こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。
福島県立医科大学の話です。2026年度の志願者数を見てください。192名→419名。1年で2.2倍です。前年に「実質2.0倍・足切りなし」という数字が出た反動で出願が殺到し、足切りが復活、合格最低点は64.4%→69.4%へ5ポイント跳ねました。福井(志願2.4倍)と並ぶ、今回の集計でも最大級の「跳ね年」です。
もう一つ、この大学は追加合格が4年で19名——全国3番手。前期日程だけでこの数字は新潟(24名)に次ぐ規模で、2026年度も7名が3月末に回りました。志願も合格ラインも繰上も、とにかくよく動く。それが数字から見た福島医大です。
− 平均63.1・共テ81%はどの帯?
− 跳ね年の69.4%と平年、どっちを信じる?
− 追加19名は当てにしていい?
− 国試98.5%の出口は?
会津の白虎隊よりも粘り強く、数字で追いかけます。
この記事の目次
- 1 福島県立医科大学医学部の偏差値|合格者平均63.1で国公立46位
- 2 共通テストの合格者平均は798点|79.8%が実勢です
- 3 合格最低点は69.4%|跳ね年で5.0ポイント上昇しました
- 4 倍率は実質3.4倍|志願419名は前年の2.2倍です
- 5 入試日程と募集人員|前期70名は一般+地域の合計です
- 6 合格発表は3月7日です|後期日程はありません
- 7 科目と配点|共テ700点+個別660点の計1360点
- 8 面接は2次試験で実施|方式は要項公表後に更新します
- 9 追加合格は4年で19名|前期だけで全国3番手です
- 10 学費は6年406万円|県外は入学料が3倍になります
- 11 女子の合格率は29.7%|男子との差は20.0ポイント
- 12 地域枠は95名|入学定員130名のうち73.1%を占めます
- 13 進級率と国試合格率|6年で医師になる確率は85.6%
- 14 福島県立医科のレベルは全81校中68位|国公立50校では40位
- 15 多浪・再受験でも受けられるか|一般に年齢要件なし
- 16 太宰府アカデミーの視点|福島県立医科大学医学部の受け方
- 17 福島県立医科大学医学部のよくある質問
- 18 まとめ|福島県立医科大学医学部を受けるなら押さえる3つ
福島県立医科大学医学部の偏差値|合格者平均63.1で国公立46位
河合塾の入試結果調査(2026年度)で、全統模試を受けて福島医大に合格した人の記述模試平均は64.1(英65.9・数60.0・理63.3)。国公立50校中46位、私立を含む全81校では68位です(防衛医科大学校を除く)。

札幌医科(64.1)と同値、山形(64.3)と0.2差——公立・東北の医大が固まる帯です。科目別は英65.9・理63.3・数60.0と大きな偏りのない構成で、この帯では珍しいバランス型。特定科目の武器より、全体の底上げが効く合格者像です。
| 順位 | 大学 | 英 | 数 | 理 | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 44位 | 福井大学 | 65.2 | 62.3 | 63.3 | 63.6 |
| 45位 | 富山大学 | 65.0 | 61.5 | 63.7 | 63.4 |
| 46位 | 福島県立医科大学 | 65.9 | 60.0 | 63.3 | 63.1 |
| 47位 | 秋田大学 | 65.4 | 60.6 | — | 63.0 |
| 48位 | 琉球大学 | 64.1 | 60.6 | 62.9 | 62.5 |
※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
福島県立医科大学の全国順位と、同じ帯の大学は、医学部偏差値ランキング2027(全81校・国公立と私立)の一覧表で確かめられます。
共通テストの合格者平均は798点|79.8%が実勢です
2026年度に福島医大へ合格した人の共通テスト平均は798点(1000点換算)=79.8%です(河合塾 入試結果調査)。
共テの配点は700点で、総合1,360点に占める比率は51.5%——共テと個別がほぼ半々の設計です。「情報」は素点1,000点中100点=10%と重め。共テ8割強の持ち点で土俵に立てるのは、北の7校では弘前(79.1%)に次ぐ水準で、全国から出願が集まる下地になっています。
合格最低点は69.4%|跳ね年で5.0ポイント上昇しました
2026年度・前期の合格最低点は943.9点/1,360点=69.4%。前年の875.4点=64.4%から5.0ポイントの大幅上昇です。

