験者は3,569人から5,127人へ44%増えました。それでもボーダーが67.5から70.0に上がったのは値下げの2年後で、2027年度の予想ではまた67.5に戻っています。藤田医科大学も2026年度に2,980万円から2,152万円へ下げましたが、ボーダーは65.0のままです。2027年度は藤田医科大学の値下げ2年目で、関西医科大学の例と同じなら、動くとすればこの1〜2年です。

※ボーダー=河合塾(2010〜2026年度の実績と2027年度予想)。学費と受験者数=各大学の公表・文部科学省の集計をもとに太宰府アカデミー集計(学費の安い・高い9校は、私立のうちボーダーの記録がそろう27校を学費順に3つに分けた上と下)。2校の例なので、値下げの効き方を言い切ることはできません。

理由2|国公立は「共テの配点が大きい大学ほど、共テボーダーは低め」

「共通テストを重く見る大学は、共テで高得点が要る」と思われがちですが、データは逆でした。共テの配点が全体の4割未満の15校では、共テボーダー85%以上が8校。配点が5割5分以上の13校では、85%以上は1校だけです。

理由は、東京大学・京都大学・大阪大学・東北大学のような難しい大学ほど、2次試験の配点を大きくして2次で選ぶからです。共テの配点が大きい大学で大事なのは「共テの得点そのもの」より、共テで遅れると2次で逆転しにくいという点です。出願先を決めるときは、共テの得点率と配点の比率を組にして見てください。全50校の数字は国公立医学部の共通テストボーダーにあります。

※共テの配点比率=各大学の2027年度入試の配点。共テボーダー=河合塾 2027年度予想(10月版)。国公立50校のうち前期日程の行で集計(太宰府アカデミー)。

理由3|ボーダーと合格者平均がずれるのは「2.5刻み」と「50%の線」だから

同じ大学なのに、ボーダーと合格者平均の数字が合わないことがよくあります。理由は2つです。

1つめは、ボーダーが2.5刻みだということ。国公立では2次のボーダー62.5に23校が集まり、同じ62.5の中でも共テボーダーは78〜83%に分かれます。上の河合塾10月版の表で、同じ段の合格者平均に最大6.4の幅があったのも同じ理由です。

2つめは、ボーダーが「合格の可能性が50%」の線だということ。国公立では、2026年度の共テボーダーと、実際に合格した人の共テ平均がほぼ同じでした。つまり合格した人の半分近くは、共テがボーダーより下だったことになります。「ボーダーに届かなかったら出願しない」は、もったいない判断です。

※河合塾 2027年度予想(10月版)・2026年度の共テボーダーと入試結果調査の合格者平均(国公立)をもとに太宰府アカデミー集計。

 

2027年度入試はどう動くか|偏差値表に出ない5つの変化

偏差値表は「去年の結果と夏の模試」から作られます。表にはまだ出ていない、2027年度の入試を動かしそうな変化を5つ挙げます。どれも「こうなる」と言い切れるものではないので、向きとして読んでください。

① 共通テストの「高校卒業者など」が8.1%増えた
2027年度の共通テストの志願者(出願最終日の速報)は490,725人で前の年とほぼ同じですが、現役が1.6%減り、既卒などを含む「高等学校卒業者等」は80,320人で8.1%増えました。医学部は既卒の受験生が多いので、18歳の人口が減っても易しくなるとは限りません。

② 夏の模試では、国公立の医学部を志望する人が前の年の100人に対して93人
私立の医学部は97人でした。ただし去年の同じ模試は101人だったのに実際の出願は約5%減っていて、夏の模試は実際とずれることがあります。

③ 前の年に足切りがあった大学は、翌年に志願者が減りやすい
2025年度に足切り(共通テストの点による第1段階選抜)をした29大学のうち21大学で、2026年度の前期の志願者が全体より減りました。2026年度に足切りをした大学は、2027年度は志願者が減る向きです。ただし倍率は難しさではありません。難しさは合格者平均で見ます。

④ 私立は2月4日に6校の1次試験が重なる
東北医科薬科大学・埼玉医科大学・兵庫医科大学が2月4日に移り、聖マリアンナ医科大学・藤田医科大学・金沢医科大学(2日目)と重なります。同じ日の大学は併願できないので、1校あたりの志願者は減る向きです。

⑤ 定員は2027年度はほぼ同じ、2028年度から減らす方向
2027年度の医学部の入学定員は計画で9,336人(前の年より41人減)とほぼ同じです。国は2026年7月の方針で「2028年度以降の医学部定員の削減」に言い方を変えていて、主に地域枠などの臨時定員が対象になる見込みです。11月4日の国の検討会が次の山になります。

