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国公立大学医学部医学科入試情報【まとめ】

島根大学医学部の偏差値61.0と共テ平均776点|2027年度入試

2026年08月19日 更新

こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。

島根大学医学部を見ていきます。偏差値表の順位(国公立50位)だけ見て「入りやすい大学」と結論を出す前に、この数字を見てください。2026年度の受験者は387名——当塾が今回集計した17校で最多。実質倍率は5.7倍で、これも17校で最高です。

からくりは足切りの緩さにあります。予告8倍(464名)に志願者が届かず、2年連続で第1段階選抜なし。「出願すれば必ず2次を受けられる」大学に、同じ考えの受験生が全国から集まる——順位の低さと入試の激しさが同居する、全国でも指折りの「誤解されやすい大学」です。

− 実質5.7倍の中身は?

− 共テは77.6%が実勢ライン?

− 満点が1650点に変わったって本当?

− 県外出身でも出せる「へき地」推薦とは?

順に、根拠と一緒に並べます。

 

島根大学医学部の偏差値|合格者平均61.0で国公立50位

河合塾の入試結果調査(2026年度)で、全統模試を受けて島根大医学部に合格した人の記述模試平均は61.3(英63.3・数58.7)国公立50校中50位、私立を含む全81校では77位です(防衛医科大学校を除く)。

島根大学医学部の合格者平均偏差値61.3(英数2科目)は国公立49位・全81校で76位(河合塾 入試結果調査2026年度)
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

2つ注意があります。まず島根の値は英数2科目の平均(河合塾の集計に理科の記述データがないため。徳島・秋田も同様)。そして英63.3と数58.7の差は8.8ポイント——集計17校でずば抜けた「英語型」です。数学の記述56.9で合格者の平均になる国公立医は他になく、数学に挫折した英語型の受験生にとって、この数字は事件だと思います。

順位 大学 総合
48位 琉球大学 64.1 60.6 62.9 62.5
49位 弘前大学 64.2 58.3 61.2
50位 島根大学 63.3 58.7 61.0

※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。※島根・秋田は英数2科目の平均です。

島根大学だけを見ていても、その数字が高いのか低いのかは判断できません。医学部偏差値ランキング2027(全81校)で、全国の並びの中に置いて見てください。

 

共通テストの合格者平均は776点|共テ最低は72.0%

2026年度に島根大医学部へ合格した人の共通テスト平均は776点(1000点換算)=77.6%です(河合塾 入試結果調査)。

記述の順位(49位)に対して共テ平均77.6%は堂々たる中位水準——琉球と同じ「共テで作るタイプ」の合格者層です。一方で合格者の共テ最低は669.4点/930点=72.0%。共テ7割台前半からの合格が実在します。上は77.6%、下は72.0%——共テの幅がこれだけ広い大学は、2次での逆転が実際に機能している証拠です。

 

合格最低点は1273.9点=77.2%|満点は1650点に

2026年度・一般選抜(前期)の合格最低点は1273.9点/1650点満点=77.2%でした。

島根大学医学部 一般選抜前期の合格最低点(2026年度は1273.9点=77.2%・満点が1190→1650点に変更)
出典:島根大学 公表の入試結果をもとに太宰府アカデミー集計(2025・2026年度入試)

ここで大事な注意を。2026年度から満点の構成が大きく変わりました。2025年度は共テ730点+個別460点=1190点でしたが、2026年度は共テ930点+個別720点=1650点。前年の得点率(78.4%)との比較は構成変更をまたぐため参考程度にしてください。持ち帰るべきは「総合77%前後・共テ最低72%・個別最低70.6%」という2026年度の実測値です。

年度 満点 合格最低点
(総合)
得点率 共テの
合格者最低
個別の
合格者最低
2026年度 1650 1273.9 77.2% 669.4/930 508/720
2025年度 1190 932.9 78.4% 557.4/730 329/460

目標は合格者平均(共テ77.6%)側に置きつつ、共テで転んでも個別720点で挽回する余地がある——そういう配点だと理解してください。

 

倍率は実質5.7倍で最高|足切りなしの激戦区

2026年度の志願者は430名、受験者387名、合格者68名で実質倍率は5.7倍(前年4.5倍)。受験者387名は当塾集計17校で最多、実質倍率も最高です。

年度 募集 志願者 受験者 合格者 実質倍率
2026年度 58 430 387 68 5.7倍
2025年度 58 344 300 67 4.5倍

第1段階選抜の予告は募集人員58名の8倍=464名と緩く、2年連続で実施されていません。共テで失敗しても2次に必ず進める——この安心感が全国から出願を集め、結果として2次会場が17校で最も混み合う。「足切りがない」は「入りやすい」ではなく「2次の競争率が上がる」という意味です。取り違えないでください。

 

