こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。
「東海大学 偏差値」で調べると、65.0という数字が出てきます。河合塾の2027年度入試の予想ボーダー偏差値(医学部医学科)です。
ただ、この数字だけで「65.0ないと届かない」と決めると、判断を誤ります。2026年度入試で実際に合格した人の記述模試平均は62.1で、ボーダーより2.9低いからです。この差は私立31校のなかで3番目に大きい。この記事では、その2つの数字の違いから始めて、科目別・同じ偏差値帯の大学・地域枠まで、東海大学医学部の偏差値だけをまとめました。
この記事は、次の3つに答えるつもりで書きました。
− 東海大学の医学部の偏差値65.0って、どれくらい難しいの?
− 実際に受かった人はどれくらいの成績だったの?
− 同じ偏差値の大学はどこ?地域枠はあるの?
学費・面接・倍率の話は、この記事では扱いません。偏差値だけを、河合塾が公表している数字だけで最後まで書きます。
この記事の目次
東海大学の偏差値は65.0|河合塾ボーダー(2027年度予想)
東海大学 医学部医学科の偏差値は、河合塾の全統模試で65.0です(2027年度入試の予想ボーダー偏差値。河合塾の方式別ランク9月版です)。2026年度入試の実績も65.0でした。
先に1つだけ。この記事の数字は、すべて医学部医学科のものです。東海大学は学部の多い総合大学なので、「東海大学 偏差値」で検索するとほかの学部の数字が先に出てきます。偏差値表を見るときは、医学部医学科の行かどうかを必ず確かめてください。
ボーダー偏差値というのは、合格可能性がちょうど50%になるラインのことです。そこに届いていれば半分は受かる、という意味の数字で、「実際に合格した人がどのくらいだったか」とは別物です。その別物のほうが、下の表の3行目にある62.1です。

| 項目 | 数値 | 何を測っているか |
|---|---|---|
| ボーダー偏差値(2027年度予想) | 65.0 | 合格可能性50%のライン |
| ボーダー偏差値(2026年度実績) | 65.0 | 前年の実績値 |
| 合格者平均偏差値(2026年度入試) | 62.1 | 実際に合格した人の記述模試平均 |
| 私立31校中の順位 | 26位 | 合格者平均で並べたとき |
| 全81校中の順位 | 74位 | 国公立50校を含めたとき |
表の1行目と3行目を見くらべてください。ボーダーは65.0、実際に合格した人の平均は62.1で、平均のほうが2.9低くなっています。ボーダーは「合格可能性50%のライン」、合格者平均は「受かった人の実際の記述模試平均」で、測っているものが違います。この2.9という差は、私立31校のなかで3番目に大きい数字です(獨協医科と並びます)。ボーダーの数字だけを見て候補から外すと、判断を誤りやすい大学です。
合格者平均は62.1|私立31校中26位・全81校中74位
河合塾の入試結果調査(2026年度入試)によると、全統模試を受けて東海大学に合格した人の記述模試平均は62.1でした。この物差しで並べ直すと、私立医学部31校の中で26位、国公立50校を含めた全81校では74位です(防衛医科大学校を除く)。
ボーダーだけを見ていると、同じ65.0の大学がいくつも横並びになって順番が付きません。合格者平均で並べ直すと、その横並びがほどけます。
| 私立順位 | 大学 | 合格者平均 | ボーダー |
|---|---|---|---|
| 23位 | 帝京大学 | 63.0 | 65.0 |
| 24位 | 岩手医科大学 | 62.6 | 62.5 |
| 24位 | 福岡大学 | 62.6 | 62.5 |
| 26位 | 東海大学 | 62.1 | 65.0 |
| 27位 | 埼玉医科大学 | 61.9 | 62.5 |
| 28位 | 金沢医科大学 | 60.8 | 62.5 |
| 29位 | 東京女子医科大学 | 60.7 | 60.0 |
私立31校を合格者平均で並べると、東海大学は26位です。すぐ上に岩手医科(62.6)と福岡(62.6)、すぐ下に埼玉医科(61.9)が並びます。24位から27位までの4校が62.6〜61.9の0.7のなかに入っていて、順位の数字ほど実力差はありません。1つ下に見える大学と、模試の判定が入れ替わることは普通に起きます。
科目別は英63.1・数61.8・理61.4|どこで点を作るか
