こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。
「筑波大学 医学部 偏差値」で調べると、65.0という数字が出てきます。ただ国公立の場合、これは2次試験のボーダーでしかありません。共通テストのボーダー得点率85%という、もう1つの関門があります。
そしてこの85%は、国公立50校のなかで10番目に高い水準です。記述の合格者平均66.1が国公立19位であることと並べると、この大学の形が見えてきます。
この記事は、次の3つに答えるつもりで書きました。
− 筑波大学の医学部って、偏差値65.0でいいの?
− 共通テストは何%取ればいいの?
− 同じ65.0の国公立とは何が違うの?
学費・面接・倍率の話は、この記事では扱いません。偏差値だけを、河合塾が公表している数字だけで最後まで書きます。
この記事の目次
筑波大学の偏差値は65.0|2次のボーダー(2027年度予想)
筑波大学 医学部医学科の偏差値は、河合塾の全統模試で65.0です(2027年度入試の予想ボーダー偏差値。河合塾の方式別ランク9月版の、2次試験の欄です)。国公立にはもう1つ関門があり、共通テストのボーダー得点率は85%です。
先に1つだけ。この記事の数字は、すべて医学部医学科のものです。筑波大学は総合大学で学群・学類の数が多く、偏差値はそれぞれまったく違います。「筑波大学 偏差値」で出てくる数字の多くは医学類のものではないので、必ず確かめてください。
ボーダー偏差値というのは、合格可能性がちょうど50%になるラインのことです。そこに届いていれば半分は受かる、という意味の数字で、「実際に合格した人がどのくらいだったか」とは別物です。その別物のほうが、下の表の3行目にある66.1です。

| 項目 | 数値 | 何を測っているか |
|---|---|---|
| 2次のボーダー偏差値(2027年度予想) | 65.0 | 2次試験の合格可能性50%のライン |
| 共通テストのボーダー得点率(同) | 85% | 1次で必要になる得点率の目安 |
| 合格者平均偏差値(2026年度入試) | 66.1 | 実際に合格した人の記述模試平均 |
| 共通テストの合格者平均点(同) | 841点/1000点 | 実際に合格した人の共テ得点 |
| 国公立50校中の順位 | 19位 | 記述の合格者平均で並べたとき |
| 全81校中の順位 | 27位 | 私立31校を含めたとき |
国公立の関門は2つです。共通テストで85%、2次で偏差値65.0。この85%という数字は、国公立50校のなかで10番目に高い水準にあたります。一方で記述の合格者平均66.1は国公立19位。共テで求められる位置のほうが、記述より高いという組み合わせです。
合格者平均は66.1|国公立50校中19位・全81校中27位
河合塾の入試結果調査(2026年度入試)によると、全統模試を受けて筑波大学に合格した人の記述模試平均は66.1でした。この物差しで並べ直すと、国公立50校の中で19位、私立31校を含めた全81校では27位です(防衛医科大学校を除く)。
ボーダーだけを見ていると、同じ65.0の大学がいくつも横並びになって順番が付きません。合格者平均で並べ直すと、その横並びがほどけます。
| 国公立順位 | 大学 | 合格者平均 | 2次ボーダー |
|---|---|---|---|
| 16位 | 金沢大学 | 66.6 | 65.0 |
| 17位 | 広島大学 | 66.5 | 65.0 |
| 18位 | 北海道大学 | 66.3 | 67.5 |
| 19位 | 筑波大学 | 66.1 | 65.0 |
| 20位 | 熊本大学 | 66.0 | 65.0 |
| 21位 | 新潟大学 | 66.0 | 65.0 |
| 22位 | 鹿児島大学 | 66.0 | 62.5 |
記述の合格者平均で国公立50校を並べると、筑波大学は19位です。すぐ上の北海道大学が66.3、すぐ下の熊本大学が66.0。上下0.3の中に3校が入っていて、記述だけでは順番が付きにくい帯です。この大学の位置を決めているのは、むしろ共通テストのほうだと言えます。
科目別は英68.3・数64.4・理65.5|どこで点を作るか
合格者平均は、英語・数学・理科の3つに分けて公表されています。筑波大学の合格者でいちばん高いのは英語(68.3)でした。ただし全81校の平均からいちばん離れているのは英語(+2.1)で、図ではそちらを赤くしています。

| 科目 | 合格者平均 | 全81校平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 68.3 | 66.2 | +2.1 |
| 数学 | 64.4 | 64.8 | -0.4 |
| 理科 | 65.5 | 65.6 | -0.1 |
| 総合 | 66.1 | 65.5 | +0.6 |
英語68.3が全81校平均を2.1上回っていて、3科目のなかで突出しています。数学64.4は−0.4、理科65.5は−0.1で、どちらもほぼ全国平均。英語だけが上に出ているという、はっきりした凸凹です。合格した人が英語で点を作っている傾向は読めますが、これは配点の話ではありません。過去問を1年ぶん解いて、出題形式との相性を確かめてください。
共通テストのボーダーは85%|合格者平均は841点/1000点
国公立の医学部には、私立には無い関門があります。共通テストです。筑波大学の2027年度予想ボーダー得点率は85%。そして2026年度入試で実際に合格した人の共通テスト平均点は841点/1000点でした(国公立50校中15位)。
ここで1つ気をつけてほしいことがあります。得点率の順位と、合格者平均点の順位は一致しません。筑波は得点率で10番目、合格者平均点で15番目です。ボーダーは事前に引かれる線、平均点は入試が終わったあとの結果だからです。

