こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。
「名古屋市立大学 偏差値」で調べると、医学部医学科について65.0という数字が出てきます。ただ国公立の場合、これは2次試験のボーダーでしかありません。共通テストのボーダー得点率83%という、もう1つの関門があります。
そしてこの大学には、偏差値と別に見ておきたい数字が2つあります。実質倍率2.18倍が国公立50校で下から2番目であること、そして地域枠37人が入学定員97人の38.1%を占めることです。この記事では、それらを含めて、科目別・同じ偏差値帯の大学まで、名古屋市立大学医学部の偏差値だけをまとめました。
この記事は、次の3つに答えるつもりで書きました。
− 名古屋市立大学の医学部って、偏差値65.0でいいの?
− 共通テストは何%取ればいいの?
− 地域枠はどれくらいあるの?倍率は低いの?
学費・面接・倍率の話は、この記事では扱いません。偏差値だけを、河合塾が公表している数字だけで最後まで書きます。
この記事の目次
名古屋市立大学の偏差値は65.0|2次のボーダー(2027年度予想)
名古屋市立大学 医学部医学科の偏差値は、河合塾の全統模試で65.0です(2027年度入試の予想ボーダー偏差値。河合塾の方式別ランク9月版の、2次試験の欄です)。国公立にはもう1つ関門があり、共通テストのボーダー得点率は83%です。
先に1つだけ。この記事の数字は、すべて医学部医学科のものです。名古屋市立大学は学部の多い総合大学で、看護学部などもあります。「名古屋市立大学 偏差値」で検索するとほかの学部・学科の数字が先に出てきます。偏差値表を見るときは、医学部医学科の行かどうかを必ず確かめてください。
ボーダー偏差値というのは、合格可能性がちょうど50%になるラインのことです。そこに届いていれば半分は受かる、という意味の数字で、「実際に合格した人がどのくらいだったか」とは別物です。その別物のほうが、下の表の3行目にある65.9です。

| 項目 | 数値 | 何を測っているか |
|---|---|---|
| 2次のボーダー偏差値(2027年度予想) | 65.0 | 2次試験の合格可能性50%のライン |
| 共通テストのボーダー得点率(同) | 83% | 1次で必要になる得点率の目安 |
| 合格者平均偏差値(2026年度入試) | 65.9 | 実際に合格した人の記述模試平均 |
| 共通テストの合格者平均点(同) | 820点/1000点 | 実際に合格した人の共テ得点 |
| 国公立50校中の順位 | 23位 | 記述の合格者平均で並べたとき |
| 全81校中の順位 | 32位 | 私立31校を含めたとき |
国公立の関門は2つです。共通テストで83%、2次でボーダー偏差値は65.0。そして実際に合格した人の記述模試平均は65.9で、2次のボーダーより0.9高い位置にあります。いっぽう共テ平均点は820点/1000点=82.0%で、ボーダーの83%をわずかに下回ります。2次は目安より上、共テは目安より下という組み合わせです。
合格者平均は65.9|国公立50校中23位・全81校中32位
河合塾の入試結果調査(2026年度入試)によると、全統模試を受けて名古屋市立大学に合格した人の記述模試平均は65.9でした。この物差しで並べ直すと、国公立50校の中で23位、私立31校を含めた全81校では32位です(防衛医科大学校を除く)。
ボーダーだけを見ていると、同じ65.0の大学がいくつも横並びになって順番が付きません。合格者平均で並べ直すと、その横並びがほどけます。
| 国公立順位 | 大学 | 合格者平均 | 2次ボーダー |
|---|---|---|---|
| 20位 | 熊本大学 | 66.0 | 62.5 |
| 21位 | 新潟大学 | 66.0 | 65.0 |
| 22位 | 鹿児島大学 | 66.0 | 62.5 |
| 23位 | 名古屋市立大学 | 65.9 | 65.0 |
| 24位 | 信州大学 | 65.9 | 62.5 |
| 25位 | 長崎大学 | 65.8 | 65.0 |
| 26位 | 三重大学 | 65.7 | 65.0 |
記述の合格者平均で国公立50校を並べると、名古屋市立大学は23位です。すぐ下の信州も65.9で表示上は同じ数字、すぐ上の鹿児島が66.0。20位から24位までが66.0〜65.9のなかにひしめいています。この帯では、順位の差がほとんど意味を持ちません。順位の数字より、偏差値の値そのものを見てください。
科目別は英66.8・数65.4・理65.6|どこで点を作るか
合格者平均は、英語・数学・理科の3つに分けて公表されています。名古屋市立大学の合格者でいちばん高いのは英語(66.8)でした。ただし全81校の平均からいちばん離れているのは英語(+0.6)で、図ではそちらを赤くしています。

| 科目 | 合格者平均 | 全81校平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 66.8 | 66.2 | +0.6 |
