こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。
面談をしていると、年に何度か「自分、医者に向いていないかもしれません」と言われます。理由を聞くと、返ってくるのはだいたい「血が苦手で」「人と話すのが得意じゃなくて」「体力に自信がなくて」。まだ一度も病院で働いたことのない18歳・19歳が、自分で向き不向きの判定を下してしまっているわけです。
気になって「医者 向いてる人」と検索してみたら、候補に「麻酔科医に向いてる人」「小児科医 向いてる人」「外科医に向いてる人」「精神科医に向いてる人」がずらりと並びました。開いてみると、書いてあるのは「集中力」「責任感」「冷静な判断力」「体力」。……これ、19ある診療科のどれに当てはめても成立してしまいます。読んだ人が明日から何かを決められる材料には、なっていません。
なので今日は、性格の話を一度やめます。厚生労働省が公表している19の診療科の数字だけを並べて、科によって何が・どれだけ違うのかを見ていきます。先に結論を書いておくと、いちばん大きく開いていたのは能力でも性格でもなく「時間の使い方」でした。そして何科になるかが決まるのは、医学部に入って8年後です。18歳のいま決めておく必要は、本当にありません。
この記事の目次
この記事を開いた方が気になっているのは、たぶんこのあたりだと思います。
− そもそも自分は医者に向いてるんだろうか?
− 麻酔科とか小児科とか、科ごとに向いてる人って違うの?
− 楽な科ときつい科って、本当にあるの?
− 何科になるかって、どの大学に入るかで決まるの?
ひとつずつ、公表されている数字で見ていきます。
何科になるかが決まるのは、医学部に入って8年後です
まずここを外すと、あとの話が全部ずれます。医学部の医学科に、診療科別のコースはありません。「麻酔科コース」に入学して麻酔科医になる、という仕組みではないんです。
| 段階 | かかる年数 | 医学部入学からの通算 | 年齢の目安 | 何科になるかは決まっているか |
|---|---|---|---|---|
| 医学部 | 6年 | 6年 | 18→24歳 | 決まっていない。医学科に診療科別のコースはありません |
| 医師国家試験 | ― | 6年 | 24歳 | 決まっていない。第120回(2026年2月)は受験9,980人・合格9,139人で91.6% |
| 初期臨床研修 | 2年 | 8年 | 24→26歳 | 決まっていない。内科・外科・小児科・産婦人科・精神科・救急・地域医療を全部回る |
| 専門研修(専攻医) | 3〜5年 | 11〜13年 | 26→29〜31歳 | ここで決まる。19の基本領域から1つを選んで登録する |
| 基本領域の専門医 | ― | 11〜13年 | 29〜31歳ごろ | 決まったあと。「◯◯科専門医」を名乗れるようになります |
表の3段目を見てください。医師免許を取ったあとの初期臨床研修2年間は医師法で必修で、この2年で内科・外科・小児科・産婦人科・精神科・救急・地域医療を全部回ります。科を選んで登録するのは、そのあとの専門研修(専攻医)から。医学部入学から数えると8年後、26歳ごろです。
つまり、志望校を決める時点で「何科に向いているか」を答えられなくても、まったく困りません。ここは大学によって変わる部分でもなく、どの大学の医学部に進んでも同じです。ただし、6年で卒業して国家試験を一度で通ることが前提になります。第120回医師国家試験(2026年2月実施)は受験9,980人に対して合格9,139人で合格率91.6%。ここでつまずくと、科を決める時期が1年ずつ後ろへずれます。
19の診療科で、長時間労働の割合は0.2%〜7.0%まで開いています
ここからが本題です。厚生労働省が全病院を対象に行った「医師の働き方改革の施行に向けた準備状況調査」(2022年3〜4月)に、診療科ごとの長時間労働のデータがあります。時間外・休日労働が年1,860時間相当を超える医師が、その科に何%いるかという数字です。対象は43,718人。

| 順位 | 診療科 | 所属医師数 | 年1,860時間超の医師 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 産婦人科 | 2,128人 | 150人 | 7.0% |
| 2 | 脳神経外科 | 1,321人 | 76人 | 5.8% |
| 3 | 外科 | 4,883人 | 248人 | 5.1% |
| 4 | 救急科 | 1,400人 | 43人 | 3.1% |
| 5 | 小児科 | 2,508人 | 70人 | 2.8% |
| 6 | 整形外科 | 2,257人 | 48人 | 2.1% |
| 7 | 総合診療 | 515人 | 11人 | 2.1% |
