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国公立大学医学部医学科入試情報【まとめ】

東京大学医学部の偏差値74.9と共テ平均919点|2027年度入試

2026年08月19日 更新

こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。

医学部受験の頂点、東京大学理科三類です。頂点のページで最初に置きたい数字は、偏差値ではなく配点です。共通テスト1,000点は110点に圧縮され、共テ比率はわずか20.0%——東北大と並ぶ全国最小。1月のマークの貯金はほぼ消え、合否の8割は2月の記述440点で決まります。

そして2026年度の合格最低点は346.09点/550点=62.9%。全国1位の学力集団が受けて、6割そこそこしか取れない問題が出る。この2つの数字だけで、理三という入試の性格はほぼ説明できてしまいます。

− 合格者平均74.9はどんな集団?

− 共テは何点必要?

− 理三と「医学部」の関係は?

− 2027年度の定員削減はどう効く?

頂点の数字を、出典付きで一つずつ置いていきます。

 

東京大学医学部の偏差値|合格者平均74.9で全国1位

河合塾の入試結果調査(2026年度)で、全統模試を受けて東大理三に合格した人の記述模試平均は76.9(英74.7・数74.7・理75.4)国公立50校中1位、私立を含む全81校でも1位です(防衛医科大学校を除く)。

東京大学理科三類の合格者平均偏差値76.9は全国1位・英77.0数76.9理76.9の完全均衡(河合塾 入試結果調査2026年度)
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

2位の京大(74.6)に2.3差。そして注目してほしいのは科目別です。英74.7・数74.7・理75.4——3科目の差が0.1。得意科目で押し切った合格者がほとんどいない、「全科目が最高水準」という集団です。どの科目にも逃げ場を作れないのが、数字から見た理三です。

順位 大学 総合
1位 東京大学 74.7 74.7 75.4 74.9
2位 京都大学 72.7 72.8 72.7 72.7
3位 大阪大学 71.7 72.7 72.2 72.2

※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

全国81校の中での位置を確かめたい方は、医学部偏差値ランキング2027(全81校の一覧表)をご覧ください。東京大学を含む全大学を1つの表にしています。

 

共通テストの合格者平均は919点|比率は全国最小の20%

2026年度に理三へ合格した人の共通テスト平均は919点(1000点換算)=91.9%です(河合塾 入試結果調査)。

ただし東大では、この1,000点が110点に圧縮されます。総合550点に占める比率は20.0%——東北大(2,750点中550点=20.0%)と並ぶ、当塾集計で最小の共テ比率です。91.9%と92%の差は、圧縮後はわずか約2点。共テで稼ぐ発想はここでは成立せず、役割は「第1段階選抜を通る」ことに絞られます。「情報」は素点1,000点中100点=10%です。

 

合格最低点は62.9%|550点満点の最難問型です

2026年度・前期の合格最低点は346.09点/550点=62.9%。前年の368.67点=67.0%から4.1ポイント下がりました。

東京大学理科三類の合格最低点は2026年度62.9%(346.09点/550点)で前年から4.1ポイント低下・全国最難の難問型
出典:東京大学 公表の入試結果をもとに太宰府アカデミー集計(2025・2026年度入試)

共テでほぼ満点勝負の集団が、総合で6割強——つまり2次440点では6割前後しか取れていない計算です。京都府立医大(2次最低51.0%)と並ぶ、当塾集計でも最も極端な部類の難問型。1問を完答する力より、全科目で部分点を拾い切る総合力が合否を分けます。素点の低さに動じないことが、理三の過去問との正しい付き合い方です。

年度 満点 合格最低点 得点率
2026 前期 550 346.09 62.9%
2025 前期 550 368.67 67.0%

 

倍率は実質2.7倍|足切り予告2.8倍に注意

2026年度・前期は志願377名、受験266名、合格99名で実質倍率2.7倍(前年2.9倍)でした。

年度 募集 志願者 受験者 合格者 実質倍率
2026 前期 97 377 266 99 2.7倍
2025 前期 97 388 285 98 2.9倍

第1段階選抜の予告は2.8倍(約272名)で、2025年度の3倍から厳格化されました。志願377名に対し受験266名——足切りは毎年実施されています。共テの得点が合否にほぼ響かない大学ですが、この関門だけは共テの素点勝負。リサーチで「理三出願者の中での立ち位置」を確認してから出す、が唯一の使いどころです。

 

入試日程と募集人員|理三は2月25日〜27日の3日間

東大理三の一般選抜(前期)は募集97名。個別学力検査は2月25日・26日の学科試験に加え、理三のみ27日に面接があり、3日間の日程です(2026年度実績。九州大・京大・名古屋大の3日間組と同じ変則型)。

