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国公立医学部偏差値ランキング2027|共テ平均919〜762点・全50校

2026年09月11日 更新

こんにちは、福岡の医学部予備校で総務/広報を担当している後藤です。

「国公立の医学部は、共通テストで9割ないと話にならない」——そう思い込んでいませんか。先に2026年度入試の実データで答えを出します。国公立医学部50校の合格者平均偏差値(河合塾 全統記述模試)は、1位が東京大学(理科III類)の74.9、いちばん低い島根大学が61.0。共通テストの合格者平均は東京の919点から弘前の762点まで、157点の幅があります。900点(9割)を超えるのは東京だけで、800点未満の帯にも9校が実在します。

国公立はボーダー偏差値が方式ごとに分かれ、50校を1つの物差しで並べられません。そこでこの記事は、実際に合格した人の全統模試平均=合格者平均偏差値で、国立42校+公立8校=50校の序列を1枚の表にしました。そのうえで、国立42校と公立8校を分けたランキングと、公立だけにある「入学料が居住地で3倍変わる」という論点まで載せています。

− 自分の共テの持ち点で、どの帯の大学まで届くのか

− 偏差値が低い国公立は、本当に「入りやすい」のか

− 共テと2次、どちらで決まる大学なのか

 

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国公立医学部偏差値ランキング2027|50校の一覧表

まず50校すべての一覧です。2026年度入試で実際に合格した人の全統記述模試平均(河合塾 入試結果調査)を順位化し、英・数・理の内訳と共通テストの合格者平均(1000点換算)まで1つの表に入れています。大学名から各校の個別ページ(配点・最低点・倍率・出口データ)へ飛べます。

▶ 私立を含めた医学部偏差値ランキング(全81校)私立医学部偏差値ランキング(31校)

順位 大学 記述総合 共テ平均
1 東京大学(理科III類) 74.9 74.7 74.7 75.4 919点
2 京都大学 72.7 72.7 72.8 72.7 897点
3 大阪大学 72.2 71.7 72.7 72.2 877点
4 東京科学大学 70.5 71.3 69.5 70.6 892点
5 千葉大学 69.7 70.8 69.3 68.9 870点
5 名古屋大学 69.7 70.7 69.2 69.1 873点
5 奈良県立医科大学 69.7 69.6 68.6 70.8 862点
8 九州大学 69.1 68.4 69.0 69.9 869点
8 横浜市立大学 69.1 69.6 69.0 68.7 861点
10 東北大学 68.8 70.8 67.1 68.4 858点
11 神戸大学 68.6 69.2 67.8 68.9 863点
12 山梨大学 68.6 70.0 67.5 68.2 853点
13 大阪公立大学 68.3 68.1 68.6 68.3 844点
14 京都府立医科大学 67.6 68.5 67.5 66.8 840点
15 岡山大学 67.5 68.3 66.5 67.7 841点
16 金沢大学 66.6 67.5 66.0 66.2 807点
17 広島大学 66.5 66.1 66.1 67.4 819点
18 北海道大学 66.3 67.3 65.5 66.0 846点
19 筑波大学 66.1 68.3 64.4 65.5 841点
20 新潟大学 66.0 65.6 66.0 66.5 805点
20 熊本大学 66.0 66.5 66.3 65.3 826点
22 鹿児島大学 66.0 66.0 65.5 66.5 823点
23 名古屋市立大学 65.9 66.8 65.4 65.6 820点
24 信州大学 65.9 66.8 65.4 65.4 831点
25 長崎大学 65.8 66.3 65.7 65.3 797点
26 三重大学 65.7 65.6 64.8 66.6 828点
27 山口大学 65.6 66.6 65.3 65.0 825点
28 浜松医科大学 65.3 66.7 65.1 64.1 801点
29 徳島大学 65.2 65.9 64.5 822点
30 和歌山県立医科大学 65.1 65.9 64.4 64.9 799点
31 鳥取大学 65.0 66.6 63.4 65.1 803点
32 岐阜大学 64.9 66.8 63.3 64.7 810点
33 大分大学 64.7 64.6 62.8 66.6 805点
33 札幌医科大学 64.7 67.6 62.8 63.6 807点
35 旭川医科大学 64.6 66.5 62.7 767点
36 滋賀医科大学 64.6 66.0 62.7 65.0 820点
37 香川大学 64.3 64.6 64.2 64.2 795点
38 高知大学 64.3 66.9 62.9 63.0 783点
39 愛媛大学 64.2 65.6 63.5 63.4 784点
40 山形大学 64.1 65.9 62.4 64.0 812点
41 佐賀大学 64.0 65.1 63.5 63.4 813点
42 宮崎大学 63.9 65.4 63.0 63.4 816点
43 群馬大学 63.7 64.3 63.1 814点
44 福井大学 63.6 65.2 62.3 63.3 817点
45 富山大学 63.4 65.0 61.5 63.7 805点
46 福島県立医科大学 63.1 65.9 60.0 63.3 798点
47 秋田大学 63.0 65.4 60.6 807点
48 琉球大学 62.5 64.1 60.6 62.9 813点
49 弘前大学 61.3 64.2 58.3 762点
50 島根大学 61.0 63.3 58.7 776点

