こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。
本日は東海大学の医学部です。この大学には、他の医学部にはない特別な入試があります。「展学のすすめ」という名前の選抜で、他学部・他大学の学士などを対象にした、いわゆる学士入学の枠です。
その「展学のすすめ」が、2028年度入試から募集を停止します。つまり2027年度が最後。この記事を読んでいる時点で、出願まで2か月ほどしかありません。
そのほかにも、この大学には知っておくと判断が変わる数字がいくつかあります。
− 展学のすすめって、いつまで受けられるの?
− 補欠って回ってくるの?
− 合格最低点はどこにあるの?
上から順に説明します。
この記事の目次
- 1 東海大学医学部の偏差値は65.0|繰り上げ合格は135名
- 2 2027年度入試の変更点|「展学のすすめ」は今年が最後です
- 3 繰り上げ合格は135名|連絡は143人まで届いています
- 4 合格最低点は6年間非公開|では何を目安にするのか
- 5 倍率は一般31.4倍|2026年度の実績を方式別に並べました
- 6 地域枠は神奈川5名・静岡3名|倍率は一般の半分以下です
- 7 学費は6年間3,500万円|2027年度から25万円上がります
- 8 女子の合格率は5.6%|男子6.3%とほぼ同じです
- 9 2027年度の日程|一次は2月2日・3日、二次は2月13日・14日
- 10 面接の配点は非公表|要項の書きぶりから読み取ります
- 11 国試合格率は98.9%|6年で医師になる確率は65.4%
- 12 東海大のレベルは全81校中74位|私立31校では26位
- 13 多浪・再受験でも受けられるか|一般選抜に年齢要件はありません
- 14 太宰府アカデミーの視点|東海大学医学部に向く受験生
- 15 東海大学医学部のよくある質問
- 16 まとめ|東海大学医学部を受けるなら押さえる3つ
東海大学医学部の偏差値は65.0|繰り上げ合格は135名
急いでいる人のために、先に全部書きます。
- 特別選抜「展学のすすめ」は2027年度が最後の実施。2028年度入試から募集停止です
- その10名の枠は一般選抜に振り替えられ、一般が60名→70名になる予定です
- 繰上合格は2025年度で合計135名(一般82名・共テ利用38名・神奈川枠10名・静岡枠5名)。一般は143人に繰上の連絡が届いています
- 合格最低点は6年間非公開。目標点を大学の公表値から置くことはできません
- 偏差値65.0(河合塾 全統模試・2026年度入試)。新卒の国試合格率は98.9%です
いちばん急ぐのは「展学のすすめ」の話です。そこから書きます。
合格者平均偏差値は62.1|私立31校中26位
偏差値の実勢データを追加します。河合塾の入試結果調査(2026年度)から、全統模試を受けて東海大学医学部に合格した人の記述模試平均を見ると62.1(英63.1・数61.8・理61.4)。私立31校中26位、国公立を含む全81校中74位(防衛医科大学校を除く)です。

前年の63.6から-1.5と、31校の中でも大きめの下げ幅でした。位置としては岩手医科・福岡(62.6)の下、埼玉医科(61.9)の上。科目別では英63.1がいちばん高く、合格者は英語がやや強めの形です。
| 私立順位 | 大学 | 英 | 数 | 理 | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 23位 | 帝京大学 | 64.4 | 62.3 | 62.4 | 63.0 |
| 24位 | 岩手医科大学 | 62.0 | 62.6 | 63.1 | 62.6 |
| 24位 | 福岡大学 | 62.0 | 63.1 | 62.6 | 62.6 |
| 26位 | 東海大学 | 63.1 | 61.8 | 61.4 | 62.1 |
| 27位 | 埼玉医科大学 | 62.8 | 61.6 | 61.2 | 61.9 |
| 28位 | 金沢医科大学 | 61.6 | 60.4 | 60.4 | 60.8 |
※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です(一般・推薦・総合型を含む)。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
全国81校の中での位置を確かめたい方は、医学部偏差値ランキング2027(全81校の一覧表)をご覧ください。東海大学を含む全大学を1つの表にしています。
2027年度入試の変更点|「展学のすすめ」は今年が最後です
東海大学医学部の特別選抜「展学のすすめ」は、大学・短大・専門学校などを卒業した方や卒業見込みの方を対象にした選抜です。医学部の学士入学系の枠としては知名度が高く、再受験・社会人からの医学部志望者が毎年受けてきました。

