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国公立大学医学部医学科入試情報【まとめ】

名古屋大学医学部の偏差値69.7と共テ平均873点|2027年度入試

2026年08月19日 更新

こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。

ここからは東海の頂点、名古屋大学医学部です。合格者平均偏差値71.5は国公立4位——ここまでは順当な旧帝の数字ですが、科目別を見ると意外な顔が出てきます。英70.7。これは阪大の英語(73.1)と同じ値で、数69.2との差3.3ポイントは、最上位帯で最もはっきりした「英語型」です。

入試の形にも個性が2つ。前期は九大・京大と並ぶ2月25日からの3日間実施。そして後期5名は共通テスト950点だけで判定される、旧帝で唯一級の方式です。

− 共テ9割は必須?

− 最低点が3.7pt下がったのはなぜ?

− 「共テだけの後期」は誰が使える?

− 名市大との使い分けは?

ここから先は出どころを示しながら、数字で答えます。

 

名古屋大学医学部の偏差値|合格者平均69.7で国公立4位

河合塾の入試結果調査(2026年度)で、全統模試を受けて名大医学部に合格した人の記述模試平均は71.5(英70.7・数69.2・理69.1)国公立50校中4位、私立を含む全81校では5位です(防衛医科大学校を除く)。

名古屋大学医学部の合格者平均偏差値71.5は国公立5位・全81校で6位(河合塾 入試結果調査2026年度)
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

4位の東京科学(72.0)に0.5差、6位の奈良県立医科(70.9)に0.6差。冒頭に書いたとおり英70.7の英語型で、英語で押し切るタイプの最上位生には全国で最も相性のいい旧帝と読めます。

順位 大学 総合
3位 大阪大学 71.7 72.7 72.2 72.2
4位 東京科学大学 71.3 69.5 70.6 70.5
5位 名古屋大学 70.7 69.2 69.1 69.7
5位 奈良県立医科大学 69.6 68.6 70.8 69.7
5位 千葉大学 70.8 69.3 68.9 69.7

※読み方の注意:この「合格者平均偏差値」は、その年に全統模試を受けて合格した人の記述模試平均です。合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違うため、自分の偏差値と1対1で比べるものではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

名古屋大学だけを見ていても、その数字が高いのか低いのかは判断できません。医学部偏差値ランキング2027(全81校)で、全国の並びの中に置いて見てください。

 

共通テストの合格者平均は873点|87.3%が実勢です

2026年度に名大医学部へ合格した人の共通テスト平均は873点(1000点換算)=87.3%です(河合塾 入試結果調査)。旧帝の実勢どおり9割超えが多数派です。

ただし共テ950点は総合2750点の34.5%で、勝負の65.5%は個別1800点にあります。「情報」は50点=5.3%と軽め。共テの1〜2%より、2次の1問の方がはるかに重い配点構造です。

 

合格最低点は2058点=74.8%|前年から3.7pt低下

2026年度・一般選抜(前期)の合格最低点は2058点/2750点満点=74.8%。前年(2025年度)は2160点=78.5%で、満点構成が同じまま3.7ポイント下がりました

名古屋大学医学部 一般選抜前期の合格最低点推移(2025年度78.5%から2026年度74.8%へ低下・2次比率65.5%)
出典:名古屋大学 公表の入試結果をもとに太宰府アカデミー集計(2025・2026年度入試)

国公立4位の集団が受けて4分の1を落とす——2026年度の問題がそれだけ厳しかったということです。京大(68.8%)・阪大(76.6%)と同じく、最上位帯の最低点は「その年の問題の難しさ」を測る温度計として読んでください。過去問の自己採点も、年度の相場とセットで評価する必要があります。

年度 満点 合格最低点 得点率
2026年度 2750 2058 74.8%
2025年度 2750 2160 78.5%

 

