こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。
「東京大学 偏差値」で調べると、いくつもの数字が出てきます。東京大学は学部ではなく科類で募集していて、医学部医学科に進むのは理科III類です。その理科III類の2027年度予想は、2次のボーダーが72.5、共通テストのボーダー得点率が90%。どちらも国公立50校で唯一の数字です。
そして実際に合格した人の記述模試平均は74.9で全81校中1位、共テ平均点は919点/1000点でこれも1位。この記事では、その数字が実際にどういう位置なのかを、同じ偏差値帯・科目別・地域枠まで並べて確かめます。
この記事は、次の3つに答えるつもりで書きました。
− 東大理三の偏差値72.5って、どれくらい離れているの?
− 共通テストは何%取ればいいの?
− 同じ偏差値の大学はどこ?倍率は高いの?
学費・面接・倍率の話は、この記事では扱いません。偏差値だけを、河合塾が公表している数字だけで最後まで書きます。
この記事の目次
- 1 東京大学(理科III類)の偏差値は72.5|2次のボーダー(2027年度予想)
- 2 合格者平均は74.9|国公立50校中1位・全81校中1位
- 3 科目別は英74.7・数74.7・理75.4|どこで点を作るか
- 4 共通テストのボーダーは90%|合格者平均は919点/1000点
- 5 地域枠は東京大学(理科III類)にはありません|定員110人すべてが一般の枠
- 6 同じ偏差値帯に並ぶ大学|併願先の決め方
- 7 ボーダーと合格者平均は何が違うのか
- 8 太宰府アカデミーの視点|東京大学(理科III類)の偏差値をどう使うか
- 9 東京大学(理科III類)の偏差値についてよくある質問
- 10 まとめ|東京大学(理科III類)の偏差値
東京大学(理科III類)の偏差値は72.5|2次のボーダー(2027年度予想)
東京大学(理科III類) 医学部医学科の偏差値は、河合塾の全統模試で72.5です(2027年度入試の予想ボーダー偏差値。河合塾の方式別ランク9月版の、2次試験の欄です)。国公立にはもう1つ関門があり、共通テストのボーダー得点率は90%です。
先に2つだけ。この記事の数字は、すべて医学部医学科につながる理科III類のものです。東京大学は入学時に学部ではなく科類で募集していて、医学部医学科に進むのは理科III類です。「東京大学 偏差値」で検索すると理科I類・理科II類・文科各類の数字も並びますが、それらは別の数字です。また河合塾のボーダー偏差値は一般選抜(前期)のもので、学校推薦型は別枠です。
ボーダー偏差値というのは、合格可能性がちょうど50%になるラインのことです。そこに届いていれば半分は受かる、という意味の数字で、「実際に合格した人がどのくらいだったか」とは別物です。その別物のほうが、下の表の3行目にある74.9です。

| 項目 | 数値 | 何を測っているか |
|---|---|---|
| 2次のボーダー偏差値(2027年度予想) | 72.5 | 2次試験の合格可能性50%のライン |
| 共通テストのボーダー得点率(同) | 90% | 1次で必要になる得点率の目安 |
| 合格者平均偏差値(2026年度入試) | 74.9 | 実際に合格した人の記述模試平均 |
| 共通テストの合格者平均点(同) | 919点/1000点 | 実際に合格した人の共テ得点 |
| 国公立50校中の順位 | 1位 | 記述の合格者平均で並べたとき |
| 全81校中の順位 | 1位 | 私立31校を含めたとき |
国公立の関門は2つです。共通テストで90%、2次でボーダー偏差値は72.5。どちらも国公立50校のなかで唯一の数字で、同じ水準の大学がほかにありません。実際に合格した人の記述模試平均は74.9、共通テスト平均点は919点/1000点で、2つともそのまま全国1位です。
合格者平均は74.9|国公立50校中1位・全81校中1位
河合塾の入試結果調査(2026年度入試)によると、全統模試を受けて東京大学(理科III類)に合格した人の記述模試平均は74.9でした。この物差しで並べ直すと、国公立50校の中で1位、私立31校を含めた全81校では1位です(防衛医科大学校を除く)。
ボーダーだけを見ていると、同じ72.5の大学がいくつも横並びになって順番が付きません。合格者平均で並べ直すと、その横並びがほどけます。
| 国公立順位 | 大学 | 合格者平均 | 2次ボーダー |
|---|---|---|---|
| 1位 | 東京大学(理科III類) | 74.9 | 72.5 |
| 2位 | 京都大学 | 72.7 | 70.0 |
| 3位 | 大阪大学 | 72.2 | 70.0 |
| 4位 | 東京科学大学 | 70.5 | 70.0 |