※河合塾 入試結果調査(2026年度入試)。記述総合=全統記述模試の英数理の平均、共テ平均=合格者の共通テスト平均(1000点換算)。理は徳島・旭川医科・秋田・弘前・島根の5校、英は群馬が非公表(—)で、その校の記述総合は残り科目の平均です

頂点は東京大学(理科III類)の74.9。2位京都72.7、3位大阪72.2、4位東京科学70.5と続き、「70超え」はこの4校だけです。5位には名古屋・千葉・奈良県立医科の3校が69.7で並び、以下69〜64の帯に大集団が続きます。この序列は上下の1〜2校差なら実力差はほぼ誤差で、偏差値による格付けは「帯」でざっくり読むのが正しい使い方です。

※記述総合・英・数・理・共テ平均は、いずれも河合塾 入試結果調査(2026年度入試)の合格者平均です。

科目の内訳はそれ自体が読みどころです。たとえば弘前は英64.2に対して数58.3、福島県立医科は英65.9に対して数60.0と、どちらも差5.9の英語型。逆に大阪は数72.7が英71.7を上回る数学型です。同じ偏差値帯でも「どの科目で受かっている集団か」がまるで違います。

 

国立医学部42校と公立医学部8校|分けると景色が変わる

国公立医学部50校の内訳は、国立42校と公立8校です。ひとまとめに「国公立」と呼んでしまいますが、この2つは合格者平均の散らばり方も、共通テストの点の幅も、入学時に払うお金も別物です。まず全体を並べます。

国立42校と公立8校の比較。合格者平均の平均は公立66.7・国立66.1、共テ平均の幅は国立762〜919点・公立798〜862点、入学料は国立282,000円・公立282,000〜846,000円(2026年度入試)
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度入試)・文部科学省(2025年度入試)・各大学公式の学費(2026年度)をもとに太宰府アカデミー集計
項目 国立42校 公立8校
合格者平均の平均 66.1 66.7
いちばん高い校 74.9(東京) 69.7(奈良県立医科)
いちばん低い校 61.0(島根) 63.1(福島県立医科)
共テ平均の幅 762〜919点(157点幅) 798〜862点(64点幅)
実質倍率の平均 3.23倍 2.75倍
入学料 282,000円(全校同額) 282,000〜846,000円(居住地で変わる)

※合格者平均・共テ平均=河合塾 入試結果調査(2026年度入試)、実質倍率=文部科学省公表(2025年度入試)、入学料=各大学公式(2026年度)。合格者平均の平均は各校の値の単純平均です

意外に思われるかもしれませんが、合格者平均は公立8校のほうが高い(66.7 対 66.1)。差が出ているのは上ではなく下です。公立8校には合格者平均63.0未満の大学が1校もありません。いちばん低い福島県立医科でも63.1です。いっぽう国立42校には琉球・弘前・島根の3校(62.5/61.3/61.0)があり、共通テストの合格者平均も762点まで下がります。国公立50校のうち「学力帯の下側」は、実質すべて国立側にあります。