上がった理由は明快で、志願2.2倍の混雑がそのままラインを押し上げました。裏を返すと、64.4%(2025年度)は空いた年の底値、69.4%(2026年度)は混んだ年の高値。2027年度は反動でまた緩む可能性がありますが、狙って当てられる振れではありません。目標は高値の69〜70%を取り切る仕上がりに置き、緩んだ年はボーナスと考えるのが安全です。
| 年度 | 満点 | 合格最低点 | 得点率 |
|---|---|---|---|
| 2026 前期 | 1360 | 943.9 | 69.4% |
| 2025 前期 | 1360 | 875.4 | 64.4% |
倍率は実質3.4倍|志願419名は前年の2.2倍です
2026年度・前期は志願419名、受験243名、合格72名で実質倍率3.4倍(前年2.0倍)でした。
| 年度 | 募集 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026 前期 | 70 | 419 | 243 | 72 | 3.4倍 |
| 2025 前期 | 70 | 192 | 144 | 72 | 2.0倍 |
第1段階選抜の予告は4倍(280名)。2025年度は志願192名で不実施→「足切りなし・実質2倍」の情報が翌年の出願を呼び、2026年度は志願419名で実施(約139名が2次に進めず)——岐阜・東北大と同じ「不実施の翌年に殺到」の教科書例です。2027年度は逆に「実施済み」の情報が志願を冷やす順番ですが、リサーチでの確認は必須です。
入試日程と募集人員|前期70名は一般+地域の合計です
福島医大医学部医学科の一般選抜は前期70名(一般枠・地域枠の合計)で、後期日程はありません。個別学力検査は国公立前期の全国共通日程(2月25日・26日)で行われ、固有の変則日程はありません。区分ごとの人数は年度の募集要項で確認してください。
2027年度の共通テストは2027年1月16日(土)・17日(日)(大学入試センター公表の実施期日)。2027年度の選抜内容の確定情報は、選抜要項の公表後にこの節を更新します。
合格発表は3月7日です|後期日程はありません
2026年度の合格発表は3月7日でした(旺文社・大学受験パスナビ掲載の2026年度実績)。2027年度の正式な日付は、選抜要項の公表後にここへ追記します。
科目と配点|共テ700点+個別660点の計1360点
満点構成は共通テスト700点+個別学力検査660点=1,360点(2026年度)。2次比率48.5%のバランス型です。個別は英語・数学・理科2科目の学科試験に面接を加えた構成です。
科目別の配点内訳は、2027年度の募集要項公表後にこの節へ追記します。
面接は2次試験で実施|方式は要項公表後に更新します
2次試験で面接が課されます。医学部医学科の面接は全国どの国公立でも必須です。地域枠では県内医療への意思確認も想定されます。評価方式の詳細は、2027年度の募集要項の公表後にまとめて追記します。
追加合格は4年で19名|前期だけで全国3番手です
福島医大医学部の追加合格(繰上)は2022〜2025年度の4年間で19名(毎年4〜6名)、2026年度も7名——山梨(65名・後期)・新潟(24名)に次ぐ全国3番手の多さです。
山形の後期が廃止された今、東日本で「3月末に動く大学」は実質ここと新潟・群馬のラインです。毎年コンスタントに回っている実績があるので、正規発表で終わりにせず、手続きの順番を整理して待つ価値があります。
ここは私立と仕組みが違います。国公立は補欠者を発表せず、番号も付けません。欠員が出たときだけ電話が来る仕組みで、◯名は実際に連絡が届いた人数です。
私立の「補欠◯番まで回った」とは桁も意味も違うので、並べて比べないでください。
学費は6年406万円|県外は入学料が3倍になります
授業料は年額535,800円(国の標準額と同額)ですが、入学料が県内282,000円・県外846,000円と3倍違います。
6年間の合計は県内349万6,800円/県外406万800円で、その差は56万4,000円。この県外入学料は公立医学部8校で最も高い額です。国立大学の学費と比べるときは、この差を足してから並べてください。
女子の合格率は29.7%|男子との差は20.0ポイント
2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。福島県立医科の2025年度入試は、男子49.7%・女子29.7%。男子の合格率のほうが20.0ポイント高いという結果です。
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 男子 | 181名 | 90名 | 49.7% |
