こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。
本日は聖マリアンナ医科大学です。この大学、合格最低点を公表していません。だから「何点取れば受かるのか」を調べても、どのサイトにも書いていません。
ところが調べていて、面白いことが分かりました。公表はしていないけれど、教えてはくれる大学なんです。
もう1つ、この大学には受験生を悩ませる特徴があります。補欠の回り方が、年によって3倍近く違う。2021年度は190番台まで回り、2018年度は50番台で止まりました。
− 合格最低点が分からないのに、どう目標を立てるの?
− 補欠って、何番なら期待していいの?
− 入学後はどうなの?
1つずつ、数字で確かめていきます。
この記事の目次
- 1 聖マリアンナ医科大学の偏差値は62.5|最低点は成績開示で分かる
- 2 合格最低点は非公表|でも成績開示で「4つの数字」が分かります
- 3 補欠は年で3倍振れる|50番台の年も190番台の年もあります
- 4 2027年度の日程と募集人員
- 5 合格発表はいつか|前期2月18日、後期3月18日
- 6 倍率は全選抜40.9倍|後期149.0倍と前期35.7倍の差
- 7 偏差値の50年推移|47.5から62.5へ
- 8 科目と配点|1次400点、2次100点。数学・英語に基準点
- 9 共通テスト利用|710点満点、2025年度は102.8倍
- 10 学費は6年間3,482万円
- 11 女子の合格率は4.8%|男子3.8%とほぼ同じです
- 12 面接の配点は50点|小論文とあわせて2次の準備を決める
- 13 地域枠は7名|入学定員117名のうち6.0%を占めます
- 14 入学後のデータ:進級率84.3%、国試の新卒合格率91.3%
- 15 聖マリアンナ医科のレベルは全81校中67位|私立31校では21位
- 16 多浪・再受験でも受けられるか|一般選抜に年齢要件はありません
- 17 太宰府アカデミーの視点
- 18 よくある質問
- 19 まとめ:聖マリアンナ医科大学を受けるなら、この3つ
聖マリアンナ医科大学の偏差値は62.5|最低点は成績開示で分かる
はじめに、このページの答えだけ並べておきます。
- 合格最低点は非公表。ただし成績開示を申請すれば、合格最低点・最高点・全受験生の平均点が本人に通知されます
- 対象は一般選抜 第1次試験の不合格者。4月中旬ごろに大学サイトで案内が出ます
- 補欠は年によって50番台〜190番台まで振れます。2021年度190番台、2018年度50番台、2025年度82番ごろ
- 偏差値62.5(河合塾 全統模試・2026年度入試)。2023年度から4年連続で同じ水準です
- 学費は6年間3,482万円。6年ストレート進級率84.3%は私立の中では高いほうです
- 2027年度は、いまのところ変更の公表はありません(2026年度から継続の見込み)
いちばん実務に効くのは成績開示の話なので、そこから書きます。
合格者平均偏差値は63.1|私立31校中21位
ボーダーの62.5だけでは、同じ数字の大学が6校も並んで位置がつかめません。河合塾の入試結果調査(2026年度)で、全統模試を受けて聖マリアンナ医科大学に合格した人の記述模試平均を見ると63.1(英64.4・数62.4・理62.6)。私立31校中21位・国公立を含む全81校中67位(防衛医科大学校を除く)です。

目を引くのは英語です。数62.4・理62.6に対して英64.4と、英語だけ2ポイント高い合格者層。前年の63.6からは-0.5で、北里(63.1)とは小数2桁までほぼ同率の隣り合わせです。
| 順位 | 大学 | 英 | 数 | 理 | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 19位 | 東北医科薬科大学 | 64.4 | 62.3 | 63.9 | 63.5 |
| 20位 | 杏林大学 | 63.9 | 62.5 | 63.1 | 63.2 |
| 21位 | 聖マリアンナ医科大学 | 64.4 | 62.4 | 62.6 | 63.1 |
| 22位 | 北里大学 | 63.4 | 63.1 | 62.8 | 63.1 |
| 23位 | 帝京大学 | 64.4 | 62.3 | 62.4 | 63.0 |
| 24位 | 岩手医科大学 | 62.0 | 62.6 | 63.1 | 62.6 |
※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です(一般・推薦・総合型を含む)。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
聖マリアンナ医科大学だけを見ていても、その数字が高いのか低いのかは判断できません。医学部偏差値ランキング2027(全81校)で、全国の並びの中に置いて見てください。
