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国公立大学医学部医学科入試情報【まとめ】

弘前大学医学部の偏差値61.2と共テ平均762点|2027年度入試

2026年08月19日 更新

こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。

弘前大学医学部を見ていきます。このページは、他の大学と少し違う書き出しになります。2027年度、弘前の入試は「別物」になります。個別試験900点のうち300点を占めていた面接が段階評価に変わり、総点は900点→600点(数学300+英語300)へ。配点の3分の1が消える変更で、過去の合格ラインの意味も変わります。

現行の数字も動いています。2025年度は志願458名(実質7.45倍)、2026年度は296名(5.12倍)——予告倍率が8倍→6倍に厳格化されるなか、2026年度は足切りラインまで残り4名という際どい年でした。

− 平均61.2という順位をどう読む?

− 面接300点廃止で何が変わる?

− 2次に理科がないのは本当?

− 出口(6年で医師85.9%)の実力は?

津軽の国立医を、変わり目の今こそ数字で見ておきます。

 

弘前大学医学部の偏差値|合格者平均61.2で国公立49位

河合塾の入試結果調査(2026年度)で、全統模試を受けて弘前大医学部に合格した人の記述模試平均は60.6(英64.2・数58.3・理—)国公立50校中49位、私立を含む全81校では76位です(防衛医科大学校を除く)。

弘前大学医学部の合格者平均偏差値60.6は国公立50位・英65.3と数57.8の差7.5は全国2番目の英語型(河合塾 入試結果調査2026年度)
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

この順位は「合格しやすい」という意味ではありません(実質5.1倍は今回の集計でも上位の高さです)。注目すべきは科目の形で、英64.2に対し数58.3——差7.5は島根(8.8)に次ぐ大きさです。理由は次の配点の節で分かります。2次に理科がなく、面接が300点——学科の記述力だけでは決まらない入試が、この合格者構成を作ってきました。

順位 大学 総合
47位 秋田大学 65.4 60.6 63.0
48位 琉球大学 64.1 60.6 62.9 62.5
49位 弘前大学 64.2 58.3 61.2
50位 島根大学 63.3 58.7 61.0

※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

弘前大学が全国のどのあたりに位置するかは、医学部偏差値ランキング2027(全81校)で確認できます。国公立50校と私立31校を同じ物差しで並べた一覧です。

 

共通テストの合格者平均は762点|76.2%が実勢です

2026年度に弘前大医学部へ合格した人の共通テスト平均は762点(1000点換算)=76.2%です(河合塾 入試結果調査)。大学公表でも、合格者の共テ平均は1,050点満点の766.8点=73.0%でした。

共テの配点は1,050点で、総合1,950点に占める比率は53.8%の共テ主導型。「情報」は1,050点中50点=4.8%と軽めです。共テ8割弱で国立医の土俵に乗れる——この実勢が、全国から志願者を集める理由になっています。

 

合格最低点は76.5%|2026年度は3.8ポイント上昇

2026年度・前期の合格最低点は1,491点/1,950点=76.5%。前年の1,418点=72.7%から3.8ポイント上がりました。

弘前大学医学部の合格最低点は2026年度76.5%(1491点/1950点・面接300点を含む総点)で前年から3.8ポイント上昇
出典:弘前大学 公表の入試結果をもとに太宰府アカデミー集計(2025・2026年度入試)

ただし、この数字は面接300点を含んだ総点です。学科の出来と面接評価が合算された1,950点満点での76.5%であり、学科だけの得点率とは意味が違います。そして2027年度からは総点600点の新体制——過去の最低点がそのまま目標値にならない、数少ない大学です。新体制の合格ラインは初年度の結果公表を待って判断するしかありません。

年度 満点 合格最低点 得点率
2026 前期 1950 1491 76.5%
2025 前期 1950 1418 72.7%

 

倍率は実質5.1倍|足切りまで残り4名の際どい年でした

2026年度・前期は志願296名、受験266名、合格52名で実質倍率5.1倍(前年7.5倍)でした。

年度 募集 志願者 受験者 合格者 実質倍率
2026 前期 50 296 266 52 5.1倍
2025 前期 50 458 380 51 7.5倍

第1段階選抜の予告は2025年度の8倍から6倍(300名)へ厳格化。2026年度は志願296名で、ラインまで残り4名という不実施でした。実質5.1倍は今回の当塾集計でも上位の高さで、「偏差値の順位が下=緩い」ではないことの実例です。共テ8割弱の受験生が全国から集まり、椅子を取り合う——それが弘前の実像です。

 

入試日程と募集人員|前期50名・変則日程なし

弘前大医学部医学科の一般選抜は前期50名(一般枠)で、後期日程はありません。個別学力検査は国公立前期の全国共通日程(2月25日・26日)で行われ、固有の変則日程はありません。