| 女子 | 148名 | 44名 | 29.7% |
| 合計 | 329名 | 134名 | 40.7% |
出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計
1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。
| 年度 | 男子合格率 | 女子合格率 | 差 |
|---|---|---|---|
| 最新年 | 49.7% | 29.7% | -20.0pt |
| 前年 | 33.6% | 29.0% | -4.6pt |
| 前々年 | 33.3% | 32.7% | -0.6pt |
出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計
3年とも男子のほうが高く出ています。ただし合格率は受験者層にも左右されるため、この数字だけで「女子が不利」とは言えません。
入学者で見ると女子は42名・32.3%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「福島県立医科が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。
地域枠は95名|入学定員130名のうち73.1%を占めます
福島県立医科の募集人員は、地域枠を含めた数字です。内訳を出します。
| 区分 | 人数 | 割合・注記 |
|---|---|---|
| 入学定員 | 130名 | — |
| 地域枠等 | 95名 | 定員の73.1% |
| うち臨時定員の地域枠 | 45名 | 期限付きで増員されている枠 |
| 地域枠を除いた枠 | 35名 | — |
出典:文部科学省医学教育課「大学医学部における地域枠等の導入状況(令和7年度)」をもとに太宰府アカデミー集計
全国80大学では定員9,270名のうち地域枠が1,847名=19.9%。ほぼ5人に1人です。福島県立医科は73.1%で全国2位。公立大学の平均41.4%を大きく上回ります。一般枠だけを見て募集人員を数えると、実際より多く見積もることになります。 このうち45名は臨時定員の枠です。臨時定員は期限を区切って増やされているもので、制度が変われば減る可能性があります。 なお文部科学省の定義では、地域枠には奨学金と連動しない枠も含まれます。地域枠=必ず修学資金がもらえる、ではありません。出願前に、その枠に貸与制度が付いているかを大学の要項で確かめてください。
最後に、なぜここに枠が置かれているのかを国の数字で見ておきます。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、福島県は190.5で全国44位、下位16県に入る医師少数県です。 福島県は医師が足りていない側です。地域枠が厚く置かれているのは、この数字が背景にあります。卒業後9年前後の勤務という条件は重いですが、その条件が付く理由は数字で説明できる、ということでもあります。
出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計
進級率と国試合格率|6年で医師になる確率は85.6%
出口の数字です。令和元年度に入学した130名のうち、6年間ストレートで卒業したのは113名=86.9%。第119回医師国家試験の新卒合格率は98.5%。掛け合わせた「6年で医師になる確率」は85.6%で、国公立50校中26位です。

特筆すべきは国試合格率98.5%——受験した133名のうち不合格は2名だけで、これは全国でも最高クラスの数字です。入口40位・出口26位と、教育の実力が入試の序列を上回る東北の公立医大です。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 6年ストレート進級率 | 87.7% | 令和元年度入学130名中 |
| 6年ストレート卒業率 | 86.9% | 卒業113名 |
| 新卒 国試合格率 | 98.5% | 第119回(令和7年2月)・受験133名中131名合格 |
| 6年で医師になる確率 | 85.6% | 国公立50校中26位 |
全81大学の同じ物差しの順位は「6年でストレートに医師になれる確率」ランキングで公開しています。
福島県立医科のレベルは全81校中68位|国公立50校では40位