合格最低点は非公表|でも成績開示で「4つの数字」が分かります
聖マリアンナ医科大学は、久留米大学・東海大学などと同じく合格最低点を公表していません。ところがこの大学には成績開示制度があります。

対象は一般選抜 第1次試験の不合格者。4月中旬ごろに大学ホームページで案内が出て、4月下旬から5月下旬に申請、6月中旬から本人宛に郵送されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 一般選抜 第1次試験の不合格者 |
| 案内の時期 | 4月中旬ごろに大学ホームページで公開 |
| 申請期間 | 4月下旬〜5月下旬(必着) |
| 開示の時期 | 6月中旬より本人宛に郵送 |
| 開示される内容 | ① 第1次試験における学力検査科目の個人得点 ② 全受験生の平均点 ③ 合格最低点(ボーダーライン) ④ 最高点 |
開示されるのは4つです。①自分の科目別得点、②全受験生の平均点、③合格最低点(ボーダーライン)、④最高点。
つまり「その年の合格最低点」が、受けた本人には分かるということです。これは浪人を決めた受験生にとって、かなり価値のある情報です。自分が何点足りなかったのか、全体の中でどこにいたのかが、推測ではなく数字で分かります。翌年の目標を1点単位で置けます。
大学のサイトで公表されないので検索しても出てきませんが、受けた人だけが手に入れられる情報だと考えてください。1次で落ちてしまった場合は、4月中旬に大学サイトを必ず確認してください。申請期限を過ぎると取れません。
【注意】上の内容は2021年度の案内をもとにしています。申請期間・開示内容は年度によって変わる可能性があるため、必ずその年の大学サイトでご確認ください。
補欠は年で3倍振れる|50番台の年も190番台の年もあります
この大学でいちばん判断が難しいのが、繰上合格です。

補欠がどこまで回ったかを並べます。2018年度50番台、2019年度134番ごろ、2020年度78番ごろ、2021年度190番台、2022年度140番台、2023年度89番ごろ、2024年度68番ごろ、2025年度82番ごろ。
| 年度 | 補欠がどこまで回ったか | 分かっていること |
|---|---|---|
| 2025年度 | 82番ごろ | — |
| 2024年度 | 68番ごろ | 4月3日に前期68番・後期3番が繰り上がり |
| 2023年度 | 89番ごろ | — |
| 2022年度 | 140番台 | — |
| 2021年度 | 190番台 | 直近で最も深く回った年 |
| 2020年度 | 78番ごろ | — |
| 2019年度 | 134番ごろ | — |
| 2018年度 | 50番台 | 直近10年で最も浅かった年 |
いちばん深く回った2021年度(190番台)と、いちばん浅かった2018年度(50番台)では3倍以上の差があります。しかも規則性が見えません。深い年と浅い年が交互に来るわけでもなく、直近3年は68〜89番の範囲に収まっているものの、2021・2022年度は140〜190番台でした。
ここから言えることは1つです。この大学は「補欠◯番だから大丈夫」という判断ができません。正規合格を取りに行く前提で準備して、補欠通知は「可能性が残った」程度に受け取るのが現実的です。ただし直近3年でも80番前後までは回っているので、望みが薄いわけでもありません。3月末まで動ける状態にしておいてください。
2026年度は3月19日時点で80番台後半まで進んでいました。最終はさらに動いた可能性があります。【注意】この補欠番号は受験生からの情報をもとにした集計で、大学の公表値ではありません。参考値としてご覧ください。
この数字が何を表しているか、はっきりさせておきます。数字は順番であって人数ではありません。「◯番まで届いた」と読んでください。連絡が届いた人がみな入学するわけではありません。だから入学した人数は、番号より少ないと考えてください。
人数を公表している大学と、この番号を並べて比べないでください。意味の違う数字です。
2027年度の日程と募集人員
2027年度(令和9年度)の一般選抜は、大学の公式サイトで日程が公表されています。前期の1次は2月4日(木)で、会場はパシフィコ横浜ノースです。
| 区分 | 出願期間 | 1次 | 2次 |
|---|---|---|---|
| 前期 | 2026年12月14日〜2027年1月20日 (1月21日 郵送必着) |
2月4日(木) パシフィコ横浜ノース |
2月13日(土)・14日(日) いずれか1日を選択/本学校舎 |
| 後期 | 2027年2月15日〜2月20日 (2月22日 郵送必着) |
3月2日(火) パシフィコ横浜ノース |
3月12日(金) 本学校舎 |
前期の2次は2日間から1日を選べます。他大学の2次と重なったときに逃げ道があるのは、地方から受ける人には小さくない利点です。
