こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。
「大阪医科薬科大学 偏差値」で調べると、67.5という数字がすぐに出てきます。ところが同じ河合塾が、この大学に実際に合格した人の記述模試平均は66.2という、もう1つの数字も公表しています。ボーダーより1.3低い値です。
どちらかが間違っているわけではありません。測っているものが違うだけです。ただ、片方だけを持ち帰ると、志望校を並べるときに判断がずれます。
この記事は、次の3つに答えるつもりで書きました。
− 大阪医科薬科大学の偏差値って、結局いくつなの?
− 67.5と66.2、どっちを自分の模試と比べればいいの?
− この偏差値だと、どの大学と一緒に受けることになるの?
学費・面接・倍率の話は、この記事では扱いません。偏差値だけを、河合塾が公表している数字だけで最後まで書きます。
この記事の目次
大阪医科薬科大学の偏差値は67.5|河合塾ボーダー(2027年度予想)
大阪医科薬科大学 医学部医学科の偏差値は、河合塾の全統模試で67.5です(2027年度入試に向けた夏時点の予想ボーダー偏差値)。2026年度入試の実績も67.5でした。
先に1つだけ。この記事の数字は、すべて医学部医学科のものです。大阪医科薬科大学には薬学部と看護学部もあり、偏差値は学部ごとに違います。また2021年4月に大阪医科大学と大阪薬科大学が統合して、いまの大学名になりました。「大阪医科大学 偏差値」で調べてここに来た人も、見る数字は同じです。
ボーダー偏差値というのは、合格可能性がちょうど50%になるラインのことです。そこに届いていれば半分は受かる、という意味の数字で、「実際に合格した人がどのくらいだったか」とは別物です。その別物のほうが、下の表の3行目にある66.2です。

| 項目 | 数値 | 何を測っているか |
|---|---|---|
| ボーダー偏差値(2027年度予想) | 67.5 | 合格可能性50%のライン |
| ボーダー偏差値(2026年度実績) | 67.5 | 前年の実績値 |
| 合格者平均偏差値(2026年度入試) | 66.2 | 実際に合格した人の記述模試平均 |
| 私立31校中の順位 | 8位 | 合格者平均で並べたとき |
| 全81校中の順位 | 26位 | 国公立50校を含めたとき |
表の1行目と3行目が、この記事のいちばん大事なところです。ボーダーは67.5、実際に合格した人の平均は66.2。平均のほうが1.3低いという並びになっています。ボーダーは模試の判定に使う「合格可能性50%のライン」で、合格者平均は入試が終わったあとに集計された結果です。どちらか一方が正しいのではなく、使う場面が違います。
合格者平均は66.2|私立31校中8位・全81校中26位
河合塾の入試結果調査(2026年度入試)によると、全統模試を受けて大阪医科薬科大学に合格した人の記述模試平均は66.2でした。この物差しで並べ直すと、私立医学部31校の中で8位、国公立50校を含めた全81校では26位です(防衛医科大学校を除く)。
ボーダーだけを見ていると、同じ67.5の大学がいくつも横並びになって順番が付きません。合格者平均で並べ直すと、その横並びがほどけます。
| 私立順位 | 大学 | 合格者平均 | ボーダー |
|---|---|---|---|
| 5位 | 関西医科大学 | 67.9 | 67.5 |
| 6位 | 国際医療福祉大学 | 67.6 | 67.5 |
| 7位 | 東京医科大学 | 66.4 | 67.5 |
| 8位 | 大阪医科薬科大学 | 66.2 | 67.5 |
| 9位 | 藤田医科大学 | 66.0 | 65.0 |
| 10位 | 昭和医科大学 | 65.9 | 67.5 |
| 11位 | 東邦大学 | 65.5 | 65.0 |
合格者平均で私立31校を並べると、大阪医科薬科大学は8位です。すぐ上の東京医科大学が66.4、すぐ下の藤田医科大学が66.0。0.2ずつしか離れていません。この密集した帯の中では、偏差値の小数第1位で志望校を決めるより、科目ごとの相性で決めたほうが判断の材料になります。
科目別は英64.6・数67.0・理67.1|どこで点を作るか
合格者平均は、英語・数学・理科の3つに分けて公表されています。大阪医科薬科大学の合格者でいちばん高いのは理科(67.1)でした。ただし全81校の平均からいちばん離れているのは数学(+2.2)で、図ではそちらを赤くしています。