実質倍率は逆向きです。国立42校の平均3.23倍に対し、公立8校は2.75倍(2025年度)。公立は人が集まりにくいぶん倍率は低めなのに、受かる人の学力は高いところで揃っている——これが8校をまとめて見たときの姿です。ここから、それぞれのランキングを分けて出します。

国立医学部の偏差値ランキング|42校

国立だけで並べ直した順位です。50校通しの順位とは別物なので、志望校が「国立の中で何番目か」を見たいときはこちらを使ってください。

国立順位 大学 合格者平均 共テ平均
1 東京大学(理科III類) 74.9 919点
2 京都大学 72.7 897点
3 大阪大学 72.2 877点
4 東京科学大学 70.5 892点
5 千葉大学 69.7 870点
5 名古屋大学 69.7 873点
7 九州大学 69.1 869点
8 東北大学 68.8 858点
9 神戸大学 68.6 863点
10 山梨大学 68.6 853点
11 岡山大学 67.5 841点
12 金沢大学 66.6 807点
13 広島大学 66.5 819点
14 北海道大学 66.3 846点
15 筑波大学 66.1 841点
16 新潟大学 66.0 805点
16 熊本大学 66.0 826点
18 鹿児島大学 66.0 823点
19 信州大学 65.9 831点
20 長崎大学 65.8 797点
21 三重大学 65.7 828点
22 山口大学 65.6 825点
23 浜松医科大学 65.3 801点
24 徳島大学 65.2 822点
25 鳥取大学 65.0 803点
26 岐阜大学 64.9 810点
27 大分大学 64.7 805点
28 旭川医科大学 64.6 767点
29 滋賀医科大学 64.6 820点
30 香川大学 64.3 795点
31 高知大学 64.3 783点
32 愛媛大学 64.2 784点
33 山形大学 64.1 812点
34 佐賀大学 64.0 813点
35 宮崎大学 63.9 816点
36 群馬大学 63.7 814点
37 福井大学 63.6 817点
38 富山大学 63.4 805点
39 秋田大学 63.0 807点
40 琉球大学 62.5 813点
41 弘前大学 61.3 762点
42 島根大学 61.0 776点

※河合塾 入試結果調査(2026年度入試)。合格者平均=全統記述模試の英数理の平均、共テ平均=合格者の共通テスト平均(1000点換算)。順位は国立42校の中での順位で、50校通しの順位は上の一覧表に載せています

上位4校(東京・京都・大阪・東京科学)は50校通しの順位と変わりません。動くのは中位から下で、たとえば岡山は50校では15位ですが、国立だけなら11位。公立4校(奈良県立医科・横浜市立・大阪公立・京都府立医科)が上位に食い込んでいるぶん、国立の順位はここで前に出ます。国立42校のうち25校が合格者平均65.0以上で、60台後半に大集団があるのは50校で見たときと同じです。

公立医学部の偏差値ランキング|8校

公立は8校しかありません。全国的な知名度で言えば数は少ないのですが、4校が50校通しでも15位以内に入ります。

公立順位 大学 合格者平均 共テ平均 50校中
1 奈良県立医科大学 69.7 862点 5位
2 横浜市立大学 69.1 861点 8位
3 大阪公立大学 68.3 844点 13位
4 京都府立医科大学 67.6 840点 14位
5 名古屋市立大学 65.9 820点 23位
6 和歌山県立医科大学 65.1 799点 30位
7 札幌医科大学 64.7 807点 33位
8 福島県立医科大学 63.1 798点 46位

※河合塾 入試結果調査(2026年度入試)。「50校中」は国公立50校を通した順位です

1位は奈良県立医科の69.7で、これは50校通しでも5位。2位の横浜市立69.1は8位、大阪公立68.3が13位、京都府立医科67.6が14位と続きます。共テ平均も862〜798点の64点幅に収まっており、国立の157点幅と比べると、公立8校は「狭い帯にぎゅっと固まっている」のが特徴です。8校のどこを受けても、求められる共テの水準はだいたい同じ、と考えて大きく外れません。

公立医学部は入学料が住んでいる場所で3倍変わる

国立と公立を分けて見るいちばん実用的な理由が、実はここです。公立大学の多くは入学料に「県内/県外」(市内/市外)の区分を設けていて、同じ大学に入るのに払う額が変わります。