合格者平均は、英語・数学・理科の3つに分けて公表されています。東海大学の合格者でいちばん高いのは英語(63.1)でした。ただし全81校の平均からいちばん離れているのは理科(-4.2)で、図ではそちらを赤くしています。

| 科目 | 合格者平均 | 全81校平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 63.1 | 66.2 | -3.1 |
| 数学 | 61.8 | 64.8 | -3.0 |
| 理科 | 61.4 | 65.6 | -4.2 |
| 総合 | 62.1 | 65.5 | -3.4 |
3科目とも全81校平均を下回っていますが、下がり方が科目でそろっていません。英語は63.1で−3.1、数学は61.8で−3.0、理科は61.4で−4.2ともっとも開いています。3科目の凸凹は1.7で、いちばん高いのは英語です。合格した人たちも理科で貯金を作ったわけではない、という形が出ています。
偏差値の推移|1985年度の45.0から65.0へ(+20.0)
「昔は入りやすかった」という話を、親世代から聞いたことがあるかもしれません。河合塾のボーダー偏差値をさかのぼると、東海大学がいちばん低かったのは1985年度の45.0でした。そこから2027年度予想の65.0まで、+20.0動いています。

| 年度 | ボーダー偏差値 | 前の時点との差 |
|---|---|---|
| 2027年度(予想) | 65.0 | ±0.0 |
| 2026年度 | 65.0 | ±0.0 |
| 2025年度 | 65.0 | ±0.0 |
| 2024年度 | 65.0 | -2.5 |
| 2023年度 | 67.5 | +5.0 |
| 2015年度 | 62.5 | -2.5 |
| 2010年度 | 65.0 | +5.0 |
| 1995年度 | 60.0 | +15.0 |
| 1985年度 | 45.0 | -2.5 |
| 1975年度 | 47.5 | — |
底は1975年度ではなく、1985年度の45.0です。1975年度は47.5だったので、そこから10年かけて一度下がり、そのあと1995年度60.0・2010年度65.0と上がってきました。2023年度には67.5まで行き、そこから65.0に戻っています。ここ数年は上がり続けているのではなく、いったん高くなった水準から少し下がった状態です。
地域枠は定員118人中18人(15.3%)|偏差値は公表されていない
東海大学の入学定員118人のうち、地域枠等は18人です。割合にすると15.3%で、80大学のなかで43位。同じ区分(私立)の平均14.3%と比べると+1.0ポイント、全体の19.9%と比べると-4.6ポイントです。残る100人が一般の枠になります。
| 項目 | この大学 | 同じ区分の平均 | 全80大学 |
|---|---|---|---|
| 入学定員 | 118人 | 119.6人 | 9,270人 |
| 地域枠等の募集人数 | 18人 | 17.1人 | 1,847人 |
| 地域枠の割合 | 15.3% | 14.3% | 19.9% |
| うち臨時定員ぶん | 8人 | — | 933人 |
| 割合の順位 | 80大学中43位 | — | — |
地域枠18人は入学定員118人の15.3%で、私立の平均(14.3%)とほぼ同じです。うち8人は臨時定員ぶんで、国の医師確保対策として上乗せされた枠です。臨時定員は年度ごとに国の認可を受ける仕組みなので、来年も同じ人数とはかぎりません。受ける年の募集要項で人数と条件を確かめてください。
2つ注意があります。1つめは、地域枠のボーダー偏差値はどこも公表していないということです。河合塾が出しているボーダー偏差値は一般選抜のもので、枠ごとの数字ではありません。国公立の地域枠は合格者が10人に満たない大学が多く、合格最低点も「非開示」で止まっています。ですから地域枠については、偏差値ではなく募集人数と割合で見ることになります。2つめは、地域枠は「お金がもらえる枠」とはかぎらないことです。文部科学省の定義では、都道府県の奨学金と連動した枠に加えて、奨学金とは連動しない枠も地域枠等に含まれます。条件は大学と都道府県ごとに違うので、必ず各大学の募集要項で確かめてください。
同じ偏差値帯に並ぶ大学|併願先の決め方
偏差値を調べる目的は、たいてい「この大学を受けるなら、ほかにどこを受けるか」を決めるためだと思います。合格者平均が62.1の前後1.2以内にある大学を、国公立も含めて並べました。

| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均 | 区分 |
|---|---|---|---|
| 65位 | 杏林大学 | 63.2 | 私立 |
| 66位 | 聖マリアンナ医科大学 | 63.1 | 私立 |
| 67位 | 北里大学 | 63.1 | 私立 |
| 68位 | 福島県立医科大学 | 63.1 | 公立 |
| 69位 | 帝京大学 | 63.0 | 私立 |
| 70位 | 秋田大学 | 63.0 | 国立 |
| 71位 | 岩手医科大学 | 62.6 | 私立 |
| 71位 | 福岡大学 | 62.6 | 私立 |
| 73位 | 琉球大学 | 62.5 | 国立 |
| 74位 | 東海大学 | 62.1 | 私立 |
| 75位 | 埼玉医科大学 | 61.9 | 私立 |
| 76位 | 弘前大学 | 61.2 | 国立 |
| 77位 | 島根大学 | 61.0 | 国立 |
合格者平均62.1の前後1.2には、東海大学を含めて13校が入ります。ほかの12校の内訳は私立7校・国公立5校で、国公立は福島県立医科・秋田・琉球・弘前・島根です。私立は杏林・聖マリアンナ医科・北里・帝京・岩手医科・福岡・埼玉医科。この帯は「共通テストを受ければ国公立も現実的な候補に入る」場所です。私立だけで組むか、国公立を1つ混ぜるかで、必要な準備がまるごと変わります。
ボーダーと合格者平均は何が違うのか
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。ボーダー偏差値と合格者平均偏差値は、別のものを測っています。ボーダーは「合格可能性50%のライン」、合格者平均は「実際に受かった人の記述模試の平均」。土台が違うので、自分の模試の偏差値と1対1で比べられるのはボーダーのほうです。
この違いは、数字にすると分かりやすくなります。私立31校を河合塾のボーダー別にまとめ、同じボーダーの大学どうしで合格者平均がどこまで開くかを出しました。

| ボーダー偏差値 | 私立の校数 | 合格者平均の幅 | 幅 |
|---|---|---|---|
| 72.5 | 1校 | 72.1 | — |
| 70.0 | 3校 | 68.1〜69.5 | 1.4 |
| 67.5 | 6校 | 64.0〜67.9 | 3.9 |
| 65.0 | 10校 | 62.1〜66.0 | 3.9 |
| 62.5 | 9校 | 59.6〜63.8 | 4.2 |
| 60.0 | 2校 | 55.8〜60.7 | 4.9 |
同じボーダー65.0が付いている私立は10校あり、31校のなかでいちばん大きい組です。その10校の合格者平均は62.1〜66.0と3.9ひらいていて、東海大学はその下端にいます(上端は藤田医科の66.0)。ボーダーは0.1刻みではなく2.5刻みでしか付かないので、同じ65.0のなかに、これだけの幅が入ります。「ボーダーが同じ=同じ難しさ」と読まないでください。
もうひとつ、読むときの注意を書いておきます。合格者平均はその年に全統模試を受けて合格した人の平均で、一般選抜だけでなく推薦・総合型で合格した人も含みます。模試を受けていない人は入りません。つまり「62.1を取れば受かる」という意味の数字ではなく、大学同士の位置関係をつかむための物差しです。
太宰府アカデミーの視点|東海大学の偏差値をどう使うか
東海大学を考えるときに、いちばん見てほしいのは「同じボーダー65.0の大学が10校もある」ことです。31校のなかでいちばん大きい組で、その10校の合格者平均は62.1〜66.0と3.9ひらいています。藤田医科(66.0)と東海大学(62.1)が同じ65.0の中に入っている、ということです。
つまりボーダーの数字は、この帯では大学を並べる役に立ちません。河合塾のボーダーは2.5刻みでしか付かないので、62.1の大学と66.0の大学が同じ枠に押し込まれます。併願先を「同じ65.0だから」で選ぶと、実際には4ポイント近く違う相手を並べてしまいます。並べるなら合格者平均のほうを使ってください。
そのうえで、合格者平均62.1の前後1.2にいる13校を見てください。そのうち5校が国公立です(福島県立医科・秋田・琉球・弘前・島根)。共通テストを受けるかどうかで、候補の数がはっきり変わります。東海大学を第一志望にするとしても、この分岐を先に決めてから併願を組むほうが早いです。
東海大学の偏差値についてよくある質問
東海大学の医学部の偏差値はいくつですか?
