こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。
今日は、毎年12月と2月に必ず相談される話を書きます。「後期って、前期より入りやすいんですか」です。
先に答えを書きます。入りやすくありません。むしろ逆でした。国公立医学部50校のうち、後期日程を実施しているのは13校・募集314名だけです。志願倍率は16.82倍で、前期(4.11倍)の4.1倍あります。なお2028年度入試では、福井大と東京科学大が後期日程をやめる予定です(2028年度の医学部入試の変更点)。
そして、この記事でいちばん書きたかったのはその先です。後期には、たった2校だけ「性格のまったく違う入試」が混じっています。山梨大学と奈良県立医科大学です。この2校を知っているかどうかで、後期の使い方が変わります。
この記事を開いた方は、たぶんこんなことを思っています。
− 後期って倍率が高いって聞くけど、実際どのくらい?
− 前期がダメでも後期で受かる人っているんでしょ?
− 私立にも後期があるって聞いたけど、そっちは?
ひとつずつお答えします。
この記事の目次
結論|後期は「入りやすい枠」ではありません(2026年度は13校314名)
まず、後期日程がどれだけ小さい入り口なのかを見てください。数字は2026年度入試の実績です(2027年度の要項は後ろの節で見ます)。

| 年度 | 日程 | 実施大学 | 募集人員 | 志願者数 | 志願倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年度 | 前期 | 49大学 | 3,511名 | 14,447名 | 4.11倍 |
| 2026年度 | 後期 | 13大学 | 314名 | 5,283名 | 16.82倍 |
| 2025年度 | 前期 | 49大学 | 3,533名 | 15,252名 | 4.32倍 |
| 2025年度 | 後期 | 16大学 | 346名 | 6,652名 | 19.23倍 |
読み取れることは3つあります。
①後期の志願倍率は16.82倍。前期(4.11倍)の4.1倍です。同じ国公立医学部の一般選抜なのに、これだけ違います。
②募集人員は全国で314名しかありません。前期の3,511名と足した3,825名のうち、後期は8.2%です。国公立医学部の募集人員(一般選抜・学校推薦型・総合型の合計で5,462名)で見ると、5.7%になります。10人に1人も通れない入り口です。
③1年で3大学・32名ぶん減りました。2025年度は16大学・346名でしたが、2026年度は13大学・314名です。後期は、いま縮んでいる最中の枠です。
▶ この記事の内容は、動画でも解説しています(YouTube)
【要注意】国公立医学部の後期|13校の共テ・面接・倍率
後期日程をやっている国公立医学部は13校だけ|全14区分の一覧
どの大学が後期をやっているのか。2026年度入試の全14区分を、募集人員の多い順に並べました。

| 大学 | 募集人員 | 志願者数 | 志願倍率 |
|---|---|---|---|
| 山梨大学 | 90名 | 1,320 | 14.7倍 |
| 奈良県立医科大学 | 53名 | 1,085 | 20.5倍 |
| 福井大学 | 25名 | 503 | 20.1倍 |
| 琉球大学 | 23名 | 211 | 9.2倍 |
| 秋田大学 (一般枠) |
20名 | 230 | 11.5倍 |
| 鹿児島大学 | 19名 | 310 | 16.3倍 |
| 千葉大学 (一般枠) |
15名 | 343 | 22.9倍 |
| 宮崎大学 | 15名 | 445 | 29.7倍 |
| 浜松医科大学 (一般枠) |
14名 | 216 | 15.4倍 |
| 東京科学大学 | 10名 | 140 | 14.0倍 |
| 三重大学 | 10名 | 141 | 14.1倍 |
| 山口大学 (学科計) |
10名 | 243 | 24.3倍 |
| 秋田大学 (秋田県地域枠) |
5名 | 36 | 7.2倍 |
| 名古屋大学 (一般枠) |
5名 | 60 | 12.0倍 |
この表の使い方を1つだけ。募集人員が10名を切る区分が4つあります。名古屋大学(5名)、秋田大学の秋田県地域枠(5名)、東京科学大学(10名)、三重大学(10名)、山口大学(10名)。この規模だと、その年の受験者層のわずかな偏りで難易度が大きく動きます。前年の倍率を見て出願先を決めるのが、いちばん当てにならない層です。
