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私立大学医学部医学科入試情報【まとめ】

金沢医科大学医学部の偏差値62.5と学費3,950万円|2027年度入試

2026年08月19日 更新

こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。

「金沢医科大学 偏差値」。この検索、うちのサイトだけで年間2万8千回以上届いています。ところが出てくるのは偏差値の数字だけ。この大学の入試でいちばん大事なのは、学科の点数ではありません。そのことを書いているページが、ほとんど見当たらないんです。

うちに届く検索語を並べると、疑問はこの4つに集まります。

− 金沢医科大学の偏差値って、結局どのくらい?何点取れば1次を通るの?

− 配点は?面接や小論文はどれくらい効くの?

− 補欠・繰上合格は回るの?何番まで回った?

− 学費はいくら?入ってから6年で医師になれる?

全部、根拠のある数字で答えます。2027年度入試の配点・日程は大学の公表資料から、合格最低点と繰上合格者数は大学の公表値から、進級率と国試合格率は文部科学省・厚生労働省の資料から取っています。ここから本題です。

 

金沢医科大学医学部の偏差値は62.5|2次の170点で合否が動く

結論を先に。金沢医科大学 医学部医学科の偏差値は、河合塾の全統模試で62.5(2026年度実績・2027年度予想とも62.5)。私立医学部31校の中では22位タイです。2024年度までの65.0から、2025年度に2.5ポイント下がりました——古い年度の「65.0」を目安にしていると、いまの相場を読み違えます。

ですが、この大学を語るうえで外せないのは配点の構造です。一般選抜(前期)は1次試験350点+2次試験170点=総合520点。その2次の内訳は面接110点・小論文60点合否の33%が、学科以外で決まります。

しかも面接はグループ面接(大学公表の表記)で、所要時間は約20分。個人面接ではありません。私立医学部で面接に110点を配点している大学は、ごくわずかです。受験者の報告では、別室で課題文を読んでから複数人で議論する進め方だったとされていますが、進め方の詳細は大学が公表していません。

1次試験の合格最低点は2026年度で219点/350点=62.6%6割ちょうどが1次通過の目安です。そして繰上合格が非常によく回る大学で、2026年度は正規合格75名に対して98名が繰り上がりました。正規より繰上のほうが多い年です。

合格者平均偏差値は60.8|私立31校中28位

偏差値の“実勢”も出せるようになりました。河合塾の入試結果調査(2026年度)で、全統模試を受けて金沢医科大学医学部に合格した人の記述模試平均は60.8(英61.6・数60.4・理60.4)。順位にすると私立31校中28位・国公立を含む全81校中77位(防衛医科大学校を除く)です。

金沢医科大学医学部の合格者平均偏差値60.8は私立31校中28位(河合塾 入試結果調査2026年度・全統模試)
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

前年の61.2からは-0.4で、すぐ下に東京女子医科(60.7)が0.1差まで来ています。ボーダー(62.5)よりも合格者平均(60.8)が1.7ポイント低く出ていますが、これは前期・後期・総合型・推薦と方式が多く、合格者の層が広いことの表れだと読んでいます。2次の170点(面接110・小論文60)で決まる入試であることも、模試の偏差値だけでは測れない部分です。

私立順位 大学 総合
26位 東海大学 63.1 61.8 61.4 62.1
27位 埼玉医科大学 62.8 61.6 61.2 61.9
28位 金沢医科大学 61.6 60.4 60.4 60.8
29位 東京女子医科大学 64.0 58.6 59.6 60.7
30位 獨協医科大学 59.4 59.4 59.9 59.6
31位 川崎医科大学 56.4 56.1 54.8 55.8

※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です(一般・推薦・総合型を含む)。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

他大学との比較は、医学部偏差値ランキング2027|全81校の一覧にまとめています。ボーダー偏差値と合格者平均偏差値の両方を載せた表です。

 