2027年度の共通テストは2027年1月16日(土)・17日(日)(大学入試センター公表の実施期日)。個別試験の変更(次節)を含む確定情報は、選抜要項の公表後にこの節を更新します。

 

合格発表は3月6日です|後期日程はありません

2026年度の合格発表は3月6日でした(旺文社・大学受験パスナビ掲載の2026年度実績)。2027年度の正式な日付は、選抜要項の公表後にここへ追記します。

 

科目と配点|2027年度から個別600点の新体制へ

2026年度の満点構成は共通テスト1,050点+個別900点=1,950点。個別の内訳は数学300点・英語300点・面接300点で、2次に理科がなく、面接が学科1科目と同じ重みを持つ全国でも珍しい配点でした。

★2027年度の変更予告:面接を点数化せず段階評価とし、個別は数学300点+英語300点=600点になります(駿台の変更点一覧・大学公式予告に基づく)。面接で数十点の差がつく余地が消え、学科の素点勝負に近づく大きな転換です。総点も1,950点→1,650点に変わる計算で、確定配点は要項公表後にこの節を更新します。

 

面接は2次試験で実施|2027年度から段階評価に

2次試験の面接は、2026年度まで300点満点で点数化されていました。2027年度からは段階評価(点数化なし)に変わる予告が出ています。「面接で逆転できる大学」から「面接は適性確認」へ——受験生の準備配分を変える変更です。詳細は募集要項の公表後にまとめて追記します。

 

追加合格は4年で2名|大きくは動きません

弘前大医学部の追加合格(繰上)は2022〜2025年度の4年間で2名、2026年度は2名です。年0〜2名の範囲で、繰上を当てにする作戦は成立しません。正規合格前提で計画してください。

ここは私立と仕組みが違います。国公立には「補欠◯番」という順位の通知がありません。欠員が出た人数だけ、上位から順に電話がかかります。ここに書いた◯名はその実数です。

私立の補欠が3桁まで回るのとは、まったく別の話だと考えてください。

 

学費は6年間で約350万円|国立の標準額どおり

学費は国立大学の標準額どおり、入学金28万2,000円+授業料53万5,800円×6年=6年間349万6,800円です。

 

女子の合格率は21.7%|男子を4.7ポイント上回ります

2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。弘前大の2025年度入試は、男子17.0%・女子21.7%。女子の合格率のほうが4.7ポイント高いという結果です。

区分 受験者数 合格者数 合格率
男子 282名 48名 17.0%
女子 295名 64名 21.7%
合計 577名 112名 19.4%

出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計

1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。

年度 男子合格率 女子合格率
最新年 17.0% 21.7% +4.7pt
前年 18.2% 22.8% +4.6pt
前々年 22.2% 23.1% +0.9pt

出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計

3年とも女子のほうが高く出ています。単年の振れではありません。

入学者で見ると女子は63名・56.3%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「弘前大が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。

 

地域枠は82名|入学定員132名のうち62.1%を占めます

弘前大の募集人員は、地域枠を含めた数字です。内訳を出します。

区分 人数 割合・注記
入学定員 132名
地域枠等 82名 定員の62.1%
うち臨時定員の地域枠 27名 期限付きで増員されている枠
地域枠を除いた枠 50名

出典:文部科学省医学教育課「大学医学部における地域枠等の導入状況(令和7年度)」をもとに太宰府アカデミー集計

全国80大学では定員9,270名のうち地域枠が1,847名=19.9%。ほぼ5人に1人です。弘前大は62.1%で全国3位。国立大学の平均20.4%を大きく上回ります。一般枠だけを見て募集人員を数えると、実際より多く見積もることになります。 このうち27名は臨時定員の枠です。臨時定員は期限を区切って増やされているもので、制度が変われば減る可能性があります。 なお文部科学省の定義では、地域枠には奨学金と連動しない枠も含まれます。地域枠=必ず修学資金がもらえる、ではありません。出願前に、その枠に貸与制度が付いているかを大学の要項で確かめてください。

最後に、なぜここに枠が置かれているのかを国の数字で見ておきます。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、青森県は184.3で全国46位、下位16県に入る医師少数県です。 青森県は医師が足りていない側です。地域枠が厚く置かれているのは、この数字が背景にあります。卒業後9年前後の勤務という条件は重いですが、その条件が付く理由は数字で説明できる、ということでもあります。

出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計

 

進級率と国試合格率|6年で医師になる確率は85.9%

出口の数字です。令和元年度に入学した132名のうち、6年間ストレートで卒業したのは117名=88.6%。第119回医師国家試験の新卒合格率は96.9%。掛け合わせた「6年で医師になる確率」は85.9%で、国公立50校中25位です。

