こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。
三重大学医学部を見ていきます。この大学の一番の見出しは、入試ではなく出口にあります。第119回医師国家試験の新卒合格率、100%。国公立50校の中では福井と並ぶ、数少ない全員合格です。6年ストレート卒業率と掛け合わせた「6年で医師になる確率」は92.8%で国公立50校中3位——鹿児島(93.4%・2位)、大阪公立(92.7%・4位)と並ぶ、出口最強グループの一角です。
入試は共テ86%・総合78%前後の安定相場のバランス型。そこに2027年度、総合型選抜5名の新設と前期定員の5名減という変更が入ります。
− 国試100%の大学の入試はどんな形?
− 共テ82.8%は必要?もっと要る?
− 後期10名はどう使う?
− 2027年度の変更は誰に効く?
ここから、1つずつ確かめていきます。
この記事の目次
- 1 三重大学医学部の偏差値|合格者平均65.7で国公立27位
- 2 共通テストの合格者平均は828点|82.8%が実勢です
- 3 合格最低点は1049.67点=77.8%|前年から1.3pt低下
- 4 倍率は前期3.0倍・後期5.3倍|足切りなしでした
- 5 2027年度は総合型5名を新設|前期は70名に
- 6 入試日程と募集人員|後期は3月12日にあります
- 7 合格発表は前期3月6日・後期3月23日です
- 8 科目と配点|共テ650点+個別700点の計1350点
- 9 面接は2次試験で実施|評価方式は要項公表後に更新
- 10 追加合格は年1〜3名|前期・後期とも動きます
- 11 学費は6年間で約350万円|国立の標準額どおり
- 12 女子の合格率は35.3%|男子との差は5.5ポイント
- 13 地域枠は35名|入学定員125名のうち28.0%を占めます
- 14 国試合格率100%|6年で医師になる確率は92.8%
- 15 三重大のレベルは全81校中37位|国公立50校では24位
- 16 多浪・再受験でも受けられるか|一般に年齢要件なし
- 17 太宰府アカデミーの視点|三重大学医学部の受け方
- 18 三重大学医学部のよくある質問
- 19 まとめ|三重大学医学部を受けるなら押さえる3つ
三重大学医学部の偏差値|合格者平均65.7で国公立27位
河合塾の入試結果調査(2026年度)で、全統模試を受けて三重大医学部に合格した人の記述模試平均は66.2(英65.6・数64.8・理66.6)。国公立50校中27位(和歌山県立医科と同率)、私立を含む全81校では37位です(防衛医科大学校を除く)。

信州(66.3)・熊本(66.0)と並ぶ中位上部ゾーン。科目別では理66.6が数64.8を3.5ポイント上回る理科型です。同率24位の和歌山(理68.2・数65.0)とそっくりな形で、この帯の東西の選択肢として比較しやすい2校です。
| 順位 | 大学 | 英 | 数 | 理 | 総合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24位 | 信州大学 | 66.8 | 65.4 | 65.4 | 65.9 |
| 25位 | 長崎大学 | 66.3 | 65.7 | 65.3 | 65.8 |
| 26位 | 三重大学 | 65.6 | 64.8 | 66.6 | 65.7 |
| 27位 | 山口大学 | 66.6 | 65.3 | 65.0 | 65.6 |
| 28位 | 浜松医科大学 | 66.7 | 65.1 | 64.1 | 65.3 |
※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
三重大学だけを見ていても、その数字が高いのか低いのかは判断できません。医学部偏差値ランキング2027(全81校)で、全国の並びの中に置いて見てください。
共通テストの合格者平均は828点|82.8%が実勢です
2026年度に三重大医学部へ合格した人の共通テスト平均は828点(1000点換算)=82.8%です(河合塾 入試結果調査)。2026年度の合格者の共テ最低は465点/650点=71.5%——共テ7割強からの合格実例もあり、2次での挽回余地が残る構成です。
共テは650点に圧縮され、総合1350点に占める比率は48.1%。ほぼ50:50のバランス型で、「情報」は50点=7.7%です。
合格最低点は1049.67点=77.8%|前年から1.3pt低下
2026年度・一般選抜(前期)の合格最低点は1049.67点/1350点満点=77.8%。前年(2025年度)は1068.33点=79.1%で、78%前後の安定相場が続いています。