| 共テのボーダー得点率 | 国公立の校数 | 合格者平均点の幅 |
|---|---|---|
| 90% | 1校 | 919〜919点 |
| 89% | 2校 | 892〜897点 |
| 87% | 3校 | 861〜877点 |
| 86% | 3校 | 862〜873点 |
| 85% | 6校 | 841〜869点 |
| 84% | 1校 | 841〜841点 |
| 83% | 5校 | 805〜840点 |
| 82% | 9校 | 795〜828点 |
| 81% | 8校 | 797〜825点 |
| 80% | 2校 | 805〜807点 |
| 79% | 8校 | 776〜817点 |
| 78% | 2校 | 762〜767点 |
共テのボーダー得点率85%は国公立50校で10番目、実際に合格した人の共テ平均点841点は15番目です。同じ85%の帯には5校が並び、その5校の合格者平均点は841〜869点。筑波大学はその帯の下端にあたります。同じ得点率を求められる大学のなかでは、実際の合格者の共テ得点は控えめ、という位置です。
同じ偏差値帯に並ぶ大学|併願先の決め方
偏差値を調べる目的は、たいてい「この大学を受けるなら、ほかにどこを受けるか」を決めるためだと思います。合格者平均が66.1の前後1.2以内にある大学を、国公立も含めて並べました。

| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均 | 区分 |
|---|---|---|---|
| 22位 | 金沢大学 | 66.6 | 国公立 |
| 23位 | 広島大学 | 66.5 | 国公立 |
| 24位 | 東京医科大学 | 66.4 | 私立 |
| 25位 | 北海道大学 | 66.3 | 国公立 |
| 26位 | 大阪医科薬科大学 | 66.2 | 私立 |
| 27位 | 筑波大学 | 66.1 | 国公立 |
| 28位 | 熊本大学 | 66.0 | 国公立 |
| 28位 | 新潟大学 | 66.0 | 国公立 |
| 30位 | 鹿児島大学 | 66.0 | 国公立 |
| 30位 | 藤田医科大学 | 66.0 | 私立 |
| 32位 | 名古屋市立大学 | 65.9 | 国公立 |
| 33位 | 信州大学 | 65.9 | 国公立 |
| 33位 | 昭和医科大学 | 65.9 | 私立 |
| 35位 | 長崎大学 | 65.8 | 国公立 |
| 36位 | 三重大学 | 65.7 | 国公立 |
| 37位 | 山口大学 | 65.6 | 国公立 |
| 38位 | 東邦大学 | 65.5 | 私立 |
| 39位 | 浜松医科大学 | 65.3 | 国公立 |
| 40位 | 徳島大学 | 65.2 | 国公立 |
| 41位 | 和歌山県立医科大学 | 65.1 | 国公立 |
| 41位 | 近畿大学 | 65.1 | 私立 |
| 43位 | 鳥取大学 | 65.0 | 国公立 |
| 44位 | 岐阜大学 | 64.9 | 国公立 |
合格者平均66.1の前後1.2には、私立を含めて23校が入ります(私立6・国公立17)。国公立が17校を占める厚い帯です。共通テストを受ける前提なら、この17校が現実的な比較対象になります。私立6校を併願に入れるかどうかは、共テの手ごたえが出る前に決めておくと動きやすくなります。
ボーダーと合格者平均は何が違うのか
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。ボーダー偏差値と合格者平均偏差値は、別のものを測っています。ボーダーは「合格可能性50%のライン」、合格者平均は「実際に受かった人の記述模試の平均」。土台が違うので、自分の模試の偏差値と1対1で比べられるのはボーダーのほうです。
この違いは、数字にすると分かりやすくなります。国公立50校を河合塾の2次ボーダー別にまとめ、同じボーダーの大学どうしで合格者平均がどこまで開くかを出しました。