偏差値の推移|1990年45.0→2010年67.5→2025年から62.5

まず偏差値の推移から見ていきます。

金沢医科大学 医学部の偏差値の推移。1990年の45.0から2010年の67.5まで20年で22.5ポイント上昇し、2024年度までの65.0から2025年度に62.5へ下がったことを示す横棒グラフ
出典:河合塾 全統模試(太宰府アカデミー『2027年度入試 偏差値ランキング 昔比較』)。※2027年度は予想値(夏時点・秋に改定されます)。
偏差値 前の時点からの変化
1990年 45.0 —(過去最低)
1995年 55.0 +10.0
2010年 67.5 +12.5(過去最高)
2015年 65.0 -2.5
2024年 65.0 ±0
2025年 62.5 -2.5
2026年 62.5 ±0(私立31校中22位タイ)
2027年 62.5 ±0(予想値・6月時点)

1990年の偏差値は45.0。それが1995年に55.0、2010年には67.5まで上がりました。20年で+22.5ポイントという、私立医学部の中でも大きな動きです。その後2015年に65.0へ落ち着き、2025年度に62.5へ下がりました。2026年度も62.5で、2027年度の予想値も62.5です。

以前は予備校ごとに数字が割れていて、他社の難易度ランキングが62.5としていた時期に河合塾は65.0でした。その河合塾も2025年度から62.5に下げており、いまは各社の評価がおおむね62.5でそろっています

ここで、検索候補についても触れておきます。「金沢医科大学 恥ずかしい」という言葉が、年間9,600回ほど検索されています。ただ、偏差値62.5は模試受験者の中で上位およそ11%にあたる数字です。そして後で見るように、6年ストレート進級率は84.5%と私立医学部の中では高いほう。数字を並べる限り、恥ずかしがる理由は見当たりません。

 

科目と配点|総合520点のうち面接が110点を占めます

この大学のいちばん大きな特徴が、ここです。

金沢医科大学 医学部 2027年度一般選抜前期の配点。1次は英語100点・数学100点・理科2科目150点の計350点、2次は小論文60点・面接110点で総合520点
出典:金沢医科大学 公表資料。※2次の面接はグループ面接形式で、調査書等の評価を含みます。必ず最新の募集要項をご確認ください。
区分 科目 時間 配点 形式
1次 英語 60分 100点 マーク・長文3題
1次 数学 60分 100点 マーク・大問4題
1次 理科2科目 90分 150点 マーク
1次 小計 350点
2次 小論文 60分 60点 資料文型・400字以内
2次 面接 約20分 110点 グループ面接(調査書等を含む)
総合 520点 2次だけで33%

1次試験は英語(60分・100点)・数学(60分・100点)・理科2科目(90分・150点)の計350点。全問マーク式です。2次試験は小論文(60分・60点)と面接(約20分・110点)で、面接の110点には調査書等の評価も含まれます。合計520点満点です。

ここで気づいてほしいのは、理科2科目(150点)より、2次の面接と小論文(170点)のほうが配点が大きいという点です。多くの私立医学部が面接を「段階評価」や「数十点」にとどめている中で、これはかなり珍しい設計です。

「学科の点数で押し切る」という戦い方が通りにくい大学だ、ということになります。

1次試験は2日間から自由選択、しかも素点方式

2027年度の1次試験は2027年2月3日(水)・4日(木)の2日間試験日自由選択制で、両日受験も可能です。

ここが重要です。金沢医科大学は素点方式(点数をそのまま合計)で判定することを明記しています。1次試験日を複数設けている私立医学部は帝京大学・東海大学・獨協医科大学(前期)・金沢医科大学(前期)の4校ですが、素点方式なのは帝京大学と金沢医科大学だけ。東海大学と獨協医科大学は標準化換算(得点を偏差値化)です。

素点方式では、その日の問題が難しければ、そのまま点が下がります。難易度差がならされないので、2日間とも受験しておくほうが安全という結論になります。志望順位が高い人、学力に不安がある人ほど、両日受験の価値が上がります。

試験会場は石川(本学)・東京・名古屋・大阪・福岡の5か所九州から金沢まで行かずに受験できます。出願は2026年12月14日〜2027年1月15日、募集人員は72名、合格発表は2027年2月22日です。

出題の形式:全問マーク、時間との勝負

英語(60分・大問3題)長文3題のみという構成が2019年度から続いています。文法・語彙・発音アクセントまで長文の中で問われ、総語数は年度によって2,500語程度。設問文も英語です。一つひとつは難しくありませんが、読む速さがそのまま得点になります。

