こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。
取り上げるのは香川大学医学部です。配点表を見ると、この大学の設計思想がすぐ分かります。共通テスト700点+個別700点——きっかり50:50。そして2026年度の合格者は、個別(2次)の最低が431点/700点=61.6%でした。2次で6割を守れば残れる。つまり実質的な主戦場は共テ側にあります。
その共テに、2027年度から変化が入ります。これまで点数化されていなかった「情報Ⅰ」が配点化され、共テ側の満点が700→720点になる(大学公式で確定)。情報を「同点のときだけ見られる科目」と流せた最後の年は終わりました。
− 共テで何%取れば戦える?(合格者平均79.5%)
− 足切りは毎年ある?
− 情報Ⅰの配点化はどう効く?
− 出口(国試)の数字は?
数字の出どころを示しながら、上から見ていきます。
この記事の目次
- 1 香川大学医学部の偏差値|合格者平均64.3で国公立37位
- 2 共通テストの合格者平均は795点|比率は50%です
- 3 合格最低点は1028.2点=73.4%|前年から2.0pt上昇
- 4 倍率は実質3.5倍|足切りが2年連続で実施
- 5 2027年度から情報Ⅰが配点化|満点720点に
- 6 入試日程と募集人員|前期76名・変則日程なし
- 7 合格発表は3月6日です|2027年度は要項で確定
- 8 科目と配点|共テ700点+個別700点の計1400点
- 9 面接は2次試験で実施|評価方式は要項公表後に更新
- 10 追加合格は年0〜5名|2025年度は5名出ました
- 11 推薦にも共テと情報Ⅰ|詳細は要項で確認を
- 12 学費は6年間で約350万円|国立の標準額どおり
- 13 女子の合格率は30.3%|男子を5.7ポイント上回ります
- 14 地域枠は27名|入学定員111名のうち24.3%を占めます
- 15 進級率と国試合格率|6年で医師になる確率は76.5%
- 16 香川大のレベルは全81校中49位|国公立50校では41位
- 17 多浪・再受験でも受けられるか|一般に年齢要件なし
- 18 太宰府アカデミーの視点|香川大学医学部の受け方
- 19 香川大学医学部のよくある質問
- 20 まとめ|香川大学医学部を受けるなら押さえる3つ
香川大学医学部の偏差値|合格者平均64.3で国公立37位
河合塾の入試結果調査(2026年度)で、全統模試を受けて香川大医学部に合格した人の記述模試平均は64.1(英64.6・数64.2・理64.2)。国公立50校中37位、私立を含む全81校では49位です(防衛医科大学校を除く)。

札幌医科・福島県立医科(64.1)と同率で、佐賀(64.0)・宮崎(63.9)ともほぼ横一線。「地方国立の中位ゾーン」がここに密集しています。科目別は理64.2が最も高く、数64.2が低め——理科で作るタイプの合格者層です。
| 順位 | 大学 | 英 | 数 | 理 | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 35位 | 旭川医科大学 | 66.5 | 62.7 | — | 64.6 |
| 36位 | 滋賀医科大学 | 66.0 | 62.7 | 65.0 | 64.6 |
| 37位 | 香川大学 | 64.6 | 64.2 | 64.2 | 64.3 |
| 38位 | 高知大学 | 66.9 | 62.9 | 63.0 | 64.3 |
| 39位 | 愛媛大学 | 65.6 | 63.5 | 63.4 | 64.2 |
※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
全国81校の中での位置を確かめたい方は、医学部偏差値ランキング2027(全81校の一覧表)をご覧ください。香川大学を含む全大学を1つの表にしています。
共通テストの合格者平均は795点|比率は50%です
2026年度に香川大医学部へ合格した人の共通テスト平均は795点(1000点換算)=79.5%です(河合塾 入試結果調査)。
共テは700点に圧縮され、総合1400点のちょうど半分。50:50のバランス配点は、四国では香川だけです(愛媛は2次58.3%、徳島は共テ69.2%)。合格者の共テ最低は523.8点/700点=74.8%——「共テ75%が入場券、81%が実勢」という相場感で考えてください。
合格最低点は1028.2点=73.4%|前年から2.0pt上昇
2026年度・一般選抜(前期)の合格最低点は1028.2点/1400点満点=73.4%。前年(2025年度)は999.1点=71.4%で、満点構成が同じまま2.0ポイントの上昇です。