2027年度は2月4日に一次試験が集中する年です。東北医科薬科・埼玉医科・金沢医科・藤田医科・兵庫医科と同じ日になります。併願先が重なっていないか、出願前に必ず並べて確認してください。
年内入試も押さえておいてください。学校推薦型選抜(一般公募・約20名)は出願が2026年11月2日(月)〜11月5日(木)、試験が11月14日(土)です(大学公式で確認)。
この出願期間4日間という短さには注意が必要です。私立医学部の推薦は11月第1〜2週に締切が集中しますが、聖マリアンナは11月5日で締め切られます。当塾が31校の年内入試を並べたなかでも早いほうです。現役生で評定3.8以上を満たしているなら、10月中に書類を仕上げておくのが安全です。試験は基礎学力試験・小論文・面接という構成で、学科の力も見られます。
合格発表はいつか|前期2月18日、後期3月18日
合格発表の日付も公表されています。1次と2次で発表日が分かれます。
| 区分 | 1次 合格発表 | 2次 合格発表 |
|---|---|---|
| 前期 | 2月10日(水) | 2月18日(木) |
| 後期 | 3月9日(火) | 3月18日(木) |
前期は1次から2次まで3日、2次から発表まで4日と短いサイクルです。2月18日の発表を受けてから動ける他校の手続きがどれだけあるかを、出願の段階で数えておくと判断が楽になります。
後期の2次発表は3月18日。ここから繰上が動き始めるので、4月初旬までは連絡がつく状態にしておいてください。
倍率は全選抜40.9倍|後期149.0倍と前期35.7倍の差
2025年度入試の結果です。全選抜の合計で40.9倍。区分によって大きく違います。
| 区分 | 募集 | 志願 | 受験 | 合格 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 全選抜 合計 | 117 | 5,334 | 4,787 | 117 | 40.9倍 |
| 一般 前期 | 75 | 3,104 | 2,678 | 75 | 35.7倍 |
| 一般 後期 | 10 | 1,606 | 1,490 | 10 | 149.0倍 |
| 共通テスト利用 | 5 | 519 | 514 | 5 | 102.8倍 |
| 学校推薦型(一般公募) | 20 | 83 | 83 | 20 | 4.2倍 |
| 学校推薦型(神奈川県地域枠) | 7 | 22 | 22 | 7 | 3.1倍 |
数字の落差がはっきりしています。後期は募集10名に1,606名。149.0倍です。前期の35.7倍と比べても4倍以上。後期を本命に据える設計は、現実的とは言えません。
いっぽう学校推薦型は一般公募で4.2倍、神奈川県地域枠で3.1倍。条件に当てはまるなら、ここがいちばん通りやすい入口です。合格者の現役率は推薦が100%、一般前期が29%でした。
偏差値の50年推移|47.5から62.5へ
「親世代は入りやすかった」と言われる大学の1つなので、長期の推移も見ておきます。

1975年47.5、1985年47.5、1995年57.5、2010年65.0、2015年62.5、そして2026年度入試が62.5。
| 年 | 偏差値 | その頃の状況 |
|---|---|---|
| 1975年 | 47.5 | 1971年の開学から間もない時期 |
| 1985年 | 47.5 | 医学部新設ラッシュ直後で入学しやすい時代 |
| 1995年 | 57.5 | 定員抑制が進み、10年で+10.0 |
| 2010年 | 65.0 | 直近50年でのピーク |
| 2015年 | 62.5 | — |
| 2026年度入試 | 62.5 | 2023年度から4年連続で62.5 |
| 2027年度入試 | 62.5(予想) | ※予想値です |
1985年の47.5という数字は、いまの感覚では信じられないと思います。1970年代の医学部新設ラッシュで定員が急増した直後の時期で、当時は多くの私立医学部が同じ水準にありました。そこから定員抑制が進み、1995年に57.5、2010年に65.0でピークを迎えます。
いまは62.5で、2023年度から4年連続同じ水準です。ピーク時より2.5ポイント下がってはいますが、1985年と比べれば15.0ポイント上がっています。親世代の話を基準にすると、まず判断を誤ります。
科目と配点|1次400点、2次100点。数学・英語に基準点
一般選抜は1次が学科400点、2次が小論文と面接で100点。合計500点です。
| 区分 | 科目 | 配点 |
|---|---|---|
| 1次 | 数学(数I・A・II・B・III・C) | 100点 |
| 1次 | 理科2科目(物理・化学・生物から2) | 200点 |
| 1次 | 英語 | 100点 |
| 2次 | 小論文 | 50点 |