内訳は、共テの合格者最低が71.5%、個別(2次)の最低が502点/700点=71.7%。共テ・2次とも「7割強を下回らない」のが合格者の共通項です。派手な一点突破より、両輪をそろえる総合力が問われます。
| 年度・日程 | 満点 | 合格最低点 (総合) |
得点率 | 共テの 合格者最低 |
個別の 合格者最低 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026 前期 | 1350 | 1049.67 | 77.8% | 465/650 | 502/700 |
| 2026 後期 | 950 | 752.33 | 79.2% | 528.33/650 | 206/300 |
| 2025 前期 | 1350 | 1068.33 | 79.1% | 505.5/650 | 504/700 |
| 2025 後期 | 950 | 816 | 85.9% | 568.5/650 | 226/300 |
後期の合格最低点は752.33点/950点=79.2%(2026年度)。前期と同水準の相場です。
倍率は前期3.0倍・後期5.3倍|足切りなしでした
2026年度・前期の志願者は277名、受験者229名、合格者77名で実質倍率は3.0倍(前年2.8倍)。後期は志願141名・受験64名・合格12名で実質5.3倍でした。
| 年度・日程 | 募集 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026 前期 | 75 | 277 | 229 | 77 | 3.0倍 |
| 2026 後期 | 10 | 141 | 64 | 12 | 5.3倍 |
| 2025 前期 | 75 | 249 | 214 | 76 | 2.8倍 |
| 2025 後期 | 10 | 204 | 51 | 12 | 4.3倍 |
第1段階選抜の予告は前期5倍(375名)・後期15倍(150名)で、2025・2026年度とも両日程で実施されていません。出願のハードルが低く、後期(募集10名)も志願141名なら足切りなしで受験まで進める——近畿・東海の後期組(奈良医・三重)の中では、入口の広さが際立ちます。
2027年度は総合型5名を新設|前期は70名に
2027年度の変更予告です。総合型選抜5名が新設され、前期の募集人員は75→70名に5名減ります(当塾集計・確度○。要項で最終確認を)。
一般で入る椅子が5つ減り、その分が新方式に移る——現役生には入口が1つ増え、既卒生には前期の競争がわずかに締まる変更です。総合型の出願要件(現役限定か・地域要件の有無)は要項公表後にこの節へ追記します。
入試日程と募集人員|後期は3月12日にあります
三重大医学部医学科の一般選抜は前期75名・後期10名(2026年度。前期は一般枠+三重県地域枠の合計・当塾集計)。前期は国公立の全国共通日程(2月25日・26日)で、変則はありません。後期は3月12日に実施されました(旺文社・大学受験パスナビ掲載の2026年度実績)。
2027年度の共通テストは2027年1月16日(土)・17日(日)(大学入試センター公表の実施期日)。確定日程は2027年度の選抜要項公表後にこの節を更新します。
合格発表は前期3月6日・後期3月23日です
2026年度の合格発表は前期が3月6日、後期が3月23日でした。2027年度の正式な日付は、選抜要項の公表後にここへ追記します。
科目と配点|共テ650点+個別700点の計1350点
前期の満点構成は共通テスト650点+個別学力検査700点=1350点。後期は共テ650点+個別300点=950点です(2026年度)。前期個別は英語・数学・理科2科目の学科試験に面接を加えた構成です。
科目別の配点内訳は、2027年度の募集要項公表後にこの節へ追記します。
面接は2次試験で実施|評価方式は要項公表後に更新
前期・後期とも2次試験で面接が課されます。医学部医学科の面接は全国どの国公立でも必須です。点数化の有無を含む評価方式の詳細は、2027年度の募集要項の公表後にまとめて追記します。
追加合格は年1〜3名|前期・後期とも動きます
三重大医学部の追加合格(繰上)は2022〜2025年度で計6名(年0〜3名)、2026年度も前期1名・後期1名。ゼロが常態の大学が多い中、毎年少しずつ動く方です。それでも年数名——期待値には入れず、回ってきたら幸運と考えてください。
国公立の追加合格について、仕組みを1つ。国公立は補欠者を発表せず、番号も付けません。欠員が出たときだけ電話が来る仕組みで、◯名は実際に連絡が届いた人数です。
私立の補欠が3桁まで回るのとは、まったく別の話だと考えてください。
学費は6年間で約350万円|国立の標準額どおり
学費は国立大学の標準額どおり、入学金28万2,000円+授業料53万5,800円×6年=6年間349万6,800円です。
女子の合格率は35.3%|男子との差は5.5ポイント
