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国公立医学部の推薦・総合型48校|共テなしは4校|2027年度入試

2026年10月19日 更新

こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。

10月になると、国公立の推薦を考えている生徒さんから同じことを聞かれます。「国立の推薦って、共通テストなしで受けられるんですか?」

先に答えを書きます。国公立医学部の推薦・総合型で、共通テストを受けなくてよい方式があるのは4校だけでした(東北大・福島県立医科大・筑波大・高知大)。残りの44校は、どの方式でも共通テストが要ります。そして最終合格は、60方式のうち55方式が2月に出ます。

この記事を開いた方は、たぶんこんなことを思っています。

− 国公立の推薦は、共通テストなしで受けられるの?

− 大学では何が課されるの?面接だけ?小論文?

− 年内入試というくらいだから、12月には結果が出るの?

国公立医学部50校について、大学公式の2027年度の要項を1校ずつ確かめ、選考内容まで分かった48校60方式を並べました(2026年10月19日時点)。一つずつ見ていきます。

 

 

国公立医学部の推薦・総合型で共通テストなしは4校|44校はどの方式も共テが要る

結論です。国公立医学部50校のうち、医学科で推薦・総合型(年内入試)を行うのは49校。選考内容まで確かめられた48校のうち、共通テストを受けなくてよい方式があるのは4校4方式でした。

国公立医学部50校の推薦・総合型。共通テストを受けなくてよい方式がある4校、どの方式も共通テストが要る44校、確認できず1校、年内入試なし1校
出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日確認)より太宰府アカデミー作成
国公立医学部50校 校数 大学
共通テストを受けなくてよい方式がある 4校 東北大・福島県立医科大・筑波大・高知大
どの方式も共通テストが要る 44校 京都大の特色入試は受験が必要(判定には使わない)
選考内容を確認できなかった 1校 大阪公立大(大学公式サイトに接続できず)
医学科の年内入試がない 1校 九州大(一般選抜の前期だけ)

京都大の特色入試は、共通テストを受けて成績を出すことは必要ですが、合否の判定には使わないと要項に書かれています。受験そのものは避けられないので、ここでは「要る」に数えました。

私立医学部の年内入試とは、ここが大きく違います。私立は確認できた22方式のうち、共通テストを使うのは3方式だけでした。国公立の推薦・総合型は、ほとんどが「共通テストの点も合否に使う入試」です。

出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日に確認)より太宰府アカデミー作成。大阪公立大は2026年10月19日時点で大学公式サイトに接続できず、選考内容を確認できなかった。

 

共通テストを課さない国公立医学部の推薦・総合型4方式|どれも学力を問う筆記がある

共通テストを受けなくてよい4方式は、代わりに大学独自の筆記試験で学力を見ます。面接と小論文だけで決まる方式は、この中にはありません。

共通テストを受けなくてよい国公立医学部の年内入試4方式。筑波大の推薦は出願がこれから、東北大AOⅡ期・福島県立医科大総合型・高知大総合型Ⅰは締切済み
出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日確認)より太宰府アカデミー作成
大学・方式 大学で課すもの 出願 最終発表
筑波大 推薦入試(44名) 適性試験(英語・数学・理科2科目の筆記)・個別面接 11/2〜11/9(これから) 12/10
東北大 AO入試Ⅱ期(15名) 筆記試験3つ(数理的思考力・自然科学・英文)・小作文・面接 10/13〜10/16(締切済み) 12/4
福島県立医科大 総合型(5名以内) 総合問題Ⅰ・Ⅱ(英文を含む記述)・MMI・ポスター発表 9/11〜9/18(締切済み) 11/19
高知大 総合型Ⅰ(30人以内) 総合問題(数学・理科2科目・論述)・面接ほか 9/1〜9/4(締切済み) 11/12

いちばん大事なのは出願の時期です。2026年10月19日の時点で、出願がこれからなのは筑波大の推薦入試だけです(出願11月2日〜9日・試験11月26日・27日・発表12月10日)。東北大・福島県立医科大・高知大の3方式は、すでに出願が締め切られています。

筑波大の推薦は現役生だけ・学校長の推薦が要る

筑波大の推薦入試(医学類44名)は、共通テストと個別学力検査を免除し、適性試験(英語・数学・理科2科目の筆記と個別面接)で選びます。出願できるのは令和9年3月に高校を卒業見込みの人で、浪人生は出せません。1つの高校から推薦できる人数にも上限があります(過去3年の入学実績で1〜3名)。地域枠を含む44名で、地域枠の有無と人数は国の審査のあとに決まります。