そしてもう1つ。後期は前期の合格発表のあとに試験があるので、前期で受かった人は受けに来ません。つまり実際の受験者数は、この志願者数よりかなり少なくなります。それでも志願倍率が16.82倍あるということが、この表の意味です。
同じ14区分の2段階選抜(足切り)も並べておきます。予告どおりに絞るとは限りません。「通した倍率」は、1段階目を通した人数÷募集人員です。前期日程を含む50校の足切りは国公立医学部の足切り一覧にまとめています。
| 大学 | 予告倍率 | 通した倍率 |
|---|---|---|
| 山梨大学 | 10倍 | 10.1 |
| 奈良県立医科大学 | 12倍 | 12.1 |
| 福井大学 | 7倍 | 13.9 |
| 琉球大学 | 10倍 | 実施せず |
| 秋田大学 (一般枠) |
10倍 | 10.0 |
| 鹿児島大学 | 10倍 | 10.0 |
| 千葉大学 (一般枠) |
7倍 | 19.1 |
| 宮崎大学 | 14倍 | 22.3 |
| 浜松医科大学 (一般枠) |
10倍 | 13.3 |
| 東京科学大学 | 12倍 | 非公表 |
| 三重大学 | 15倍 | 実施せず |
| 山口大学 (学科計) |
15倍 | 15.0 |
| 秋田大学 (秋田県地域枠) |
10倍 | 実施せず |
| 名古屋大学 (一般枠) |
12倍 | 実施せず |
14区分のうち9区分で、足切りの実施が分かっています(東京科学大学は詳細が非公表です)。予告より多く通した例が目立ちます。千葉大学は予告7倍(105人)のところを286人(19.1倍)、宮崎大学は予告14倍(210人)のところを335人(22.3倍)通しました。山口大学は予告どおりの150人(15.0倍)です。千葉大学は、志願者343人のうち286人、100人が出願したら83人が1段階目を通った計算です。予告倍率は「切ってよい上限の目安」で、そのとおりに絞るとは限りません。1回ぶんの数字なので、毎年この通りとは言えません。
国立大学なら、1段階目で不合格になると、検定料17,000円のうち13,000円が返還の対象です(国立大学等の授業料その他の費用に関する省令第4条)。請求の手続きと期限は大学ごとに違うので、要項で確かめてください。
出典:河合塾 Kei-Net「国公立大学 2段階選抜実施状況」(2026年度入試)より太宰府アカデミー集計。志願倍率=志願者数÷募集人員。2027年度の実施の有無と募集人員は、各大学の入学者選抜要項と学生募集要項でご確認ください。
2026年度に3大学が後期をやめました|旭川医科・山形・佐賀
後期が縮んでいる、と書きました。具体的には3大学です。
| 大学 | 2025年度の募集 | 志願者数 | 志願倍率 | 2026年度からどうなったか |
|---|---|---|---|---|
| 旭川医科大学 | 8名 | 232名 | 29.0倍 | 前期を40名→48名に増やした |
| 山形大学 | 15名 | 186名 | 12.4倍 | 前期・学校推薦型に振り分けた |
| 佐賀大学 | 4名 | 170名 | 42.5倍 | 2025年度の志願倍率は42.5倍だった |
出典:各大学の令和8年度入学者選抜要項および入学者選抜方法の変更予告、志願者数は河合塾 Kei-Net「国公立大学 2段階選抜実施状況」(2025年度入試)。
旭川医科大学は後期8名を廃止し、前期を40名から48名に増やしました。山形大学は後期15名を廃止し、前期(60→65名)と学校推薦型(一般枠25→30名・地域枠5→10名)へ振り分けています。佐賀大学の後期は4名でした。
ここで押さえておきたいのは、廃止された3校は、どれも後期の倍率が高かった枠だということです。佐賀大学の2025年度の志願倍率は42.5倍でした。「募集が少なく、倍率だけが跳ね上がる枠」を大学側が畳んでいる、という流れとして読めます。
2027年度入試では、2026年10月9日の時点で、令和9年度の入学者選抜要項などに「後期をやめる」と書いた大学は見つかっていません。要項の本文を直接確かめられたのは9校で、残る4校は各大学の公表資料と河合塾の資料によります。ただし2027年度は国の医学部臨時定員の削減が入るため、募集人員が「調整中」の大学があります。山梨・浜松医科・琉球の3校は要項に「調整中」「申請予定」と書かれ、秋田大学の後期の秋田県地域枠(2026年度は5名)は人数が未確定です。確定は11月ごろの学生募集要項です。
2027年度の後期13校|2次に学力検査があるのは4校、9校は面接と小論文だけ
ここまでは2026年度の実績でした。2027年度の入試で、13校の後期は何で決まるのか。令和9年度の入学者選抜要項を読んで、共通テストの比率の高い順に並べました。