2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。三重大の2025年度入試は、男子40.8%・女子35.3%。男子の合格率のほうが5.5ポイント高いという結果です。
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 男子 | 213名 | 87名 | 40.8% |
| 女子 | 116名 | 41名 | 35.3% |
| 合計 | 329名 | 128名 | 38.9% |
出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計
1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。
| 年度 | 男子合格率 | 女子合格率 | 差 |
|---|---|---|---|
| 最新年 | 40.8% | 35.3% | -5.5pt |
| 前年 | 29.6% | 26.8% | -2.8pt |
| 前々年 | 31.7% | 27.2% | -4.5pt |
出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計
3年とも男子のほうが高く出ています。ただし合格率は受験者層にも左右されるため、この数字だけで「女子が不利」とは言えません。
入学者で見ると女子は41名・32.8%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「三重大が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。
地域枠は35名|入学定員125名のうち28.0%を占めます
三重大の募集人員は、地域枠を含めた数字です。内訳を出します。
| 区分 | 人数 | 割合・注記 |
|---|---|---|
| 入学定員 | 125名 | — |
| 地域枠等 | 35名 | 定員の28.0% |
| うち臨時定員の地域枠 | 20名 | 期限付きで増員されている枠 |
| 地域枠を除いた枠 | 90名 | — |
出典:文部科学省医学教育課「大学医学部における地域枠等の導入状況(令和7年度)」をもとに太宰府アカデミー集計
全国80大学では定員9,270名のうち地域枠が1,847名=19.9%。ほぼ5人に1人です。三重大は28.0%で全国21位。国立大学の平均20.4%と同じくらいの水準です。 このうち20名は臨時定員の枠です。臨時定員は期限を区切って増やされているもので、制度が変われば減る可能性があります。 なお文部科学省の定義では、地域枠には奨学金と連動しない枠も含まれます。地域枠=必ず修学資金がもらえる、ではありません。出願前に、その枠に貸与制度が付いているかを大学の要項で確かめてください。
もう1つ、地域枠を考えるときに効いてくる数字があります。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、三重県は225.6で全国34位、下位16県に入る医師少数県です。 三重県は医師が足りていない側です。地域枠が厚く置かれているのは、この数字が背景にあります。卒業後9年前後の勤務という条件は重いですが、その条件が付く理由は数字で説明できる、ということでもあります。
出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計
国試合格率100%|6年で医師になる確率は92.8%
冒頭の出口の数字です。令和元年度に入学した125名のうち、6年間ストレートで卒業したのは116名=92.8%。そして第119回医師国家試験の新卒合格率は100%——受験した新卒全員が合格しました。「6年で医師になる確率」は92.8%で国公立50校中3位です。

単年の100%がすごいのではなく、卒業率92.8%との掛け算で3位に立っていることが本質です。進級で絞って国試の数字を作る大学ではなく、順調に進ませて全員で受かる大学——数字の構造がそれを示しています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 6年ストレート進級率 | 94.4% | 令和元年度入学125名中 |
| 6年ストレート卒業率 | 92.8% | 卒業116名 |
| 新卒 国試合格率 | 100% | 第119回(令和7年2月)・全員合格 |
| 6年で医師になる確率 | 92.8% | 国公立50校中3位 |
全81大学の同じ物差しの順位は「6年でストレートに医師になれる確率」ランキングで公開しています。
三重大のレベルは全81校中37位|国公立50校では24位