大学 入学料(地元) 入学料(地元以外) 6年総額
福島県立医科大学 282,000円 846,000円 406.1万円
奈良県立医科大学 282,000円 802,000円 401.7万円
和歌山県立医科大学 282,000円 752,000円 396.7万円
横浜市立大学 141,000円 282,000円 372.0万円
京都府立医科大学 282,000円 493,000円 370.8万円
大阪公立大学 282,000円 382,000円 359.7万円
名古屋市立大学 232,000円 332,000円 354.7万円
札幌医科大学 282,000円 282,000円 349.7万円

※各大学公式(2026年度)。6年総額は「地元以外の入学料+授業料×6年」で揃えた学納金ベース。授業料は横浜市立の医学科だけ573,000円で、ほかの7校は国の標準額535,800円です。横浜市立は施設設備費・実験実習費まで入れると市外413万円・市内394万円になります。諸会費(後援会費・保険料など)は別途

いちばん大きいのが福島県立医科で、県外からだと846,000円——県内の282,000円の3倍です。奈良県立医科802,000円、和歌山県立医科752,000円と続きます。一方、札幌医科には区分そのものがありません(道内外とも282,000円)。「公立だから地元が有利」は、8校すべてには当てはまりません。

横浜市立は逆の形で例外です。入学金は市内141,000円と標準額の半額なのに、授業料が573,000円で8校中いちばん高い(国の標準額は535,800円)。施設設備費と実験実習費まで入れると市外で413万円になり、8校で最も高くなります。入学金だけを見て「安い」と判断してはいけない見本です。

なお「地元」の判定は、どの大学も入学の1年以上前から住民票があることを求めます。京都府立医科にいたっては本人の住所で判定します(親の住所は見ません)。受験のために引っ越しても間に合いません。国立側は42校とも入学料282,000円で全国どこから受けても同じ、というのと対照的です。

※入学料・授業料はいずれも各大学公式(2026年度)。国立42校は入学料282,000円・授業料535,800円が標準ですが、東京・千葉・東京科学・山口の4校は授業料642,960円で6年総額414.0万円になります。

 

共通テストの合格者平均|東京919点から762点まで

国公立医の入口でいちばん知りたいのは「共テで何点必要か」だと思います。2026年度入試に合格した人の平均点を帯にして並べました。

国公立医学部50校の共通テスト合格者平均点の帯別分布。最高は東京大学の919点、最低は弘前大学の762点で157点の幅(1000点換算・2026年度入試)
出典:河合塾 入試結果調査(2026年度入試)をもとに太宰府アカデミー集計
校数 大学
900点以上 1校 東京
850〜899点 11校 京都/東京科学/大阪/名古屋/千葉/九州/神戸/奈良県立医科/横浜市立/東北/山梨
800〜849点 29校 北海道/大阪公立/岡山/筑波/京都府立医科/信州/三重/熊本/山口/鹿児島/徳島/名古屋市立/滋賀医科/広島/福井/宮崎/群馬/佐賀/琉球/山形/岐阜/金沢/札幌医科/秋田/新潟/大分/富山/鳥取/浜松医科
800点未満 9校 和歌山県立医科/福島県立医科/長崎/香川/愛媛/高知/島根/旭川医科/弘前

※合格者平均であってボーダー(合格可能性50%ライン)ではありません。平均より下の得点にも合格者はいます

最高は東京の919点(91.9%)、最低は弘前の762点(76.2%)。その差は157点です。「国公立医学部=9割必須」が合格者平均として当てはまるのは東京の1校だけ。850点以上でも12校しかなく、過半数の29校は800〜849点の帯、800点未満の帯にも和歌山県立医科・長崎・愛媛・高知など9校があります。8割前後から勝負になる国公立は、現実に存在します。

この帯を国立42校と公立8校に分けると、下の帯の中身がはっきりします。

国立42校 公立8校
900点以上 1校
850〜899点 9校 2校
800〜849点 25校 4校
800点未満 7校 2校

※河合塾 入試結果調査(2026年度入試)の合格者平均(1000点換算)