| 科目 | 合格者平均 | 全81校平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 64.6 | 66.2 | -1.6 |
| 数学 | 67.0 | 64.8 | +2.2 |
| 理科 | 67.1 | 65.6 | +1.5 |
| 総合 | 66.2 | 65.5 | +0.7 |
いちばん高いのは理科の67.1で、全81校平均を1.5上回っています。数学も67.0で+2.2。一方の英語は64.6で、全81校平均より1.6低い値です。全81校平均からのずれは、数学の+2.2がいちばん大きく、英語が−1.6でいちばん小さい。合格者平均そのもので見ても、数学67.0と英語64.6で2.4の差があります。合格した人の顔ぶれが理数側に寄っていた、という読み方ができます。
偏差値の50年推移|1975年度の57.5から+10.0
「昔は入りやすかった」という話を、親世代から聞いたことがあるかもしれません。河合塾のボーダー偏差値をさかのぼると、大阪医科薬科大学の1975年度は57.5。そこから2027年度予想の67.5まで、+10.0動いています。

| 年度 | ボーダー偏差値 | 前の時点との差 |
|---|---|---|
| 2027年度(予想) | 67.5 | ±0.0 |
| 2026年度 | 67.5 | ±0.0 |
| 2025年度 | 67.5 | ±0.0 |
| 2024年度 | 67.5 | ±0.0 |
| 2023年度 | 67.5 | ±0.0 |
| 2015年度 | 67.5 | ±0.0 |
| 2010年度 | 67.5 | +2.5 |
| 1995年度 | 65.0 | +7.5 |
| 1985年度 | 57.5 | ±0.0 |
| 1975年度 | 57.5 | — |
1975年度は57.5でした。1995年度に65.0、2010年度に67.5まで上がり、2010年度から2027年度予想まで、17年間ずっと67.5で動いていません。上がり幅は50年で+10.0。ここ十数年に限れば、「去年より難しくなった/易しくなった」という変化はボーダー上には出ていません。
同じ偏差値帯に並ぶ大学|併願先の決め方
偏差値を調べる目的は、たいてい「この大学を受けるなら、ほかにどこを受けるか」を決めるためだと思います。合格者平均が66.2の前後1.2以内にある大学を、国公立も含めて並べました。

| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均 | 区分 |
|---|---|---|---|
| 22位 | 金沢大学 | 66.6 | 国立 |
| 23位 | 広島大学 | 66.5 | 国立 |
| 24位 | 東京医科大学 | 66.4 | 私立 |
| 25位 | 北海道大学 | 66.3 | 国立 |
| 26位 | 大阪医科薬科大学 | 66.2 | 私立 |
| 27位 | 筑波大学 | 66.1 | 国立 |
| 28位 | 熊本大学 | 66.0 | 国立 |
| 28位 | 新潟大学 | 66.0 | 国立 |
| 30位 | 鹿児島大学 | 66.0 | 国立 |
| 30位 | 藤田医科大学 | 66.0 | 私立 |
| 32位 | 名古屋市立大学 | 65.9 | 公立 |
| 33位 | 信州大学 | 65.9 | 国立 |
| 33位 | 昭和医科大学 | 65.9 | 私立 |
| 35位 | 長崎大学 | 65.8 | 国立 |
| 36位 | 三重大学 | 65.7 | 国立 |
| 37位 | 山口大学 | 65.6 | 国立 |
| 38位 | 東邦大学 | 65.5 | 私立 |
| 39位 | 浜松医科大学 | 65.3 | 国立 |
| 40位 | 徳島大学 | 65.2 | 国立 |
| 41位 | 和歌山県立医科大学 | 65.1 | 公立 |
| 41位 | 近畿大学 | 65.1 | 私立 |
合格者平均66.2の前後1.2には、国公立を含めて21校が入ります。表に出ているうち大半は国公立で、私立は東京医科大学・藤田医科大学・昭和医科大学などです。同じ学力帯に国公立がこれだけ並んでいることは、併願を組むときに知っておいて損はありません。
ボーダーと合格者平均は何が違うのか
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。ボーダー偏差値と合格者平均偏差値は、別のものを測っています。ボーダーは「合格可能性50%のライン」、合格者平均は「実際に受かった人の記述模試の平均」。土台が違うので、自分の模試の偏差値と1対1で比べられるのはボーダーのほうです。
この違いは、数字にすると分かりやすくなります。私立31校を河合塾のボーダー別にまとめ、同じボーダーの大学どうしで合格者平均がどこまで開くかを出しました。