「三重大のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。偏差値65.7という数字だけでは、その上に何校いるのかが見えないからです。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は65.7。国公立50校中27位・全81校中37位で、全国81校のちょうど中ほどです。
| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均偏差値 | 区分別順位 |
|---|---|---|---|
| 30位 | 信州大学 | 66.3 | 国公立23位 |
| 31位 | 大阪医科薬科大学 | 65.7 | 私立8位 |
| 32位 | 三重大学 | 65.7 | 国公立27位 |
| 32位 | 和歌山県立医科大学 | 65.7 | 国公立27位 |
| 34位 | 熊本大学 | 66.0 | 国公立26位 |
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計
上の表は三重大の前後2校ぶんです。偏差値65.7の前後には信州・大阪医科薬科大学・和歌山県立医科・熊本が並んでいます。ここに挙がった大学は、そのまま併願候補になります。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。
多浪・再受験でも受けられるか|一般に年齢要件なし
一般選抜(前期・後期)に年齢・浪人年数の制限はありません。共テ最低71.5%・2次最低71.7%という「両輪7割」の相場は、穴なく仕上げてきた学び直し組に素直な土俵です。2027年度新設の総合型の年齢要件は要項公表後に追記します。
浪人年数別の合格率(大学公表の卒業年度別データ)も、取得でき次第この節に追記します。
太宰府アカデミーの視点|三重大学医学部の受け方
全81校を並べて見えてきた「出口最強トリオ」——鹿児島(93.4%)・三重(92.8%)・大阪公立(92.7%)。偶然ですが、3校とも入試はバランス配点で、突出した難問型ではありません。入口で奇抜さを競わず、入学後に全員を医師にする。三重の国試100%は、その教育方針の結晶だと思います。
受験設計の観点では、三重は「読みやすさ」の大学です。最低点は78%前後で2年安定、足切りは2年連続なし、後期10名まである。共テ86%・記述66前後のバランス型なら、番狂わせの少ない本命候補になります。同じ帯の和歌山(今年-6.2ptの乱高下)と比べると、相場の静けさは対照的です。
注意は2027年度の定員移動(前期70名へ)。椅子が5つ減る影響は、合格ライン付近の最後の1点の攻防にそのまま効きます。「去年までの合格ラインちょうど」を目標にした仕上がりで挑むのは避け、最低でも1〜2%の上積みを持って本番に入ってください。
三重大学医学部のよくある質問
Q1. 偏差値はどのくらい必要ですか?
A. 河合塾の入試結果調査(2026年度)で、合格者の記述模試平均は65.7(国公立27位)。共通テストの平均は828点=82.8%です。
Q2. 国試合格率100%は本当ですか?
A. 第119回(令和7年2月)の新卒合格率が100%でした。卒業率92.8%と合わせた「6年で医師になる確率」92.8%は国公立3位です。
Q3. 後期はどう使えばいいですか?
A. 募集10名・実質5.3倍・最低79.2%(2026年度)。足切りは2年連続なしで、前期と同水準の相場です。前期他校との組み合わせで検討してください。
Q4. 2027年度の変更点は?
A. 総合型選抜5名の新設と、前期の75→70名への削減が予告されています(要項で最終確認を)。
まとめ|三重大学医学部を受けるなら押さえる3つ
- 合格者平均65.7は国公立27位・理66.6の理科型。共テ実勢は828点=82.8%
- 最低点78%前後で安定・足切りなし・後期10名あり。番狂わせの少ない読みやすい入試
- 国試新卒100%・6年で医師92.8%は国公立3位。2027年度は総合型新設で前期70名に——1点の余裕を持って
入口の静けさと出口の強さ。地味に見えて、これほど「設計しやすい」医学部は多くありません。要項が出たら最速で更新します。
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本日の記事は以上です。
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◆筆者プロフィール
後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。
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