来年受ける高2生へ|締切は9〜10月に来る

残りの3方式は、どれも9月〜10月に出願が締め切られます。福島県立医科大の総合型は9月18日必着、高知大の総合型Ⅰは9月4日17時必着、東北大のAO入試Ⅱ期は10月16日正午必着でした。来年これを受けたい人は、高3の夏休みのうちに書類をそろえる計算です。なお出願資格の卒業年は大学ごとに違い、東北大・福島県立医科大は現役生だけ、高知大は2025年4月以降の卒業(=1浪まで)が対象です。浪人して出せる方式は2浪以上が出せる国公立医学部の年内入試の記事にまとめています。

出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日に確認)より太宰府アカデミー作成。筑波大は令和9年度 入学者選抜要項(推薦入試)、東北大は令和9年度 AO入試Ⅱ期 学生募集要項、福島県立医科大は令和9年度 総合型選抜 学生募集要項、高知大は令和9年度 総合型選抜Ⅰ 学生募集要項。

 

国公立医学部の推薦で大学が課す試験|小論文+面接が25方式でいちばん多い

では、共通テストのほかに大学で何を受けるのか。同じ大学で選考内容が同じ枠を1つにまとめると60方式になり、大学で課されるものは4つの型に分かれました。

国公立医学部の推薦・総合型60方式で大学が課すもの。小論文と面接25方式、面接・口述だけ21方式、学力を問う筆記と面接10方式、プレゼン・口頭試問4方式
出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日確認)より太宰府アカデミー作成
大学で課すもの 方式 おもな大学
小論文・論述+面接 25 群馬大・千葉大・岐阜大・大阪大・佐賀大・熊本大など
面接・口述だけ 21 山形大・新潟大・信州大・神戸大・和歌山県立医科大・鹿児島大など
学力を問う筆記+面接 10 筑波大・東北大・福島県立医科大・奈良県立医科大・香川大・愛媛大・高知大など
プレゼン・口頭試問 4 東京大・名古屋大・京都大・三重大(総合Ⅱ)

いちばん多いのは小論文(論述・課題論文を含む)と面接の組み合わせで25方式。次が面接・口述だけの21方式です。面接だけの方式は、共通テストの点が合否の大部分を決めると考えておくのが自然です。

一方で、共通テストを課しても大学で学力を問う筆記をする方式が10方式あります。たとえば奈良県立医科大の推薦は学科試験(数学・英語・理科1科目)、香川大は英語の問題と理科系の論述からなる総合問題、愛媛大は総合問題200点と面接200点です。名古屋市立大の中部圏活躍型は「総合面接試験」という名前ですが、要項には各教科の知識を問う課題論述と口述を含むと書かれています。

名前だけで対策を決めない

試験の名前と中身がずれている方式があります。大阪大の小論文は120分で、英文を含む文章読解や理科の論述が出ます。京都大の特色入試の口頭試問は、物理・化学・生物の資料を読んでレポートを書いたうえで質問に答える形式です。横浜市立大の推薦はMMI(5つの面接室を1室10分程度ずつ回る面接)で、面接だけで1,000点あります。「小論文」「面接」という名前を見たら、必ず要項の説明文まで読んでください。面接の形式は医学部の面接|配点を公表する14校とMMI実施校でも整理しています。

出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日に確認)より太宰府アカデミー作成。同じ大学で選考内容が同じ枠は1方式にまとめた。書類審査(調査書・推薦書・志望理由書など)はどの方式にもある。

 

国公立医学部の推薦・総合型の一覧|48校60方式の共テと大学の試験

48校60方式を、地方ごとに並べます。「共テ後」は、大学の試験が共通テスト(2027年1月16日・17日)のあとにあるものです。

北海道・東北・関東・中部(32方式)