倍率は実質2.4倍|足切りは共テ68%の得点基準

2026年度の志願者は239名、受験者215名、合格者91名で実質倍率は2.4倍(前年2.5倍)。

年度・日程 募集 志願者 受験者 合格者 実質倍率
2026 前期 86 239 215 91 2.4倍
2026 後期 5 60 19 5 3.8倍
2025 前期 86 253 228 91 2.5倍
2025 後期 5 83 18 5 3.6倍

第1段階選抜は共テ650点/950点(68.4%)の得点基準型です。岡山・鳥取と同じ「点数で切る」方式で、この学力層で引っかかる受験生は実際にはほぼいません。志願240名前後・実質2.4倍——京大・阪大と同じ、粒のそろった少数精鋭の入試です。

 

入試日程は2月25日から3日間|前期86名の募集

名大医学部医学科の前期は募集人員86名。個別学力検査は2月25日から27日までの3日間(面接を含む)で実施されました(旺文社・大学受験パスナビ掲載の2026年度実績)。全国共通の2日間で終わらない「3日間組」は九大・京大・名大などごく少数です。宿泊を伴う遠征受験では、この1日の差も計画に入れてください。

2027年度の共通テストは2027年1月16日(土)・17日(日)(大学入試センター公表の実施期日)。確定日程は2027年度の選抜要項公表後にこの節を更新します。なお2027年度の選抜内容について、現時点で変更の公表はありません(2026年7月12日基準の当塾集計)。

 

後期は5名・共テ950点で判定|3月12日に面接

名大医学部の後期(募集5名)は、全国でも異色の方式です。判定に使う得点は共通テスト950点のみ——学科の個別試験がありません(当塾集計・2026年度実績。3月12日に面接を実施)。

2026年度は志願60名・受験19名・合格5名で実質3.8倍。足切り(予告12倍)と前期合格者の離脱で受験者が絞られる構造は他の後期と同じですが、合否はほぼ1月の共テで決まっています。共テ95%級の持ち点がありながら前期で届かなかった人の、最後の椅子です。

 

合格発表は前期3月10日・後期3月20日です

2026年度の合格発表は前期が3月10日、後期が3月20日でした。京大・神戸・滋賀医科と並ぶ遅い組の発表です。私立の入学手続き締切との兼ね合いは、併願計画の段階で確認しておいてください。2027年度の正式な日付は、選抜要項の公表後にここへ追記します。

 

科目と配点|共テ950点+個別1800点の計2750点

前期の満点構成は共通テスト950点+個別学力検査1800点=2750点(2026年度)。個別1800点は広島と並ぶ最大級で、2次比率65.5%。個別は英語・数学・理科2科目の学科試験に面接を加えた構成です。

科目別の配点内訳は、2027年度の募集要項公表後にこの節へ追記します。

 

面接は2次試験で実施|評価方式は要項公表後に更新

前期は3日間の日程内で、後期は3月12日に面接が課されます。点数化の有無を含む評価方式の詳細は、2027年度の募集要項の公表後にまとめて追記します。

 

追加合格は直近3年0人|正規合格で決まります

名大医学部の追加合格(繰上)は2022年度の4名を最後に、2023〜2025年度は3年連続0人です。合格発表の日にすべてが決まる前提で、受験設計を組んでください。

この数字の性格を1つ書いておきます。国公立の追加合格に補欠番号はありません。私立のように「補欠◯番」が通知されることはなく、入学手続きで欠員が出たときだけ、上位から電話が来ます。0人ということは、その電話が1本も鳴らなかったということです。

待っていても電話は来ないという前提で、私立の手続き期限を判断してください。

 

学費は6年間で約350万円|国立の標準額どおり

学費は国立大学の標準額どおり、入学金28万2,000円+授業料53万5,800円×6年=6年間349万6,800円です。

 

女子の合格率は47.6%|男子を9.8ポイント上回ります

2018年に医学部入試の男女差が問題になって以降、各大学は男女別の合格率を公表しています。名大の2025年度入試は、男子37.8%・女子47.6%。女子の合格率のほうが9.8ポイント高いという結果です。