数学(60分・大問4題)は誘導つきの穴埋め形式。出題分野がほぼ固定されており、大問1が場合の数・確率、大問2が2次関数や接線、大問3が空間ベクトルや群数列、大問4は数Ⅲの積分(面積・体積)が毎年出ます。難問はありませんが、数え上げなど時間のかかる問題が多く、60分で解き切るのは難しい作りです。

化学は基本〜典型問題中心で「やや易」、生物も基礎知識中心で「やや易」。一方物理は年度による難度差が大きく、2025年度は天体運動とドップラー効果の融合問題が出るなど難化しました。理科は2科目90分(1科目あたり45分)なので、時間管理の練習が必須です。

全体としては、難問を解く力より、標準問題を制限時間内に処理し切る力が問われる形式です。

そのほかの入試方式:後期は英語と数学の2科目だけ

一般前期以外の方式も整理しておきます。

一般選抜(後期)は募集10名。1次試験は英語100点・数学100点の2科目200点だけです。理科がありません。しかも数学の範囲は数Ⅰ・数Ⅱ・数A・数B・数C(数Ⅲを含まない)。2次試験は小論文・面接・調査書です。2026年度は3月3日に実施されました。理科が弱い受験生にとって、私立医学部の中でも特殊な選択肢になります。

総合型選抜(AO入試)は募集15名。数学(数Ⅰ・数A)60点・英語60点・理科基礎80点の基礎学力テスト200点に自己推薦書60点を加えた形で、2次は個人面接140点です。ただし卒業後に金沢医科大学病院・金沢医科大学氷見市民病院・本学が指定する臨床研修指定病院で5年間の臨床研修を行うことを保護者等が同意のうえ確約できる者という出願要件がついています。単願制です。

2027年度は、これに加えて総合型選抜の「研究医枠」と「新潟地域枠」が設けられる予定です。詳細は募集要項の公表を待つ必要があります。

2027年度の学生募集要項は、例年どおりであれば秋に公表されます。出願前に必ず最新の募集要項をご確認ください。

 

合格最低点は1次で6割|2026年度は219点/350点

「何点取れば1次を通るのか」。ここも数字で答えます。

金沢医科大学 医学部 1次試験の合格最低点の推移。2025年度218点62.3%、2024年度208点59.4%、2023年度214点61.1%で3年間6割前後で推移
出典:金沢医科大学 公表(太宰府アカデミー『2025 私立医学部合格最低点まとめ』)。※合格最低点は1次試験のみ公表されています。
年度 1次 合格最低点 得点率 参考:最高点 受験者平均
2026年度 219/350点 62.6% 306点(87.4%) 167.6点(47.9%)
2025年度 218/350点 62.3% 307点(87.7%)
2024年度 208/350点 59.4% 308点(88.0%)
2023年度 214/350点 61.1% 310点(88.6%)

1次試験の合格最低点は2026年度219点(62.6%)、2025年度218点(62.3%)、2024年度208点(59.4%)、2023年度214点(61.1%)4年間、ほぼ6割前後で動きません。2026年度の最高点は306点(87.4%)、受験者平均は167.6点(47.9%)でした。平均から約50点上が合格ラインです。

注意していただきたいのは、金沢医科大学が公表しているのは1次試験の合格最低点だけだという点です。最終合格の基準点は公表されていません。1次を6割で通っても、そこから2次の170点が待っているという構造です。

2026年度の一般前期は、正規合格75名+繰上合格98名=最終合格173名で、実質倍率は22.3倍。前年は正規83名+繰上143名=226名で17.1倍でしたから、1年で5.2ポイント上がりました。2024年度は24.5倍、2023年度は14.8倍と、年によって大きく動いています。

成績開示についても触れておきます。金沢医科は不合格だった人が自分の得点を確認できます。返ってくるのは科目別・総合得点に加えて、最高点・平均点・合格者の最低点です。合格最低点が公表されていなくても、受けた本人には返ってきます。申請の時期と方法はその年の大学発表で確認してください。