北海道・東北・関東・中部の国公立医学部の推薦・総合型32方式の一覧。共通テストの有無、大学の試験の型、試験の時期
出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日確認)より太宰府アカデミー作成
大学 方式・枠(募集人員) 共テ 大学で課すもの 大学の試験日→最終発表
旭川医科大 北海道特別選抜(10名) 要 課題論文・個人面接 10/24→2/10
旭川医科大 道北・道東特別選抜(40名) 要 課題論文・個人面接 11/28→2/10
札幌医科大 道民枠(20名) 要 小作文(ミニ講義)・個人面接・集団面接 11/29→2/10
札幌医科大 特別枠(15名) 要 小作文(ミニ講義)・個人面接 11/29→2/10
北海道大 フロンティア入試TypeⅠ(5名) 要 課題論文・面接(MMI形式を含む) 11/15→2/9
弘前大 総合型Ⅱ(青森県内枠・北海道・東北枠)(27名・15名(予定)) 要 総合論述・個人面接 10/31・11/1→2/5
東北大 AO入試Ⅱ期(15名) なし 筆記試験3つ(数理・自然科学・英文)・小作文・面接 11/7・11/28→12/4
東北大 AO入試Ⅲ期(未公表(2026年度は12名)) 要 筆記試験(英文読解・論述)・面接 2/8(共テ後)→2/10
秋田大 推薦Ⅱ(一般枠・東北地域枠・秋田県地域枠)(20名ほか(申請中)) 要 小論文・面接 1/21・1/22(共テ後)→2/10
山形大 推薦Ⅱ(一般枠・地域枠)(30名・10名) 要 面接 11/18→2/10
福島県立医科大 総合型選抜(5名以内) なし 総合問題Ⅰ・Ⅱ(英文を含む記述)・MMI・ポスター発表 10/17・11/14→11/19
福島県立医科大 A枠(県内)・B枠(県外)(35名以内・20名以内) 要 総合問題(英文を含む記述)・面接 1/30(共テ後)→2/10
筑波大 推薦入試(地域枠を含む)(44名) なし 適性試験(英語・数学・理科の筆記)・個別面接 11/26・27→12/10
筑波大 研究型人材入試(若干名) 要 適性試験(筆記)・面接・ポスター発表 10/7〜20→2/10
群馬大 推薦Ⅱ(一般枠・地域医療枠)(25名・12名(申請中)) 要 小論文・集団面接(40分) 11/21・22→2/10
千葉大 千葉県地域枠(2名) 要 小論文・面接・グループ面接 11/29・12/20→2/9
東京大 学校推薦型(医学科)(3人程度) 要 書類選考・プレゼン(約10分)と質疑 12/12→2/10
東京科学大 特別選抜Ⅰ・地域特別枠推薦(5名・計11名以内) 要 小論文・面接 11/24・25→2/9以降
横浜市立大 YCU地域医療枠・神奈川県指定診療科枠(16名・5名) 要 MMI(5つの面接室を巡る) 12/5→2/10
新潟大 一般枠・地域枠(20人・42人(予定)) 要 面接・書類審査 12月上旬(予定)→2/9
富山大 総合型Ⅱ・推薦Ⅱ(地域枠ほか)(計39人(一部予定)) 要 小論文・面接 12/14→2/9
金沢大 KUGS推薦Ⅱ・総合型Ⅱほか(計33人+若干名(一部予定)) 要 口述試験(個人・グループ) 2/7(共テ後)→2/10
福井大 推薦Ⅱ(全国枠・地元出身者枠・地域枠)(34人) 要 面接・書類 2/8(共テ後)→2/10
山梨大 推薦Ⅱ(県内・全国募集枠)(15名以内) 要 面接 2/8(共テ後)→2/10
信州大 推薦Ⅱ(地元出身者枠・全国募集地域枠)(13人・7人) 要 面接 12/4→2/10
岐阜大 推薦Ⅱ(一般推薦・地域枠推薦)(27人・28人) 要 小論文・面接 1/28・29(共テ後)→2/8
浜松医科大 一般枠・地域枠(17名・7名) 要 小論文・適性検査・面接(プレゼン含む) 1/30(共テ後)→2/9
名古屋大 学校推薦型(10名) 要 和文・英文の課題によるプレゼンと口頭試問 2/8(共テ後)→2/10
名古屋市立大 地域枠(7名) 要 個人面接(20分程度) 2/7(共テ後)→2/10
名古屋市立大 中部圏活躍型・名古屋市高大接続型(27名・3名) 要 総合面接試験(教科の知識を問う課題論述と口述) 2/7(共テ後)→2/10
三重大 推薦Ⅱ(一般枠・地域枠A・B)(40名程度) 要 小論文・面接 2/7・8(共テ後)→2/10
三重大 総合Ⅱ(5名) 要 プレゼンテーション・面接 10/12→2/10