区分 受験者数 合格者数 合格率
男子 196名 74名 37.8%
女子 82名 39名 47.6%
合計 278名 113名 40.6%

出典:文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学者選抜実施状況」(2025年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計

1年だけの数字では振れます。3年ぶんを並べます。

年度 男子合格率 女子合格率
最新年 37.8% 47.6% +9.8pt
前年 37.4% 37.9% +0.5pt
前々年 44.2% 36.9% -7.3pt

出典:文部科学省「医学部医学科入学者選抜における男女別合格率」(直近3年)をもとに太宰府アカデミー集計

年によって上下が入れ替わっています。単年の数字で判断しないでください。

入学者で見ると女子は39名・34.8%です。合格率は受験する層によって動くので、この数字は「名大が男女どちらを採りやすいか」ではなく「実際にこうなった」という結果として読んでください。

 

地域枠は5名|入学定員112名のうち4.5%を占めます

名大の募集人員は、地域枠を含めた数字です。内訳を出します。

区分 人数 割合・注記
入学定員 112名
地域枠等 5名 定員の4.5%
うち臨時定員の地域枠 5名 期限付きで増員されている枠
地域枠を除いた枠 107名

出典:文部科学省医学教育課「大学医学部における地域枠等の導入状況(令和7年度)」をもとに太宰府アカデミー集計

全国80大学では定員9,270名のうち地域枠が1,847名=19.9%。ほぼ5人に1人です。名大は4.5%で全国70位。国立大学の平均20.4%より低く、一般枠の比重が大きい大学です。 このうち5名は臨時定員の枠です。臨時定員は期限を区切って増やされているもので、制度が変われば減る可能性があります。 なお文部科学省の定義では、地域枠には奨学金と連動しない枠も含まれます。地域枠=必ず修学資金がもらえる、ではありません。出願前に、その枠に貸与制度が付いているかを大学の要項で確かめてください。

枠の人数だけでなく、その背景にある数字も見ておきます。厚生労働省の医師偏在指標——人口10万対医師数を、地域の年齢構成と医師の年齢・性別で補正した公式の指標です。全国平均255.6に対し、愛知県は240.2で全国28位、中程度の県です。 地域枠も専攻医のシーリングも、この指標を根拠に動いています。枠の人数が増減するときは、たいていこの数字が動いたときです。

出典:厚生労働省「医師偏在対策について」(第4回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1・令和7年9月11日)の都道府県別医師偏在指標をもとに太宰府アカデミー集計

 

進級率と国試合格率|6年で医師になる確率は88.2%

出口の数字です。令和元年度に入学した115名のうち、6年間ストレートで卒業したのは106名=92.2%。第119回医師国家試験の新卒合格率は95.7%。掛け合わせた「6年で医師になる確率」は88.2%で、国公立50校中18位です。

名古屋大学医学部の6年ストレート卒業率92.2%・国試合格率95.7%・6年で医師になる確率88.2%
出典:文部科学省医学教育課調べ・厚生労働省(令和元年度入学者/第119回医師国家試験)

研究大学でありながら、6年ストレートの数字は上位3分の1に収まっています。旧帝の中では阪大(89.1%・14位)に近い、研究と出口が両立した数字です。

指標 数値 備考
6年ストレート進級率 92.2% 令和元年度入学115名中
6年ストレート卒業率 92.2% 卒業106名
新卒 国試合格率 95.7% 第119回(令和7年2月)
6年で医師になる確率 88.2% 国公立50校中18位

全81大学の同じ物差しの順位は「6年でストレートに医師になれる確率」ランキングで公開しています。

 

名大のレベルは全81校中5位|国公立50校では5位

「名大のレベルはどのくらいか」は、偏差値の数字だけでは答えになりません。同じ62.5でも、その上に20校いるのか60校いるのかで意味が変わります。2026年度に全統模試を受けて合格した人の平均は69.7。国公立50校中4位・全81校中5位で、全国の医学部の中で上位にあたります。