| 2次 | 面接(出願書類の評価を含む) | 50点 |
| 2次 | 適性検査 | ― |
ここで見落とせないのが数学と英語に基準点が設けられていることです。1科目でも基準点に届かないと、総合点が足りていても不合格になることがあります。理科200点の配点に目を奪われて数学・英語を薄くすると、足元をすくわれます。
面接は出願書類の評価を含みます。志望理由書は面接の一部だと考えて準備してください。
共通テスト利用|710点満点、2025年度は102.8倍
共通テスト利用は2025年度からの新設です。4教科6科目710点満点で、国語(近代以降の文章)110点・数学200点・理科2科目200点・英語200点(うちリスニング100点)。2次で適性検査・小論文50点・面接50点が課されます。
初年度の倍率は102.8倍(募集5名・志願519名)。募集が少ないぶん数字は跳ね上がります。ただし共通テスト利用は国公立との併願層が多く、辞退も出やすい区分です。繰上が回る可能性は一般選抜より高いと考えられます。
理科で基礎科目は選べません。国語が110点入るので、私立専願で国語に触れていない人は配点を確認してから決めてください。
学費は6年間3,482万円
学費も押さえておきます。

入学金150万円、授業料が年370万円で、6年間の総額は3,482万円。私立医学部31校の中では中位の水準です。特待生制度のほか、聖マリアンナ医科大学奨学基金、聖マリアンナ医科大学奨学金、学業成績等優秀学生奨学金などの制度があります。
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 入学金 | 150万円 | 初年度のみ |
| 授業料(年額) | 370万円 | 初年度・2年次以降とも同額 |
| 6年間の総額 | 3,482万円 | 私立医学部31校の中では中位の水準 |
| 奨学金・減免 | 特待生制度/聖マリアンナ医科大学奨学基金/聖マリアンナ医科大学奨学金/学業成績等優秀学生奨学金 など |
【注意】金額は変わることがあります。出願前に必ず最新の学生募集要項でご確認ください。
女子の合格率は4.8%|男子3.8%とほぼ同じです
2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。聖マリアンナ医科の2025年度入試は、男子3.8%・女子4.8%。差は1.0ポイント。ほぼ同じと言っていい水準です。
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 男子 | 2,418名 | 92名 | 3.8% |
| 女子 | 2,369名 | 113名 | 4.8% |
| 合計 | 4,787名 | 205名 | 4.3% |
出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計
1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。
| 年度 | 男子合格率 | 女子合格率 | 差 |
|---|---|---|---|
| 最新年 | 3.8% | 4.8% | +1.0pt |
| 前年 | 1.9% | 3.6% | +1.7pt |
| 前々年 | 4.6% | 7.6% | +3.0pt |
出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計
3年とも女子のほうが高く出ています。単年の振れではありません。
入学者で見ると女子は65名・55.6%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「聖マリアンナ医科が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。
面接の配点は50点|小論文とあわせて2次の準備を決める
面接の配点は50点です。私立医学部31校のうち、一般選抜の面接配点を公表しているのは14校しかありません。聖マリアンナ医科はその1つで、数字で比べられます。
| 項目 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 面接の配点 | 50点 | 公式には形式の記載がありません |
| 総合点に占める比率 | 2次100点の50%/総合500点の10% | — |
| 小論文の配点 | 50点 | — |
出典:各大学の2027年度(令和9年度)募集要項・入試概要をもとに太宰府アカデミー集計
ここでいちばん大事なのは配点そのものではありません。募集要項に「面接の評価が著しく低い場合は、学力の得点にかかわらず不合格とする」という条項があることです。つまり面接は加点ではなく、落ちる条件のほうに効きます。面接150点という情報が出回っていますが誤りです。150点は学校推薦型の基礎学力試験(英語)の配点です。
