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私立大学医学部医学科入試情報【まとめ】

関西医科大学医学部の偏差値67.5と学費2,100万円|2027年度入試

2026年08月19日 更新

こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。

「関西医科大学 偏差値」。この検索、うちのサイトだけで年間8万4千回以上表示されています。ところがクリックされるのは0.14%。ほとんどの人が、知りたい答えを見つけられないまま帰っているということです。

理由は分かる気がします。出てくるのは偏差値と学費の数字だけで、実際に何点取れば受かるのか、地域枠はどれくらい違うのか、来年何が変わるのかまで書いてあるページが、ほとんど見当たりません。

そこで大学の公表資料を全部並べ直しました。すると、正直これは知らないと損をする、という数字が3つ出てきました。

− 学費っていくら? 私立だからやっぱり高いんでしょ?

− 合格最低点はどのくらい?

− 地域枠って、そんなに有利なの?

以下、データで裏を取りながら進めます。

 

関西医科大学医学部の偏差値は67.5|学費は私立最安クラス

最初に数字を並べておきます。

  • 学費は6年間2,100万円(初年度290万円、次年度以降362万円)。2023年度入学者から670万円の値下げで、私立医学部31校でいちばん安いグループに入りました
  • 一般前期の上位30名は特待生で190万円免除。この場合の6年間総額は1,910万円です
  • 偏差値は2027年度予想が67.5(河合塾 全統模試・6月時点の予想値)。2026年度入試の実績は70.0で、私立31校では上位グループです
  • 一般前期の2次正規合格最低点は305点/500点=61.0%(2025年度入試)
  • 2027年度は一般前期の一次が2月2日に、二次が2月20日・21日の2日間に拡大します

学費と偏差値を並べると、この大学の立ち位置がはっきりします。私立で最も安いグループでありながら、偏差値は上位。安いから入りやすい、という大学ではありません。

合格者平均偏差値は67.9|私立31校中5位

学費の次は、合格者の学力水準を細かく見ます。河合塾の入試結果調査(2026年度)によれば、全統模試を受けて関西医科大学医学部に合格した人の記述模試平均は67.9(英66.4・数68.4・理69.0)私立31校中5位、国公立を含む全81校中20位(防衛医科大学校を除く)に相当します。

関西医科大学医学部の合格者平均偏差値67.9は私立31校中5位(河合塾 入試結果調査2026年度・全統模試)
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

前年の69.0からは-1.0と、上位校としては大きめの調整が入りました。それでも順天堂(68.2)・日本医科(68.1)を0.2〜0.3差で追う5位で、私立トップ層の一角という位置は揺らいでいません。理69.0・数68.4に対して英66.4と、理数が引っ張る合格者層です。

私立順位 大学 総合
2位 東京慈恵会医科大学 68.5 69.4 70.6 69.5
3位 順天堂大学 69.2 67.4 68.1 68.2
4位 日本医科大学 68.3 67.7 68.4 68.1
5位 関西医科大学 66.4 68.4 69.0 67.9
6位 国際医療福祉大学 68.4 66.6 67.7 67.6
7位 東京医科大学 66.2 66.1 67.0 66.4

※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です(一般・推薦・総合型を含む)。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

関西医科大学の全国順位と、同じ帯の大学は、医学部偏差値ランキング2027(全81校・国公立と私立)の一覧表で確かめられます。

 

学費は6年間2,100万円|2023年度から670万円下がりました

まず学費からいきます。ここがこの大学のいちばん大きな特徴だからです。

関西医科大学 医学部の6年間学費が2,770万円から2,100万円へ670万円値下げ、特待生は1,910万円
出典:関西医科大学 受験生サイト「学費・奨学金」/太宰府アカデミー調べ

2022年度入学者までは6年間2,770万円でした。それが2023年度入学者から2,100万円へ。670万円の値下げです。私立医学部で数百万円単位の値下げをした大学はほとんどありません。

項目 初年度 次年度以降(毎年)
入学金 100万円
授業料 160万円 160万円
実験実習費 10万円 42万円
施設設備費 10万円 110万円
教育充実費 10万円 50万円
年度別納入金 290万円 362万円
6年間総計 2,100万円(特待生は1,910万円)
その他納入金(諸会費) 27万円 5.6万円/6年間で55万円