「福島県立医科のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。81校しかない中で上から何番目か、が分からないと動けないからです。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は63.1。国公立50校中46位・全81校中68位で、全81校で下から数えると27番目にあたります。
| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均偏差値 | 区分別順位 |
|---|---|---|---|
| 52位 | 愛媛大学 | 64.2 | 国公立38位 |
| 54位 | 札幌医科大学 | 63.1 | 国公立39位 |
| 55位 | 福島県立医科大学 | 63.1 | 国公立46位 |
| 56位 | 香川大学 | 63.1 | 国公立41位 |
| 57位 | 佐賀大学 | 64.0 | 国公立42位 |
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計
上の表は福島県立医科の前後2校ぶんです。偏差値63.1の前後には愛媛・札幌医科・香川・佐賀が並んでいます。自分の成績がこの並びのどこに入るかで、現実的な射程が見えます。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
多浪・再受験でも受けられるか|一般に年齢要件なし
一般選抜(前期・一般枠)に年齢・浪人年数の制限はありません。地域枠は卒後の県内従事が条件になるため、出願前に募集要項の確認が必須です。共テ半々型・バランス型の出題は、5教科を作り直してきた学び直し組が戦いやすい設計です。浪人年数別の合格率(大学公表の卒業年度別データ)は、取得でき次第この節に追記します。
太宰府アカデミーの視点|福島県立医科大学医学部の受け方
福島医大は「振れ幅を前提に組む大学」です。志願192名→419名、最低点64.4%→69.4%、足切り不実施→実施——1年でこれだけ動く大学は全国でも数えるほどしかありません。この振れを読もうとするより、高値の69〜70%で受かる仕上がりを作ってしまえば、混んだ年も空いた年も関係なくなります。共テ81%+個別660点で55%台後半、が逆算の目安です。
実利は3月末にあります。追加合格19名/4年+2026年度7名は前期だけで全国3番手。「正規に届かなかったが繰上で通った」が毎年現実に起きている大学で、私立の入学手続き金の払い込み期限と付き合いながら待つ設計図を、出願時点で描いておくべきです。
そして出口。国試98.5%は全国最高クラスで、6年で医師85.6%は入口の順位(40位)を14ランク上回ります。入るチャンスが多く、出る力も強い——数字で見る福島医大は、共テ8割強の受験生にとって全国区の選択肢です。
福島県立医科大学医学部のよくある質問
Q1. 偏差値はどのくらい必要ですか?
A. 河合塾の入試結果調査(2026年度)で、合格者の記述模試平均は63.1(国公立46位)。共通テストの平均は798点=79.8%です。
Q2. 何割取れば受かりますか?
A. 2026年度の合格最低点は1,360点満点の943.9点=69.4%。ただし志願2.2倍の跳ね年の高値です(前年は64.4%)。高値の69〜70%を目標にすれば年の振れに左右されません。
Q3. 足切り(第1段階選抜)はありますか?
A. 予告4倍(280名)です。2025年度は志願192名で不実施、2026年度は419名で実施——隔年の振れが激しい大学です。
Q4. 補欠・繰り上げ合格はありますか?
A. 追加合格は2022〜2025年度で19名(毎年4〜6名)、2026年度も7名。前期だけで全国3番手の多さです。
まとめ|福島県立医科大学医学部を受けるなら押さえる3つ
- 合格者平均63.1は国公立46位・共テ実勢79.8%。共テ半々型・科目バランス型で学び直し組にも組みやすい
- 志願192→419名(2.2倍)の跳ね年で最低69.4%(+5.0pt)。目標は高値側の69〜70%に固定する
- 追加合格19名/4年+2026年度7名は全国3番手。国試98.5%・出口26位は入口を14ランク上回る
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本日の記事は以上です。
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【校風】アットホームな大家族予備校
◆筆者プロフィール
後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。
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