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私立医学部31校の受験情報|合格者の55%は入学しない

2026年08月31日 更新

こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。

今日は、私立医学部の受験情報を1本にまとめます。偏差値も学費も日程も倍率も、31校ぶんを1つの表に置きました。ただ、表を出す前に、どうしても先に書いておきたい数字があります。

2025年度入試で、私立医学部31校が出した合格は8,237名。入学したのは3,736名でした。合格の54.6%は辞退されています。国公立は合格者の97%が入学します。私立だけが、まったく違う構造で動いています。

この1つを知っているかどうかで、出願の組み方も、お金の準備の仕方も変わります。だからこの記事は、その話から始めます。

この記事を開いた方は、たぶんこんなことを思っています。

− 私立の医学部って、結局どこに何校あるの?

− 偏差値と学費と日程、まとめて見られるページはないの?

− 何校くらい受けるものなの? お金はいくら要るの?

ひとつずつお答えします。

 

 

結論|私立医学部は「合格」と「入学」が一致しません

まず、私立医学部という入試の形を1枚で見てください。

合格者のうち実際に入学した人の割合。国立97.2パーセント、公立97.1パーセントに対し私立は45.4パーセント
出典:文部科学省「医学部医学科の入学状況等」(2025年度入試・令和7年12月公表)より太宰府アカデミー集計
区分 募集人員 志願者数 受験者数 合格者数 入学者数 入学した割合
国立42校 4,620 23,784 15,388 4,773 4,638 97.2%
公立8校 842 5,921 2,414 869 844 97.1%
私立31校 3,713 111,079 103,595 8,237 3,736 45.4%
全81校 9,175 140,784 121,397 13,879 9,218 66.4%

読み取れることは3つあります。

①私立の入学率は45.4%。国立97.2%・公立97.1%とまるで違います。国公立は前期・後期で最大2回しか出せないので、合格したらほぼ全員が入学します。私立は1人が何校も併願できるので、合格が積み上がって辞退が出ます。

②1つの席に、2.20個の合格が出ています。合格8,237名÷入学3,736名=2.20。この2.20という数字が、繰上(補欠)合格が3月末まで回る理由そのものです。

③志願者111,079名は「延べ人数」です。1人が5校・10校と出願するので、実際の受験生の人数はずっと少なくなります。「私立医学部は11万人が受ける」と読まないでください。受験者103,595名も同じく延べです。

出典:文部科学省「医学部医学科の入学状況等」(2025年度入試・令和7年12月公表)より太宰府アカデミー集計。一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜を合わせた数字です。実質競争倍率=受験者数÷合格者数(文部科学省の定義)。

 

私立医学部31校の受験情報一覧|偏差値・学費・倍率・国試・日程

ここが、この記事の本体です。私立医学部31校を、合格者平均偏差値の高い順に並べました。大学名を押すと、その大学の詳しいページに飛べます。スマホで読めるように「入口」と「出口」の2枚に分けています。並び順は同じです。

①入口|偏差値・学費・1次試験日

大学 合格者平均偏差値 6年の学費 2027年度の1次
慶應義塾大学 72.1 2,266万円 2/9
東京慈恵会医科大学 69.5 2,250万円 未公表
順天堂大学 68.2 2,080万円 2/3
日本医科大学 68.1 2,200万円 2/1 (A)
関西医科大学 67.9 2,100万円 2/2
国際医療福祉大学 67.6 1,850万円 1/25
東京医科大学 66.4 2,940万円 2/6
大阪医科薬科大学 66.2 2,841万円 2/10
藤田医科大学 66.0 2,152万円 2/4
昭和医科大学 65.9 2,700万円 2/5
東邦大学 65.5 2,580万円 2/7
近畿大学 65.1 3,580万円 1/31
産業医科大学 64.3 3,049万円 2/14
日本大学 64.3 3,310万円 2/1
愛知医科大学 64.2 3,420万円 2/9
自治医科大学 64.0 2,260万円 1/25・26
兵庫医科大学 63.8 3,700万円 2/4 (A・B方式)
久留米大学 63.7 3,620万円 2/1
東北医科薬科大学 63.5 3,700万円 2/4
杏林大学 63.2 3,700万円 2/2
聖マリアンナ医科大学 63.1 3,482万円 2/4
北里大学 63.1 3,890万円 2/2
帝京大学 63.0 3,937万円 1/21〜23
岩手医科大学 62.6 3,400万円 2/3 (A)
福岡大学 62.6 3,760万円 2/2
東海大学 62.1 3,500万円 2/2・3
埼玉医科大学 61.9 3,700万円 2/4
金沢医科大学 60.8 3,950万円 2/3・4
東京女子医科大学 60.7 3,914万円 2/1
獨協医科大学 59.6 3,660万円 2/12・13
川崎医科大学 55.8 4,550万円 2/1