| 5位 | 名古屋大学 | 69.7 | 67.5 |
| 6位 | 千葉大学 | 69.7 | 67.5 |
| 7位 | 奈良県立医科大学 | 69.7 | — |
記述の合格者平均で国公立50校を並べると、東京大学理科III類が1位です。2位の京都大学が72.7なので、2位との差は2.2。2位と3位(大阪大学72.2)の差が0.5、3位と4位の差が1.7であることと比べると、1位だけが離れた場所にいるという並びになっています。
科目別は英74.7・数74.7・理75.4|どこで点を作るか
合格者平均は、英語・数学・理科の3つに分けて公表されています。東京大学(理科III類)の合格者でいちばん高いのは理科(75.4)でした。ただし全81校の平均からいちばん離れているのは数学(+9.9)で、図ではそちらを赤くしています。

| 科目 | 合格者平均 | 全81校平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 74.7 | 66.2 | +8.5 |
| 数学 | 74.7 | 64.8 | +9.9 |
| 理科 | 75.4 | 65.6 | +9.8 |
| 総合 | 74.9 | 65.5 | +9.4 |
3科目とも全81校平均を大きく上回っていて、いちばん差が大きいのは数学の+9.9です(74.7に対し全81校平均64.8)。理科も+9.8(75.4/平均65.6)、英語は+8.5(74.7/平均66.2)。3科目の凸凹は0.7しかありません。どこか1科目で稼いだ人ではなく、3科目とも全国平均から8以上離れた位置でそろえた人が合格しています。
共通テストのボーダーは90%|合格者平均は919点/1000点
国公立の医学部には、私立には無い関門があります。共通テストです。東京大学(理科III類)の2027年度予想ボーダー得点率は90%。そして2026年度入試で実際に合格した人の共通テスト平均点は919点/1000点でした(国公立50校中1位)。
ここで1つ気をつけてほしいことがあります。得点率の順位と、合格者平均点の順位は一致しません。東京(理科III類)は得点率で1番目、合格者平均点で1番目です。ボーダーは事前に引かれる線、平均点は入試が終わったあとの結果だからです。

| 共テのボーダー得点率 | 国公立の校数 | 合格者平均点の幅 |
|---|---|---|
| 90% | 1校 | 919〜919点 |
| 89% | 2校 | 892〜897点 |
| 87% | 1校 | 877〜877点 |
| 86% | 5校 | 861〜873点 |
| 85% | 5校 | 841〜869点 |
| 84% | 3校 | 805〜846点 |
| 83% | 4校 | 819〜840点 |
| 82% | 9校 | 795〜828点 |
| 81% | 8校 | 797〜825点 |
| 80% | 3校 | 783〜807点 |
| 79% | 7校 | 776〜817点 |
| 78% | 2校 | 762〜767点 |
共テのボーダー得点率90%は国公立50校のなかで最も高く、この得点率は東京大学だけです。実際に合格した人の共テ平均点919点/1000点=91.9%も50校中1位。2番目に高い得点率は89%で2校ありますが、90%の帯に並ぶ大学は1校もありません。共通テストの段階ですでに、比べる相手がいない位置にあります。
地域枠は東京大学(理科III類)にはありません|定員110人すべてが一般の枠
令和7年度の時点で、東京大学(理科III類)には地域枠等がありません。入学定員110人はすべて一般の枠です。地域枠が1人もいない大学は全80大学のうち9校だけで、東京大学(理科III類)はその1校にあたります。同じ区分(国立)の平均は20.4%、全体では19.9%が地域枠ですから、かなり珍しい形です。
| 項目 | この大学 | 同じ区分の平均 | 全80大学 |
|---|---|---|---|
| 入学定員 | 110人 | 115.2人 | 9,270人 |
| 地域枠等の募集人数 | 0人 | 23.5人 | 1,847人 |
| 地域枠の割合 | 0.0% | 20.4% | 19.9% |
| うち臨時定員ぶん | 0人 | — | 933人 |
| 割合の順位 | 80大学中73位 | — | — |
地域枠が0人というのは、全80大学のうち9校しかない形です。国公立の平均は20.4%、全体では19.9%が地域枠ですから、珍しいほうに入ります。入学定員110人すべてが一般の枠です。ただし地域枠は年度ごとに新設・変更されるので、受ける年の募集要項で必ず確かめてください。