内訳を見ると、初年度は入学金100万円を含めて290万円、次年度以降が年362万円です。初年度の負担が軽い形になっているのが特徴で、入学時にまとまった額を用意しにくい家庭には現実的な設計です。別途、諸会費が6年間で55万円かかります。

さらに特待生制度があります。一般選抜試験(前期)合格者の上位30名は、初年度納入金のうち授業料・実験実習費・施設設備費・教育充実費の全額190万円が免除されます。この場合、初年度は入学金の100万円のみ。6年間の総額は1,910万円になります。

上位30名という枠は、私立医学部の特待生制度としては広いほうです。前期を受けるなら、狙う価値のある数字だと思います。

 

合格最低点は一般前期で61.0%|満点が2025年度から変更に

次に合否ラインです。関西医科大学は2次正規合格者の最低点を公表しています。

関西医科大学 医学部 一般前期の2次正規合格最低点 得点率推移(2020年度61.5%から2025年度61.0%まで61〜68%で推移)
出典:関西医科大学 公表の入試結果(2020〜2025年度入試)/太宰府アカデミー調べ

一般前期の得点率は、2020年度61.5%、2021年度68.0%、2022年度62.5%、2023年度63.5%、2024年度67.3%、2025年度61.0%。61.0%〜68.0%の間で、年ごとに7ポイントほど動きます。兵庫医科大学のように毎年6割前後で安定する大学とは違い、年による差が大きめです。

年度 前期 2次正規 得点率 後期 2次正規 得点率 満点
2025年度 305 61.0% 367 73.4% 500
2024年度 269 67.3% 276 69.0% 400
2023年度 254 63.5% 291 72.8% 400
2022年度 250 62.5% 255 63.8% 400
2021年度 272 68.0% 261 65.3% 400
2020年度 246 61.5% 246 61.5% 400
2019年度 249 62.3% 223 55.8% 400

ここで必ず押さえてほしいのが満点の変更です。2025年度から一般選抜の満点が400点→500点に変わりました。2024年度の269点と2025年度の305点を単純比較すると「上がった」ように見えますが、得点率では67.3%→61.0%で下がっています。点数ではなく得点率で見てください。

もう1つ、後期の数字にも注目です。2025年度は前期61.0%に対し後期73.4%。12.4ポイント高くなっています。2023年度も前期63.5%に対し後期72.8%でした。後期は募集人員が少なく、前期で決まらなかった上位層が集まるため、要求水準が一段上がります。「前期がだめでも後期がある」という考え方は、この大学では通用しにくいです。

落ちた場合の話も書いておきます。関西医科は不合格だった人が自分の得点を確認できます。返ってくるのは科目別の得点です。申請の時期と方法はその年の大学発表で確認してください。

出典:各大学の成績開示要領をもとに太宰府アカデミー集計(実施の有無と開示内容は2022年度調査。申請期間は毎年変わるため、その年の大学公式発表で確認してください)

 

地域枠は一般より27〜55点低い|静岡県枠は11ポイント差

2025年度の数字で、いちばん差が大きかったのがここです。

関西医科大学 医学部 2025年度入試における一般前期と新潟・大阪・静岡の各地域枠の2次正規合格最低点の差(最大55点)
出典:関西医科大学 公表の入試結果(2025年度入試)/太宰府アカデミー調べ

一般前期305点に対し、新潟県地域枠278点(−27点)、大阪府地域枠272点(−33点)、静岡県地域枠250点(−55点)。得点率にすると一般61.0%に対し静岡県枠は50.0%で、11ポイントの差です。

区分 2025年度 2次正規最低点 得点率 一般前期との差
一般前期 305/500 61.0%
新潟県地域枠 278/500 55.6% −27点
大阪府地域枠 272/500 54.4% −33点
静岡県地域枠 250/500 50.0% −55点

500点満点で55点の差は小さくありません。ただし、これは修学資金と義務年限とセットの数字です。地域枠は卒業後に指定された地域・診療科で一定年数勤務することが条件になります。離脱すれば修学資金の一括返還が必要になるのが一般的です。