②出口|倍率・国家試験・6年で医師になった率(並び順は①と同じです)

大学 実質競争倍率 国試(第120回) 6年で医師
慶應義塾大学 6.08倍 94.8% 88.7%
東京慈恵会医科大学 7.62倍 96.2% 89.9%
順天堂大学 13.87倍 98.5% 91.5%
日本医科大学 17.24倍 96.1% 82.2%
関西医科大学 9.25倍 93.6% 77.7%
国際医療福祉大学 8.28倍 98.4% 82.9%
東京医科大学 10.67倍 93.8% 68.3%
大阪医科薬科大学 11.66倍 95.5% 72.5%
藤田医科大学 7.05倍 94.7% 73.6%
昭和医科大学 14.55倍 91.8% 77.8%
東邦大学 9.57倍 90.4% 87.1%
近畿大学 14.62倍 87.6% 73.0%
産業医科大学 17.32倍 94.1% 78.3%
日本大学 13.51倍 83.6% 73.9%
愛知医科大学 10.03倍 91.3% 71.0%
自治医科大学 14.78倍 100.0% 96.9%
兵庫医科大学 11.09倍 97.0% 74.3%
久留米大学 12.15倍 90.4% 66.8%
東北医科薬科大学 5.61倍 91.3% 77.5%
杏林大学 9.57倍 96.3% 81.2%
聖マリアンナ医科大学 23.35倍 90.4% 75.9%
北里大学 5.93倍 95.2% 74.7%
帝京大学 35.25倍 90.2% 80.5%
岩手医科大学 9.06倍 87.2% 71.1%
福岡大学 12.21倍 81.3% 64.5%
東海大学 16.79倍 92.4% 65.4%
埼玉医科大学 24.54倍 93.9% 80.1%
金沢医科大学 19.97倍 84.8% 76.6%
東京女子医科大学 8.57倍 91.9% 81.8%
獨協医科大学 20.66倍 90.5% 76.2%
川崎医科大学 7.76倍 95.4% 57.4%

出典:合格者平均偏差値は河合塾 入試結果調査(2026年度入試の全統記述模試)、6年間の学費は各大学公式(2026年度以降の学納金ベース)、実質競争倍率は文部科学省(2025年度入試)、医師国家試験は厚生労働省「第120回医師国家試験の学校別合格状況」、6年で医師になった率は文部科学省資料(第119回・2019年度入学者の追跡)、2027年度の1次試験日は各大学の入試日程(確定前のものを含みます)。

この表の読み方を3つだけ。

①学費は6年間の総額で、幅は1,850万円から4,550万円まであります。国際医療福祉大学の1,850万円が最も安く、川崎医科大学の4,550万円が最も高い。差は2,700万円で、いちばん安い大学の学費がもう1つ丸ごと入る規模です。

②「6年で医師になった率」は、入学した人が6年で卒業して国家試験に受かった割合です。入口の偏差値とは別の数字なので、同じ行に並べています。大学にはそれぞれの教育方針があり、数字だけで良し悪しを語れるものではありません。ただ、入口だけでなく6年間のデータもあわせて見ておくと、入学後がイメージしやすくなります。

③1次試験日は2月1日から4日に集中しています。同じ日に複数校が重なるので、偏差値が近い大学どうしがぶつかっていないかを先に確認してください。

 