800点未満の9校のうち7校が国立で、公立は和歌山県立医科(799点)と福島県立医科(798点)の2校だけ。しかもその2校も790点台で、公立でいちばん低い798点と、国立でいちばん低い762点では36点ひらいています。「8割前後から勝負になる国公立」を探すなら、候補はほぼ国立側にあります。

注意点はひとつ。これは合格者の平均なので、実際の合格ラインはこれより下にあります。平均に届いていない=諦める、ではありません。

 

偏差値が低い国公立はどこか|「入りやすい」への正面回答

検索でよく見かける「偏差値の低い国公立医学部」「入りやすい国公立」に、データで正面から答えます。合格者平均が低い順に10校です。

低い順 大学 合格者平均 共テ平均 実質倍率
1 島根大学 61.0 776点 4.09倍
2 弘前大学 61.3 762点 5.15倍
3 琉球大学 62.5 813点 3.50倍
4 秋田大学 63.0 807点 2.91倍
5 福島県立医科大学 63.1 798点 2.46倍
6 富山大学 63.4 805点 3.49倍
7 福井大学 63.6 817点 2.97倍
8 群馬大学 63.7 814点 2.53倍
9 宮崎大学 63.9 816点 3.66倍
10 佐賀大学 64.0 813点 3.39倍

※合格者平均・共テ平均は河合塾 入試結果調査(2026年度入試)、実質倍率は文部科学省公表の2025年度入試(大学単位)。年度の違う数字なので引き算はできません

いちばん低いのは島根の61.0、次いで弘前61.3、琉球62.5。ただし表の右2列を見てください。島根の合格者は共テで平均776点(77.6%)を取っており、弘前の実質倍率5.15倍(2025年度)は50校で最高です。合格者平均が下から2番目なのに、倍率はトップ——この事実だけでも、「偏差値が低い=入りやすい」とは言い切れません。

※合格者平均・共テ平均=2026年度入試/実質倍率=文部科学省(2025年度入試)。

もうひとつ大事な注意です。倍率には隔年現象(高倍率の翌年に敬遠されて下がる動き)がよく見られ、1年分の数字から「この大学は入りやすい」という因果は書けません。倍率は「その年に何人が来たか」、合格者平均は「実際に受かった人の学力」——見るべきは後者です。この考え方は入りやすい医学部はどこか|倍率ではなく合格者平均偏差値で見るで、私立も含めた81校ぶん書いています。

 

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共テで決まる大学、2次で決まる大学

同じ国公立でも、共テと2次(個別試験)の配点比率は大学ごとにまるで違います。全50校の満点構成(2026年度)から算出した両極端がこちらです。

大学(比率)
2次で決まる型
(2次比率が高い)
東大(80.0%)/東北大(80.0%)/京大(78.4%)/阪大(75.0%)/奈良県立医科・後期(75.0%)
共テで決まる型
(共テ比率が高い)
奈良県立医科・前期(共テ90.0%)/佐賀(68.1%)/群馬(51.4%)など

※比率は満点構成から当塾算出。全50校の個別の配点は各大学ページに掲載しています

東京と東北は2次が80.0%——共テは実質「足切りを通る試験」で、勝負は記述です。一方、奈良県立医科の前期は共テが90.0%(共テ900点+個別100点)で、配点上は共テでほぼ決まります。同じ「国公立医学部」を受けるのに、求められる力が正反対です。

共テで安定して取れる型か、記述で伸びる型か。自分の得点の取り方に合う比率の大学を選ぶ——偏差値の高低より、こちらのほうが合否を動かします。全50校の満点構成は各大学の個別ページに載せています。

 