内訳を見ると、個別(2次)の合格者最低は431点=61.6%(前年は407点=58.1%)。2年連続で「2次6割前後」が合格圏に残っています。2次の問題で無理に差をつけにいくより、共テの完成度と2次の取りこぼしの少なさ——地味な総合力がそのまま合否になる大学です。
| 年度 | 満点 | 合格最低点 (総合) |
得点率 | 共テの 合格者最低 |
個別の 合格者最低 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年度 | 1400 | 1028.2 | 73.4% | 523.8/700 | 431/700 |
| 2025年度 | 1400 | 999.1 | 71.4% | 518.2/700 | 407/700 |
目標は合格者平均(共テ79.5%)側に置き、最低点は「そこまで下がっても残れた人がいた」ラインとして扱ってください。
倍率は実質3.5倍|足切りが2年連続で実施
2026年度の志願者は372名、受験者269名、合格者76名で実質倍率は3.5倍(前年3.3倍)。
| 年度 | 募集 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年度 | 76 | 372 | 269 | 76 | 3.5倍 |
| 2025年度 | 76 | 323 | 269 | 82 | 3.3倍 |
第1段階選抜の予告は募集人員76名の4倍=304名。志願者は2025年度323名・2026年度372名とどちらも超過し、2年連続で共テによる足切りが実施されています。50:50配点の「2次で挽回できそうな見た目」に人が集まり、その入口で共テの選抜がかかる——長崎と同じ二重構造です。共テ74%台の年があることも含め、まず共テで304番以内に入ることが先決です。
2027年度から情報Ⅰが配点化|満点720点に
2027年度の公式確定の変更です。これまで香川大は共テ「情報Ⅰ」を点数化せず、同点時の順位決定にのみ使っていました。2027年度からは情報Ⅰを配点化し、共テ側の総配点が700→720点になります(配点化は大学公式で確定。20点相当という数字は予備校情報+総配点差からの推計)。学校推薦型選抜Ⅱにも情報Ⅰが追加されます。
720点中の20点=約2.8%と比重は軽めですが、「情報を勉強しなくていい国公立」という香川の隠れた利点は2027年度で消えます。情報を避けてこの大学を選んでいた受験生は、計画の組み直しを。
入試日程と募集人員|前期76名・変則日程なし
香川大医学部医学科の一般選抜は前期日程のみ、募集人員76名(一般枠と地域枠の合計・当塾集計)。後期日程はありません。
個別学力検査は国公立前期の全国共通日程(2月25日・26日)で行われ、固有の変則日程はありません。2027年度の共通テストは2027年1月16日(土)・17日(日)(大学入試センター公表の実施期日)。確定日程は2027年度の選抜要項公表後にこの節を更新します。
合格発表は3月6日です|2027年度は要項で確定
2026年度の合格発表は3月6日でした。2027年度の正式な日付は、選抜要項の公表後にここへ追記します。
科目と配点|共テ700点+個別700点の計1400点
2026年度の満点構成は共通テスト700点+個別学力検査700点=1400点。個別は英語・数学・理科2科目の学科試験に面接を加えた構成です。
2027年度は情報Ⅰの配点化で共テ側が720点になる予定。科目別の配点内訳は、募集要項の公表後にこの節へまとめて追記します。
面接は2次試験で実施|評価方式は要項公表後に更新
2次試験では学科に加えて面接が課されます。医学部医学科の面接は全国どの国公立でも必須です。点数化の有無を含む評価方式の詳細は、2027年度の募集要項の公表後にまとめて追記します。
追加合格は年0〜5名|2025年度は5名出ました
香川大医学部の追加合格(繰上)は2022〜2025年度で計8名(年0〜5名)。2025年度は5名と、四国では多めに動きました。それでも私立の補欠繰上とは規模が違います。期待値には入れず、回ってきたら幸運と考えてください。
1つ、私立との違いに触れておきます。国公立は補欠者を発表せず、番号も付けません。欠員が出たときだけ電話が来る仕組みで、◯名は実際に連絡が届いた人数です。
私立の「補欠◯番まで回った」とは桁も意味も違うので、並べて比べないでください。
推薦にも共テと情報Ⅰ|詳細は要項で確認を
香川大医学部には学校推薦型選抜Ⅱ(共通テストを課す方式)があり、2027年度からは上記のとおり推薦の共テにも情報Ⅰが追加されます(大学公式)。地域枠を含む募集人員・出願資格(卒業年次・地域要件)・評定基準の詳細は、2027年度要項の公表後にこの節へ追記します。
地域枠系の選抜には香川県の修学資金と卒後の従事義務が付くのが通例です。損得の考え方は地域枠は入りやすいのか|一般枠との差と9年の義務にまとめています。