合格が入学の何倍出ているか|関西医科3.91倍、自治医科1.00倍

「合格の55%が辞退される」と書きましたが、これは大学によってまったく違います。

私立医学部で合格者数が入学者数の何倍出ているか。関西医科大学3.91倍から自治医科大学1.00倍まで
出典:文部科学省「医学部医学科の入学状況等」(2025年度入試・令和7年12月公表)より太宰府アカデミー集計
大学 募集人員 合格者数 入学者数 合格÷入学
関西医科大学 127名 473名 121名 3.91倍
東北医科薬科大学 100名 347名 100名 3.47倍
藤田医科大学 122名 407名 120名 3.39倍
国際医療福祉大学 140名 472名 148名 3.19倍
愛知医科大学 115名 327名 116名 2.82倍
杏林大学 118名 329名 118名 2.79倍
東京医科大学 127名 336名 123名 2.73倍
近畿大学 108名 280名 106名 2.64倍
大阪医科薬科大学 112名 280名 112名 2.50倍
東海大学 118名 305名 123名 2.48倍
福岡大学 110名 266名 110名 2.42倍
金沢医科大学 113名 267名 113名 2.36倍
帝京大学 119名 268名 119名 2.25倍
順天堂大学 138名 302名 138名 2.19倍
東京慈恵会医科大学 105名 227名 105名 2.16倍
北里大学 126名 283名 135名 2.10倍
岩手医科大学 130名 273名 131名 2.08倍
東邦大学 123名 253名 123名 2.06倍
昭和医科大学 131名 269名 131名 2.05倍
兵庫医科大学 112名 229名 112名 2.04倍
慶應義塾大学 110名 222名 111名 2.00倍
日本大学 135名 262名 135名 1.94倍
聖マリアンナ医科大学 117名 205名 117名 1.75倍
日本医科大学 125名 218名 125名 1.74倍
久留米大学 114名 197名 115名 1.71倍
獨協医科大学 126名 202名 126名 1.60倍
埼玉医科大学 130名 193名 130名 1.48倍
川崎医科大学 124名 180名 135名 1.33倍
東京女子医科大学 110名 127名 110名 1.15倍
産業医科大学 105名 115名 105名 1.10倍
自治医科大学 123名 123名 123名 1.00倍

いちばん多く合格を出しているのは関西医科大学で、入学121名に対して合格473名=3.91倍。東北医科薬科大学3.47倍、藤田医科大学3.39倍、国際医療福祉大学3.19倍と続きます。

反対に、自治医科大学は合格123名が123名とも入学しました。辞退ゼロの1.00倍です。産業医科大学が1.10倍、東京女子医科大学が1.15倍と続きます。自治医科大学と産業医科大学は、いずれも修学資金の制度があり、合格したら入学することがほぼ前提になっている入試だからです。

この数字の使い方は1つです。倍率が高い大学ほど、繰上合格が深いところまで回ります。3.91倍の大学では、正規合格の3倍近い人数まで椅子が動いているということになります。補欠の順位を受け取ったとき、その大学がこの表のどのあたりにいるかで、待ち方が変わります。

 

実質競争倍率は5.61倍から35.25倍まで|志願倍率と混ぜない

倍率の話をもう1つ。私立医学部でよく見る「◯◯倍」には、2種類あります。

志願倍率=志願者数÷募集人員。実質競争倍率=受験者数÷合格者数。前者は100倍を超えることがありますが、実際の受かりにくさを表しているのは後者です。私立は欠席者が多く、繰上合格も出るためです。

私立医学部の実質競争倍率。帝京大学35.25倍から東北医科薬科大学5.61倍まで、31校平均は12.58倍
出典:文部科学省「医学部医学科の入学状況等」(2025年度入試・令和7年12月公表)より太宰府アカデミー集計
大学 受験者数 合格者数 実質競争倍率
1 帝京大学 9,447 268 35.25倍
2 埼玉医科大学 4,736 193 24.54倍
3 聖マリアンナ医科大学 4,787 205 23.35倍
4 獨協医科大学 4,173 202 20.66倍
5 金沢医科大学 5,331 267 19.97倍
6 産業医科大学 1,992 115 17.32倍
7 日本医科大学 3,759 218 17.24倍
8 東海大学 5,120 305 16.79倍
9 自治医科大学 1,818 123 14.78倍
10 近畿大学 4,094 280 14.62倍
11 昭和医科大学 3,914 269 14.55倍
12 順天堂大学 4,188 302 13.87倍
13 日本大学 3,539 262 13.51倍
14 福岡大学 3,249 266 12.21倍
15 久留米大学 2,394 197 12.15倍
16 大阪医科薬科大学 3,264 280 11.66倍
17 兵庫医科大学 2,540 229 11.09倍
18 東京医科大学 3,585 336 10.67倍
19 愛知医科大学 3,279 327 10.03倍
20 東邦大学 2,422 253 9.57倍
21 杏林大学 3,149 329 9.57倍
22 関西医科大学 4,376 473 9.25倍
23 岩手医科大学 2,474 273 9.06倍
24 東京女子医科大学 1,088 127 8.57倍
25 国際医療福祉大学 3,906 472 8.28倍
26 川崎医科大学 1,397 180 7.76倍
27 東京慈恵会医科大学 1,730 227 7.62倍
28 藤田医科大学 2,871 407 7.05倍
29 慶應義塾大学 1,349 222 6.08倍
30 北里大学 1,678 283 5.93倍
31 東北医科薬科大学 1,946 347 5.61倍