点差だけで飛びつく判断はおすすめしません。静岡県枠なら静岡県で、大阪府枠なら大阪府で、卒業後の9年前後をどう過ごすことになるのか。その条件を最後まで読んで、納得できるかどうかで決めてください。納得できるなら、55点の差は大きな武器になります。

なお2027年度は、地域枠一般選抜試験について「臨時定員増設置構想中」と大学が案内しています。募集人員が動く可能性があるので、要項を必ず確認してください。

最後に、なぜここに枠が置かれているのかを国の数字で見ておきます。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、大阪府は288.6で全国7位、上位16県に入る医師多数県です。 大阪府は医師が多い側です。指標が高くても枠があるのは、医師が都市部に寄っているためです。都道府県単位で足りている=どこでも足りている、ではありません。

出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計

 

2027年度入試の変更点|1次は2月2日、2次は2日間に拡大

2027年度(令和9年度)入試で、一般選抜前期の日程が変わります。

  • 一次試験:1月31日 → 2月2日(2月に移動)
  • 二次試験:2月14日の1日 → 2月20日・21日の2日間に拡大

この2つは併願計画に直接効きます。一次が2月に移ったことで、1月末に固まっていた他大学の日程との重なり方が変わります。また二次が2日間になったということは、選抜の内容そのものが変わる可能性があるということです。1日で終わっていたものが2日に増える以上、見られる項目が増えていると考えるのが自然です。

二次が2日間になった具体的な中身(何が追加されるのか)は、募集要項で確認してください。大学は令和9年度入試概要のページを令和8年7月9日に更新しており、各試験種別のページも2027年度の内容になっています。

共通テスト利用も押さえておきます。2025年度の1次合格最低点は、共テ前期696.1点/800点=87.0%、共テ後期540.5点/600点=90.1%。共テ・一般併用は825点/1200点=68.8%でした。共テ後期で9割という水準は、私立の共テ利用の中でも高いほうです。

 

倍率は一般前期で31.0倍|志願者は前年から220人減りました

「関西医科大学 倍率」もよく検索されます。2026年度入試の志願者数と、募集人員に対する倍率を方式別に並べます。

方式 募集人員 志願者(2026年度) 志願倍率 前年の志願者
一般選抜(前期) 58 1,797 31.0倍 1,907
一般選抜(後期) 5 366 73.2倍 366
共テ利用(前期) 12 829 69.1倍 890
共テ利用(後期) 2 59 29.5倍 96
共テ・一般併用 13 827 63.6倍 847
一般 大阪府地域枠 3 41 13.7倍 33
一般 静岡県地域枠 5 47 9.4倍 47

ここは数字の読み方に注意が必要です。上の倍率は志願者数÷募集人員で、実際に受験した人で計算する実質倍率ではありません。医学部は出願しても当日受けない人、1次で絞られる人がいるので、実質倍率はこれより下がります。方式をまたいで倍率を比べても、あまり意味はありません——募集2名の共テ後期が29.5倍、募集5名の一般後期が73.2倍というのは、難易度の差ではなく募集人員の差です。

全体では、2026年度の志願者が3,966名で前年から220名(約5%)減りました。学費を670万円下げた直後に集まった志願者が、少し落ち着いてきた形です。ただし一般前期で31.0倍という水準は、私立医学部の中で高いほうに変わりありません。

目を引くのは地域枠です。大阪府地域枠は募集4名→3名で志願者が33名→41名に増え、8.2倍から13.7倍へ上がりました。静岡県地域枠も募集8名→5名で9.4倍。前の節で見たとおり地域枠は合格最低点が一般より27〜55点低いのですが、点が低いぶん人が集まり、倍率は上がっています。「点差があるから入りやすい」と単純には言えません。

 

女子の合格率は9.2%|男子との差は2.9ポイント

2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。関西医科の2025年度入試は、男子12.1%・女子9.2%。男子の合格率のほうが2.9ポイント高いという結果です。

区分 受験者数 合格者数 合格率
男子 2,413名 293名 12.1%
女子 1,963名 180名 9.2%
合計 4,376名 473名 10.8%

出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計

1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。

年度 男子合格率 女子合格率
最新年 12.1% 9.2% -2.9pt
前年 10.5% 7.2% -3.3pt
前々年 7.4% 7.9% +0.5pt

出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計

年によって上下が入れ替わっています。単年の数字で判断しないでください。

入学者で見ると女子は43名・35.5%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「関西医科が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。