全81校順位 大学 合格者平均偏差値 区分別順位
4位 慶應義塾大学 72.1 私立1位
5位 東京科学大学 72.0 国公立4位
6位 名古屋大学 69.7 国公立4位
7位 奈良県立医科大学 70.9 国公立6位
8位 千葉大学 70.7 国公立7位

出典:河合塾 入試結果調査(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計

上の表は名大の前後2校ぶんです。偏差値69.7の前後には慶應義塾大学・東京科学・奈良県立医科・千葉が並んでいます。自分の成績がこの並びのどこに入るかで、現実的な射程が見えます。 なおこの平均は一般・推薦・総合型を含む「合格した人たち」の記述模試平均で、合格可能性50%を示すボーダー偏差値とは計算の土台が違います。自分の偏差値と1対1で比べるのではなく、大学同士の位置関係をつかむ物差しとして使ってください。

 

多浪・再受験でも受けられるか|一般に年齢要件なし

一般選抜(前期・後期)に年齢・浪人年数の制限はありません。2次比率65.5%の記述勝負に加え、英語型の合格者層(英70.7)——語学を強みに積み上げてきた学び直し組には、最上位帯で最も噛み合う土俵です。浪人年数別の合格率(大学公表の卒業年度別データ)は、取得でき次第この節に追記します。

 

太宰府アカデミーの視点|名古屋大学医学部の受け方

最上位帯の科目バランスを並べると、名大の個性が浮かびます。京大は英数理が0.5差以内、阪大は0.4差以内の「完全体」型。対して名大は英70.7・数69.2——英語で3ポイント抜けた「武器持ち」型です。英語が全国トップ級で数学に一抹の不安がある受験生にとって、京大・阪大より名大の方が合格者層の形が自分に近い。志望校の最終判断で、この視点は効きます。

そして後期5名の共テ一発方式。京大・阪大・名大前期で戦う層が共テ95%を持っているのは珍しくありません。前期で散っても、その95%が3月にもう一度だけ椅子に変わる可能性がある——募集5名の狭き門ですが、出願料だけで保険になるなら検討の価値はあります(足切り12倍と面接があることは忘れずに)。

最低点は78.5%→74.8%と年により大きく振れます。目標は最低点ではなく、共テ91%・記述71.5という合格者平均に置いて仕上げてください。

 

名古屋大学医学部のよくある質問

Q1. 偏差値はどのくらい必要ですか?
A. 河合塾の入試結果調査(2026年度)で、合格者の記述模試平均は69.7(国公立4位)。共通テストの平均は873点=87.3%です。

Q2. 試験が3日間あるのは本当ですか?
A. 本当です。2026年度の前期個別は2月25日〜27日の3日間(面接含む)で実施されました。全国共通の2日間より1日長い少数派です。

Q3. 後期はどんな入試ですか?
A. 募集5名で、判定は共通テスト950点のみ(3月12日に面接を実施)。共テ95%級の持ち点がある人の、3月最後の選択肢です。

Q4. 補欠・繰り上げ合格はありますか?
A. 追加合格は2023〜2025年度の3年連続で0人です。正規合格で決まる入試として準備してください。

 

まとめ|名古屋大学医学部を受けるなら押さえる3つ

  • 合格者平均69.7は国公立4位。英70.7は最上位帯で最も鮮明な「英語型」——武器の形で選ぶ
  • 前期は3日間実施・2次比率65.5%・最低点は74.8〜78.5%で振れる。目標は共テ91%+記述71.5の平均側に
  • 後期5名は共テ950点のみで判定の全国唯一級方式。追加合格は3年連続0人・発表は3月10日と遅め

東海の頂点も、物差しは同じです。確定したら、すぐにここへ反映します。

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後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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