31校の幅は5.61倍から35.25倍。平均は12.58倍です。いちばん高いのが帝京大学の35.25倍(受験9,447名・合格268名)、いちばん低いのが東北医科薬科大学の5.61倍(受験1,946名・合格347名)でした。同じ「私立医学部」でも、6倍以上ひらいています。

ここで1つ注意です。倍率が高い=学力的に難しい、ではありません。帝京大学は志願者が非常に多いので倍率が跳ね上がりますが、合格者平均偏差値は63.0です。倍率は「何人が来たか」、偏差値は「実際に受かった人の学力」。別のものを測っています。(→ 入りやすい医学部はどこか|倍率ではなく合格者平均偏差値で見る全81校

 

だから3月末まで椅子が動きます|戻るお金と戻らないお金

合格が入学の2.20倍出ている、ということは、受験生の側から見れば「3月末まで結果が確定しない」ということです。

そのあいだに動くのがお金です。ここは制度がはっきり決まっています。

私立医学部の入学を辞退したときに戻るお金と戻らないお金。入学金だけが返還されない
出典:最高裁判所 平成18年11月27日判決、および文部科学省の通知(平成18年12月28日・令和7年6月26日)
戻るか 何が 根拠と注意
戻りません 入学金は戻りません 最高裁 平成18年11月27日判決。私立医学部の入学金は20万〜200万円(31校)
戻ります 授業料・施設設備費は3月31日までに辞退すれば戻ります 同判決。実験実習費・教育充実費、父母会費などの諸会費も返還の対象です
戻りません 専願・推薦で合格した場合は、授業料も戻らないのが原則 同判決。年内入試で押さえると、共通テストの前に支出が確定します
戻ります 残金の締切は「国公立後期の発表より後」が国の方針 文科省通知(平成18年12月28日)。ただし守られているかは要項で確認します
2025年6月から入学金の負担軽減が始まっています 文科省が全私立大学に、返還・分割納付・期限の後ろ倒しを要請(令和7年6月26日)

返ってこないのは入学金だけです。授業料・施設設備費・実験実習費・教育充実費、それに父母会費などの諸会費は、3月31日までに辞退の意思表示をすれば、原則として返還されます(最高裁判所 平成18年11月27日判決)。口頭による意思表示でも有効とされています。

そして、あまり知られていないのがこれです。文部科学省は「私立の納付期限や返還申出期限は、少なくとも国公立後期の合格発表日より後にする」よう、大学に配慮を求め続けています(平成18年12月28日通知)。ただし守られているかどうかは大学ごとに違うので、募集要項で確認してください。

もう1つ、いま動いている話にも触れておきます。2025年6月、文部科学省は全国の私立大学に「入学しない学生が納める入学料の負担軽減」を要請しました(令和7年6月26日通知)。辞退の時期に応じた返還、入学料の分割納付、納付期限の後ろ倒しなどが例として挙げられています。文部科学省は2026年3月にQ&Aも更新し、大学が定員管理の面で不利にならないよう認可の基準も改正しました。2027年度の募集要項から、入学金の扱いが変わる大学が出てくる可能性があります。決まった話ではないので、要項が出たら必ずそこで確認してください。

入学金そのものの額は31校で20万円から200万円まで幅があります(→ 医学部の入学金は私立31校で20万〜200万円|2027年度入試)。

 

太宰府アカデミーの視点|31校をどう絞るか、観点を3つ

ここまでの数字を、志望校を組むときにどう使うか。観点を3つ挙げます。

①偏差値・学費・日程の3つを、同時に見る。
上の一覧表を作ったのはこのためです。偏差値だけで並べると、2月1日から4日に候補が固まってしまいます。1日に受けられるのは1校なので、そこがそのまま出願できる校数の上限になります。学費も同じで、6年間で1,850万円と4,550万円では、家計の前提そのものが変わります。3つを1つの表の上で見比べてから、受ける順番を決めてください。