学費は6年間で約350万円|国立の標準額どおり
学費は国立大学の標準額どおり、入学金28万2,000円+授業料53万5,800円×6年=6年間349万6,800円です。
女子の合格率は30.3%|男子を5.7ポイント上回ります
2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。香川大の2025年度入試は、男子24.6%・女子30.3%。女子の合格率のほうが5.7ポイント高いという結果です。
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 男子 | 207名 | 51名 | 24.6% |
| 女子 | 201名 | 61名 | 30.3% |
| 合計 | 408名 | 112名 | 27.5% |
出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計
1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。
| 年度 | 男子合格率 | 女子合格率 | 差 |
|---|---|---|---|
| 最新年 | 24.6% | 30.3% | +5.7pt |
| 前年 | 33.5% | 24.7% | -8.8pt |
| 前々年 | 27.6% | 34.2% | +6.6pt |
出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計
年によって上下が入れ替わっています。単年の数字で判断しないでください。
入学者で見ると女子は58名・54.7%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「香川大が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。
地域枠は27名|入学定員111名のうち24.3%を占めます
香川大の募集人員は、地域枠を含めた数字です。内訳を出します。
| 区分 | 人数 | 割合・注記 |
|---|---|---|
| 入学定員 | 111名 | — |
| 地域枠等 | 27名 | 定員の24.3% |
| うち臨時定員の地域枠 | 11名 | 期限付きで増員されている枠 |
| 地域枠を除いた枠 | 84名 | — |
出典:文部科学省医学教育課「大学医学部における地域枠等の導入状況(令和7年度)」をもとに太宰府アカデミー集計
全国80大学では定員9,270名のうち地域枠が1,847名=19.9%。ほぼ5人に1人です。香川大は24.3%で全国27位。国立大学の平均20.4%と同じくらいの水準です。 このうち11名は臨時定員の枠です。臨時定員は期限を区切って増やされているもので、制度が変われば減る可能性があります。 なお文部科学省の定義では、地域枠には奨学金と連動しない枠も含まれます。地域枠=必ず修学資金がもらえる、ではありません。出願前に、その枠に貸与制度が付いているかを大学の要項で確かめてください。
枠の是非を考える材料として、国の指標を1つ置いておきます。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、香川県は266.9で全国16位、上位16県に入る医師多数県です。 香川県は医師が多い側です。県として足りていても、地域単位で見ると足りない場所が残っているということです。都道府県単位で足りている=どこでも足りている、ではありません。
出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計
進級率と国試合格率|6年で医師になる確率は76.5%
出口の数字です。令和元年度に入学した114名のうち、6年間ストレートで卒業したのは96名=84.2%。第119回医師国家試験の新卒合格率は90.9%。掛け合わせた「6年で医師になる確率」は76.5%で、国公立50校中46位です。

正直に書くと、新卒国試合格率90.9%は今回書いた中四国・九州の国公立で最も低い数字です(第119回時点)。単年の数字で大学の教育は測れませんが、「入学後も自走できる学習習慣」が他大学以上に問われると読んでおくのが安全です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 6年ストレート進級率 | 84.2% | 令和元年度入学114名中 |
| 6年ストレート卒業率 | 84.2% | 卒業96名 |
| 新卒 国試合格率 | 90.9% | 第119回(令和7年2月) |
| 6年で医師になる確率 | 76.5% | 国公立50校中46位 |
全81大学の同じ物差しの順位は「6年でストレートに医師になれる確率」ランキングで公開しています。