出典:各大学の成績開示要領をもとに太宰府アカデミー集計(実施の有無と開示内容は2022年度調査。申請期間は毎年変わるため、その年の大学公式発表で確認してください)

 

繰り上げ合格は2026年度98名|補欠227人のうち98人

「金沢医科大学 繰り上げ合格」「金沢医科大学 補欠」も検索の多い言葉です。ここは大学が公表しているデータをそのまま出します。

金沢医科大学 医学部 一般前期の繰上合格者数の推移。2021年度104名、2022年度63名、2023年度108名、2024年度58名、2025年度143名
出典:金沢医科大学 公表(太宰府アカデミー『2026 繰上合格まとめ』)。2025年度の補欠者は219名でした。
年度 正規合格 繰上合格 補欠者数 最終合格 実質倍率
2026年度 75名 98名 227名 173名 22.3倍
2025年度 83名 143名 219名 226名 17.1倍
2024年度 58名 24.5倍
2023年度 108名 208名 14.8倍
2022年度 63名
2021年度 104名

一般前期からの繰上合格者数は、2021年度104名 → 2022年度63名 → 2023年度108名 → 2024年度58名 → 2025年度143名 → 2026年度98名2026年度は補欠227名のうち98名、前年は219名のうち143名でした。補欠に入った人の4割以上が繰り上がる年が続いています。

2026年度の一般前期をもう少し細かく見ると、志願4,130名・受験3,856名に対して1次合格443名 → 正規合格75名 → 繰上98名 → 入学73名正規より繰上のほうが多いという、私立医学部でも珍しい構造です。後期も補欠19名のうち3名が繰り上がっています。

なぜこれほど回るのか。理由は正規合格者数が例年80〜90名程度と、募集人員(72名)をわずかに上回る程度に絞られているからです。合格を多めに出しておく大学ではなく、辞退が出たぶんを順に繰り上げる大学だということです。

そして金沢医科大学は全国5会場で入試を実施し、全国から受験生が集まる大学です。正規合格者や上位の補欠合格者が他大学へ進学するかどうかで、繰り上がり方が大きく変わります。他大学との日程の重なり方によって、年ごとに数字が振れるのはこのためです。

ここから言えることは2つあります。1つ、補欠に入ったからといって諦めるのは早すぎる。2つ、繰上を前提に受験計画を立てるのも危険。2024年度のように58名で止まる年もあります。2026年度も143名→98名と3分の2に減りました。2次試験の合格発表と同時に番号付きの補欠が通知されるので、番号が分かったら他大学の手続き期限と照らして冷静に判断してください。

1つだけ、数字の読み方を書いておきます。「◯名」は人数。「◯番」ではありません。ここが混ざると話が変わります。そしてもう1つ、金沢医科大学の公表値そのものから読み取れる大事な事実があります。繰上合格98名は、全員が入学したわけではありません。2026年度の一般前期は正規75名+繰上98名=173名に合格を出して、入学者は73名。100名が辞退した計算です。繰上合格の連絡を受けて、そのあと他大学へ進んだ人が相当数いる——「繰上合格=入学」ではないということです。

補欠番号の側は、受験生からの聞き取りでは3月19日時点で80番前後まで進んでいました(大学の公表値ではありません。参考値です)。最終の繰上が98名ですから、番号はそこからさらに動いたと見るのが自然です。自分の補欠番号が2桁でも、金沢医科大学なら十分に射程内——それがこの数字の読み方です。

 

年内入試(総合型・学校推薦型)|2027年度は11月9日から出願です

ここは2026年8月に、大学公式の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項で確認して書き足した部分です。金沢医科大学の年内入試でまず知っておきたいのは、4つの枠が全部おなじ日程で動くことです。

選抜 募集人員 主な出願資格
総合型選抜(AO入試) 15名 2026年4月1日現在で25歳以下・専願
総合型選抜(卒業生子女入試) 8名 本学医学部卒業生の子女・25歳以下・専願
総合型選抜(指定地域) 指定地域の対象校からの推薦
学校推薦型選抜(指定校) 4名 2027年4月1日現在で19歳以下・専願