東日本では、共通テストを受けなくてよい4方式のうち3方式(東北大・福島県立医科大・筑波大)が集まっています。北陸・東海は、大学の試験が共テ後の大学が多いのが目立ちます。

近畿・中国・四国・九州・沖縄(28方式)

近畿・中国・四国・九州・沖縄の国公立医学部の推薦・総合型28方式の一覧。共通テストの有無、大学の試験の型、試験の時期
出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日確認)より太宰府アカデミー作成
大学 方式・枠(募集人員) 共テ 大学で課すもの 大学の試験日→最終発表
滋賀医科大 一般枠・地元医療枠(24名・11名) 要 小論文・面接(グループディスカッション) 12/12→2/9
京都大 特色入試(5人) 受験のみ 口頭試問(理科の資料でレポート)・面接 12/12・13→1/22
京都府立医科大 地域枠・全国一般枠(7名・5名以内) 要 面接(全国一般枠は面接A・Bの2つ) 2/6・7(共テ後)→2/10
大阪大 学校推薦型(5名程度) 要 小論文(120分・英文を含む)・面接 2/6・7(共テ後)→2/9
神戸大 総合型・推薦(地域特別枠)(10人・10人) 要 面接・口述試験 2/7(共テ後)→2/10
奈良県立医科大 緊急医師確保・地域枠(15名・20名(予定)) 要 学科試験(数学・英語・理科1科目)・面接 1/30・31(共テ後)→2/9
和歌山県立医科大 一般枠・県民医療枠A・B・地域医療枠(6名程度ほか) 要 面接 2/7(共テ後)→2/9
鳥取大 推薦Ⅱ(一般枠・地域枠ほか)(15人・5人ほか) 要 面接 12/5→2/10
島根大 推薦Ⅱ・地域枠・緊急医師確保対策枠(25名以内) 要 小論文・面接(地域枠などは論文も) 12/5→2/10
岡山大 推薦Ⅱ(地域枠コース)(未確定) 要 面接(各県による面接も) 未公表→未公表
広島大 推薦Ⅱ(ふるさと枠)(5名(調整中)) 要 面接・書類 12/19→2/10
広島大 光り輝き入試Ⅱ型(7名) 要 書類・小論文・面接 11/21・22→2/10
山口大 推薦Ⅱ(全国枠・地域枠・特別枠)(5名・22名以内・17名以内) 要 小論文・面接 1/21(共テ後)→2/10
徳島大 四国研究医型(13人) 要 総合討論(小論文形式・集団討論)・個人面接 11/21→2/10
徳島大 推薦Ⅱ(一般枠・地域枠)(20人・17人) 要 集団討論・集団面接 2/7(共テ後)→2/10
香川大 推薦Ⅱ(通常枠・地域枠)(25人ほか(調整中)) 要 総合問題(英語・理科系論述)・面接 11/21→2/10
愛媛大 総合型Ⅱ・推薦ⅡA・ⅡB(10人・25人・5人) 要 総合問題・面接 11/21・22→2/8
高知大 総合型Ⅰ(共テを課さない)(30人以内) なし 総合問題(数学・理科2科目・論述)・面接ほか 9/12・10/27〜11/6→11/12
高知大 推薦Ⅱ(四国・瀬戸内地域枠)(15人以内) 要 面接 12/16〜18→2/10
佐賀大 推薦Ⅱ(一般枠・佐賀県枠)・佐賀県推薦(18人・22人・10人) 要 小論文・面接 11/28→2/9
長崎大 推薦ⅡA・ⅡC・ⅡD(25人ほか) 要 面接 1/22(共テ後)→2/10
長崎大 推薦ⅡB(地域医療特別枠)(6人+α) 要 小論文・面接 1/22(共テ後)→2/10
熊本大 推薦Ⅱ(熊本医療枠・みらい医療枠)(10人・5人) 要 小論文・面接 2/6(共テ後)→2/10
熊本大 推薦Ⅱ(地域枠)(11人) 要 面接 2/6(共テ後)→2/10
大分大 総合型Ⅱ(一般枠・地域枠)(22人・3人) 要 個人面接・グループディスカッション 2/7(共テ後)→2/10
宮崎大 推薦Ⅱ(地域枠A・B・C)(10人・15人・15人) 要 集団討論・面接 11/16・12/16→2/10
鹿児島大 推薦Ⅱ(地域枠)(20人) 要 面接 12/12→2/10
琉球大 推薦Ⅱ-1(地域枠)(7名) 要 小論文・面接 12/2→2/9
大阪公立大 学校推薦型・総合型 — 未確認(大学公式サイトに接続できず) —