「情報」の配点比率|同じ科目で重みが6倍違う

共通テスト「情報Ⅰ」の扱いは、大学による差がいちばん大きいところです。共テ配点に占める比率で6倍の開きがあります。

国公立医学部の共通テスト「情報」配点比率。旭川医科・札幌医科・福島県立医科・東大などが10%、佐賀は1.6%で6倍の開き(2026年度前期)
出典:「★2026【情報】共通テスト得点比率」をもとに太宰府アカデミー集計(2026年度入試)
比率 大学(前期)
9〜11%(重い) 旭川医科(10.0%)/札幌医科(10.0%)/福島県立医科(10.0%)/東京(10.0%)/東京科学(10.0%)/富山(10.0%)/福井(10.0%)/信州(10.0%)/京都府立医科(10.0%)/広島(10.0%)/愛媛(10.0%)/熊本(10.0%)/大分(10.0%)/宮崎(10.0%)/琉球(10.0%)/岡山(9.1%)/東北(9.0%)/京都(9.0%)
5〜9% 秋田(8.3%)/名古屋市立(8.3%)/三重(7.7%)/滋賀医科(7.7%)/新潟(6.3%)/奈良県立医科(5.6%)/和歌山県立医科(5.6%)/山形(5.3%)/筑波(5.3%)/群馬(5.3%)/千葉(5.3%)/金沢(5.3%)/岐阜(5.3%)/浜松医科(5.3%)/名古屋(5.3%)/神戸(5.3%)/山口(5.3%)/高知(5.3%)/九州(5.3%)/横浜市立(5.0%)/大阪(5.0%)
5%未満(軽い) 北海道(4.8%)/弘前(4.8%)/大阪公立(3.7%)/島根(3.2%)/長崎(3.2%)/鹿児島(2.7%)/鳥取(2.2%)/佐賀(1.6%)

※「情報」に配点のある前期47校を掲載しています(山梨は前期募集なし、徳島・香川は2026年度時点で配点なし)。2027年度は筑波が付与点を50→25点に変更、徳島(50点)と香川(20点)が新たに配点します(いずれも令和9年度入学者選抜要項で公表済み)

重いのは旭川医科・札幌医科・福島県立医科・東京・東京科学など=10%前後。軽いのは佐賀の1.6%・鳥取2.2%・鹿児島2.7%です。情報が苦手なら佐賀型の大学で影響をほぼ消せますし、得意なら10%組で差をつけられます。2027年度は筑波が付与点を50→25点に変更し、これまで配点のなかった徳島(50点)と香川(20点)が新たに配点します(いずれも令和9年度入学者選抜要項で公表済み)。この表は2026年度の配点で、11月ごろの学生募集要項が出たら2027年度の配点に更新します。

 

募集人員が「調整中」の大学がある|臨時定員削減

2027年度入試には、偏差値表の外に大きな変数があります。国の医学部臨時定員の削減です。この影響で、徳島・長崎・筑波・熊本・愛媛の5校は、2026年8月時点で募集人員が確定していません

大学 公式の書きぶり
徳島 「医学部医学科の募集人員は調整中です。確定次第、本学ホームページ等でお知らせします」(令和9年度選抜要項)
長崎 臨時定員19人(うち地域枠増員16人)の令和9年度の扱いは「現時点では未定
筑波 医学類地域枠は「国による所定の審査を経て、募集の有無及び定員が確定次第公表します」
熊本 臨時定員4人を維持する計画。ただし「3人以下となった場合は一般選抜(前期)の募集人員を改めて変更します」
愛媛 入学定員95人は「現時点での予定

※各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・公式発表の記載。確定は例年11月ごろ公表の学生募集要項です

このほか和歌山県立医科も臨時定員1人減で総募集100→99人となる見込みです。確定するのは例年11月ごろに出る学生募集要項。この5校を出願候補にしている方は、夏時点の定員数で倍率を見積もらず、11月の要項を必ず確認してください。募集人員が数人動くだけで、ボーダー付近の景色は変わります。

※2026年8月時点の各大学公表資料より。確定は例年11月ごろの学生募集要項。

 

太宰府アカデミーの視点|国公立の偏差値表はこう使う

国公立の大学選びで僕がいつも伝えているのは、「順位で選ばず、帯と配点で選ぶ」です。合格者平均のランキングは現在地の確認には役立ちますが、順位が2つ3つ違う大学の難易度差は誤差の範囲。序列の細かい上下より、共テ90%型か2次80%型か、情報10%か1.6%か——この構造の違いのほうが、1年間の勉強計画と本番の勝率をはるかに大きく動かします。