★2027年度の変更予告:理科三類の募集人員が97名→94名に減ります(新課程College of Design新設に伴う全科類計100名減の一部・大学公表)。約3%の削減ですが、ボーダーライン上の数名にとっては実質的な狭き門化です。2027年度の共通テストは2027年1月16日(土)・17日(日)(大学入試センター公表の実施期日)。

 

合格発表は3月10日です|後期日程はありません

2026年度の合格発表は3月10日でした(旺文社・大学受験パスナビ掲載の2026年度実績)。後期日程はなく、国公立の枠では前期一本です。2027年度の正式な日付は、選抜要項の公表後にここへ追記します。

 

科目と配点|共テ110点+個別440点の計550点

満点構成は共通テスト110点+個別学力検査440点=550点(2026年度)。2次比率80.0%は東北大と並ぶ全国最高です。個別は英語・数学・国語・理科2科目——国公立医で唯一、2次に国語が課される入試として知られます(京大は2027年度から国語を廃止予定と公表済み)。

科目別の配点内訳は、2027年度の募集要項公表後にこの節へ追記します。

 

面接は3日目に実施|理三だけの関門です

理三の受験者は、学科試験の翌日(2月27日)に面接を受けます。東大の他の科類には面接がなく、理三だけの関門です。総合判定に用いられ、学力試験の点数にかかわらず不合格となる場合があると公表されています。医師への適性を問う関門として、軽視はできません。

 

追加合格は毎年0人です|正規で取り切る入試

東大理三の追加合格(繰上)は2022〜2026年度の5年間で0人。辞退がほぼ発生しない(=理三に受かって他へ行く人がいない)ため、繰上のメカニズム自体が働きません。3月10日の正規発表がすべてです。

この数字の性格を1つ書いておきます。国公立は補欠に番号を付けません。欠員が出たときだけ連絡が来る仕組みで、0人が続くのは「合格した人がそのまま入学している」ということです。

合格発表で決着がつく入試だと考えて、併願と資金の計画を立ててください。

 

学費は6年414万円|2025年度から値上げされました

入学料282,000円+授業料642,960円×6年=6年間413万9,760円です。標準額の大学(349万6,800円)より64万3,000円高いことになります。

国立大学の授業料には標準額535,800円という国の基準がありますが、各大学はその120%=642,960円まで独自に引き上げられます。医学部を置く国立大学でこの上限を採っているのは、東京大学・千葉大学・東京科学大学・山口大学の4校だけです。

東京大学は2025年4月入学者からこの額に改定しました(在学生には適用されません)。ただし同時に授業料免除も拡大されています。従来は世帯収入400万円以下が全額免除でしたが、2025年4月入学者からは世帯収入600万円以下が全額免除です。

全世帯の所得の中央値は410万円(厚生労働省 国民生活基礎調査2024)ですから、「値上げされたから高くなった」と単純には言えません。世帯の状況によっては、改定前より負担が軽くなる家庭もあります。まず免除の対象かどうかを確認してください。

 

女子の合格率は28.8%|男子との差は7.1ポイント

2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。東大の2025年度入試は、男子35.9%・女子28.8%。男子の合格率のほうが7.1ポイント高いという結果です。

区分 受験者数 合格者数 合格率
男子 220名 79名 35.9%
女子 73名 21名 28.8%
合計 293名 100名 34.1%

出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計

1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。

年度 男子合格率 女子合格率
最新年 35.9% 28.8% -7.1pt
前年 33.5% 35.5% +2.0pt
前々年 31.4% 42.2% +10.8pt

出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計

年によって上下が入れ替わっています。単年の数字で判断しないでください。

入学者で見ると女子は21名・21.0%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「東大が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。

 

地域枠はありません|入学定員110名すべてが一般の枠です

東大には地域枠がありません。文部科学省の令和7年度調査で、地域枠の募集人数が0名だった9大学の1つです。卒業後の勤務地に条件が付く枠を避けたい人にとっては、それ自体が出願理由になります。

出典:文部科学省医学教育課「大学医学部における地域枠等の導入状況(令和7年度)」をもとに太宰府アカデミー集計

最後に、なぜここに枠が置かれているのかを国の数字で見ておきます。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、東京都は353.9で全国1位、上位16県に入る医師多数県です。 地域枠が置かれていないのは、この東京都の指標の高さと無関係ではありません。地域枠も専攻医のシーリングも、この指標を根拠に動いています。

出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計

 

進級率と国試合格率|6年で医師になる確率は91.0%

出口の数字です。令和元年度に理三へ入学した110名のうち、6年間ストレートで卒業したのは103名=93.6%。第119回医師国家試験の新卒合格率は97.2%。掛け合わせた「6年で医師になる確率」は91.0%で、国公立50校中6位です。