| 数学 | 65.4 | 64.8 | +0.6 |
| 理科 | 65.6 | 65.6 | -0.0 |
| 総合 | 65.9 | 65.5 | +0.4 |
この大学の科目別には、おもしろい一致があります。理科65.6が、全81校平均とほとんど同じ数字なのです(差は−0.0)。英語66.8は+0.6、数学65.4も+0.6で、どちらもわずかに上。3科目の凸凹は1.4で、英語と数学が少し上、理科がちょうど全国平均という形です。極端な偏りはありません。ただしこれは配点の話ではありません。配点は募集要項で別に確かめてください。
共通テストのボーダーは83%|合格者平均は820点/1000点
国公立の医学部には、私立には無い関門があります。共通テストです。名古屋市立大学の2027年度予想ボーダー得点率は83%。そして2026年度入試で実際に合格した人の共通テスト平均点は820点/1000点でした(国公立50校中24位)。
ここで1つ気をつけてほしいことがあります。得点率の順位と、合格者平均点の順位は一致しません。名古屋市立は得点率で18番目、合格者平均点で24番目です。ボーダーは事前に引かれる線、平均点は入試が終わったあとの結果だからです。

| 共テのボーダー得点率 | 国公立の校数 | 合格者平均点の幅 |
|---|---|---|
| 90% | 1校 | 919〜919点 |
| 89% | 2校 | 892〜897点 |
| 87% | 1校 | 877〜877点 |
| 86% | 5校 | 861〜873点 |
| 85% | 5校 | 841〜869点 |
| 84% | 3校 | 805〜846点 |
| 83% | 4校 | 819〜840点 |
| 82% | 9校 | 795〜828点 |
| 81% | 8校 | 797〜825点 |
| 80% | 3校 | 783〜807点 |
| 79% | 7校 | 776〜817点 |
| 78% | 2校 | 762〜767点 |
共テのボーダー得点率83%の帯には4校が並び、その4校の合格者平均点は819〜840点です。名古屋市立大学の820点は、その4校のなかで3番目にあたります(国公立50校では24位)。820点=82.0%なので、ボーダーの83%をわずかに下回っています。ボーダーは合格可能性50%のラインで、合格者の平均ではありません。共テ模試で82〜83%にいるなら、数字のうえでは射程に入る位置です。
地域枠は定員97人中37人(38.1%)|偏差値は公表されていない
名古屋市立大学の入学定員97人のうち、地域枠等は37人です。割合にすると38.1%で、80大学のなかで8位。同じ区分(公立)の平均41.4%と比べると-3.3ポイント、全体の19.9%と比べると+18.2ポイントです。残る60人が一般の枠になります。
| 項目 | この大学 | 同じ区分の平均 | 全80大学 |
|---|---|---|---|
| 入学定員 | 97人 | 105.4人 | 9,270人 |
| 地域枠等の募集人数 | 37人 | 43.6人 | 1,847人 |
| 地域枠の割合 | 38.1% | 41.4% | 19.9% |
| うち臨時定員ぶん | 7人 | — | 933人 |
| 割合の順位 | 80大学中8位 | — | — |
地域枠37人は入学定員97人の38.1%で、国公立の平均20.4%を大きく上回ります(割合の高い順で80大学中8位)。定員97人のうち、一般の枠は60人ということになります。そして特徴がもう1つ。37人のうち臨時定員ぶんは7人だけで、残る30人は恒久的な枠です。多くの大学では地域枠の大半が臨時定員ぶんなので、この形は多くありません。とはいえ人数と条件は年度で変わるので、受ける年の募集要項で確かめてください。
2つ注意があります。1つめは、地域枠のボーダー偏差値はどこも公表していないということです。河合塾が出しているボーダー偏差値は一般選抜のもので、枠ごとの数字ではありません。国公立の地域枠は合格者が10人に満たない大学が多く、合格最低点も「非開示」で止まっています。ですから地域枠については、偏差値ではなく募集人数と割合で見ることになります。2つめは、地域枠は「お金がもらえる枠」とはかぎらないことです。文部科学省の定義では、都道府県の奨学金と連動した枠に加えて、奨学金とは連動しない枠も地域枠等に含まれます。条件は大学と都道府県ごとに違うので、必ず各大学の募集要項で確かめてください。
同じ偏差値帯に並ぶ大学|併願先の決め方
偏差値を調べる目的は、たいてい「この大学を受けるなら、ほかにどこを受けるか」を決めるためだと思います。合格者平均が65.9の前後1.2以内にある大学を、国公立も含めて並べました。

| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均 | 区分 |
|---|---|---|---|
| 22位 | 金沢大学 | 66.6 | 国公立 |
| 23位 | 広島大学 | 66.5 | 国公立 |
| 24位 | 東京医科大学 | 66.4 | 私立 |