西日本では、近畿の公立医科大と大阪大・神戸大がそろって共テ後に大学の試験を置いています。四国は香川大・愛媛大・高知大が秋に学力を問う筆記を課すのが特徴です。

出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日に確認)より太宰府アカデミー作成。募集人員の「予定」「申請中」「調整中」は要項の注記。人数は臨時定員の認可で変わる。

 

大学の試験は共通テストの前か後か|17校は1〜2月にしか試験がない

同じ「共通テストを課す推薦」でも、大学の試験を受ける時期が二つに割れます。秋(9〜12月)に面接や小論文を受けて、そのあと共通テストを受ける方式と、共通テストのあとに大学の試験がある方式です。

国公立医学部の推薦・総合型で大学の試験の時期。共通テストより前35方式、共通テストのあと24方式、未公表1方式。1〜2月にしか試験がない大学は17校
出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日確認)より太宰府アカデミー作成
大学の試験の時期 方式 大学
共通テストより前(9〜12月) 35 旭川医科大・北海道大・東京大・東京科学大・群馬大・滋賀医科大・京都大・広島大・佐賀大・宮崎大など
共通テストのあと(1〜2月) 24 秋田大、金沢大、福井大、山梨大、岐阜大、浜松医科大、名古屋大、名古屋市立大、京都府立医科大ほか
未公表 1 岡山大(2026年度は1月31日)

共通テストより前に大学の試験がある方式が35、あとにある方式が24でした。そして、大学の試験が1〜2月にしかない大学が17校あります(秋田大・金沢大・福井大・山梨大・岐阜大・浜松医科大・名古屋大・名古屋市立大・京都府立医科大・大阪大・神戸大・奈良県立医科大・和歌山県立医科大・山口大・長崎大・熊本大・大分大)。

この17校を受ける人は、秋のあいだは共通テストの勉強に集中できます。多くは共通テストの点で第1次選考をして、通った人だけが2月上旬の面接や小論文に進みます(たとえば大阪大は2月4日に第1次選考の発表、2月6日・7日に小論文と面接)。逆に秋に試験がある大学は、10〜12月に面接・小論文の準備と共通テストの勉強を並行することになります。

最終合格は60方式中55方式が2月

最終合格の発表が2月より前に出るのは、共通テストを課さない4方式と京都大の特色入試(1月22日)の5方式だけです。残りの55方式は、2月5日〜10日ごろに最終合格が出ます。国公立の前期日程の個別試験(2月25日から)より前に結果は分かりますが、60方式のうち59方式は合格したら入学を確約する専願です。合格すれば前期日程は受けない前提で出願を決めてください。

出典:各大学の令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項(2026年10月19日に確認)より太宰府アカデミー作成。共通テストの日程は大学入試センター、国立の前期日程は国立大学協会の実施要領(2027年度)。

 

出願前に確かめておくこと|募集人員がまだ決まっていない枠が多い

要項を読んでいて、気をつけたほうがいいと思ったことを3つ挙げます。

① 募集人員に「申請中」「予定」「調整中」が付いている。48校のうち30校で、少なくとも1つの枠の人数にこうした注記がありました。地域枠などの臨時定員は国の認可で決まるので、要項の人数が確定とは限りません。たとえば群馬大の地域医療枠は「認められた場合のみ12名」、信州大の全国募集地域枠は7人で、認可後は22人になります。人数は学生募集要項の最終版で確かめてください。

② 地域枠は卒業後の働き方まで決まる。地域枠・県の特別枠は、卒業後に決まった地域で一定の年数働くことが出願の条件になっている枠がほとんどです。たとえば横浜市立大のYCU地域医療枠は、卒業後に県内で臨床研修2年、続けて県と大学が指定する県内の専門研修を3年行う流れが要項に示されています。出願前に、その義務まで含めて納得できるかを決めておいてください。