地域枠は7名|入学定員117名のうち6.0%を占めます
聖マリアンナ医科の募集人員は、地域枠を含めた数字です。内訳を出します。
| 区分 | 人数 | 割合・注記 |
|---|---|---|
| 入学定員 | 117名 | — |
| 地域枠等 | 7名 | 定員の6.0% |
| うち臨時定員の地域枠 | 7名 | 期限付きで増員されている枠 |
| 地域枠を除いた枠 | 110名 | — |
出典:文部科学省医学教育課「大学医学部における地域枠等の導入状況(令和7年度)」をもとに太宰府アカデミー集計
全国80大学では定員9,270名のうち地域枠が1,847名=19.9%。ほぼ5人に1人です。聖マリアンナ医科は6.0%で全国68位。私立大学の平均14.3%より低く、一般枠の比重が大きい大学です。 このうち7名は臨時定員の枠です。臨時定員は期限を区切って増やされているもので、制度が変われば減る可能性があります。 なお文部科学省の定義では、地域枠には奨学金と連動しない枠も含まれます。地域枠=必ず修学資金がもらえる、ではありません。出願前に、その枠に貸与制度が付いているかを大学の要項で確かめてください。
枠の是非を考える材料として、国の指標を1つ置いておきます。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、神奈川県は247.5で全国23位、中程度の県です。 地域枠も専攻医のシーリングも、この指標を根拠に動いています。枠が増えたり減ったりするのは、この指標が動いたときです。
出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計
一般枠との点差と、卒業後9年の義務については医学部の地域枠は入りやすいのかにまとめています。
入学後のデータ:進級率84.3%、国試の新卒合格率91.3%
入ったあとの6年間です。令和元年度に入学した115名のうち、6年間ストレートで進級・卒業したのは97名で84.3%。直近の第120回医師国家試験(2026年2月実施)は総数90.4%(115名受験・104名合格)、新卒91.3%、既卒81.8%でした。私立全体は総数92.5%・新卒94.6%です。
進級率84.3%と新卒合格率91.3%を掛けると、「6年で医師になる確率」は約77%(当校計算)。国試の合格率だけを見れば私立平均をやや下回りますが、進級で人数を絞っていない分、母数が減っていないことは押さえておきたい点です。
注目したいのは進級率84.3%のほうです。今回まとめた大学(愛知医科72.4%、東海66.1%、岩手医科74.2%、兵庫医科75.9%)と比べると高い水準にあります。進級率と卒業率が同じ84.3%なので、6年次で留年者が出ていない計算にもなります。データを見る限りでは、在学中に人数が大きく減るタイプの大学ではありません。
聖マリアンナ医科のレベルは全81校中67位|私立31校では21位
「聖マリアンナ医科のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。同じ数字でも、上に何校いるかで意味が変わります。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は63.1。私立31校中21位・全81校中67位で、全81校で下から数えると15番目にあたります。
| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均偏差値 | 区分別順位 |
|---|---|---|---|
| 65位 | 秋田大学 | 63.4 | 国公立46位 |
| 66位 | 杏林大学 | 63.2 | 私立20位 |
| 67位 | 聖マリアンナ医科大学 | 63.1 | 私立21位 |
| 67位 | 旭川医科大学 | 63.1 | 国公立47位 |
| 69位 | 北里大学 | 63.1 | 私立22位 |
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計
上の表は聖マリアンナ医科の前後2校ぶんです。偏差値63.1の前後には秋田・杏林大学・旭川医科・北里大学が並んでいます。模試の判定は、この並びと重ねて読むと意味が出ます。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
多浪・再受験でも受けられるか|一般選抜に年齢要件はありません
「何浪まで受け入れてもらえるのか」は、多くの受験生が気にするところです。はっきりしていることから書きます。聖マリアンナ医科の一般選抜に年齢の要件はありません。何浪でも、社会人からの再受験でも出願できます。
| 区分 | 年齢の条件 | 補足 |
|---|---|---|
| 一般選抜 | 年齢の要件はありません | 何浪でも・再受験でも出願できます |