入試日程と募集人員|前期58名・変則日程なし

島根大医学部医学科の一般選抜は前期日程のみ、募集人員58名(一般枠と県内定着枠の合計・当塾集計)。後期日程はありません。

個別学力検査は国公立前期の全国共通日程(2月25日・26日)で行われ、固有の変則日程はありません。2027年度の共通テストは2027年1月16日(土)・17日(日)(大学入試センター公表の実施期日)。確定日程は2027年度の選抜要項公表後にこの節を更新します。なお2027年度の選抜内容について、現時点で変更の公表はありません(2026年7月12日基準の当塾集計)。

 

合格発表は3月6日です|2027年度は要項で確定

2026年度の合格発表は3月6日でした。2027年度の正式な日付は、選抜要項の公表後にここへ追記します。

 

科目と配点|共テ930点+個別720点の計1650点

2026年度の満点構成は共通テスト930点+個別学力検査720点=1650点(共テ比率56.4%)。個別は英語・数学・理科の学科試験に面接を加えた構成です。共テ930点のうち「情報」は30点=3.2%と軽めです。

科目別の配点内訳は、2027年度の募集要項公表後にこの節へ追記します。

 

面接は2次試験で実施|評価方式は要項公表後に更新

2次試験では学科に加えて面接が課されます。医学部医学科の面接は全国どの国公立でも必須です。点数化の有無を含む評価方式の詳細は、2027年度の募集要項の公表後にまとめて追記します。

 

追加合格は年0〜2名|4年間で計5名でした

島根大医学部の追加合格(繰上)は2022〜2025年度で計5名(年0〜2名)です。年数名の規模で、期待値に組み込む数字ではありません。正規合格前提で受験設計を組んでください。

私立の補欠と混ぜないように、仕組みの違いを書いておきます。国公立は補欠者を発表せず、番号も付けません。欠員が出たときだけ電話が来る仕組みで、◯名は実際に連絡が届いた人数です。

私立医学部の「補欠90番」のような数字とは別の物差しです。

 

推薦は1浪まで・へき地要件|県外出身も対象

島根大の地域枠推薦には、全国でも珍しい設計があります。対象は島根県内のへき地等の出身者(小中学校で概ね5年以上生活した者を含む)で、出身高校が島根県内である必要はありません。転居などで県外の高校に進んだ「島根育ち」にも門戸が開かれた枠です。出願は原則として現役または1浪まで(個別の入学資格審査で例外の余地あり)。へき地医療に関する2,000字論文の提出と、数Ⅲ・理科2科目などの履修要件があります。

別に、市町村長等と県担当者の面接を経る緊急医師確保対策枠(同じく1浪まで)もあります。いずれも島根県の奨学金と、卒後12年以内に9年間(うち4年以上は特定地域)の勤務が組まれる設計です(R8実績ベース・要項で最終確認を)。地域枠の損得の考え方は地域枠は入りやすいのか|一般枠との差と9年の義務にまとめています。

 

学費は6年間で約350万円|国立の標準額どおり

学費は国立大学の標準額どおり、入学金28万2,000円+授業料53万5,800円×6年=6年間349万6,800円です。

 

女子の合格率は24.5%|男子24.4%とほぼ同じです

2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。島根大の2025年度入試は、男子24.4%・女子24.5%。差は0.1ポイント。ほぼ同じと言っていい水準です。

区分 受験者数 合格者数 合格率
男子 209名 51名 24.4%
女子 216名 53名 24.5%
合計 425名 104名 24.5%

出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計

1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。

年度 男子合格率 女子合格率
最新年 24.4% 24.5% +0.1pt
前年 17.7% 22.0% +4.3pt
前々年 19.6% 17.8% -1.8pt

出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計

年によって上下が入れ替わっています。単年の数字で判断しないでください。

入学者で見ると女子は53名・52.0%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「島根大が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。

 

地域枠は26名|入学定員112名のうち23.2%を占めます

島根大の募集人員は、地域枠を含めた数字です。内訳を出します。

区分 人数 割合・注記
入学定員 112名
地域枠等 26名 定員の23.2%
うち臨時定員の地域枠 12名 期限付きで増員されている枠
地域枠を除いた枠 86名

出典:文部科学省医学教育課「大学医学部における地域枠等の導入状況(令和7年度)」をもとに太宰府アカデミー集計

全国80大学では定員9,270名のうち地域枠が1,847名=19.9%。ほぼ5人に1人です。島根大は23.2%で全国28位。国立大学の平均20.4%と同じくらいの水準です。 このうち12名は臨時定員の枠です。臨時定員は期限を区切って増やされているもので、制度が変われば減る可能性があります。 なお文部科学省の定義では、地域枠には奨学金と連動しない枠も含まれます。地域枠=必ず修学資金がもらえる、ではありません。出願前に、その枠に貸与制度が付いているかを大学の要項で確かめてください。

もう1つ、地域枠を考えるときに効いてくる数字があります。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、島根県は265.1で全国18位、中程度の県です。 地域枠も専攻医のシーリングも、この指標を根拠に動いています。枠の増減を予想したいなら、見るべきはこの指標です。

出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計

 

進級率と国試合格率|6年で医師になる確率は71.1%

出口の数字です。令和元年度に入学した122名のうち、6年間ストレートで卒業したのは93名=76.2%。第119回医師国家試験の新卒合格率は93.3%。掛け合わせた「6年で医師になる確率」は71.1%で、国公立50校中50位です。