日程は4枠とも共通で、出願が2026年11月9日(月)9時〜11月14日(土)15時、1次試験が11月21日(土)、1次合格発表が11月26日(木)17時30分、2次試験が12月6日(日)、最終合格発表が12月10日(木)17時30分です。

最初に押さえてほしいのは、出願できる期間が6日間しかないことです。ネット出願の締切は土曜の15時で、書類の郵送も同じ期間内。11月に入ってから動き出すと間に合いません。推薦書や自己推薦書は、10月のうちに形にしておく必要があります。

もう1つ。この大学は年内入試も、最後は面接で決まります。しかも一般前期より面接の比重が重いです。1次が基礎学力テスト200点(英語60点・数学60点・理科80点)と自己推薦書60点、2次が個人面接140点(約15分・調査書・履歴書・活動実績書の評価を含む)総合400点のうち140点=35%が面接で、一般前期の21%を大きく上回ります。ただし一般前期はグループ面接、年内入試は個人面接と形式が違うので、両方を受けるつもりなら練習も2種類必要になります。

つまずきやすいのは年齢の条件です。AO入試と卒業生子女入試は25歳以下(2026年4月1日現在)まで受けられますが、指定校推薦は19歳以下(2027年4月1日現在)で、現役と1浪までに絞られます。またAO入試には、卒業後に金沢医科大学病院・金沢医科大学氷見市民病院または本学が指定する臨床研修指定病院で5年間の臨床研修を行うことを保護者と確約する要件が付きます。いずれも専願で、合格したら辞退できません。

なお総合型選抜の「研究医枠」は、2027年度は認可申請予定と大学が案内しています(2026年8月時点で公表されているのは2026年度の内容です)。この枠を考えている方は、要項の追補が出てから条件を確認してください。

年内で決まれば、2月3日・4日の1次と2月17日・18日の2次をまるごと回避できます。ただし全部が専願です。金沢医科大学を第一志望に置ける人の選択肢であって、医学部を広く併願したい人は、はじめから一般前期に照準を合わせるほうが素直だと思います。他校の年内入試との重なりは2027年度 私立医学部 入試日程カレンダーで確認できます。

 

学費は6年間で約3,950万円|私立医学部では高いほうです

「金沢医科大学 学費」もよく検索されます。ここも整理します。

私立医学部4校と国公立大学の6年間の学費比較。金沢医科大学約3,950万円、帝京大学約3,909万円、大阪医科薬科大学2,841万円、藤田医科大学2,152万円、国公立約350万円
出典:各大学 公表。金沢医科大学には特別奨学金(成績上位者の1年次450万円免除)などの制度があります。出願前に必ず最新の金額をご確認ください。
大学 6年間の総額 備考
金沢医科大学 約3,950万円 入学金200万円+授業料 年330万円
帝京大学 約3,909万円 奨学特待生10名の制度あり
大阪医科薬科大学 2,841万円 2023年度入学者から約500万円減
藤田医科大学 2,152万円 2026年度入学者から約30%減
国公立大学(標準額) 約350万円 入学金28.2万+授業料53.58万×6年

6年間の総額は約3,950万円。入学金200万円、授業料は年間330万円という構成です。私立医学部31校の中では高いほうのグループにあたります。

ただし特別奨学金制度があり、成績上位者は1年次の学納金のうち450万円が免除されます。そのほか、卒業後に大学病院等で勤務することを条件とした貸与制度も用意されています。

学費の負担が大きい大学ほど、免除や貸与の条件を出願前に読み込んでおく価値があります。金額そのものより、どの成績帯なら何が使えるのかを確認しておいてください。

※学費は改定されることがあります。出願前に必ず大学公式サイトで最新の金額をご確認ください。

 

実質倍率は20.0倍|5,331名が受けて267名が合格

「金沢医科の倍率は51倍」という数字を見たことがあるかもしれません。それは志願者数を募集人員で割った志願倍率です。実際に会場に来た人と合格者で計算した実質倍率は20倍。同じ「倍率」でも31.0ポイント違います。