| 2次ボーダー | 国公立の校数 | 合格者平均 | 幅 |
|---|---|---|---|
| 72.5 | 1校 | 74.9 | — |
| 70.0 | 3校 | 70.5〜72.7 | 2.2 |
| 67.5 | 10校 | 66.3〜69.7 | 3.4 |
| 65.0 | 13校 | 64.6〜67.6 | 3.0 |
| 62.5 | 23校 | 61.0〜66.0 | 5.0 |
国公立50校を2次ボーダー別にまとめると、65.0の帯には12校が並びます。その12校の記述の合格者平均は64.6から67.6まで3.0ひらいていて、筑波大学の66.1は5番目です。2次ボーダーが同じでも、実際に合格した人の層はそろっていません。そして国公立の場合、ここに共通テストの差がさらに重なります。
もうひとつ、読むときの注意を書いておきます。合格者平均はその年に全統模試を受けて合格した人の平均で、一般選抜だけでなく推薦・総合型で合格した人も含みます。模試を受けていない人は入りません。つまり「66.1を取れば受かる」という意味の数字ではなく、大学同士の位置関係をつかむための物差しです。
太宰府アカデミーの視点|筑波大学の偏差値をどう使うか
この大学は、2つの関門のバランスに特徴があります。共テのボーダー得点率85%は国公立50校で10番目に高い一方、記述の合格者平均66.1は19位。共通テストで求められる位置のほうが、記述より上にあります。自分の模試を見るときは、共テ模試と記述模試を必ず別々に判定してください。記述の判定だけを見て射程に入ったと考えると、共通テストで足りなくなる可能性があります。
そのうえで、同じ2次ボーダー65.0の国公立が12校あることも知っておいてください。その12校の記述の合格者平均は64.6から67.6まで3.0ひらいていて、筑波大学は5番目です。国公立の場合、ここに共通テストの差がさらに重なります。同じ「65.0」でも、共テのボーダーが78%の大学と85%の大学では要求がまったく違います。データを見る限りでは、2次ボーダーだけを並べた表は、国公立を比べる道具としては情報が足りません。
科目別は英語68.3・数学64.4・理科65.5。全81校平均との差は英語+2.1・数学−0.4・理科−0.1で、英語だけが2以上上に出ているという、この記事で扱う国公立のなかでもはっきりした凸凹です。合格した人が英語で点を作っている傾向は読めますが、これは配点が英語寄りだという意味ではありません。大学が何を重く見ているかは別に確かめる必要があります。次にやることは偏差値の比較ではなく、過去問を1年ぶん解いて出題形式との相性を確かめることです。
筑波大学の偏差値についてよくある質問
筑波大学医学部の偏差値はいくつですか?
河合塾の2027年度入試予想で、2次のボーダー偏差値は65.0、共通テストのボーダー得点率は85%です。実際に合格した人の記述模試平均は66.1(国公立50校中19位)、共通テスト平均点は841点/1000点(15位)でした。
共通テストは何%取ればいいですか?
河合塾の2027年度予想ボーダー得点率は85%で、これは国公立50校のなかで10番目に高い水準です。実際に合格した人の平均は841点/1000点=84.1%。同じ85%の帯に並ぶ5校の合格者平均点は841〜869点で、筑波大学はその下端にあたります。
同じ偏差値65.0の国公立はどこですか?
2次ボーダー65.0の国公立は12校です。ただし記述の合格者平均で並べ直すと64.6〜67.6と3.0の幅があり、筑波大学の66.1は5番目です。さらに国公立は共通テストのボーダーも大学ごとに違うので、2次ボーダーだけでは比べきれません。
どの科目を伸ばせばいいですか?
合格者平均は英語68.3・数学64.4・理科65.5で、全81校平均との差は英語+2.1・数学−0.4・理科−0.1。英語だけが2以上上に出ている形でした。ただしこれは配点の重さとは別の話です。過去問で出題形式との相性を確かめてから決めてください。
「筑波大学 偏差値」で出てくる数字は医学部のものですか?
多くは違います。筑波大学は学群・学類の数が多い総合大学で、偏差値はそれぞれ異なります。この記事の数字はすべて医学群医学類のものです。検索するときは「筑波大学 医学部」で調べてください。
まとめ|筑波大学の偏差値
筑波大学の偏差値について、この記事で分かったことを並べます。
- 河合塾の2027年度予想は、2次のボーダー偏差値65.0・共通テスト85%
- 共テの85%は国公立50校で10番目に高い水準。記述の合格者平均66.1は19位
- 実際に合格した人の共テ平均点は841点/1000点(国公立15位)
- 科目別は英語68.3・数学64.4・理科65.5。英語だけが全国平均を2.1上回る
- 2次ボーダー65.0の国公立は12校。記述の合格者平均は64.6〜67.6と3.0ひらく
明日からできることを1つだけ挙げるなら、共テ模試の判定を先に見てください。筑波大学は共通テストで求められる位置のほうが記述より上にある大学です。記述の判定だけを見て射程に入ったと考えると、共テで足りなくなる可能性があります。
この記事を書いたのは、「筑波大学 偏差値」と調べた人が、数字を1つだけ持ち帰って終わってしまうのがもったいないと思ったからです。65.0と66.1、この2つを並べて初めて、その大学がどのあたりにいるのかが見えます。
筑波大学全体の入試情報(学費・科目と配点・倍率・繰り上げ合格・面接・国試合格率まで)は、大学ページにまとめています。筑波大学医学部の入試情報はこちら。
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