香川大のレベルは全81校中49位|国公立50校では41位
「香川大のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。全国81校の並びに置くと、位置がはっきりします。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は64.3。国公立50校中37位・全81校中49位で、全81校で下から数えると26番目にあたります。
| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均偏差値 | 区分別順位 |
|---|---|---|---|
| 54位 | 札幌医科大学 | 64.3 | 国公立39位 |
| 55位 | 福島県立医科大学 | 64.3 | 国公立40位 |
| 56位 | 香川大学 | 64.3 | 国公立37位 |
| 57位 | 佐賀大学 | 64.0 | 国公立42位 |
| 58位 | 自治医科大学 | 64.0 | 私立16位 |
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計
上の表は香川大の前後2校ぶんです。偏差値64.3の前後には札幌医科・福島県立医科・佐賀・自治医科大学が並んでいます。隣の大学を知らないまま出願日を迎えるのが、いちばん危ないと思います。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
多浪・再受験でも受けられるか|一般に年齢要件なし
一般選抜に年齢・浪人年数の制限はありません。50:50の配点と2次最低61.6%という構造は、共テ型で総合力のある再受験生・多浪生に噛み合う設計です。推薦の卒業年次条件は要項公表後に追記します。
浪人年数別の合格率(大学公表の卒業年度別データ)も、取得でき次第この節に追記します。
太宰府アカデミーの視点|香川大学医学部の受け方
共テ81%前後・記述64前後——この成績帯の受験生が中四国・九州で出願先を並べると、佐賀・宮崎・香川・愛媛あたりが同じ棚に載ります。その中で香川を選ぶ決め手は50:50の配点と「2次6割で残れる」相場です。共テで作った貯金が半分そのまま効き、2次は標準問題を丁寧に守れば崩れない。派手さはありませんが、取りこぼしの少ないタイプに最も素直な土俵です。
注意点は2つ。1つは足切りが2年連続で実施されていること。「50:50だから共テ失敗でも挽回」は、そもそも2次に進めなければ絵に描いた餅です。もう1つは情報Ⅰの配点化。比重2.8%と小さくても、「香川は情報がいらない」という古い情報のまま出願する受験生と、20点を取り切る受験生の差は、この僅差の入試では効いてきます。
出口の国試90.9%(第119回・新卒)は、志望を下げる理由ではなく「入ってからも計画的に」という心構えの材料にしてください。入試も入学後も、コツコツ型が報われる大学です。
香川大学医学部のよくある質問
Q1. 偏差値はどのくらい必要ですか?
A. 河合塾の入試結果調査(2026年度)で、合格者の記述模試平均は64.3(国公立37位)。共通テストの平均は795点=79.5%です。
Q2. 何割取れば受かりますか?
A. 2026年度の合格最低点は総合73.4%。合格者の共テ最低は74.8%、個別(2次)最低は61.6%でした。
Q3. 2027年度の変更点は?
A. 共テ「情報Ⅰ」の配点化(共テ側700→720点)が公式に確定しています。推薦Ⅱの共テにも情報Ⅰが加わります。
Q4. 足切りはありますか?
A. 予告4倍(304名)に対し志願者が2年連続で超過し、2025・2026年度とも実施されています。
まとめ|香川大学医学部を受けるなら押さえる3つ
- 合格者平均64.3は国公立37位・地方国立中位ゾーン。共テ実勢79.5%・50:50配点は四国で唯一
- 2次の合格者最低は61.6%=守りで足りる。ただし足切りは2年連続実施——先に共テで304番以内へ
- 2027年度から情報Ⅰが配点化(共テ720点に)。「情報がいらない大学」ではなくなる
僅差で決まる入試ほど、制度変更の1つ1つが効きます。公式の要項が出たタイミングで書き換えます。
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本日の記事は以上です。
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◆筆者プロフィール
後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。
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