その募集が、2028年度入試から停止されます。2027年度=2026年秋に実施される選抜が、最後の機会です。
| 選抜区分 | 2027年度 | 2028年度以降 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 特別選抜「展学のすすめ」 | 10名(最後の実施) | 募集停止 | 出願 2026年10月9日〜21日/1次 11月8日/2次 11月22日 |
| 一般選抜 | 60名 | 70名(予定) | 展学の10名を振替 |
| 総合型選抜「希望の星育成」 | 継続 | 継続 | — |
| 神奈川県・静岡県地域枠 | 継続 | 継続 | 共通テスト利用で実施 |
2027年度の日程は次のとおりです。出願要件・科目の詳細は募集要項でご確認ください。
- 出願期間:2026年10月9日〜10月21日
- 1次選考:2026年11月8日(書類審査・小論文・英語)
- 2次選考:2026年11月22日(個人面接)
1次が11月8日ということは、準備できる時間は3か月ほどしかありません。学士入学というルートで医学部を目指してきた方にとっては、判断を先送りできない状況です。
なお、募集停止になるのは「展学のすすめ」だけで、総合型選抜「希望の星育成」、神奈川県・静岡県の地域枠は継続されます。既卒生が受けられる入り口がなくなるわけではありません。
繰り上げ合格は135名|連絡は143人まで届いています
次に繰上合格です。東海大学は方式ごとに繰上の状況が公表されており、比較しやすい大学です。

2025年度の内訳は、一般選抜82名、共通テスト利用38名、共テ利用の神奈川県地域枠10名、静岡県地域枠5名。合計135名です。
ここで東海大学がありがたいのは、「繰上候補として連絡した人数」まで公表している点です。一般選抜は143人に連絡して、実際に繰り上がったのは82名。共通テスト利用は58人に連絡して38名。神奈川県枠は17人に連絡して10名、静岡県枠は11人に連絡して5名です。4方式を合わせると、連絡229人に対して繰上135名。
差の94人は、連絡を受けたけれど入学しなかった人です。ここが繰上合格でいちばん誤解されるところなので、はっきり書いておきます。大学が公表する「繰上合格者数」には、繰り上がったあとに入学を辞退した人が含まれていません。「82名」は連絡が82人で止まったという意味ではなく、連絡は143人まで届いたという意味です。
この人数を公表している大学は、私立31校で東海大学だけです。ほかの大学で「繰上◯名」という数字を見たときも、実際の連絡はそれより深いところまで届いている——東海の数字は、その前提を裏づける唯一の公表例になっています。
| 方式 | 繰上合格者数 | 繰上候補として連絡が来た人数 |
|---|---|---|
| 一般選抜 | 82名 | 143人 |
| 共通テスト利用 | 38名 | 58人 |
| 共テ利用 神奈川県地域枠 | 10名 | 17人 |
| 共テ利用 静岡県地域枠 | 5名 | 11人 |
| 合計 | 135名 | 229人 |
年ごとの推移も見ておきます。

2022年度は一般で16名(連絡は24人)と極端に少ない年でした。そこから2023年度50名、2024年度52名、そして2025年度は82名。3年連続で増えており、2020年度の85名に近い水準まで戻っています。
| 年度 | 一般選抜 繰上 | 一般に連絡が来た人数 | 共テ利用 | 共テ 神奈川枠 | 共テ 静岡枠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年度 | 82名 | 143人 | 38名 | 10名 | 5名 |
| 2024年度 | 52名 | 67人 | 19名 | 7名 | 2名 |
| 2023年度 | 50名 | 62人 | 27名 | 5名 | 6名 |
| 2022年度 | 16名 | 24人 | 4名 | — | — |
| 2020年度 | 85名 | — | — | — | — |
| 2019年度 | 62名 | — | — | — | — |
共通テスト利用でも38名が繰り上がっている点は見逃せません。この大学では、補欠は十分に現実的な線だと言えます。ただし2022年度のように急に絞られる年もあるので、「必ず回る」という前提までは置かないでください。
※表の「連絡が来た人数」は繰上を辞退した人を含む数字、「繰上」は入学した人に近い数字です。2つは別物として読んでください。
合格最低点は6年間非公開|では何を目安にするのか
ここは正直にお伝えします。東海大学は、合格最低点を6年間公表していません。
私立医学部31校のうち、合格最低点を出さない大学はいくつかあります(東北医科薬科・自治医科・獨協医科・杏林・日本医科など)。東海大学もその1つです。国際医療福祉大学のように「合格者の平均点」を出してくれるわけでもありません。