弘前大学医学部の6年ストレート卒業率88.6%・国試合格率96.9%・6年で医師になる確率85.9%は国公立25位で入口50位から逆転
出典:文部科学省医学教育課調べ・厚生労働省(令和元年度入学者/第119回医師国家試験)

入口50位・出口25位——今回の集計で最大級の「入口と出口の逆転」です。入試の偏差値順位と、医師になれる確率の順位は別物だという事実を、弘前ほどはっきり示す大学はありません。

指標 数値 備考
6年ストレート進級率 89.4% 令和元年度入学132名中
6年ストレート卒業率 88.6% 卒業117名
新卒 国試合格率 96.9% 第119回(令和7年2月)
6年で医師になる確率 85.9% 国公立50校中25位

全81大学の同じ物差しの順位は「6年でストレートに医師になれる確率」ランキングで公開しています。

 

弘前大のレベルは全81校中76位|国公立50校では50位

「弘前大のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。同じ62.5でも、その上に20校いるのか60校いるのかで意味が変わります。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は61.2。国公立50校中49位・全81校中76位で、全81校で下から数えると3番目にあたります。

全81校順位 大学 合格者平均偏差値 区分別順位
77位 金沢医科大学 60.8 私立28位
78位 東京女子医科大学 60.7 私立29位
79位 弘前大学 61.2 国公立49位
80位 獨協医科大学 59.6 私立30位
81位 川崎医科大学 55.8 私立31位

出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

上の表は弘前大の前後2校ぶんです。偏差値61.2の前後には金沢医科大学・東京女子医科大学・獨協医科大学・川崎医科大学が並んでいます。出願で最後まで迷うのは、たいていこの並びの中の大学です。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

 

多浪・再受験でも受けられるか|一般に年齢要件なし

一般選抜(前期)に年齢・浪人年数の制限はありません。弘前は再受験・学び直し層の出願が多いことで長く知られてきた大学ですが、その前提だった「面接300点」が2027年度に消えます。学科素点の比重が上がる新体制は、記述を鍛え直してきた層にとってむしろ追い風になり得ます。浪人年数別の合格率(大学公表の卒業年度別データ)は、取得でき次第この節に追記します。

 

太宰府アカデミーの視点|弘前大学医学部の受け方

弘前を志望校に入れる判断は、今年に限っては「2027年度の新体制をどう読むか」に尽きます。数英600点+面接段階評価という構成は、これまでの「面接300点で決まり得る入試」と別物です。僕の読みでは、変更初年度は様子見で志願者が減る可能性と、「面接不安がない」層が新たに参入する可能性が相殺し合う——どちらに転んでも、数学と英語の素点力を上げた人が得をする変更です。

科目の準備はシンプルになりました。2次は数英のみ・理科なし。共テで5教科を8割弱まで作り、数英2科目を記述水準まで引き上げる——配分に迷いようがありません。合格者の英数差7.5が示してきた「英語で作る」構図も、数学の比重が実質上がる新体制では変わっていくはずです。

最後に出口の話を。6年で医師85.9%は国公立25位で、入口の50位から25ランクの逆転です。共テ8割弱から国立医に入り、9割近くがストレートで医師になる——コストパフォーマンスという言葉を使うなら、全国で最もそれが当てはまる国立医の一つだと思います。

 

弘前大学医学部のよくある質問

Q1. 偏差値はどのくらい必要ですか?
A. 河合塾の入試結果調査(2026年度)で、合格者の記述模試平均は61.2(国公立49位)。共通テストの平均は762点=76.2%です。順位が下でも実質倍率5.1倍——競争は緩くありません。

Q2. 2027年度の入試はどう変わりますか?
A. 個別試験が「数学300+英語300+面接300」から「数学300+英語300+面接は段階評価」に変わる予告が出ています。面接の点数がなくなり、学科素点の勝負に近づきます。

Q3. 2次試験に理科はありますか?
A. ありません。個別は数学・英語(+面接)で、理科は共通テストのみ。理科は共テ対策に集中できる構成です。

Q4. 足切り(第1段階選抜)はありますか?
A. 予告6倍(300名・2025年度の8倍から厳格化)です。2026年度は志願296名で、残り4名まで迫る不実施でした。毎年ライン際です。

 

まとめ|弘前大学医学部を受けるなら押さえる3つ

  • 合格者平均61.2(国公立49位)でも実質5.1倍。共テ8割弱で乗れる土俵に全国から集まる構図
  • 2027年度から面接300点が段階評価に・個別は数英600点へ。過去の最低点(76.5%)は新体制ではそのまま使えない
  • 入口50位・出口25位(6年で医師85.9%)の逆転。追加合格は年0〜2名・足切りは毎年ライン際

次は秋田大学——入口46位・出口9位という、さらに大きな逆転の大学です。要項が公表され次第、この節を更新します。

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後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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