2つ注意があります。1つめは、地域枠のボーダー偏差値はどこも公表していないということです。河合塾が出しているボーダー偏差値は一般選抜のもので、枠ごとの数字ではありません。国公立の地域枠は合格者が10人に満たない大学が多く、合格最低点も「非開示」で止まっています。ですから地域枠については、偏差値ではなく募集人数と割合で見ることになります。2つめは、地域枠は「お金がもらえる枠」とはかぎらないことです。文部科学省の定義では、都道府県の奨学金と連動した枠に加えて、奨学金とは連動しない枠も地域枠等に含まれます。条件は大学と都道府県ごとに違うので、必ず各大学の募集要項で確かめてください。
同じ偏差値帯に並ぶ大学|併願先の決め方
偏差値を調べる目的は、たいてい「この大学を受けるなら、ほかにどこを受けるか」を決めるためだと思います。合格者平均が74.9の前後1.2以内にある大学を、国公立も含めて並べました。

| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均 | 区分 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 東京大学(理科III類) | 74.9 | 国公立 |
合格者平均74.9の前後1.2には、他の大学が1校も入りません。いちばん近い京都大学でも72.7で、2.2離れています。図には近い順に大学を並べていますが、これは「同じ帯の大学」ではなく「いちばん近い大学」を並べたものです。この大学については、同じ偏差値帯から併願先を選ぶという考え方が使えません。併願は帯ではなく、共通テストの結果で組み直すことになります。
ボーダーと合格者平均は何が違うのか
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。ボーダー偏差値と合格者平均偏差値は、別のものを測っています。ボーダーは「合格可能性50%のライン」、合格者平均は「実際に受かった人の記述模試の平均」。土台が違うので、自分の模試の偏差値と1対1で比べられるのはボーダーのほうです。
この違いは、数字にすると分かりやすくなります。国公立50校を河合塾の2次ボーダー別にまとめ、同じボーダーの大学どうしで合格者平均がどこまで開くかを出しました。

| 2次ボーダー | 国公立の校数 | 合格者平均 | 幅 |
|---|---|---|---|
| 72.5 | 1校 | 74.9 | — |
| 70.0 | 3校 | 70.5〜72.7 | 2.2 |
| 67.5 | 9校 | 66.3〜69.7 | 3.4 |
| 65.0 | 12校 | 64.6〜67.6 | 3.0 |
| 62.5 | 24校 | 61.0〜66.0 | 5.0 |
国公立50校を2次ボーダー別にまとめると、72.5の帯にいるのは東京大学だけです。次の帯は70.0で、そこに京都・大阪・東京科学の3校が並びます。ふつうこの図は「同じボーダーでも合格者の層はそろっていない」ことを示すのですが、この大学については比べる相手がいないので、幅そのものが出ません。
もうひとつ、読むときの注意を書いておきます。合格者平均はその年に全統模試を受けて合格した人の平均で、一般選抜だけでなく推薦・総合型で合格した人も含みます。模試を受けていない人は入りません。つまり「74.9を取れば受かる」という意味の数字ではなく、大学同士の位置関係をつかむための物差しです。
太宰府アカデミーの視点|東京大学(理科III類)の偏差値をどう使うか
この大学でいちばんはっきりしているのは、比べる相手がいないということです。合格者平均74.9の前後1.2に入る大学は1校もなく、2次ボーダー72.5が付く国公立も、共テのボーダー90%の国公立も、東京大学1校だけ。3つの物差しのどれで並べても、単独で置かれます。だから「同じくらいの大学」を探す形の併願の組み方が、ここでは使えません。
そのうえで、意外に見える数字を1つ挙げます。2025年度入試の実質倍率は2.93倍で、国公立50校のなかでは28位=ちょうどまんなかです。いちばん高いのは弘前大学の5.15倍で、東京大学より高い大学が27校あります。倍率は難易度ではないということが、この大学でいちばんはっきり出ます。倍率と合格者平均の相関は−0.28で、ほとんど関係がありません。受験する人が自分で絞り込んでいるので、倍率の数字は競争の激しさをそのまま表しません。
科目別は英語74.7・数学74.7・理科75.4で、全81校平均との差は英語+8.5・数学+9.9・理科+9.8。3科目の凸凹は0.7しかありません。1科目の得意で届く形ではなく、3科目とも全国平均から8以上離れた位置でそろっている、という読み方になります。次にやることは偏差値の比較ではありません。共通テストで90%を安定して出せるかを先に測り、そのうえで過去問を1年ぶん解いて出題形式との相性を確かめてください。
東京大学(理科III類)の偏差値についてよくある質問
東大理三の偏差値はいくつですか?