③ 志望理由書などの書類は、要項が出る前から書き始められる。国公立の推薦・総合型は、ほとんどの方式で志望理由書や自己推薦書を出します。字数は大学ごとに違うので、国公立医学部の志望理由書の字数一覧で確かめてから書き始めるのが早いです。締切そのものは医学部の推薦・総合型の締切一覧にまとめています。

 

太宰府アカデミーの視点|国公立の推薦は「共通テストで決まる入試」として準備する

48校を並べて、僕がいちばん伝えたいのはこれです。国公立医学部の推薦・総合型は、「推薦だから学力はほどほどで」という入試ではありません。44校はどの方式でも共通テストを使い、面接・口述だけの21方式は、共通テストの点がほぼそのまま勝負を決めます。共通テストに「概ね80%以上」といった基準を置く大学もあります(福島県立医科大の推薦、筑波大の研究型人材入試など)。

だから準備の順番は、共通テストの勉強を止めないことがいちばん先です。そのうえで、大学の試験が秋にあるか2月にあるかで、面接と小論文の練習をいつ入れるかを決めます。2月にしか試験がない17校なら、共通テストが終わってからの2〜3週間が勝負になります。

そして、共通テストを使わない4方式を「楽な入口」だと思わないでください。東北大のAO入試Ⅱ期は数理と自然科学と英文の筆記が3つ、高知大の総合型Ⅰは数学と理科2科目の総合問題です。名前は総合型でも、中身は学力試験です。

正直に言うと、この表を作るまで、僕も「国立の推薦には共通テストなしの枠が10校くらいはある」と思っていました。数えたら4校で、しかも3校はもう締め切られていました。来年受ける人には、この数字を早めに知っておいてほしいと思っています。

 

国公立医学部の推薦・総合型についてよくある質問

Q. 国公立医学部の推薦は、共通テストなしで受けられますか?
A. 受けられるのは4校4方式だけです(東北大AO入試Ⅱ期・福島県立医科大の総合型・筑波大の推薦入試・高知大の総合型Ⅰ)。残る44校は、どの方式でも共通テストが要ります(2026年10月19日時点・大阪公立大は未確認)。

Q. 国公立医学部の推薦では、大学でどんな試験がありますか?
A. 60方式のうち、小論文・論述と面接が25方式、面接・口述だけが21方式、学力を問う筆記(総合問題・学科試験など)と面接が10方式、プレゼン・口頭試問が中心の方式が4方式でした。どの方式にも書類審査があります。

Q. 国公立医学部の推薦の合格発表はいつですか?
A. 60方式のうち55方式は、2月5日〜10日ごろに最終合格が出ます。2月より前に出るのは、共通テストを課さない4方式(11月12日〜12月10日)と京都大の特色入試(1月22日)だけです。

Q. 推薦で合格したら、前期日程も受けられますか?
A. 60方式のうち59方式が、合格したら入学を確約する専願です。合格した場合は前期日程を受けない前提で出願してください(残る1方式=筑波大の研究型人材入試は要項に記載がありません)。

Q. 浪人生でも国公立医学部の推薦に出せますか?
A. 方式によります。共通テストを課さない4方式では、東北大・福島県立医科大・筑波大が現役生だけ、高知大は2025年4月以降の卒業(1浪まで)が対象です。2浪以上でも出せる方式はこちらの記事にまとめています。

 

まとめ|国公立医学部の推薦・総合型で押さえる5点

  • 共通テストを受けなくてよいのは4校4方式(東北大・福島県立医科大・筑波大・高知大)。44校はどの方式も共テが要る
  • 共テなしの4方式も、どれも学力を問う筆記がある。出願がこれからなのは筑波大の推薦だけ(11/2〜11/9)
  • 大学で課すのは、小論文+面接が25方式、面接・口述だけが21方式、学力筆記+面接が10方式、プレゼン・口頭試問が4方式
  • 大学の試験が1〜2月にしかない大学が17校。最終合格は60方式中55方式が2月
  • 48校中30校で、募集人員に「申請中」「予定」などの注記がある。人数は最終版の要項で確かめる

 

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推薦を考え始めた人が、「共通テストは要るのか」「大学で何をやるのか」「いつ結果が出るのか」を1か所で確かめられるように並べました。出願前に、必ず最新の募集要項でも確かめてください。

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◆筆者プロフィール

後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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