島根大学医学部の6年ストレート卒業率76.2%・国試合格率93.3%・6年で医師になる確率71.1%
出典:文部科学省医学教育課調べ・厚生労働省(令和元年度入学者/第119回医師国家試験)

正直に書きます。この数字は国公立50校の最下位です。入学者の4人に1人が6年で卒業していない計算で、入試の激戦とは別の関門が入学後に待っています。背景は人により様々で、この数字だけで大学の教育を評価することはできませんが、「入ってからも走り続ける覚悟」をデータで確認できることは、志望校選びの誠実な材料だと考えて載せています。

指標 数値 備考
6年ストレート進級率 76.2% 令和元年度入学122名中
6年ストレート卒業率 76.2% 卒業93名
新卒 国試合格率 93.3% 第119回(令和7年2月)
6年で医師になる確率 71.1% 国公立50校中50位

全81大学の同じ物差しの順位は「6年でストレートに医師になれる確率」ランキングで公開しています。

 

島根大のレベルは全81校中77位|国公立50校では49位

「島根大のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。2.5刻みの数字だけでは、隣に何校いるのかが見えないからです。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は61.0。国公立50校中50位・全81校中77位で、全81校で下から数えると6番目にあたります。

全81校順位 大学 合格者平均偏差値 区分別順位
74位 東海大学 62.1 私立26位
75位 埼玉医科大学 61.9 私立27位
76位 島根大学 61.0 国公立50位
77位 金沢医科大学 60.8 私立28位
78位 東京女子医科大学 60.7 私立29位

出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

上の表は島根大の前後2校ぶんです。偏差値61.0の前後には東海大学・埼玉医科大学・金沢医科大学・東京女子医科大学が並んでいます。1つ上・1つ下の大学を知っておくと、出願直前に迷いにくくなります。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

 

多浪・再受験でも受けられるか|一般に年齢要件なし

一般選抜に年齢・浪人年数の制限はありません。数58.7という合格者平均は、数学に苦しみ続けた多浪・再受験生に「組み立て方次第で届く」ことを示す実データです。英語と共テで作り、数学は最低限を守る——その設計が実際に多数派として通っています。推薦は1浪までのため、2浪以上は前期一本です。

浪人年数別の合格率(大学公表の卒業年度別データ)は、取得でき次第この節に追記します。

 

太宰府アカデミーの視点|島根大学医学部の受け方

島根は「偏差値表の順位」と「入試の実態」が最も乖離した大学だと思います。順位49位を見て安全校のつもりで出願した受験生を、受験者387名・実質5.7倍の2次会場が待っている。順位は合格者の記述平均であって、競争の緩さではありません。この取り違えが毎年、悲劇を生みます。

それでも僕がこの大学を積極的に紹介するのは、「英語型・数学弱者」の最後の砦として機能しているからです。英63.3・数58.7という合格者の形は、鳥取(差4.4)よりさらに極端で、全国にこの形の受験生は大勢います。共テ72%からの合格実例もある。自分の凸凹を治しきれなかった人が、凸凹のまま勝負できる数少ない国公立です。

ただし、順位最下位の出口(6年で医師71.1%)までを含めてこの大学です。入試の激戦を勝ち抜く設計と同じ真剣さで、入学後6年間の学習を設計できる人にだけ勧めたい——それがこの大学への僕の正直な結論です。

 

島根大学医学部のよくある質問

Q1. 偏差値はどのくらい必要ですか?
A. 河合塾の入試結果調査(2026年度)で、合格者の記述模試平均は61.0(英数2科目・国公立50位)。共通テストの平均は776点=77.6%です。

Q2. 順位が低いので入りやすいですか?
A. いいえ。2026年度の受験者387名・実質倍率5.7倍は当塾集計17校で最多・最高です。足切りがない分、2次の競争が最も激しい大学です。

Q3. 数学が苦手でも戦えますか?
A. 合格者平均は英63.3に対し数58.7。英語と共テで作り数学は守る設計が、実際に多数派として通っています。

Q4. 県外からでも推薦は出せますか?
A. 地域枠推薦は「島根県内のへき地等の出身者」が対象で、出身高校が県外でも小中学校で概ね5年以上島根で生活していれば対象になり得ます(1浪まで・R8実績ベース)。

 

まとめ|島根大学医学部を受けるなら押さえる3つ

  • 合格者平均61.0(国公立50位)でも、受験者387名・実質5.7倍は集計最多・最高。順位と競争の緩さは別物
  • 英63.3・数58.7——集計で最も極端な英語型。共テ72%からの合格実例もあり、凸凹型の砦になる
  • 2026年度から満点1650点に変更。6年で医師になる確率71.1%は国公立最下位——入学後の設計までセットで

これで九州・沖縄8校+中国・四国9校=西日本の国公立17校が全てそろいました。配点・相場・出口——3つの物差しで、自分だけの序列を作ってください。

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後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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