では何を目安にするか。使える材料は3つあります。
1つめは偏差値です。河合塾 全統模試で65.0(2026年度入試)。2023年度は67.5でしたが、直近3年は65.0で落ち着いています。
2つめは科目構成です。東海大学の一般選抜は英語・数学・理科1科目の3科目で、理科は2科目ではありません。理科1科目で受けられる私立医学部は限られており、この点が併願先として選ばれる大きな理由になっています。配点の詳細は募集要項でご確認ください。
3つめは繰上合格の多さです。2025年度に一般で143人へ繰上の連絡が届いているということは、正規合格ラインの少し下でも十分に射程に入るということです。
合格最低点が分からない大学では、過去問で「時間内に安定して何点取れるか」を測り、その再現性を上げる方向に労力を振るのが現実的です。目標点を1点刻みで管理するより、そのほうが効きます。
成績開示についても触れておきます。東海大は成績開示を実施していません。私立31校のうち実施していないのは3校だけです。落ちたときに何点だったのかが分からないので、自己採点と模試でしか手ごたえを測れません。翌年に向けて立て直すつもりなら、試験当日の自己採点をその日のうちに残しておくのが現実的な対策になります。
出典:各大学の成績開示要領をもとに太宰府アカデミー集計(実施の有無と開示内容は2022年度調査。申請期間は毎年変わるため、その年の大学公式発表で確認してください)
倍率は一般31.4倍|2026年度の実績を方式別に並べました
ここは2026年8月に、大学が公表している2026年度入試結果のPDFから作った節です。東海大学は方式ごとに志願者・受験者・合格者を全部公開しているので、正確な倍率が出せます。
| 方式 | 募集 | 志願者 | 1次受験 | 合格者 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 一般選抜 | 60 | 3,156 | 2,922 | 93(正規70+繰上23) | 31.4倍 |
| 共通テスト利用 | 10 | 702 | 697 | 37(正規26+繰上11) | 18.8倍 |
| 総合型(希望の星育成) | 10 | 338 | 338 | 33 | 10.2倍 |
| 特別選抜(展学のすすめ) | 10 | 126 | 121 | 9 | 13.4倍 |
| 神奈川県地域枠 | 5 | 124 | 123 | 10(正規5+繰上5) | 12.3倍 |
| 静岡県地域枠 | 3 | 114 | 112 | 9(正規3+繰上6) | 12.4倍 |
一般選抜の31.4倍という数字が目を引きます。ただ、この数字だけで「無理だ」と判断しないでください。分母の2,922人には、他校の滑り止めとして出願した層がかなり含まれます。実際に1次を通過したのは321人で、そこから2次を受けたのが262人。1次さえ通れば、2次では3人に1人が受かっている計算になります。
むしろ注目すべきは年内入試の倍率の低さです。総合型(希望の星育成)が10.2倍、地域枠が12倍台。一般の31.4倍と比べると、数字の上では3分の1です。条件が合うなら、年内に勝負したほうが確率は高い——このページで何度か書いてきたことが、倍率でもはっきり裏づけられます。
繰り上げの実務的な話も1つ。一般選抜は繰上合格23名に対して「繰上候補として連絡した人数」は47名でした。共通テスト利用にいたっては繰上11名に対し連絡60名です。連絡が来ても、その半分以下しか実際には回っていません。連絡=合格ではないので、他校の手続きは予定どおり進めてください。
地域枠は神奈川5名・静岡3名|倍率は一般の半分以下です
東海大学には神奈川県地域枠(5名)と静岡県地域枠(3名)があります。2026年度の実績は、神奈川が志願124名・合格10名で12.3倍、静岡が志願114名・合格9名で12.4倍。ほぼ同じ水準で、一般選抜の31.4倍と比べれば入口はかなり広いと言えます。
ただし数字の中身を見ると、両枠とも正規合格より繰上合格のほうが多い年でした(神奈川は正規5+繰上5、静岡は正規3+繰上6)。とくに静岡は正規3名に対して繰上6名です。地域枠は他校との併願で辞退が出やすいぶん、補欠でも最後まで待つ価値がある枠だと読めます。
もちろん、卒業後に指定された地域で一定期間勤務する条件とセットです。倍率が低いのはその対価だと考えて、出願前に各県の修学資金の条件(貸与額・義務年限・離脱時の返還)まで必ず読み切ってください。
もう1つ、地域枠を考えるときに効いてくる数字があります。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、神奈川県は247.5で全国23位、中程度の県です。 地域枠も専攻医のシーリングも、この指標を根拠に動いています。定員の見直しは、この数字を根拠に議論されます。