 

面接は段階評価・小論文なし|2次で何を見られるのか

関西医科の面接は段階評価で、点数は公表されていません。私立31校のうち6校が同じ形です。「何点取れば」という準備ができないぶん、落とされない答え方が要ります。

項目 内容 補足
面接の配点 段階評価(配点なし) 段階評価(要項に「段階評価」と明示)
小論文 一般選抜では課しません

出典:各大学の2027年度(令和9年度)募集要項・入試概要をもとに太宰府アカデミー集計

小論文は特色選抜だけで課されます。配点が出ていない以上、「何点取れば」ではなく「引っかからない答え方」を準備するのが現実的です。

 

補欠は番号で通知|回った番号は39〜174番と大きく開きます

「関西医科大学 補欠」「繰り上げ合格」も検索の多い言葉です。関西医科大学は2022年度入試から、補欠者に番号を付けて通知する方式をとっています。長らく繰上の人数は公表されてきませんでしたが、2026年度の入試結果では人数が出ました。一般前期は正規合格167名+繰上34名で最終合格201名、実質倍率8.4倍です。一般後期は最終8名でした。

ここで注意してほしいのが、「繰上34名」と「補欠◯番」はまったく別の数字だということです。次に並べるのは番号のほうです。

各年度の公表資料と受験生からの聞き取りを当塾で集計したところ、実際に回った番号は年によって39番から174番まで開いていました。4倍以上の幅です。番号を受け取った時点では、その年が「39番で止まる年」なのか「174番まで動く年」なのかは分かりません。

もう1つ、比較するときの注意です。補欠番号は、繰り上がった人数ではありません。欠員が出た順に番号を飛ばして連絡するため、番号は人数より大きく出ます。他大学の「◯名繰り上がった」という数字と、関西医科大学の「◯番まで回った」を並べても比較になりません。他校と見比べるときは、その数字が「名」なのか「番」なのかを必ず確かめてください。

備え方は1つです。番号が来たら、併願校の入学手続き締切と学費の納入期限を並べて、「何日まで待てるか」を先に決めておく。関西医科大学は各方式の手続期限を要項で公表しているので、そこから逆算できます。連絡が来てから考え始めると、期限のほうが先に来ます。

最後に、番号と人数の関係です。連絡が届いた人が、みな入学するわけではありません。2026年度でいえば繰上は34名。番号のほうはそれより後ろまで進んでいます。入学した人数は、いつも番号より少なくなると考えてください。

 

年内入試(学校推薦型・特色選抜)|一般枠は他大学と併願できます

ここは2026年8月に、大学公式の令和9年度(2027年度)学生募集要項で確認して書き足した部分です。関西医科大学の年内入試は3種類、合わせて20名。専願が当たり前の推薦のなかで、このうち2つは他大学と併願できます。

選抜 募集人員 専願・併願 主な出願資格
特別枠 学校推薦型選抜 10名 専願制 評定4.0以上(全体・6教科ともに)。卒後の勤務誓約あり
一般枠 学校推薦型選抜 8名 併願制 評定3.5以上
特色選抜 2名 併願制 英語型・国際型・科学型の3区分

日程は3種類とも共通です。出願が2026年11月1日(日)〜11月11日(水)(郵送は11月12日の消印まで有効)、1次試験が11月28日(土)、1次合格発表が12月2日(水)10時、2次試験が12月5日(土)、最終合格発表が12月10日(木)10時、入学手続の期限が12月18日(金)15時です。

いちばん見落とされているのが、一般枠の「併願制」だと思います。他大学と併願できるので、第一志望を関西医科大学に固定しなくても出願できます。しかも評定は3.5以上——推薦でよくある4.0より0.5低い。評定が届かずに推薦をあきらめていた人は、まずここを見てください。

ただし条件が1つあります。この3つのうち、出願できるのは1つだけです。要項に「推薦型選抜試験において志願できる試験種別はいずれか1つです」と明記されています。特別枠と一般枠を両方出す、という使い方はできません。