| 8 | 内科 | 12,340人 | 220人 | 1.8% |
| 9 | 麻酔科 | 2,408人 | 41人 | 1.7% |
| 10 | 形成外科 | 848人 | 14人 | 1.7% |
| 11 | 泌尿器科 | 1,306人 | 21人 | 1.6% |
| 12 | 耳鼻咽喉科 | 1,476人 | 18人 | 1.2% |
| 13 | 病理 | 635人 | 7人 | 1.1% |
| 14 | 精神科 | 1,534人 | 12人 | 0.8% |
| 15 | 眼科 | 1,791人 | 11人 | 0.6% |
| 16 | リハビリテーション科 | 375人 | 2人 | 0.5% |
| 17 | 放射線科 | 2,075人 | 6人 | 0.3% |
| 18 | 皮膚科 | 1,602人 | 4人 | 0.2% |
| 19 | 臨床検査 | 184人 | 0人 | 0.0% |
| ― | 調査対象の全体 | 43,718人 | 1,034人 | 2.4% |
いちばん高いのが産婦人科の7.0%(2,128人中150人)、いちばん低いのが皮膚科の0.2%(1,602人中4人)。全体は2.4%です。同じ「医者」という職業のなかで、極端な長時間労働に当たる人の割合が、科によって桁ひとつぶん違っている。検索して出てくる「集中力」「責任感」より、この表のほうがよほど具体的に生活を左右します。
検索の多い科だけ抜き出すと、外科5.1%・小児科2.8%・麻酔科1.7%・精神科0.8%。「麻酔科医に向いてる人」と「産婦人科医に向いてる人」を同じ性格の話で語るのは、たぶん無理があります。
ひとつ注意です。この数字は「その科が楽か・きついか」を表すものではありません。年1,860時間という極端な水準を超える人の割合を数えた1本の指標にすぎず、当直の頻度も、夜間の呼び出しの入り方も、これでは分かりません。数字は数字として受け取って、判断はご自身でしてください。
「きつい科は避けられている」は、数字では起きていません
ここでふつうに考えると、「じゃあ長時間労働の少ない科に人が集まっているんでしょ」となります。僕もそう思っていました。ところが実際の動きは逆でした。
初期臨床研修を終えた医師が「この科で行く」と決めて登録するのが専攻医です。厚生労働省の医師専門研修部会の資料には、19の基本領域それぞれの採用数が2018年度から2026年度まで載っています。増減率と、さっきの長時間労働の割合を並べたのが次の図です。

| 診療科 | 2018年度の専攻医 | 2026年度の専攻医 | 8年間の増減 | 年1,860時間超の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 臨床検査 | 6人 | 25人 | +316.7% | 0.0% |
| 救急科 | 267人 | 527人 | +97.4% | 3.1% |
| リハビリテーション科 | 75人 | 129人 | +72.0% | 0.5% |
| 総合診療 | 184人 | 282人 | +53.3% | 2.1% |
| 整形外科 | 552人 | 773人 | +40.0% | 2.1% |
| 形成外科 | 163人 | 210人 | +28.8% | 1.7% |
| 泌尿器科 | 274人 | 352人 | +28.5% | 1.6% |
| 精神科 | 441人 | 547人 | +24.0% | 0.8% |
| 外科 | 805人 | 996人 | +23.7% | 5.1% |
| 脳神経外科 | 224人 | 269人 | +20.1% | 5.8% |
| 内科 | 2,670人 | 3,129人 | +17.2% | 1.8% |
| 放射線科 | 260人 | 290人 | +11.5% | 0.3% |
| 産婦人科 | 441人 | 478人 | +8.4% | 7.0% |
| 眼科 | 328人 | 341人 | +4.0% | 0.6% |
| 麻酔科 | 495人 | 495人 | +0.0% | 1.7% |
| 耳鼻咽喉科 | 267人 | 262人 | ▲1.9% | 1.2% |
| 皮膚科 | 271人 | 259人 | ▲4.4% | 0.2% |
| 小児科 | 573人 | 543人 | ▲5.2% | 2.8% |
| 病理 | 114人 | 91人 | ▲20.2% | 1.1% |
| 19領域の合計 | 8,410人 | 9,998人 | +18.9% | 2.4% |