出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計
一般枠との点差と、卒業後9年の義務については医学部の地域枠は入りやすいのかにまとめています。
学費は6年間3,500万円|2027年度から25万円上がります
ここも2026年8月に大学公式で確認して書き足した節です。2026年度入学生の6年間の学納金は3,500万円。内訳は入学金100万円・授業料が年214万8千円・教育運営費が年63万2千円・施設設備費が年210万円、これに教育充実費(1年次52万円、2年次以降年84万円)が加わります。初年度は640万円、2年次以降は年572万円です。
そして2027年度入学生からは授業料が年219万円に上がります(+4万2千円)。6年間の学納金は3,525万2千円で、前年から25万2千円の値上げです。
| 入学年度 | 初年度 | 2年次以降(年額) | 6年間の学納金 |
|---|---|---|---|
| 2026年度 | 640万円 | 572万円 | 3,500万円 |
| 2027年度 | 644万2千円 | 576万2千円 | 3,525万2千円 |
25万円という幅は、近畿大学の174万円のような大きな改定と比べれば小さいものです。ただ2027年度入学生からは、同窓会費(星医会費)と学生教育研究災害傷害保険料が入学時に一括徴収へ変わります。初年度に用意するお金の考え方が少し変わるので、諸会費まで含めた実際の納入額(2027年度は1年次672万2,800円)で資金計画を立ててください。
女子の合格率は5.6%|男子6.3%とほぼ同じです
2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。東海大の2025年度入試は、男子6.3%・女子5.6%。差は0.7ポイント。誤差の範囲と見ていい差です。
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 男子 | 2,750名 | 172名 | 6.3% |
| 女子 | 2,370名 | 133名 | 5.6% |
| 合計 | 5,120名 | 305名 | 6.0% |
出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計
1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。
| 年度 | 男子合格率 | 女子合格率 | 差 |
|---|---|---|---|
| 最新年 | 6.3% | 5.6% | -0.7pt |
| 前年 | 5.1% | 5.9% | +0.8pt |
| 前々年 | 4.8% | 5.3% | +0.5pt |
出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計
年によって上下が入れ替わっています。単年の数字で判断しないでください。
入学者で見ると女子は47名・38.2%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「東海大が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。
2027年度の日程|一次は2月2日・3日、二次は2月13日・14日
大学公式の入試ページで、2027年度の一般選抜(学力選抜)の日程が公表されています(2026年8月確認)。
出願はWeb登録が2027年1月4日(月)〜1月16日(土)23時59分まで、出願書類の郵送期限が1月19日(火)必着。第一次選考が2月2日(火)・3日(水)、第二次選考が2月13日(土)・14日(日)です。
一次が2日間あるのは東海の特徴です。2月2日は杏林・北里・関西医科・福岡と、2月3日は順天堂・岩手医科・金沢医科と重なります。2日間から選べるぶん、他校との組み合わせを設計しやすい日程だと言えます。
年内入試の日程も押さえておいてください。特別選抜「展学のすすめ」は出願が2026年10月9日(金)〜10月21日(水)、一次が11月8日(日)。総合型選抜「希望の星育成」は出願が9月1日(火)〜9月14日(月)です。展学は2027年度が最後の募集なので、この出願期間を逃すと二度目はありません。
合格発表の日付は、大学の「受験・入学ニュース」で選考ごとに告知される形です。2027年度分は募集要項の公表後にこの節へ追記します。一次の合格発表からニ次までは10日ほどしかないので、一次の手ごたえがどうであれ、二次(面接)の準備は発表を待たずに始めておくのが実務的です。
面接の配点は非公表|要項の書きぶりから読み取ります