区分 人数 読み方
募集人員 113名
志願者数 5,763名 志願倍率 51倍
受験者数 5,331名 志願者の93%が受験
合格者数 267名 実質倍率 20倍
入学者数 113名 定員充足率 100%

出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計。※一般・共通テスト利用・学校推薦型・総合型を合わせた医学科全体の数字です。方式別・年度別の倍率は、このページの他の節で扱っています

出願した人の93%が実際に受験しています。出願だけして受けない人がほとんどいない、逃げ場のない母集団です。見かけの倍率以上に手強いと考えてください。

 

女子の合格率は5.7%|男子4.5%とほぼ同じです

2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。金沢医科の2025年度入試は、男子4.5%・女子5.7%。差は1.2ポイント。この程度なら、差として読む必要はありません。

区分 受験者数 合格者数 合格率
男子 3,121名 140名 4.5%
女子 2,210名 127名 5.7%
合計 5,331名 267名 5.0%

出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計

1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。

年度 男子合格率 女子合格率
最新年 4.5% 5.7% +1.2pt
前年 3.7% 3.9% +0.2pt
前々年 5.7% 5.3% -0.4pt

出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計

年によって上下が入れ替わっています。単年の数字で判断しないでください。

入学者で見ると女子は48名・42.5%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「金沢医科が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。

 

地域枠は30名|入学定員113名のうち26.5%を占めます

金沢医科の募集人員は、地域枠を含めた数字です。内訳を出します。

区分 人数 割合・注記
入学定員 113名
地域枠等 30名 定員の26.5%
うち臨時定員の地域枠 2名 期限付きで増員されている枠
地域枠を除いた枠 83名

出典:文部科学省医学教育課「大学医学部における地域枠等の導入状況(令和7年度)」をもとに太宰府アカデミー集計

全国80大学では定員9,270名のうち地域枠が1,847名=19.9%。ほぼ5人に1人です。金沢医科は26.5%で全国23位。私立大学の平均14.3%を大きく上回ります。一般枠だけを見て募集人員を数えると、実際より多く見積もることになります。 このうち2名は臨時定員の枠です。臨時定員は期限を区切って増やされているもので、制度が変われば減る可能性があります。 なお文部科学省の定義では、地域枠には奨学金と連動しない枠も含まれます。地域枠=必ず修学資金がもらえる、ではありません。出願前に、その枠に貸与制度が付いているかを大学の要項で確かめてください。

ここまでは人数の話でした。なぜその枠が要るのかも見ておきます。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、石川県は279.8で全国9位、上位16県に入る医師多数県です。 石川県は医師が多い側です。それでも枠が置かれているのは、同じ都道府県の中に濃淡があるからです。都道府県単位で足りている=どこでも足りている、ではありません。

出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計

 

国試合格率は94.6%|6年ストレート進級率は84.5%

ここからが、大学紹介サイトがあまり書かない部分です。入ってからどうなるか。

金沢医科大学 医学部の入学後データ。6年ストレート進級率84.5%、卒業率81.0%、医師国家試験合格率94.6%、卒業率×国試合格率76.6%で私立31校中16位
出典:文部科学省・厚生労働省の公表資料(太宰府アカデミー『2026 医学部の進級・卒試・国試合格率ランキング表』)。令和元年度入学者・第119回医師国家試験。
指標 数値 内訳
6年ストレート進級率 84.5% 入学116人・在籍98人
卒業率(卒業試験) 81.0% 卒業94人
医師国家試験 合格率 94.6% 受験111人・合格105人
卒業率×国試合格率 76.6% 私立31校中16位

6年間ストレートの進級率は84.5%(入学116人に対し在籍98人)。卒業率(卒業試験の合格率)は81.0%医師国家試験の合格率は94.6%(受験111人・合格105人)です。

卒業率と国試合格率を掛け合わせると76.6%。この指標で見ると私立医学部31校の中で16位にあたります。

ここが、この大学を見るときに知っておきたいところです。入口の偏差値の順位(31校中24位前後)より、出口の順位(16位)のほうが上という形になっています。特に6年ストレート進級率84.5%は、私立医学部の中では高いほうの数字です。