読み取れることを3つ挙げます。ひとつ目、救急科は8年で267人→527人(+97.4%)とほぼ倍増しました。長時間労働の割合は3.1%で、全体2.4%より高い側の科です。ふたつ目、外科は805人→996人(+23.7%)、脳神経外科は224人→269人(+20.1%)。この2つは長時間労働の割合が5.1%・5.8%で、19科のなかで上位3つに入ります。「外科医は減っている」とよく言われますが、入り口の人数で見るかぎり、2026年度は8年前より24%多い人が選んでいます。
みっつ目、逆方向です。長時間労働の割合がいちばん低い皮膚科は271人→259人(▲4.4%)、病理は114人→91人(▲20.2%)で、どちらも減っています。「時間が守れる科ほど人気」という説明だけでは、この動きは読めません。
お金で説明できるかというと、そちらも決め手になりませんでした。労働政策研究・研修機構が2012年に公表した「勤務医の就労実態と意識に関する調査」では、1,400万円を超えたのは脳神経外科(約1,480万円)と産科・婦人科(約1,466万円)の2科だけで、上位と下の帯との差は数百万円。桁が変わるほどの開きではありませんでした。14年前の調査なので現在の水準そのものではありませんが、「儲かる科に人が流れている」という単純な図にはなりません。
読み取れるのは、若手医師は「時間が守れるか」だけで科を選んでいるわけではないということです。症例数の多さ、救急の現場で身につくもの、社会の需要の伸び——理由はひとつではない。「向いてる科=負担の軽い科」という前提そのものが、データと合っていません。
2026年度に選ばれた科の順位|専攻医9,998人の内訳
では実際に、いまの若手はどの科を選んでいるのか。2026年度の採用数は19領域あわせて9,998人で過去最多でした。

| 順位 | 診療科 | 2026年度の採用数 | 19領域に占める割合 | 2027年度のシーリング |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 内科 | 3,129人 | 31.3% | 対象の都道府県あり |
| 2 | 外科 | 996人 | 10.0% | ―(上限なし) |
| 3 | 整形外科 | 773人 | 7.7% | 対象の都道府県あり |
| 4 | 精神科 | 547人 | 5.5% | 対象の都道府県あり |
| 5 | 小児科 | 543人 | 5.4% | 対象の都道府県あり |
| 6 | 救急科 | 527人 | 5.3% | ―(上限なし) |
| 7 | 麻酔科 | 495人 | 5.0% | 対象の都道府県あり |
| 8 | 産婦人科 | 478人 | 4.8% | ―(上限なし) |
| 9 | 泌尿器科 | 352人 | 3.5% | 対象の都道府県あり |
| 10 | 眼科 | 341人 | 3.4% | 対象の都道府県あり |
| 11 | 放射線科 | 290人 | 2.9% | 対象の都道府県あり |
| 12 | 総合診療 | 282人 | 2.8% | ―(上限なし) |
| 13 | 脳神経外科 | 269人 | 2.7% | 対象の都道府県あり |
| 14 | 耳鼻咽喉科 | 262人 | 2.6% | 対象の都道府県あり |
| 15 | 皮膚科 | 259人 | 2.6% | 対象の都道府県あり |
| 16 | 形成外科 | 210人 | 2.1% | 対象の都道府県あり |
| 17 | リハビリテーション科 | 129人 | 1.3% | 対象の都道府県あり |
| 18 | 病理 | 91人 | 0.9% | ―(上限なし) |
| 19 | 臨床検査 | 25人 | 0.3% | ―(上限なし) |
| ― | 19領域の合計 | 9,998人 | 100% | 6科は上限なし |
1位は内科の3,129人で、これだけで全体の31.3%。3人に1人が内科という計算になります。以下、外科996人、整形外科773人、精神科547人、小児科543人、救急科527人と続きます。
検索の多い科を拾っておくと、麻酔科は495人で7位。おもしろいのは、麻酔科は2018年度も495人で、8年間ちょうど横ばいだったことです(19領域の合計は同じ期間に+18.9%)。精神科は547人で4位、小児科は543人で5位ですが、小児科は8年で▲5.2%と減っている側にいます。
科ごとの中身——麻酔科医が手術室で実際に何をしているのか、精神科の専門研修で何症例を経験するのか——は、それぞれ別の記事にまとめてあります。麻酔科医になるには|医学部6年+研修2年+専攻医4年の最短12年と精神科医になるには?医学部6年+研修5年の最短11年ルートをあわせて読んでみてください。
「向いてる科」より先に効くのは、シーリングという制度です
ここはあまり書かれていないのに、実際にいちばん進路を左右する話です。専攻医の採用数には、都道府県 × 診療科ごとに上限(シーリング)がかかっています。医師が都市部に集中するのを抑えるための制度です。