1次試験は小論文(9時00分〜9時50分・500字)と適性能力試験(10時30分〜12時40分・文章読解/英語読解/数学・図形解法)。教科書どおりの学科試験ではなく、読解と処理の試験です。小論文は1次では合否に使わず、2次の判定で使われます。2次は個別面接(段階評価)で、課題を示して答えさせる課題解決型面接が含まれ、内容は録音されます。面接を2回受けることもあります。

特別枠を選ぶときは、条件を最後まで読んでください。年100万円・6年間で計600万円の奨学金が貸与され、所定の診療従事期間を満たすと返還が免除されます。その代わり、医師臨床研修の2年を含めて5年以上、大学が指定する医師不足診療科(産婦人科・救急医学科・外科・麻酔科・内科・小児科)で働くことを、保護者と連名の誓約書で約束します。これは前の節で見た地域枠と同じ性質の話です。点差や奨学金だけで決めるものではなく、卒業後の5年をどこでどう過ごすかまで含めて納得できるか、で判断してください。

出願できるのは、2027年3月に卒業見込みの人と2026年3月に卒業した人。現役と1浪までで、2浪以上は対象外です。他校の年内入試や一般選抜との重なりは2027年度 私立医学部 入試日程カレンダーにまとめています。

 

6年ストレート進級率は88.5%|入学後のデータ

入ったあとの6年間も見ておきます。

関西医科大学 医学部の6年ストレート進級率88.5%・卒業率86.1%・国試合格率90.3%と6年で医師になる確率77.7%
出典:文部科学省医学教育課調べ・厚生労働省(令和元年度入学者/第119回医師国家試験)

令和元年度に入学した122名のうち、6年間ストレートで進級したのは108名で88.5%、卒業したのは105名で86.1%。第119回医師国家試験の新卒合格率は90.3%でした。

指標 関西医科大学 私立31校の平均 内訳
入学者(令和元年度) 122名
6年ストレート進級率 88.5% 122名中108名
6年ストレート卒業率 86.1% 105名
新卒 国試合格率 90.3% 第119回・134名受験/121名合格
6年で医師になる確率 77.7% 77.0% 私立31校中14位

この2つを掛けた「6年で医師になる確率」は77.7%で、私立31校中14位。私立の平均77.0%をわずかに上回ります。

注目したいのは進級率88.5%のほうです。今回まとめた4大学(昭和医科84.1%、岩手医科74.2%、兵庫医科75.9%)と比べても高い水準にあります。大学にはそれぞれの教育方針があり、数字だけで良し悪しを語れるものではありません。ただ「在学中に人数が大きく減るタイプの大学ではない」という読み方はできます。

 

関西医科のレベルは全81校中20位|私立31校では5位

「関西医科のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。全国81校の並びに置くと、位置がはっきりします。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は67.9。私立31校中5位・全81校中20位で、全国の医学部の中で上位にあたります。

全81校順位 大学 合格者平均偏差値 区分別順位
18位 日本医科大学 68.1 私立4位
18位 東北大学 68.1 国公立15位
20位 関西医科大学 67.9 私立5位
21位 広島大学 67.8 国公立16位
22位 国際医療福祉大学 67.6 私立6位

出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

上の表は関西医科の前後2校ぶんです。偏差値67.9の前後には日本医科大学・東北・広島・国際医療福祉大学が並んでいます。ここに挙がった大学は、そのまま併願候補になります。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

 

多浪・再受験でも合格できるか|現役・既卒別の合格率で見る

「何浪まで見てもらえるのか」は、医学部受験でいちばん多い不安の1つだと思います。関西医科は現役・既卒別の合格率を公表しています。感覚ではなく、その数字で見ます。

選抜 区分 志願者数 合格者総数 合格率(対志願) 入学者
全選抜 計 現役 1,627 221 13.6% 49
全選抜 計 既卒 2,673 266 10.0% 68
一般 計 現役 1,448 204 14.1% 39
一般 計 既卒 2,518 247 9.8% 52
推薦・特色 計 現役 179 17 9.5% 10
推薦・特色 計 既卒 155 19 12.3% 16

出典:各大学公表の入試結果をもとに太宰府アカデミー集計/2026年度入試(現役・既卒別/受験者数の内訳は非公表のため対志願者で算出)