大学にはそれぞれの教育方針があり、これらの数字だけで良し悪しを語れるものではありません。ただ、志望校を決める段階で入口の偏差値だけでなく、入学後6年間のデータもあわせて見ておくと、判断の材料が増えます。

 

金沢医科のレベルは全81校中77位|私立31校では28位

「金沢医科のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。偏差値60.8という数字だけでは、その上に何校いるのかが見えないからです。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は60.8。私立31校中28位・全81校中77位で、全81校で下から数えると5番目にあたります。

全81校順位 大学 合格者平均偏差値 区分別順位
75位 埼玉医科大学 61.9 私立27位
76位 島根大学 61.3 国公立49位
77位 金沢医科大学 60.8 私立28位
78位 東京女子医科大学 60.7 私立29位
79位 弘前大学 60.6 国公立50位

出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

上の表は金沢医科の前後2校ぶんです。偏差値60.8の前後には埼玉医科大学・島根・東京女子医科大学・弘前が並んでいます。自分の成績がこの並びのどこに入るかで、現実的な射程が見えます。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

「本当のところどう見られているのか」という点は、別の記事で検索データから検証しています。金沢医科大学は「恥ずかしい」のかもあわせてどうぞ。

 

多浪・再受験でも合格できるか|現役・浪人別の合格率で見る

「何浪まで見てもらえるのか」は、医学部受験でいちばん多い不安の1つだと思います。金沢医科は現役・浪人別の合格率を公表しています。感覚ではなく、その数字で見ます。

選抜 区分 受験者数 合格者数 合格率 入学者
一般前期 現役 828 22 2.7% 12
一般前期 浪人 3,028 151 5.0% 61
一般後期 現役 330 2 0.6% 0
一般後期 浪人 962 11 1.1% 10
総合型AO 現役 48 1 2.1% 1
総合型AO 浪人 252 15 6.0% 14

出典:各大学公表の入試結果をもとに太宰府アカデミー集計/2026年度入試(選抜別・現役/浪人の2区分)

すべての選抜で、浪人の合格率が現役の約2倍になっています。一般前期の入学者73名のうち61名(84%)が浪人経験者でした。総合型AOでも浪人6.0%に対し現役2.1%。年内入試でも浪人が不利になっていません。合格率は受験する層によっても動きます。浪人年数ごとに難易度が同じ、という意味ではありません。なお合否とは別に、学費支援の面ではっきりした線があります。国の「高等教育の修学支援新制度」は、高校を初めて卒業した年度の翌年度末から入学日までが2年を超えていないことを要件にしています。3浪以上はこの時点で対象外です(高卒認定の場合は別の起算になります)。多浪で受けるなら、合格可能性だけでなく学費の設計も一緒に考えておいてください。

 

太宰府アカデミーの視点|金沢医科大学はどんな受験生に向くか

金沢医科大学を受験校に入れるかどうか。検討するうえで注意したいポイントを、3つ挙げます。

1つ目は、2次試験の170点を「おまけ」だと思わないことです。面接110点・小論文60点。総合520点の33%です。しかも面接はグループ面接で、受験者の報告によれば、課題文を読んでから他の受験生と議論する進め方。医療とは限らないテーマが出るとされています。個人面接の練習をどれだけ積んでも、この形式の準備にはなりません。他人の意見を聞いて、それに乗って自分の考えを述べる。この動き方に慣れているかどうかで、110点の中身が変わります。過去問対策と同じ熱量で、ここに時間を割く必要があると思います。

2つ目は、1次は「速さ」の試験だと理解することです。英語は60分で総語数2,500語規模の長文3題。数学は60分で大問4題、数え上げに時間を取られる問題も含まれます。理科は2科目で90分、1科目あたり45分。全問マーク式で、難問を粘って考える時間はどこにもありません。合格最低点が6割前後にとどまっているのは、問題が難しいからではなく時間が足りないからだと考えたほうが、対策の方向を間違えません。過去問は必ず時間を計って、解く順番と捨てる問題を決めてから本番に臨んでください。