| 25位 | 北海道大学 | 66.3 | 国公立 |
| 26位 | 大阪医科薬科大学 | 66.2 | 私立 |
| 27位 | 筑波大学 | 66.1 | 国公立 |
| 28位 | 熊本大学 | 66.0 | 国公立 |
| 28位 | 新潟大学 | 66.0 | 国公立 |
| 30位 | 鹿児島大学 | 66.0 | 国公立 |
| 30位 | 藤田医科大学 | 66.0 | 私立 |
| 32位 | 名古屋市立大学 | 65.9 | 国公立 |
| 33位 | 信州大学 | 65.9 | 国公立 |
| 33位 | 昭和医科大学 | 65.9 | 私立 |
| 35位 | 長崎大学 | 65.8 | 国公立 |
| 36位 | 三重大学 | 65.7 | 国公立 |
| 37位 | 山口大学 | 65.6 | 国公立 |
| 38位 | 東邦大学 | 65.5 | 私立 |
| 39位 | 浜松医科大学 | 65.3 | 国公立 |
| 40位 | 徳島大学 | 65.2 | 国公立 |
| 41位 | 和歌山県立医科大学 | 65.1 | 国公立 |
| 41位 | 近畿大学 | 65.1 | 私立 |
| 43位 | 鳥取大学 | 65.0 | 国公立 |
| 44位 | 岐阜大学 | 64.9 | 国公立 |
合格者平均65.9の前後1.2には、名古屋市立大学を含めて23校が入ります。名古屋市立大学を除く22校の内訳は国公立16校・私立6校です。私立は東京医科・大阪医科薬科・藤田医科・昭和医科・東邦・近畿。共通テストを受けるかどうかで、候補が6校か22校かに分かれます。この分岐は、偏差値表を見るより先に決めておくべきものです。
ボーダーと合格者平均は何が違うのか
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。ボーダー偏差値と合格者平均偏差値は、別のものを測っています。ボーダーは「合格可能性50%のライン」、合格者平均は「実際に受かった人の記述模試の平均」。土台が違うので、自分の模試の偏差値と1対1で比べられるのはボーダーのほうです。
この違いは、数字にすると分かりやすくなります。国公立50校を河合塾の2次ボーダー別にまとめ、同じボーダーの大学どうしで合格者平均がどこまで開くかを出しました。

| 2次ボーダー | 国公立の校数 | 合格者平均 | 幅 |
|---|---|---|---|
| 72.5 | 1校 | 74.9 | — |
| 70.0 | 3校 | 70.5〜72.7 | 2.2 |
| 67.5 | 9校 | 66.3〜69.7 | 3.4 |
| 65.0 | 12校 | 64.6〜67.6 | 3.0 |
| 62.5 | 24校 | 61.0〜66.0 | 5.0 |
国公立50校を2次ボーダー別にまとめると、65.0の帯には12校が並びます。その12校の記述の合格者平均は64.6から67.6まで3.0ひらいていて、名古屋市立大学の65.9は7番目です。2次ボーダーが同じ65.0でも、実際に合格した人の層は3.0ちがうということです。そして国公立の場合、ここに共通テストの差がさらに重なります。
もうひとつ、読むときの注意を書いておきます。合格者平均はその年に全統模試を受けて合格した人の平均で、一般選抜だけでなく推薦・総合型で合格した人も含みます。模試を受けていない人は入りません。つまり「65.9を取れば受かる」という意味の数字ではなく、大学同士の位置関係をつかむための物差しです。
太宰府アカデミーの視点|名古屋市立大学の偏差値をどう使うか
この大学でまず知っておいてほしいのは、枠の構成です。地域枠37人は入学定員97人の38.1%で、80大学中8位。一般の枠は60人ということになります。しかも37人のうち臨時定員ぶんは7人だけで、残る30人は恒久的な枠。多くの大学では地域枠の大半が臨時定員ぶん(年度ごとに国の認可を受ける枠)なので、この形は多くありません。ただし地域枠ごとのボーダー偏差値は、どの大学でも公表されていません。
次に、倍率について。2025年度入試の実質倍率2.18倍は、国公立50校のなかで下から2番目です(いちばん低いのは金沢の2.17倍)。ただしこれを「入りやすい」と読まないでください。倍率と合格者平均の相関は−0.28で、ほとんど関係がありません。国公立は共通テストの結果を見てから出願する仕組みなので、受ける前にふるいにかかっているぶん、倍率は競争の激しさを表しません。実際、この大学の記述65.9は国公立23位です。
偏差値のほうは、2つの関門で向きが違います。2次はボーダー65.0に対して合格者平均65.9で0.9上、共テはボーダー83%に対して820点=82.0%で1.0下。共テ模試で82〜83%にいるなら、数字のうえでは射程に入る位置です。科目別は英語66.8・数学65.4・理科65.6で、理科がちょうど全国平均、英語と数学がわずかに上という形。極端な偏りはないので、3科目を均して上げることになります。
名古屋市立大学の偏差値についてよくある質問
名古屋市立大学医学部の偏差値はいくつですか?