| 大学 | 募集 | 共テ比率 | 2次の中身(点) |
|---|---|---|---|
| 名古屋 | 5名 | 100.0% | 面接のみ(点数なし) |
| 宮崎 | 15名 | 87.0% | 英語150+面接(点数なし) |
| 琉球 | 23名 | 78.6% | 小論文100+面接200 |
| 鹿児島 | 19名 | 74.3% | 小論文200+面接120 |
| 浜松医科 | 14名 | 73.1% | 小論文100+面接250 |
| 秋田 | 20名 | 71.4% | 小論文100+面接200 |
| 東京科学 | 10名 | 71.4% | 小論文100+面接100 |
| 福井 | 25名 | 69.4% | 小論文100+面接120 |
| 三重 | 10名 | 68.4% | 小論文200+面接100 |
| 山口 | 10名 | 65.5% | 小論文300+面接200 |
| 千葉 | 15名 | 32.2% | 英300・数300・理300+面接100 |
| 山梨 | 90名 | 30.3% | 数600・理1000・英600+面接100 |
| 奈良県立医科 | 53名 | 25.0% | 数225・理450・英225+面接(点数なし) |
2027年度に後期を実施する13校の募集人員(一般枠)は合計309名です。国公立医学部50校の一般選抜(前期3,420名+後期309名=3,729名)のうち8.3%、およそ12分の1です。2026年度の314名との差は、秋田県地域枠の5名です(一般枠は2026年度も309名)。
2次で英語・数学・理科などの学力検査を課すのは、山梨・千葉・奈良県立医科・宮崎(英語のみ)の4校だけです。残る9校は、2次が面接と小論文だけ(名古屋大学は面接だけ)。学力を測る試験は共通テストしかありません。共通テストの比率は13校中10校で65%を超え、名古屋大学は100%、宮崎大学は87.0%です。逆に50%を切るのは、奈良県立医科(25.0%)・山梨(30.3%)・千葉(32.2%)の3校です。
面接にも、配点の表には出てこない定めがあります。
| 大学 | 面接の点 | 要項の定め |
|---|---|---|
| 山梨 | 100点 | 面接の評価が合格判定基準に届かなければ、総得点が合格点に達していても不合格 |
| 奈良県立医科 | 点数なし | 適性を欠くと判断されれば、共通テスト・学科試験の成績にかかわらず不合格 |
| 宮崎 | 点数なし | 面接の評価が合格に達していない者は不合格 |
| 福井 | 120点 | 面接の評価が著しく低い場合は、総合得点にかかわらず不合格とすることがある |
面接の配点が小さくても、基準に届かなければ不合格になると、要項に書いてある大学があります。山梨大学の面接は3,300点のうち100点(3.0%)ですが、合格判定基準に届かなければ総得点が合格点でも不合格です。ここで取り上げたのは要項で確認できた4校です。面接は「点数が小さいから軽い」と読まないでください。
出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項(山梨・奈良県立医科・福井・琉球・鹿児島・浜松医科・宮崎・名古屋・秋田を確認。山口大学は要項の本文が読み取れず、数値は2026年度版のまま)。千葉・東京科学・三重・山口と秋田の面接・小論文の点は河合塾 Kei-Net 大学検索システム(2027年度)。共テ比率=共通テストの配点÷(共通テスト+2次)。奈良県立医科の共通テストは最終判定で1/3に換算した300点。
日程は全国でそろっています。国立大学協会の実施要領(2026年6月29日)では、後期日程の試験は3月12日以降、合格発表は3月20日〜24日、入学手続は3月27日まで。2段階選抜の結果は2月28日までに出ます。前期に合格して3月15日までに入学手続を完了した人は、後期を受けても後期の合格者にはなりません。(公立の奈良県立医科大学は、それぞれの大学の定めに従います。)
2段階選抜の予告倍率は、13校で7倍(千葉・福井)から15倍(三重・山口)。鹿児島大学は2027年度から約10倍が約11倍になりました。
★山梨大学と奈良県立医科大学だけは、話がまったく違います
ここがこの記事の本題です。
山梨大学の医学部医学科には、前期日程がありません。一般選抜の90名すべてが後期日程です。令和9年度入試の変更予告でも、一般選抜の欄は前期が「-」、後期が90名のままになっています。