②倍率は「受かりにくさ」ではなく「人がどれだけ来たか」として読む。
実質競争倍率は5.61倍から35.25倍まで6倍以上ひらいていますが、合格者平均偏差値の幅は55.8から72.1で、順位が一致しません。倍率が高い大学を避けても、学力的に易しい大学に行き着くとは限りません。倍率は「その年に何人が集まったか」の記録として見て、難易度の判断は合格者平均偏差値と合格最低点で行うほうが、判断がぶれません。

③3月末までの資金計画を、出願前に紙に書いておく。
合格が入学の2.20倍出るということは、繰上を待つあいだに、第2志望の入学金を先に払う場面が実際に起きるということです。募集要項で確認したいのは4つ。1次手続(入学金)の締切日/1次手続で払う金額/2次手続(残金)の締切日が国公立後期の発表より後か/辞退時の返還の申出期限と方法。この4つを受験校ぶん並べておくと、3月に慌てずに済みます。そのうえで、過去問で問題の形式が自分に合うかを必ず確かめてください。配点や倍率が合っていても、出題の形が合わなければ点は取れません。

そのうえで、この記事の入試結果は2025年度入試のもの、学費と日程は2026年度以降のものです。2027年度の募集人員・日程・学費は、11月ごろに出る学生募集要項で確定します。出願の直前にもう一度見直すことを前提に使ってください。

 

よくある質問

Q. 私立医学部は何校ありますか?
A. 31校です。国立42校・公立8校とあわせて、医学部医学科のある大学は全国で81校になります(防衛医科大学校を除く)。2025年度入試の私立31校の募集人員は3,713名でした。

Q. 私立医学部の倍率はどのくらいですか?
A. 実質競争倍率(受験者数÷合格者数)で31校平均12.58倍です。幅は東北医科薬科大学の5.61倍から帝京大学の35.25倍まで。志願倍率(志願者数÷募集人員)で見ると100倍を超える方式もありますが、私立は欠席者が多く繰上合格も出るので、実質競争倍率で見てください。

Q. 私立医学部の学費はいくらですか?
A. 6年間の総額で1,850万円(国際医療福祉大学)から4,550万円(川崎医科大学)です。自治医科大学は学費全額が修学資金の貸与対象、産業医科大学も修学資金の制度があります。入学金は別に20万円から200万円かかります。

Q. 私立医学部は何校くらい併願するものですか?
A. 1次試験日で決まります。2027年度の1次試験は2月1日から4日に集中していて、1日に受けられるのは1校です。物理的に受けられる校数がそのまま上限になります。そのうえで、受験料(1校あたりおおむね6万円)と、繰上を待つあいだの入学金を含めた資金計画で決めることになります。

 

まとめ

  • 私立医学部31校は、2025年度入試で合格8,237名に対し入学3,736名。入学したのは45.4%で、1つの席に2.20個の合格が出ています(国立97.2%・公立97.1%)
  • 合格÷入学は関西医科大学の3.91倍から自治医科大学の1.00倍まで。自治医科大学は合格123名が全員入学し、辞退がゼロでした
  • 実質競争倍率は東北医科薬科大学5.61倍〜帝京大学35.25倍、平均12.58倍。志願倍率とは別の数字です
  • 6年間の学費は1,850万円〜4,550万円で、差は2,700万円。入学金は別に20万〜200万円かかります
  • 辞退で戻らないのは入学金だけ。授業料・施設設備費・諸会費は3月31日までに辞退すれば原則として返還されます(最高裁 平成18年11月27日判決)

結論です。私立医学部の受験は、合格発表で終わりません。合格が入学の2.20倍出ている以上、3月末まで椅子は動き続けます。まずは上の31校の一覧で、偏差値・学費・1次試験日の3つが自分の条件に合う大学を10校前後に絞ってください。そのうえで、その10校の募集要項から「1次手続の締切日」と「残金の締切日」を書き写す。ここまでやっておくと、2月と3月の判断が楽になります。

 

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この記事を書いたのは、「合格したのに入学しない人が半分以上いる」という事実が、受験生の側にほとんど伝わっていないからです。この1つを知らないまま3月を迎えると、繰上の連絡を待つ日々がただ苦しいだけの時間になります。構造として椅子が動くと分かっていれば、待ち方が変わります。そこを先に知っておいてほしくて、この記事は数字から始めました。

本日の記事は以上です。
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後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
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