河合塾の2027年度入試予想で、ボーダー偏差値は65.0です。2026年度入試の実績も65.0で変わっていません。ただし2026年度に実際に合格した人の記述模試平均は62.1で、ボーダーより2.9低い数字でした。
ボーダー65.0に届いていないと受かりませんか?
そうとはかぎりません。ボーダーは合格可能性50%のラインで、合格者の平均ではありません。実際、2026年度の合格者平均は62.1でした。差の2.9は私立31校で3番目に大きく、ボーダーだけで判断すると候補から外しすぎることになります。
私立のなかで何位ですか?
合格者平均で並べると私立31校中26位、国公立を含めた全81校では74位です。すぐ上の岩手医科・福岡が62.6、すぐ下の埼玉医科が61.9で、4校が0.7のなかに入っています。
同じ偏差値の大学はどこですか?
同じボーダー65.0が付く私立は10校で、31校のなかでいちばん大きい組です。ただし10校の合格者平均は62.1〜66.0と3.9ひらいていて、東海大学はその下端にあたります。
東海大学の医学部に地域枠はありますか?
あります。令和7年度で入学定員118人のうち18人(15.3%)が地域枠等です。うち8人は臨時定員ぶんです。ただし地域枠ごとのボーダー偏差値は公表されていません。人数と条件は募集要項で確かめてください。
倍率はどれくらいですか?
2025年度入試の実質倍率は16.79倍で、私立31校のなかでは8番目に高い数字です。ただし倍率は難しさそのものではありません。倍率と合格者平均の相関は−0.28で、ほとんど関係がありません。
まとめ|東海大学の偏差値
東海大学の偏差値について、この記事で分かったことを並べます。
- 河合塾の2027年度予想ボーダーは65.0(2026年度実績も65.0)
- 2026年度入試の合格者平均は62.1で、ボーダーより2.9低い(私立で3番目に大きい差)
- 私立31校中26位・全81校中74位。上下3校が0.7のなかに並ぶ
- 同じボーダー65.0の私立は10校で、その平均は62.1〜66.0と3.9ひらく
- 科目別は英63.1・数61.8・理61.4。理科の−4.2がいちばん開いている
- 地域枠は定員118人中18人(15.3%)。ただし枠別の偏差値は公表されていない
明日からできることを1つだけ挙げるなら、併願校の一覧を「ボーダー65.0」でそろえるのをやめて、合格者平均で並べ直してみてください。同じ65.0の10校は、実際には3.9ぶん散らばっています。
この記事を書いたのは、「東海大学 偏差値」と調べた人が、数字を1つだけ持ち帰って終わってしまうのがもったいないと思ったからです。65.0と62.1、この2つを並べて初めて、その大学がどのあたりにいるのかが見えます。
東海大学全体の入試情報(学費・科目と配点・倍率・繰り上げ合格・面接・国試合格率まで)は、大学ページにまとめています。東海大学医学部の入試情報はこちら。
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後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。
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