奈良県立医科大学は、前期22名に対して後期53名。後期のほうが2倍以上多いです。2026年度の志願倍率は、前期2.2倍に対して後期20.5倍。同じ大学で9倍以上ひらいています。
なぜこんなことが起きるのか。配点を見ると理由が分かります。

| 大学・日程 | 総合 | 共通テスト | 個別(2次) | 共テの比率 |
|---|---|---|---|---|
| 山梨大学 後期 | 3,300 | 1,000 | 2,300 | 30.3% |
| 奈良県立医科大学 前期 | 1,000 | 900 | 100 | 90.0% |
| 奈良県立医科大学 後期 | 1,200 | 300 | 900 | 25.0% |
単位はすべて点です。山梨大学の個別2,300点は全国最大、奈良県立医科大学の前期は個別が小論文100点だけ——同じ「一般選抜」でも中身がまるで違います。
奈良県立医科大学の前期は、共通テスト900点+小論文100点の1,000点満点で、学科試験がありません。共通テストの点だけでほぼ決まるので、自己採点の段階で出願をあきらめる人が多く、志願倍率が2.2倍まで下がります。一方の後期は、共通テスト300点+個別900点。英語・数学・理科の学科試験があり、2次で逆転できます。だから1,085人が集まります。
山梨大学の後期は、総合3,300点のうち個別が2,300点(69.7%)。個別の配点は全国最大です。しかも2026年度の合格者を見ると、個別の数学(600点満点)の合格者平均は271.6点=45.3%、最低は133.3点=22.2%でした。受かった人でも半分取れていない試験です。
つまりこの2校の後期は、「前期で取りこぼした人を拾う枠」ではありません。大学が別の物差し(=2次の学力)で選ぶために、はじめから用意している本戦です。
出典:山梨大学・奈良県立医科大学の令和9年度入学者選抜要項。奈良県立医科大学の後期の配点(共通テスト300点換算+個別900点)は、令和9年度入学者選抜要項で2026年10月9日に確認しました。募集人員・配点は11月の学生募集要項で最終確認してください。
合格最低点も、後期のほうが高い大学が多いです
「倍率が高いだけで、実際のラインは低いのでは」と思う方もいると思います。確かめました。
2026年度入試で、前期と後期の両方の合格最低点を公表している8校です。
| 大学 | 前期(満点/最低点) | 後期(満点/最低点) | 得点率の差 |
|---|---|---|---|
| 千葉大学 | 1,475/1039(70.4%) | 1,475/1071(72.6%) | +2.2 |
| 宮崎大学 | 1,600/1066(66.6%) | 1,150/955(83.0%) | +16.4 |
| 浜松医科大学 | 1,175/832.75(70.9%) | 1,300/1069.17(82.2%) | +11.4 |
| 琉球大学 | 1,800/1360(75.6%) | 1,400/1098.5(78.5%) | +2.9 |
| 三重大学 | 1,350/1049.67(77.8%) | 950/752.33(79.2%) | +1.4 |
| 秋田大学 | 1,000/786.5(78.6%) | 1,050/825.3(78.6%) | -0.0 |
| 鹿児島大学 | 1,845/1488(80.7%) | 1,245/992.75(79.7%) | -0.9 |
| 奈良県立医科大学 | 1,000/835(83.5%) | 1,200/833.5(69.5%) | -14.0 |
出典:各大学が公表している2026年度入試の合格者成績。得点率=合格最低点÷満点。※前期と後期は満点の構成(共通テストと個別の比率)が違うため、得点率をそのまま難易度の比較には使えません。
8校のうち6校で、後期のほうが得点率が高くなっていました。ただし、ここは慎重に読んでください。後期は共通テストの比率が高い大学が多く、共通テストは個別試験より高い得点率が出やすいので、得点率が上がるのは自然な面があります。
だから、条件がそろっている1校だけを見ます。千葉大学です。前期も後期も同じ1,475点満点で、前期の最低点1,039点に対し、後期は1,071点。32点高いという結果でした。同じ満点で比べられる大学では、後期のほうが高かったということです。
私立の後期・Ⅱ期は実質倍率31.7〜86.8倍|前期の4〜7倍です
私立にも後期・Ⅱ期があります。こちらはさらにはっきりしています。
まず言葉を1つ整理します。志願倍率=志願者÷募集人員、実質倍率=受験者÷合格者。私立は欠席者が多く繰上合格も出るので、この2つは大きく違います。受かりやすさを見るなら実質倍率です。