| 推薦・総合型 | 推薦(一般公募)は現役・評定3.8以上 | 年内入試は年齢条件が付くことがあります |
| 卒業年度別の合格率 | 本ページでは未掲載 | 大学公表データを取得しだい追記します |
出典:各大学の2027年度(令和9年度)学生募集要項・入試ガイドをもとに太宰府アカデミー集計
年齢で線が引かれるのは、一般選抜ではなく推薦・総合型のほうです。聖マリアンナ医科は卒業年度別の合格率を公表していないため、このページでは「何浪の合格率が何%」という数字を出していません。他校の数字や、うわさで埋めることはしません。公表され次第、実数に置き換えます。なお合否とは別に、学費支援の面ではっきりした線があります。国の「高等教育の修学支援新制度」は、高校を初めて卒業した年度の翌年度末から入学日までが2年を超えていないことを要件にしています。3浪以上はこの時点で対象外です(高卒認定の場合は別の起算になります)。多浪で受けるなら、合格可能性だけでなく学費の設計も一緒に考えておいてください。
何浪まで現実的かという問いには、6校の実データで答えた医学部再受験は何浪まで可能かにまとめています。
太宰府アカデミーの視点
まず成績開示について。合格最低点が非公表の大学は他にもありますが、ボーダーラインまで本人に開示する大学は多くありません。もし1次で不合格になったら、必ず申請してください。翌年の目標が「なんとなく7割」ではなく「あと◯点」に変わります。これは浪人生活の設計そのものを変えるだけの差です。4月中旬に案内が出るので、忘れないようカレンダーに入れておいてください。
次に、合格最低点が分からない状態でどう目標を立てるかです。使える手がかりは偏差値62.5という水準と、私立医学部全体の平均得点率62.9%(2025年度・公表23校)です。7割を安定して取れる状態を目標に置くのが現実的だと考えています。ただしこれは推定であって、大学が示した数字ではありません。過去問を時間を計って解き、形式との相性を確かめたうえで自分の目標点を決めてください。配点や得点率の話は、形式との相性を確認して初めて意味を持ちます。
最後に補欠の扱いです。50番台の年も190番台の年もある以上、「補欠に入ったら合格見込み」という前提で他校の手続きを判断するのは危険です。他大学の入学手続き締切と、この大学の繰上が動く時期(例年3月末〜4月初旬)をカレンダーに並べて、どこで決断するかを先に決めておいてください。2024年度は4月3日に前期68番が繰り上がっています。4月に入ってから動くことがある、という前提で構えておくと慌てずに済みます。
よくある質問
Q1. 成績開示は誰でも申請できますか?
A. 2021年度の案内では対象が一般選抜 第1次試験の不合格者でした。1次を通過して2次で不合格になった方や、他の選抜区分の受験者が対象になるかは年度により異なる可能性があります。4月中旬に出る大学サイトの案内でご確認ください。
Q2. 2027年度の変更点はありますか?
A. 2026年7月時点で、医学科の変更は確認できていません。一般選抜(前期・後期)、共通テスト利用、学校推薦型を2026年度から継続する見込みです。募集要項が出たら必ずご確認ください。
Q3. 補欠は何番くらいまで期待していいですか?
A. 年によって大きく違うため、断定できません。直近3年(2023〜2025年度)は68〜89番の範囲でしたが、2021年度は190番台、2018年度は50番台でした。直近の傾向で言えば80番前後までは現実的ですが、それを前提に併願を組むのはおすすめしません。
まとめ:聖マリアンナ医科大学を受けるなら、この3つ
- 合格最低点は非公表ですが、成績開示で分かります。一般1次の不合格者が対象で、個人得点・全受験生平均・合格最低点・最高点の4つが通知されます。4月中旬の案内を見逃さないでください
- 補欠は年で3倍振れます。2021年度190番台、2018年度50番台、直近3年は68〜89番。正規合格を取りに行く前提で組んでください
- 偏差値62.5、学費6年間3,482万円、進級率84.3%。進級率は私立の中では高いほうで、第120回国試の新卒合格率は91.3%でした
この記事を書こうと思ったのは、「合格最低点が非公表だから比べようがない」と言われる大学ほど、実は調べれば材料が出てくると分かったからです。成績開示でボーダーラインまで教えてくれる大学は、そう多くありません。受けた人だけが手に入れられる情報を、受ける前に知っておいてほしいと思いました。
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本日の記事は以上です。
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後藤 登(Goto Noboru)
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