| 診療科 | 2027年度にシーリングがかかる都道府県 |
|---|---|
| 内科 | 東京、京都、和歌山、鳥取、岡山、徳島、福岡、長崎、熊本、鹿児島 |
| 小児科 | 東京、長野、京都、兵庫、奈良、岡山 |
| 皮膚科 | 東京、石川、愛知、京都、兵庫、岡山 |
| 精神科 | 東京、石川、京都、岡山、広島、香川、福岡、佐賀、熊本、沖縄 |
| 整形外科 | 京都、奈良、福岡 |
| 眼科 | 東京、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山 |
| 耳鼻咽喉科 | 東京、京都、大阪、兵庫、岡山 |
| 泌尿器科 | 東京、京都、大阪、福岡 |
| 脳神経外科 | 北海道、東京 |
| 放射線科 | 東京、京都、大阪、奈良、岡山、愛媛、福岡 |
| 麻酔科 | 北海道、東京、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡、沖縄 |
| 形成外科 | 東京、大阪、岡山、福岡 |
| リハビリテーション科 | 東京、大阪、福岡 |
| 外科/産婦人科/救急科/病理/臨床検査/総合診療 | なし(全国どこでも上限が設定されていません) |
表の最終行を見てください。外科・産婦人科・救急科・病理・臨床検査・総合診療の6科には、2027年度もシーリングが設定されていません。国が不足していると認めている科なので、上限を置いていないわけです。裏を返すと、この6科なら、希望する都道府県で研修に入りやすいということになります。
福岡で読んでくださっている方には、もう1つ。2027年度に福岡がシーリング対象になるのは、13科のうち8科(内科・精神科・整形外科・泌尿器科・放射線科・麻酔科・形成外科・リハビリテーション科)です。東京・京都・大阪・岡山と同じ扱いで、「九州は医師が足りない」という印象とは逆の結果になっています。地元に残って麻酔科や精神科に進みたい場合は、枠の取り合いが起きる前提で考えておいたほうがいい数字です。
進みたい科があるなら、大学より「初期研修先」を見てください
「◯◯科が強い大学はどこですか」という質問をよく受けます。ただ、科が決まるのは8年後、しかも直前の2年間は初期臨床研修です。研修先は、出身の大学と同じ場所でなくてかまいません。
厚生労働省が公表した2025年度(令和7年度)の医師臨床研修マッチング結果では、募集定員10,527人に対して希望順位を登録したのが9,651人、マッチしたのが8,910人でマッチ率92.3%、アンマッチは741人でした。そして内訳が大学病院35.2%・臨床研修病院(市中病院)64.8%。3人に2人は、大学病院以外を選んでいます。充足率でも大学病院78.0%に対して市中病院88.7%と差がついています。
大学ごとに関連病院のつながりはありますし、大学病院で研修する道も当然あります。ただ、18歳の志望校選びが、そのまま診療科を決めてしまうわけではありません。志望校は偏差値・学費・6年間のカリキュラム・通える場所で選び、科の話は入学後の8年で考える——これが実際の順番に合っています。
太宰府アカデミーの視点|「向いてない」と思ったときに見る3つの数字
この記事のデータを、受験生と保護者の方がどう使えばいいかを整理しておきます。主張ではなく、判断するための観点として読んでください。
1つ目は、いま向き不向きを決めない、という判断です。科が決まるのは8年後で、その直前の2年間は全科を回ります。「血が苦手だから外科は無理」と18歳で決めても、実習で意外と平気だった人も、逆の人もいます。決める材料が手元にそろっていない段階で結論を出すのは、単純に情報が足りません。医学部に入る・入らないの判断と、何科になるかの判断は、8年離れた別々の話として切り分けたほうがいいと思います。
2つ目は、性格ではなく生活で考える、という観点です。長時間労働の割合が産婦人科7.0%から皮膚科0.2%まで開いているという事実は、性格診断よりよほど具体的です。ただし、ひとつの数字で科の性格を決めつけないこと。当直の回数や呼び出しの入り方は、この指標には入っていません。
3つ目は、制度の枠を先に見る、という観点です。シーリングのない6科と、福岡が対象になる8科。この2つは自分の努力では動かせない外側の条件なので、「向いているか」を考えるより先に地図として持っておくと、話が具体的になります。
そして、これは数字の話ではないのですが——面談で「医者に向いてない気がする」と言う生徒に、僕は毎回「それ、何を見て判断しました?」と聞き返しています。たいていは、まだ何も見ていません。血が苦手だからと医学部そのものを諦めかけた生徒が、いまは普通に大学で解剖実習を受けています。向き不向きは、材料がそろってから判断しても遅くありません。
まとめ