| 大学 | 方式 | 受験者 | 最終合格 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 昭和医科大学 | 一般Ⅱ期 | 1,389 | 16名 | 86.8倍 |
| 久留米大学 | 後期一般 | 473 | 7名 | 67.6倍 |
| 関西医科大学 | 一般後期 | 310 | 8名 | 38.8倍 |
| 兵庫医科大学 | 一般B | 507 | 16名 | 31.7倍 |
同じ大学の中で、前期は8.4〜12.2倍、後期・Ⅱ期は31.7〜86.8倍。4〜7倍受かりにくくなります。昭和医科大学の一般Ⅱ期は、受験者1,389人に対して最終合格16人でした。
出典:各大学が公表している2026年度入試結果より太宰府アカデミー集計。実質倍率=受験者数÷最終合格者数(繰上合格を含む)。昭和医科大学が公表している倍率は分母が志願者数のため、受験者ベースで計算し直しています。
志願倍率で見ると、もっと極端な数字が並びます。
| 大学 | 方式 | 募集人員 | 志願者数 | 志願倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 近畿大学 | 一般後期 | 5名 | 763名 | 152.6倍 |
| 金沢医科大学 | 一般後期 | 10名 | 1,386名 | 138.6倍 |
| 聖マリアンナ医科大学 | 一般後期 | 10名 | 1,212名 | 121.2倍 |
| 日本大学 | N全学2期 | 15名 | 1,684名 | 112.3倍 |
| 久留米大学 | 一般後期 | 5名 | 545名 | 109.0倍 |
| 埼玉医科大学 | 一般後期 | 20名 | 2,048名 | 102.4倍 |
| 獨協医科大学 | 一般後期 | 15名 | 1,391名 | 92.7倍 |
| 関西医科大学 | 一般後期 | 5名 | 366名 | 73.2倍 |
| 大阪医科薬科大学 | 一般後期 | 15名 | 994名 | 66.3倍 |
| 順天堂大学 | 共テ後期 | 5名 | 259名 | 51.8倍 |
| 日本医科大学 | 一般後期 | 27名 | 1,146名 | 42.4倍 |
出典:代々木ゼミナール調べ(2026年6月時点)。志願倍率=志願者数÷募集人員で、受験者ベースの実質倍率とは別の数字です。
近畿大学の一般後期は募集5名に763名、金沢医科大学は募集10名に1,386名。ただしこの数字をそのまま「152.6倍の狭き門」と読まないでください。実際には欠席が多く、繰上合格も出ます。上の表で見たとおり、受験者と合格者で計算し直すと31.7〜86.8倍の範囲に収まります。それでも前期の4〜7倍です。
太宰府アカデミーの視点|後期をどう使うか、観点を3つ
ここまでの数字を、志望校選びでどう使うか。観点を3つ挙げます。
①後期を「保険」として計算に入れない。
後期の募集は全国で314名です。前期と後期を合わせた3,825名のうち8.2%しかありません。「前期がダメでも後期がある」と考えると、前期の出願で守りに入りすぎることになります。後期は、あるかないかで言えば「ほとんどない」枠として扱うほうが、前期の判断が正確になります。
②山梨大学と奈良県立医科大学は、後期からではなく最初から検討する。
この2校は後期が本戦で、2次の学科試験の比重が非常に高い設計です。共通テストの結果を見てから急に志望校に加える、という使い方には向いていません。山梨大学の個別2,300点、奈良県立医科大学の個別900点に見合う対策を、秋のうちから積んでおく必要があります。過去問で問題の形式が自分に合うかを、必ず先に確かめてください。
③後期を受けるなら、共通テストの点で「出願できるか」を先に決める。
後期は前期より志願倍率が高く、2段階選抜(足切り)の予告倍率も7〜15倍あります。予告倍率は目安で、予告より多く通す年もあります。2026年度の後期14区分のうち9区分で実施が分かっていて、千葉大学は予告7倍のところを19.1倍、宮崎大学は14倍のところを22.3倍まで通しました。足切りは「受かるか」ではなく「出願していいか」の話です。ここをボーダーと混同しないでください。(→ 国公立医学部の共通テストボーダー|2027年度は78〜90%)
そのうえで、この記事の数字は2026年度入試までの実績です。2027年度の実施の有無・募集人員・配点は、11月ごろに出る学生募集要項で確定します。後期を志望に入れるなら、その時点でもう一度見直すことを前提に使ってください。