3つ目は、繰上合格の扱い方です。2026年度は98名、2025年度は143名、2024年度は58名。この振れ幅を、併願計画の前提には置けません。ただし、補欠に入った時点で終わりでもありません。正規合格が80〜90名に絞られている以上、繰り上がりは構造的に起こりやすい大学です。番号付きの補欠が通知されたら、他大学の手続き締切と入学金の納入期限を並べて、いつまで待てるかを先に決めておく。感情ではなく日付で判断できるように、あらかじめ表を作っておくことをおすすめします。

この3点は、金沢医科大学に限った話ではありません。学科以外の配点、時間の制約、そして繰上の待ち方。この3つをセットで見ていくと、偏差値表だけでは分からない「自分に合う大学」が見えてきます。

 

金沢医科大学医学部のよくある質問

Q. 1次試験は2日間とも受けたほうがいいですか?
A. 金沢医科大学は素点方式のため、その日の問題の難易度がそのまま得点に反映されます。複数日受験には意味があります。ただし2027年度の2月3日・4日は他大学の入試と重なりやすい日程です。併願校の日程と見比べて決めてください。

Q. 面接はどんな形式ですか?
A. 大学が公表しているのは「グループ面接・約20分・110点(調査書等の評価を含む)」までです。受験者の報告では、別室で課題文を読んでから面接室で質問シートを受け取り、複数人で議論する進め方だったとされています。面接官の人数は大学が公表していませんので、人数を前提にした準備はしないでください。

Q. 小論文はどんな問題ですか?
A. 60分・400字以内で、配点60点。2,000〜2,500字の資料文に対して設問が2つあり、設問1が資料文の200字要約、設問2が表・グラフ・写真を資料文と関連づけて説明する200字の問題です。資料文型かつ図表型という組み合わせなので、専用の練習が要ります。

Q. 補欠は何番まで回りますか?
A. 2026年度は補欠者227名に対して98名が繰り上がりました。2025年度は219名に対して143名、2024年度は58名、2023年度は108名、2022年度は63名、2021年度は104名です。年による差が大きいため、番号だけで判断せず、他大学の手続き期限と並べて考えてください。

Q. 一般後期は理科が要らないと聞きましたが本当ですか?
A. 本当です。一般選抜(後期)の1次試験は英語100点・数学100点の2科目200点のみで、理科はありません。数学の範囲にも数Ⅲは含まれません。2次試験は小論文・面接・調査書です。募集人員は10名です。

 

まとめ|金沢医科大学医学部を受けるなら押さえる3つ

最後に、数字で整理します。

1. 偏差値62.5。1次の合格最低点は218点/350点=62.3%。3年間59〜62%で推移しており、1次通過の目安は6割です。

2. 総合520点のうち、2次の面接110点・小論文60点で170点。面接はグループ面接、小論文は資料文型400字。学科350点だけでは決まりません。1次は2027年2月3日・4日の2日間から自由選択(素点方式)、会場は金沢・東京・名古屋・大阪・福岡の5か所、募集72名です。

3. 繰上合格は2026年度98名(正規75名・補欠者227名)。前年は143名でした。学費は6年間で約3,950万円。6年ストレート進級率84.5%、国試合格率94.6%、卒業率×国試で76.6%(私立31校中16位)です。

あなたが明日やることは1つです。金沢医科大学の英語の過去問を1年分、60分きっちり計って解いてみてください。 長文3題、総語数2,500語規模。時間内に最後までたどり着けるかどうかが、この大学との相性を測るいちばん分かりやすい指標になります。そして時間が足りなかったなら、次にやるのは単語や文法の追加ではなく、読む順番と設問の見方を変えることです。

このページを作り直したのは、「金沢医科大学 偏差値」と検索した人が、偏差値の数字だけ見て帰っていくのが、ずっともったいないと思っていたからです。この大学は、偏差値表からいちばん遠いところで合否が決まります。面接110点、小論文60点、そして繰上合格98名。何点必要で、どこで差がついて、入ってから6年どうなるのか。 そこまで分かって初めて、志望校は「決められる」のだと思います。この1ページで、その全部が分かるようにしたつもりです。

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【最新】医学部の進級・卒業試験・国試合格率ランキング 全81大学

私立医学部 偏差値ランキング|入試難易度の推移

本日の記事は以上です。
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◆筆者プロフィール

後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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