※①大学入試センター(2027年度共通テスト志願者数の速報・2026年10月2日17時時点)/②河合塾 第2回全統共通テスト模試の志望動向(Kei-Net・2026年10月14日掲載のグラフ)/③Kei-Net の前期志願状況をもとに太宰府アカデミー集計/④各大学の2027年度入試要項/⑤文部科学省の2027年度の定員計画・厚生労働省「医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会」第15回資料(骨太の方針2026)。

 

医学部ランキングは偏差値だけではない|出口と学費で並びが変わります

「医学部ランキング」で調べている方の中には、偏差値以外の並びを見たい方もいると思います。実際、同じ81校を別の物差しで並べ直すと、順位はまるで変わります。僕が受験生に見せているのは次の3つです。

− 入口の難易度=この記事の偏差値ランキング(全81校)

− 出口の実績=入学した人が6年で医師になれた割合

− お金=6年間で払う学費

この3つは、驚くほど一致しません。たとえば弘前大学は合格者平均61.3で国公立49位——偏差値では下から2番目です。ところが入学後に6年で医師になれた割合は85.9%で、こちらは国公立25位。入口で49位、出口で25位という逆転が起きています。

6年で医師になれた割合の上位10校に、偏差値の全国順位を並べるとこうなります。

順位 大学 6年で医師になれた割合 合格者平均 偏差値の全国順位
1 金沢大学 97.40% 66.6 22位
2 自治医科大学 96.92% 64.0 57位
3 鹿児島大学 93.41% 66.0 30位
4 三重大学 92.80% 65.7 36位
5 大阪公立大学 92.66% 68.3 15位
6 順天堂大学 91.54% 68.2 16位
7 横浜市立大学 91.09% 69.1 10位
8 東京大学(理科III類) 90.98% 74.9 1位
9 名古屋市立大学 90.91% 65.9 32位
10 千葉大学 90.38% 69.7 6位

上位10校のうち、偏差値でも全国10位以内に入るのは3校(横浜市立大学・東京大学・千葉大学)だけです。2位の自治医科大学は、偏差値では57位です。

※6年で医師になれた割合=6年で卒業した割合×国家試験の合格率。文部科学省医学教育課調べ「医学部医学科における国家試験等の状況」(令和元年度入学者)をもとに太宰府アカデミー集計。合格者平均=河合塾 入試結果調査(2026年度入試)。

学費でも同じことが起こります。私立でいちばん安い国際医療福祉大学は6年1,850万円(2026年度入学者。2027年度は1,830万円)ですが、ボーダー偏差値は67.5で私立の上位帯です。「学費が安い=入りやすい」も成り立ちません。学費の安い10校の表は、上の「なぜこの順番になるのか」に置いています。

偏差値の順位だけで志望校を絞ると、この2つの軸が見えないまま決めることになります。出口と学費のランキングは別の記事にまとめているので、この表と並べて見てください。

− 医学部の留年率・進級率・卒業率・国試合格率ランキング|6年で医師になれる確率は全国平均81.7%。入口の順位と入れ替わる大学がいくつもあります

− 私立医学部 学費ランキング|6年総額1,850万円〜4,550万円で2.5倍の開きがあります

 

太宰府アカデミーの視点|偏差値表は「順位表」ではなく「地図」

この表を毎年つくっていて思うのは、偏差値表を「どちらの大学が上か」を決める順位表として使うと、選択肢を自分で狭めてしまうということです。地図としての使い方を3つに整理します。

①自分の偏差値から「射程に入る校数」を数える。大学名を1校ずつ眺めるのではなく、ボーダーの段で数えてください。65.0まで来れば私立21校、62.5でも11校。「あと2.5でいくつ増えるか」が分かると、次の模試までにやることが決まります。

②62.5〜65の帯まで来たら、偏差値以外の物差しに切り替える。この帯には30校が同居していて、順位の1つ2つの違いはもう実力差を表しません。学費、共通テストの要否、配点、通える範囲——そして必ず過去問で、出題形式との相性を確かめてください。

③数字の低さを、そのまま入りやすさと読まない。ボーダーと合格者平均が3.5離れる自治医科大学のように、開きの大きい大学には入試制度の理由があります。気になる大学が出てきたら、偏差値の1行だけでなく、倍率・合格最低点・繰上合格まで見に行くほうが早いです。

正直に言うと、僕が毎年この記事を更新している理由は、偏差値の数字だけが独り歩きするのが嫌だからです。「偏差値60の医学部」と聞くと簡単そうに響きますが、実際は上位15.9%。逆に「72.5」は絶望的に響きますが、上位1.2%は毎年そこへ駆け上がる人がいる幅でもあります。数字は順位に置きかえて、地図として使ってください。