よくある質問
Q. 医学部の後期は前期より入りやすいですか?
A. 入りやすくありません。2026年度入試の国公立医学部で、前期の志願倍率が4.11倍だったのに対し、後期は16.82倍でした。私立の後期・Ⅱ期は実質倍率(受験者÷合格者)で31.7〜86.8倍で、同じ大学の前期(8.4〜12.2倍)より4〜7倍受かりにくくなっています。
Q. 後期日程がある国公立医学部はどこですか?
A. 2026年度入試では13大学です。山梨・奈良県立医科・福井・琉球・秋田・鹿児島・千葉・宮崎・浜松医科・東京科学・三重・山口・名古屋。募集人員は合計314名でした。旭川医科・山形・佐賀の3大学は2026年度から後期を廃止しています。
Q. 後期の合格最低点は前期より低いですか?
A. 前期と後期の満点構成が違うので単純には比べられません。同じ1,475点満点で比べられる千葉大学では、後期のほうが32点高い結果でした(前期1,039点・後期1,071点)。
Q. 前期を出さずに後期だけ受けることはできますか?
A. できます。山梨大学の医学部医学科には、そもそも前期日程がありません。一般選抜90名すべてが後期です。ただし個別試験の配点が2,300点(全体の69.7%)と非常に大きいため、共通テスト後に思いつきで出願する枠ではありません。
まとめ
- 2027年度入試で後期日程を実施する国公立医学部は13校・一般枠309名(一般選抜3,729名の8.3%)。2次に学力検査があるのは山梨・千葉・奈良県立医科・宮崎(英語のみ)の4校だけで、残る9校は面接と小論文だけです
- 面接の評価が基準に届かないと不合格、と要項に書く大学がある(山梨・奈良県立医科・宮崎・福井)。山梨大学の面接は3,300点のうち100点(3.0%)でも同じです
- 2026年度は50校中13校・募集314名でした。前期と合わせた3,825名の8.2%です
- 後期の志願倍率は16.82倍で、前期(4.11倍)の4.1倍。2025年度の16大学346名から、1年で3大学・32名ぶん減りました(旭川医科・山形・佐賀が廃止)
- 私立の後期・Ⅱ期は実質倍率31.7〜86.8倍。昭和医科大学の一般Ⅱ期は受験者1,389人に対し最終合格16人でした
- 山梨大学は医学科に前期日程が無く、一般選抜90名すべてが後期。個別2,300点は全国最大です
- 奈良県立医科大学は前期22名・後期53名で、後期のほうが多い。前期は共通テスト900点+小論文100点で学科試験なし、後期は共通テスト300点+個別900点です
結論です。「後期は入りやすい」は成り立ちません。後期を保険として計算に入れるより、前期の1校をどう選ぶかに時間を使ってください。例外は山梨大学と奈良県立医科大学の2校だけで、この2校は「後期が本戦」なので、秋のうちから2次対策を積む前提でなら十分に現実的な選択肢になります。まずはこの2校の過去問を1年ぶん解いて、問題の形式が自分に合うかを確かめるところから始めてください。
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この記事を書いたのは、「後期があるから大丈夫」と考えて前期の出願を決める人を、毎年見ているからです。数字を見れば、後期は314名しかない小さな入り口です。そのことを知ったうえで前期を選ぶのと、知らずに選ぶのとでは、1月の判断がまったく変わります。ここは早めに知っておいてほしいところでした。
本日の記事は以上です。
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当校は福岡県にある日本で唯一の全寮制医学部受験予備校です。
【当校の特徴】
定員30名|21年間の累計医学部医学科合格実績518名(のべ数)|田舎の全寮制|全国各地から入学(2026年度生は全国20の都道府県より入学)|異次元の生活サポート|食事が美味しい(土日祝日問わず3食提供)|講師との距離が近い|プロ講師の質問対応が充実|完全個別指導コースあり|選抜国公立コースあり|専用筋トレジムあり|同じ夢を持った仲間と1年間切磋琢磨し、医学部合格を目指す
【校風】アットホームな大家族予備校
◆筆者プロフィール
後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。
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◆連絡先
TEL:092-918-0666
メール:office@dazaifu.academy
Twitter:twitter.com/dazaifu_academy
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