使い方は3段階です。まず共テ平均の帯の表で、模試の持ち点から届く帯を確認する。次に共テと2次の比率で、自分の型(安定型か記述型か)に合う大学へ絞る。最後に各大学の個別ページで合格最低点と出口(国試合格率・6年で医師になれる確率)まで確かめる。共テ本番の自己採点が出てからの出願先変更にも、この表はそのまま使えます。リサーチの判定に迷ったら、合格者平均と自分の素点の差を見てください。

模試の数字が届いていなくて不安な人にひとつだけ。この表の数字はどれも「受かった人の平均」であって、合格ラインではありません。平均より下で受かる人は毎年必ずいます。悲観する材料ではなく、出願先を賢く選ぶ地図として使ってほしいです。秋には河合塾の予想値改定、11月には募集要項の確定と、数字が動く節目が続きます。そのたびにこのページを最新に保ちます。

 

国公立医学部の偏差値についてよくある質問

Q1. いちばん偏差値が低い国公立医学部はどこですか?
A. 2026年度入試の合格者平均でいちばん低いのは島根の61.0、次いで弘前61.3・琉球62.5です。ただし島根の合格者は共テで平均776点(77.6%)を取っており、弘前の実質倍率5.15倍(2025年度)は国公立50校で最高。「低い=入りやすい」ではありません。

Q2. 共通テストは何点あれば国公立医学部に届きますか?
A. 2026年度入試の合格者平均は919点(東京)〜762点(弘前)です。900点超が必要な水準は東京だけで、過半数の29校は800〜849点、800点未満の帯にも9校あります。ただし平均でありボーダーではないので、リサーチの判定と2次力を合わせて判断してください。

Q3. 国立と公立で、難易度や学費は違いますか?
A. 2026年度入試の合格者平均は国立42校が平均66.1・公立8校が平均66.7で、平均としては公立のほうがやや上です。合格者平均63.0未満は島根61.0・弘前61.3・琉球62.5の3校とも国立で、公立の最低は福島県立医科の63.1。学費は入学料が違い、公立8校は地元か地元以外かで282,000〜846,000円と3倍変わります(国立42校は全校282,000円)。

Q4. 国公立医学部の後期は前期より難しいですか?
A. 同じ大学でも前期と後期は配点が別物で、たとえば奈良県立医科は前期が共テ90%、後期は2次75%と正反対です。単純にどちらが難しいとは比べられません。募集の枠組みも方式ごとに違うので、偏差値表の1つの数字ではなく、受ける方式の配点と自分の型の相性で判断してください。

Q5. 私立を含めた全体のランキングはありますか?
A. 国公立50校+私立31校=81校を同じ物差しで並べた医学部偏差値ランキング(全81校)があります。私立だけ見たい方は私立医学部偏差値ランキング(31校)へどうぞ。

 

まとめ|2027年度 国公立医学部偏差値のポイント

  • 合格者平均の1位は東京大学(理科III類)の74.9。2位京都72.7・3位大阪72.2・4位東京科学70.5で、「70超え」は4校だけ。5位に名古屋・千葉・奈良県立医科が69.7で並ぶ
  • 共通テストの合格者平均は919〜762点で157点の幅。900点超は東京だけ、過半数の29校は800〜849点、800点未満も9校
  • 合格者平均がいちばん低いのは島根の61.0。それでも共テ平均776点、弘前の実質倍率5.15倍(2025年度)は50校で最高。「低い=入りやすい」ではない
  • 配点は両極端。東京・東北は2次80%、奈良県立医科の前期は共テ90%。「情報」の重みも10%〜1.6%で6倍差
  • 国立42校と公立8校は別物。合格者平均の平均は公立66.7・国立66.1で、63.0未満は国立の3校(島根61.0・弘前61.3・琉球62.5)だけ。公立8校は入学料が282,000〜846,000円と3倍変わる(最高は福島県立医科の県外846,000円)
  • 徳島・長崎・筑波・熊本・愛媛の5校は募集人員が「調整中」。11月ごろの学生募集要項で確定

秋のボーダー改定・11月の要項確定のたびに、このページを最新に保ちます。

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本日の記事は以上です。

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◆筆者プロフィール

後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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