 

医学部の偏差値についてよくある質問

Q. 偏差値65は上位何%ですか?
A. 上位6.68%です(成績がふつうの山の形に分かれると考えたときの換算)。100人の学年なら7番目、1万人なら668番目にあたります。偏差値70なら上位2.28%、60なら上位15.87%。いずれも「その模試を受けた集団の中」での位置です。

Q. 偏差値がいちばん低い医学部はどこですか?
A. 2026年度入試の合格者平均では川崎医科大学の55.8が81位で、私立のボーダーでは60.0の2校(東京女子医科大学・川崎医科大学)が下限です。国公立の最下位は島根大学の61.0ですが、合格者は共通テストで平均776点(1000点換算)を取っています。

Q. 医学部の格付け・序列はどう見ればいいですか?
A. 合格者平均で見た上位5校(東京74.9・京都72.7・大阪72.2・慶應義塾72.1・東京科学70.5)は毎年ほぼ安定していますが、その下は一列の序列になりません。60〜69位の10校が0.7の幅にひしめくように、中位以下の順位は年度で入れ替わります。「格付け」として固定的に読むより、2.5刻みの帯で捉えるほうが実態に合います。

Q. 国公立と私立では、どちらの偏差値が高いですか?
A. 合格者平均で見ると、全国の上位20校のうち14校が国公立です。私立でいちばん高いのは慶應義塾大学(72.1・全国4位)です。ただし国公立は共通テストも課されるので、科目の負担が違う両者を偏差値の数字だけで同じ列には比べられません。

Q. 2026年10月13日の河合塾の更新で、変わった大学はありますか?
A. 前期は北海道大学(67.5→65.0)と熊本大学(62.5→65.0)の2校です。後期は千葉大学(72.5→70.0)と宮崎大学(70.0→67.5)が動きました。私立31校のボーダー偏差値は、全校が9月版と同じです。

Q. ボーダー偏差値と合格者平均は、どちらを見ればいいですか?
A. 両方を並べて見ます。ボーダーは2027年度入試の予想(合格の可能性50%の線)、合格者平均は2026年度入試で一般選抜に合格した人の模試の偏差値の平均です。大学の位置を知るにはボーダーの段、同じ段の中の差を見るには合格者平均が向いています。

Q. 倍率が高い大学ほど難しいのですか?
A. いいえ。倍率は1つの席を何人で争ったかで、受けやすさや併願のしやすさで大きく動きます。私立で実質倍率が高かった10校のうち、合格者平均で私立の15位以内に入るのは3校だけでした。難しさは合格者平均で見てください。

Q. 河合塾と駿台で偏差値が違うのはなぜですか?
A. この記事の81校の数字はすべて河合塾の全統模試のもので、母集団が違う駿台の模試とは数字が一致しないのがむしろ正常です。判定は「同じ主催者の模試と偏差値表」のセットで見てください。

 

まとめ|医学部の偏差値、5つのポイント

・医学部は全81校(国公立50+私立31・防衛医科大学校を除く)。2026年度入試の合格者平均偏差値は74.9(東京大学)〜55.8(川崎医科大学)

・河合塾のボーダー偏差値(2027年度予想・10月版)は72.5〜60.0の6段。65.0以上は46校(国公立26・私立20)、いちばん多いのは62.5の32校。私立は72.5(慶應義塾)〜60.0(東京女子医科・川崎医科の2校)

・偏差値65は上位6.68%。いちばん低いボーダー60.0でも上位15.87%で、「気軽に入れる医学部」は存在しない

・偏差値65.0なら私立21校、62.5なら11校が射程。2026年度どうしの比較では、私立31校中21校で合格者平均がボーダーを下回る(ボーダーと合格者平均は別の物差し)

・いちばん厚い帯は62.5〜65の30校。60〜69位は0.7の幅に10校がひしめき、ここから先は学費・共通テストの要否・配点で選ぶ

・序列の裏には3つの理由がある:私立は学費が安いほど難しい/国公立は共テの配点が大きいほど共テボーダーは低め/ボーダーは2.5刻みの50%の線。2027年度は既卒の増加・前年の足切り・2月4日の重なり・2028年度からの定員削減の方向が効きそう

ボーダーの予想値は秋に改定されます。改定のたびにこの表を最新にしておくので、模試の結果が届いたら、また見に来てください。

九州に絞った並びは、九州の医学部ランキング|1位は物差しで3校に分かれるで物差し別に見られます。

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本日の記事は以上です。

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◆筆者プロフィール

後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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