東海大の面接は配点が公表されていません。私立31校のうち17校が非公表か段階評価です。数字がないぶん、要項に書かれた扱いから読み取ります。
| 項目 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 面接の配点 | 非公表 | 配点欄が要項にありません |
| 小論文の配点 | 公表されていません | 45分/500字以内 |
| 小論文の扱い | 2次で実施します。「小論文を課さない」という説明は誤りです | — |
出典:各大学の2027年度(令和9年度)募集要項・入試概要をもとに太宰府アカデミー集計
小論文を受けていないと面接に進めません(選考対象外になります)。1次の学科だけ受けて帰る、ができない大学です。ここは日程を組むときに効きます。配点が出ていない以上、「何点取れば」ではなく「引っかからない答え方」を準備するのが現実的です。
国試合格率は98.9%|6年で医師になる確率は65.4%
入ったあとの6年間も見ておきます。

令和元年度に入学した121名のうち、6年間ストレートで進級・卒業したのは80名で66.1%。一方、第119回医師国家試験の新卒合格率は98.9%で、94名が受験して93名が合格しています。
| 指標 | 東海大学 | 私立31校の平均 | 内訳 |
|---|---|---|---|
| 入学者(令和元年度) | 121名 | — | — |
| 6年ストレート進級率 | 66.1% | — | 121名中80名 |
| 6年ストレート卒業率 | 66.1% | — | 80名(6年次の留年は出ていない計算) |
| 新卒 国試合格率 | 98.9% | — | 第119回・94名受験/93名合格 |
| 6年で医師になる確率 | 65.4% | 77.0% | 私立31校中29位 |
この2つを掛けた「6年で医師になる確率」は65.4%で、私立31校中29位です。
数字の読み方には注意が要ります。国試の新卒合格率98.9%は、私立の中でもかなり高い水準です。進級率と卒業率が同じ66.1%であることから、6年次で留年者が出ていない計算にもなります。データを見る限りでは、在学中の学年進行に一定の関門があり、そこを通過した学生の国試実績は非常に高いという形になっています。
大学にはそれぞれの教育方針があり、数字だけで良し悪しを語れるものではありません。ただ、入口の偏差値だけでなく、この6年間のデータもあわせて見ておくと、入学後がイメージしやすくなります。
東海大のレベルは全81校中74位|私立31校では26位
「東海大のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。2.5刻みの数字だけでは、隣に何校いるのかが見えないからです。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は62.1。私立31校中26位・全81校中74位で、全81校で下から数えると8番目にあたります。
| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均偏差値 | 区分別順位 |
|---|---|---|---|
| 71位 | 福岡大学 | 62.6 | 私立24位 |
| 73位 | 琉球大学 | 62.5 | 国公立48位 |
| 74位 | 東海大学 | 62.1 | 私立26位 |
| 75位 | 埼玉医科大学 | 61.9 | 私立27位 |
| 76位 | 島根大学 | 61.3 | 国公立49位 |
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計
上の表は東海大の前後2校ぶんです。偏差値62.1の前後には福岡大学・琉球・埼玉医科大学・島根が並んでいます。判定を見るときは、この並びのどこにいるかで考えると読み違えません。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
多浪・再受験でも受けられるか|一般選抜に年齢要件はありません
「何浪まで受け入れてもらえるのか」は、多くの受験生が気にするところです。はっきりしていることから書きます。東海大の一般選抜に年齢の要件はありません。何浪でも、社会人からの再受験でも出願できます。
| 区分 | 年齢の条件 | 補足 |
|---|---|---|
| 一般選抜 | 年齢の要件はありません | 何浪でも・再受験でも出願できます |
| 推薦・総合型 | 総合型「希望の星育成」は現役のみ(評定の基準なし・併願可)。ただし2027年度が最後の募集と公表されています | 年内入試は年齢条件が付くことがあります |
| 卒業年度別の合格率 | 本ページでは未掲載 | 大学公表データを取得しだい追記します |