一般では現役14.1%が既卒9.8%を上回りますが、推薦・特色では既卒12.3%が現役9.5%を逆転します。入学者117名のうち既卒は68名(58%)でした。受験者数の現浪別が公表されていないため、合格率は志願者を分母にしています。他校の「対受験者」の数字より低めに出るので、横に並べて比べないでください。合格率は受験する層によっても動きます。浪人年数ごとに難易度が同じ、という意味ではありません。なお合否とは別に、学費支援の面ではっきりした線があります。国の「高等教育の修学支援新制度」は、高校を初めて卒業した年度の翌年度末から入学日までが2年を超えていないことを要件にしています。3浪以上はこの時点で対象外です(高卒認定の場合は別の起算になります)。多浪で受けるなら、合格可能性だけでなく学費の設計も一緒に考えておいてください。

 

太宰府アカデミーの視点|関西医科大学はどんな受験生に向くか

まず学費の話から。6年間2,100万円という数字は、私立医学部を検討するうえで判断を変えうるインパクトがあります。ただし「安いから受けやすい」ではありません。偏差値は70.0で私立の上位グループ、合格最低点も年によって68%まで上がります。学費が下がったぶん志願者が集まりやすい構造になっている、と見るほうが実態に近いです。学費を理由に志望校に加えるなら、同時に難易度も上位校として見積もってください。

次に、得点率の振れ幅について。61.0%〜68.0%という7ポイントの幅は、決して小さくありません。目標を「61%」に置くと、2021年度や2024年度のような年に届きません。70%を目標に置くのが現実的だと考えています。そのうえで、その得点率を出題形式の中で取り切れるかを過去問で確かめてください。配点や得点率の話は、形式との相性を確認して初めて意味を持ちます。

最後に、2027年度の日程変更について。一次が2月2日、二次が2月20日・21日。この二次の2日間は、他大学の二次や後期と重なる可能性が高い時期です。関西医科大学を第一志望群に入れるなら、他校の二次日程と手続き締切を先に並べて、どちらを取るかを事前に決めておいてください。当日になって選ぶことになると、判断を誤ります。

 

関西医科大学医学部のよくある質問

Q1. 特待生の30名にはどうすれば入れますか?
A. 一般選抜試験(前期)の合格者の上位30名が対象です。合格最低点ではなく、上位の得点が必要になります。2025年度の前期は2次正規合格最低点が305点/500点=61.0%だったので、それを大きく上回る得点を目指すことになります。具体的な基準点は公表されていません。

Q2. 後期は前期より入りやすいですか?
A. データを見る限り、逆です。2025年度は前期61.0%に対し後期73.4%、2023年度は前期63.5%に対し後期72.8%。後期のほうが10ポイント前後高い年が続いています。募集人員が少なく、上位層が集まるためと考えられます。

Q3. 共通テスト利用は何割必要ですか?
A. 2025年度の1次合格最低点は、共テ前期が696.1点/800点=87.0%、共テ後期が540.5点/600点=90.1%でした。共テ・一般併用は825点/1200点=68.8%ですが、こちらは共通テストと個別試験の合算なので、単純に他方式と比べられません。

 

まとめ|関西医科大学医学部を受けるなら押さえる3つ

  • 学費は6年間2,100万円。2023年度入学者から670万円の値下げで、私立最安クラスです。一般前期の上位30名は特待生で190万円免除、6年間1,910万円になります
  • 一般前期の2次正規合格最低点は305点/500点=61.0%。ただし6年間で61.0〜68.0%と7ポイント動きます。目標は70%に置いてください。2025年度から満点が400→500に変わっている点にも注意です
  • 2027年度は一次が2月2日、二次が2月20日・21日の2日間に拡大。地域枠は臨時定員増を構想中です。併願計画を組み直してください

この記事を書こうと思ったのは、「関西医科大学」の検索が年間8万4千回以上表示されているのに、クリックが0.14%しかないと知ったからです。学費が670万円下がったことも、地域枠が55点低いことも、来年の日程が動くことも、全部大学が公表しています。それを1ページにまとめておけば、迷っている受験生の判断が少し楽になるはずだと思いました。

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本日の記事は以上です。
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◆筆者プロフィール

後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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