河合塾の2027年度入試予想で、2次のボーダー偏差値は65.0、共通テストのボーダー得点率は83%です。実際に合格した人の記述模試平均は65.9(国公立50校中23位)、共通テスト平均点は820点/1000点(24位)でした。
名古屋市立大学の医学部の倍率は低いのですか?
2025年度入試の実質倍率は2.18倍で、国公立50校のなかで下から2番目に低い数字です(いちばん低いのは金沢の2.17倍)。ただし倍率と合格者平均の相関は−0.28で、倍率は難易度をそのまま表す数字ではありません。国公立は共通テストの結果を見てから出願するため、受ける前にふるいにかかっています。
名古屋市立大学の医学部に地域枠はありますか?
あります。令和7年度で入学定員97人のうち37人(38.1%)が地域枠等で、80大学中8位です。一般の枠は60人になります。特徴は37人のうち臨時定員ぶんが7人だけで、残る30人が恒久的な枠だということです。なお地域枠ごとのボーダー偏差値は公表されていません。人数と条件は募集要項で確かめてください。
共通テストは何%取ればいいですか?
河合塾の2027年度予想ボーダー得点率は83%ですが、実際に合格した人の平均は820点/1000点=82.0%で、ボーダーをわずかに下回っています。同じ83%の帯には4校が並び、合格者平均点は819〜840点で、名古屋市立大学は3番目です。
同じ偏差値の大学はどこですか?
2次ボーダー65.0の国公立は12校で、記述の合格者平均は64.6〜67.6と3.0ひらいています。名古屋市立大学の65.9は8番目です。合格者平均65.9の前後1.2で見ると23校が入り、うち6校が私立です。
どの科目を伸ばせばいいですか?
合格者平均は英語66.8・数学65.4・理科65.6で、全81校平均との差は英語+0.6・数学+0.6・理科−0.0。理科は全国平均とほとんど同じ数字で、3科目の凸凹は1.4です。ただしこれは配点ではなく合格者の模試結果です。配点は募集要項で確かめてください。
まとめ|名古屋市立大学の偏差値
名古屋市立大学の偏差値について、この記事で分かったことを並べます。
- 河合塾の2027年度予想は2次ボーダー65.0・共通テスト83%
- 2026年度入試の記述の合格者平均は65.9(国公立50校中23位・全81校中32位)
- ★実質倍率2.18倍は国公立50校で下から2番目。ただし倍率は難易度ではない
- ★地域枠は定員97人中37人(38.1%)で80大学中8位。うち臨時定員ぶんは7人だけ
- 共テの合格者平均点は820点/1000点=82.0%で、ボーダーの83%をわずかに下回る
- 科目別は英66.8・数65.4・理65.6。理科はちょうど全国平均(凸凹1.4)
明日からできることを1つだけ挙げるなら、この大学については偏差値より先に「どの枠で出願するのか」を調べてください。定員97人のうち37人が地域枠等で、一般の枠は60人です。
この記事を書いたのは、「名古屋市立大学 偏差値」と調べた人が、数字を1つだけ持ち帰って終わってしまうのがもったいないと思ったからです。65.0と65.9、この2つを並べて初めて、その大学がどのあたりにいるのかが見えます。
名古屋市立大学全体の入試情報(学費・科目と配点・倍率・繰り上げ合格・面接・国試合格率まで)は、大学ページにまとめています。名古屋市立大学医学部の入試情報はこちら。
あわせて読みたい記事です。
- 国公立医学部の偏差値ランキング2027|共通テストと2次で見る50校
- 入りやすい医学部はどこか|倍率ではなく合格者平均偏差値で見る全81校
- 医学部偏差値ランキング2027|河合塾・ボーダーと合格者平均
本日の記事は以上です。
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【校風】アットホームな大家族予備校
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後藤 登(Goto Noboru)
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