出典:各大学の2027年度(令和9年度)学生募集要項・入試ガイドをもとに太宰府アカデミー集計
年齢で線が引かれるのは、一般選抜ではなく推薦・総合型のほうです。東海大は卒業年度別の合格率を公表していないため、このページでは「何浪の合格率が何%」という数字を出していません。他校の数字や、うわさで埋めることはしません。公表され次第、実数に置き換えます。なお合否とは別に、学費支援の面ではっきりした線があります。国の「高等教育の修学支援新制度」は、高校を初めて卒業した年度の翌年度末から入学日までが2年を超えていないことを要件にしています。3浪以上はこの時点で対象外です(高卒認定の場合は別の起算になります)。多浪で受けるなら、合格可能性だけでなく学費の設計も一緒に考えておいてください。
何浪まで現実的かという問いには、6校の実データで答えた医学部再受験は何浪まで可能かにまとめています。
太宰府アカデミーの視点|東海大学医学部に向く受験生
まず「展学のすすめ」について。これは期限のある判断です。1次が2026年11月8日なので、迷っている時間はほとんどありません。ただし、廃止されるからといって慌てて出願する話でもないと考えています。この選抜は書類審査・小論文・英語・個人面接という構成で、一般選抜とは要求される準備がまったく違います。いま一般選抜の勉強が仕上がりつつあるなら、そちらを崩してまで受ける判断が正しいとは限りません。「最後だから受ける」ではなく「もともと自分に合う入口かどうか」で決めてください。
次に、理科1科目という科目構成について。理科2科目が必須の大学が大半のなか、東海大学は英語・数学・理科1科目です。ただし「科目が少ないから楽」ではありません。科目数が少ないぶん1科目あたりの比重が上がり、1つの失敗が響きます。また同じ理由で受験者が集まりやすく、倍率も上がります。配点が合っていても、出題形式との相性が合わなければ点は取れません。必ず過去問を解いて、形式を確かめてから併願先に入れてください。
最後に、繰上合格の扱いです。2025年度は合計135名で、連絡は229人に届いています。これは私立医学部の中でも多いほうです。補欠通知を受け取ったら、3月末まで手続きのカレンダーを空けておく価値があります。ただし2022年度は一般16名まで絞られた年でもありました。「回る大学」と決めつけず、年によって振れる前提で他校の手続き締切と並べておいてください。
東海大学医学部のよくある質問
Q1. 「展学のすすめ」がなくなったら、既卒・社会人はどう受ければいいですか?
A. 一般選抜で受けることになります。2028年度から一般選抜が60名→70名に増える予定なので、枠そのものが消えるわけではありません。また総合型選抜「希望の星育成」と神奈川県・静岡県地域枠は継続されます。各選抜の出願資格は募集要項でご確認ください。
Q2. 合格最低点が非公開だと、目標が立てられないのでは?
A. 大学の公表値からは立てられません。過去問で時間内に取れる得点と、その安定性を自分の基準にしてください。参考として、東海大学と同じく非公開の大学は東北医科薬科・自治医科・獨協医科・杏林・日本医科などがあります。日本医科大学は入試担当者が「6割程度が目安」と話しているという情報もありますが、東海大学についてはそうした発言も確認できていません。
Q3. 共通テスト利用でも繰上は回りますか?
A. 回っています。2025年度は共通テスト利用で38名(補欠58番まで)、神奈川県地域枠10名、静岡県地域枠5名が繰り上がりました。共テ利用だから補欠が動かない、ということはありません。
まとめ|東海大学医学部を受けるなら押さえる3つ
- 「展学のすすめ」は2027年度が最後。出願は2026年10月9日〜21日、1次は11月8日です。2028年度から募集停止で、10名の枠は一般選抜(60→70名)に移ります
- 繰上合格は2025年度で合計135名。一般82名(連絡は143人)、共テ利用38名。補欠は現実的な線ですが、2022年度は16名の年もありました
- 合格最低点は6年間非公開。偏差値65.0、英語・数学・理科1科目という構成、繰上の多さの3つから逆算するしかありません
この記事を書こうと思ったのは、「展学のすすめ」の募集停止を知らないまま夏を過ごしている人がいるかもしれない、と思ったからです。出願は10月9日から。学士入学というルートを考えてきた方にとっては、今年が最後の機会になります。知らずに逃すには、あまりに惜しい情報だと思いました。
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本日の記事は以上です。
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後藤 登(Goto Noboru)
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