河合塾の2027年度入試予想で、2次のボーダー偏差値は72.5、共通テストのボーダー得点率は90%です。実際に合格した人の記述模試平均は74.9(国公立50校中1位)、共通テスト平均点は919点/1000点(1位)でした。
共通テストは何%取ればいいですか?
河合塾の2027年度予想ボーダー得点率は90%で、これは国公立50校のなかで最も高い数字です。実際に合格した人の平均は919点/1000点=91.9%。90%の得点率が付いている国公立は東京大学だけで、2番目に高い89%には2校が並びます。
同じ偏差値の大学はどこですか?
合格者平均74.9の前後1.2には、他の大学が1校も入りません。いちばん近いのは京都大学の72.7で、2.2離れています。2次ボーダー72.5が付く国公立も東京大学だけです。
東大理三の倍率は高いですか?
2025年度入試の実質倍率は2.93倍で、国公立50校のなかでは28位=ちょうどまんなかです。東京大学より倍率が高い国公立は27校あります。倍率と合格者平均の相関は−0.28で、倍率は難易度をそのまま表す数字ではありません。
東京大学の医学部に地域枠はありますか?
令和7年度の時点でありません。入学定員110人すべてが一般の枠です。地域枠が0人の大学は全80大学のうち9校だけで、国公立の平均は20.4%です。なお地域枠ごとのボーダー偏差値は、どの大学でも公表されていません。
理科III類でないと医学部に行けませんか?
この記事が扱っているのは、河合塾が理科III類について出している数字です。東京大学は科類で募集し、進学時に学部・学科が決まる仕組みなので、医学部医学科への進み方は募集要項と進学選択の規定で確かめてください。
まとめ|東京大学(理科III類)の偏差値
東京大学(理科III類)の偏差値について、この記事で分かったことを並べます。
- 河合塾の2027年度予想は2次ボーダー72.5・共通テスト90%。どちらも国公立で唯一
- 2026年度入試の記述の合格者平均は74.9(国公立50校中1位・全81校中1位)
- 共テの合格者平均点は919点/1000点でこれも1位
- 帯(±1.2)に他の大学が1校も入らない。いちばん近い京都大学とも2.2離れている
- 科目別は英74.7・数74.7・理75.4。3科目の凸凹は0.7
- 実質倍率2.93倍は、倍率の高い順で国公立50校中28位=まんなか。倍率は難易度ではない
明日からできることを1つだけ挙げるなら、記述模試ではなく共通テスト模試のほうを見てください。この大学は共テの段階ですでに並ぶ相手がいない位置にあり、そこを安定して超えられるかが先に来ます。
この記事を書いたのは、「東京大学(理科III類) 偏差値」と調べた人が、数字を1つだけ持ち帰って終わってしまうのがもったいないと思ったからです。72.5と74.9、この2つを並べて初めて、その大学がどのあたりにいるのかが見えます。
東京大学(理科III類)全体の入試情報(学費・科目と配点・倍率・繰り上げ合格・面接・国試合格率まで)は、大学ページにまとめています。東京大学(理科III類)医学部の入試情報はこちら。
あわせて読みたい記事です。
- 国公立医学部の偏差値ランキング2027|共通テストと2次で見る50校
- 入りやすい医学部はどこか|倍率ではなく合格者平均偏差値で見る全81校
- 医学部偏差値ランキング2027|河合塾・ボーダーと合格者平均
本日の記事は以上です。
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後藤 登(Goto Noboru)
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