「医者に向いてる人」を、国の統計で整理しました。
− 何科になるかが決まるのは、医学部に入って8年後(医学部6年+初期臨床研修2年)。初期研修の2年は医師法で必修で、内科・外科・小児科・産婦人科・精神科・救急・地域医療を全部回ります。大学の医学科に診療科別のコースはありません
− 19の診療科で、時間外・休日労働が年1,860時間を超える医師の割合は産婦人科7.0%から皮膚科0.2%まで開く(全体2.4%・対象43,718人)。外科5.1%、小児科2.8%、麻酔科1.7%、精神科0.8%
− 「きつい科は避けられている」は起きていません。救急科は8年で+97.4%、外科+23.7%、脳神経外科+20.1%。逆に長時間労働の割合が最も低い皮膚科は▲4.4%、病理は▲20.2%です
− 2026年度の専攻医は9,998人で過去最多。内科3,129人(31.3%)、外科996人、整形外科773人、精神科547人、小児科543人、救急科527人、麻酔科495人(8年間ちょうど横ばい)
− 外科・産婦人科・救急科・病理・臨床検査・総合診療の6科は、2027年度もシーリングなし。福岡は13科中8科が対象です
− 研修先は大学病院35.2%・市中病院64.8%。3人に2人は大学病院以外を選んでいます(2025年度・マッチ率92.3%)
明日からできることを1つだけ挙げるなら、「何科に向いているか」を考えるのをいったんやめて、志望校の6年間のカリキュラムと国家試験の実績を見にいくことです。診療科の話は、大学に入ってからの8年で、実習と初期研修という材料つきで考えられます。順番を逆にしないでください。
この記事を書いたのは、冒頭に書いた「自分、医者に向いていないかもしれません」という一言が、毎年どうしても引っかかるからです。まだ白衣も着ていない人が、検索で出てきた「集中力」「責任感」という言葉と自分を見比べて、勝手に不合格の判定を出している。それは判定ではなく、ただの不安です。不安には数字で答えるのがいちばん早いと思って、19科ぶん並べました。
科ごとの詳しい記事|専攻医の実数つき
ここまでの数字で気になる科が出てきたら、その科だけを掘った記事があります。採用数の多い順に並べました。なおこの順位は「人気」ではなく、その科が受け入れた人数です。定員の大きさも影響します。
| 診療科 | 2026年度の専攻医 | 2018年比 | 詳しく書いた記事 |
|---|---|---|---|
| 内科 | 3,129人 | +17.2% | 外科医と内科医の違い |
| 外科 | 996人 | +23.7% | 外科医になるには |
| 整形外科 | 773人 | +40.0% | 整形外科医になるには |
| 精神科 | 547人 | +24.0% | 精神科医になるには |
| 小児科 | 543人 | −5.2% | 小児科医になるには |
| 救急科 | 527人 | +97.4% | 救急医になるには |
| 麻酔科 | 495人 | ±0% | 麻酔科医になるには|医学部6年+研修2年+専攻医4年の最短12年 |
| 産婦人科 | 478人 | +8.4% | 産婦人科医になるには |
| 眼科 | 341人 | +4.0% | 眼科医と眼科専門医の違い |
出典:厚生労働省 医道審議会 医師分科会 医師専門研修部会 資料1「令和8年度の専攻医採用と令和9年度の専攻医募集について」(2026年7月15日)。2018年比は9年間の変化です。
科を選ぶ前に読んでおくもの
・産婦人科医とは?産科・婦人科との違いと医師13,908人の内訳
・医学部の留年率・進級率・卒業率・国試合格率ランキング2025
本日の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
◆太宰府アカデミーの自己PR
当校は福岡県にある日本で唯一の全寮制医学部受験予備校です。
【当校の特徴】
定員30名|21年間の累計医学部医学科合格実績518名(のべ数)|田舎の全寮制|全国各地から入学(2026年度生は全国20の都道府県より入学)|異次元の生活サポート|食事が美味しい(土日祝日問わず3食提供)|講師との距離が近い|プロ講師の質問対応が充実|完全個別指導コースあり|選抜国公立コースあり|専用筋トレジムあり|同じ夢を持った仲間と1年間切磋琢磨し、医学部合格を目指す
【校風】アットホームな大家族予備校
◆筆者プロフィール
後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。
◆連絡先
TEL:092-918-0666
メール:office@dazaifu.academy
Twitter:twitter.com/dazaifu_academy
◆太宰府アカデミーグループ紹介
詳しく知りたい方は下記をクリック!