東京大学医学部の6年ストレート卒業率93.6%・国試合格率97.2%・6年で医師になる確率91.0%は国公立6位
出典:文部科学省医学教育課調べ・厚生労働省(令和元年度入学者/第119回医師国家試験)

6年ストレート進級率95.5%は当塾集計でも最高クラス。入口1位・出口6位で、首都圏では横浜市立(91.1%・5位)とほぼ同率です。なお理三は医学以外の進路(研究・他学部進学)を選ぶ人が一定数いる集団でもあり、その分を含んだ数字として読んでください。

指標 数値 備考
6年ストレート進級率 95.5% 令和元年度入学110名中
6年ストレート卒業率 93.6% 卒業103名
新卒 国試合格率 97.2% 第119回(令和7年2月)
6年で医師になる確率 91.0% 国公立50校中6位

全81大学の同じ物差しの順位は「6年でストレートに医師になれる確率」ランキングで公開しています。

 

東大のレベルは全81校中1位|国公立50校では1位

「東大のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。刻みが粗いぶん、同じ数字の大学が何校も並んでしまうからです。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は74.9。国公立50校中1位・全81校中1位で、全国の医学部の中で上位にあたります。

全81校順位 大学 合格者平均偏差値 区分別順位
1位 東京大学 74.9 国公立1位
2位 京都大学 74.6 国公立2位
3位 大阪大学 73.3 国公立3位

出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

上の表は東大の前後2校ぶんです。偏差値74.9の前後には京都・大阪が並んでいます。模試の志望校欄に一緒に書かれやすいのが、この顔ぶれです。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

 

多浪・再受験でも受けられるか|推薦も年齢制限なし

一般選抜(前期)に年齢・浪人年数の制限はありません。さらに東大の学校推薦型選抜は卒業年度に制限を設けていない、国公立医では珍しい設計です(要求水準は極めて高く、出願条件は必ず募集要項で確認してください)。浪人年数別の合格率(大学公表の卒業年度別データ)は、取得でき次第この節に追記します。

 

太宰府アカデミーの視点|東京大学医学部の受け方

理三の入試設計は、突き詰めると「共テを消して、2次の記述だけで選ぶ」です。110点への圧縮は「共テ力を評価しない」という大学の意思表示で、リサーチでA判定でもE判定でも、2月に起きることはほぼ変わりません。だからこの大学の受験判断は共テの出来ではなく、秋までの記述模試と過去問の完成度で決めるべきです。

科目構成も特殊です。2次に国語があり、英数理国の4系統をすべて最高水準へ引き上げる必要がある。合格者平均が英74.7・数74.7・理75.4と0.1差で並ぶのは偶然ではなく、「どれかで勝つ」ではなく「どれでも負けない」人だけが残る選抜だからです。科学大(2次3科目・平均72.0)との距離は偏差値以上に、この国語と総合力の壁にあります。

そして2027年度は97名→94名への削減が確定しています。追加合格0・後期なし・毎年実施の足切り——敗者復活が一切ない入試だからこそ、共テ後の出願判断では「科学大に切り替える選択肢」を最後まで手放さないことを勧めます。前期をどちらに使うか、それがこの帯の受験生にとって最大の戦略問題です。

 

東京大学医学部のよくある質問

Q1. 偏差値はどのくらい必要ですか?
A. 河合塾の入試結果調査(2026年度)で、合格者の記述模試平均は74.9(全国1位・英数理が0.1差の完全均衡)。共通テストの平均は919点=91.9%です。

Q2. 理科三類と医学部はどういう関係ですか?
A. 東大は科類で入学し、教養課程を経て学部に進学します。理三の入学者はほぼ全員が医学部医学科へ進む設計で、「東大医学部を受ける」=「理三を受ける」と考えて差し支えありません。

Q3. 何割取れば受かりますか?
A. 2026年度の合格最低点は550点満点の346.09点=62.9%でした。共テはわずか110点に圧縮されるため、実質は2次440点で6割前後を取り切る勝負です。

Q4. 足切り(第1段階選抜)はありますか?
A. 予告2.8倍(2025年度までの3倍から厳格化)で、毎年実施されています。2026年度は志願377名→受験266名でした。

 

まとめ|東京大学医学部を受けるなら押さえる3つ

  • 合格者平均74.9は全国1位。英74.7・数74.7・理75.4——0.1差の完全均衡集団
  • 共テ比率20%は東北大と並ぶ全国最小・2次比率80%は全国最高。最低62.9%の最難問型で、合否は2月の記述440点
  • 追加合格0・後期なし・足切り毎年実施・2027年度は94名へ削減。敗者復活のない一本勝負

2027年度の要項が出たら、この節から順に更新します。

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◆筆者プロフィール

後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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