| ボーダー偏差値 | 私立の校数 | 合格者平均の幅 | 幅 |
|---|---|---|---|
| 72.5 | 1校 | 72.1 | — |
| 70.0 | 3校 | 68.1〜69.5 | 1.4 |
| 67.5 | 6校 | 64.0〜67.9 | 3.9 |
| 65.0 | 10校 | 62.1〜66.0 | 3.9 |
| 62.5 | 9校 | 59.6〜63.8 | 4.2 |
| 60.0 | 2校 | 55.8〜60.7 | 4.9 |
同じボーダー67.5に並ぶ私立は6校あり、その6校の合格者平均は64.0から67.9まで、3.9ひらいています。大阪医科薬科大学の66.2は、その中では上から4番目です。ボーダーが同じでも、実際に合格した人の層は同じではないということです。ボーダーだけを見て「同じくらいの難易度」とまとめてしまうと、この差は見えません。
もうひとつ、読むときの注意を書いておきます。合格者平均はその年に全統模試を受けて合格した人の平均で、一般選抜だけでなく推薦・総合型で合格した人も含みます。模試を受けていない人は入りません。つまり「66.2を取れば受かる」という意味の数字ではなく、大学同士の位置関係をつかむための物差しです。
太宰府アカデミーの視点|大阪医科薬科大学の偏差値をどう使うか
偏差値を2つ並べたのは、使い分けてほしいからです。自分の模試の成績と比べるのはボーダー偏差値の67.5のほうです。ボーダーは、その年の模試を受けた人の中で合格可能性が50%になる位置を河合塾が引いた線なので、自分の全統模試の偏差値と同じものさしの上に乗ります。一方の合格者平均66.2は、入試が終わってから「実際に合格した人はどのあたりだったか」を集計した数字で、自分の1回の模試と1対1で比べる性質のものではありません。大学同士を並べ替えるときに使う数字だと考えてください。
そのうえで、合格者平均を見る価値があるのは、ボーダーだけでは順番が付かないからです。河合塾のボーダー67.5には私立が6校並びますが、その6校の合格者平均は64.0から67.9まで3.9の幅があります。データを見る限りでは、ボーダーが同じ大学どうしでも、実際に受かった人の層はきれいにそろってはいません。どの大学が上でどの大学が下という話ではなく、ボーダーという1本の線では表しきれない差がある、というのが読み取れることです。
科目別も同じ使い方をしてください。大阪医科薬科大学の合格者平均は英語64.6・数学67.0・理科67.1で、全81校平均と比べると数学が+2.2、理科が+1.5、英語が−1.6です。この数字から「英語が弱くても大丈夫」と読むのは行き過ぎで、分かるのは合格者の顔ぶれが理数寄りだったという事実までです。自分の得意と合っていそうだと感じたら、次にやることは偏差値の比較ではなく、過去問を1年ぶん解いて出題形式との相性を確かめることです。偏差値はどの大学を候補に残すかを決める道具で、受かるかどうかを決める道具ではありません。
大阪医科薬科大学の偏差値についてよくある質問
大阪医科薬科大学の偏差値は結局いくつですか?
河合塾の全統模試で、2027年度入試の予想ボーダー偏差値は67.5です。2026年度入試の実績も67.5でした。これとは別に、2026年度入試で実際に合格した人の記述模試平均は66.2です(私立31校中8位・全81校中26位)。
ボーダーと合格者平均、どちらを自分の模試と比べればいいですか?
ボーダー偏差値の67.5です。合格可能性50%のラインとして、その年の模試の母集団の上に引かれた線だからです。合格者平均の66.2は、大学同士の位置関係をつかむために使ってください。
偏差値67.5あれば合格できますか?
ボーダーは合格可能性が50%になる位置なので、届いていても半分です。実際に合格した人の記述模試平均は66.2で、これはボーダーより1.3低い値です。推薦・総合型で合格した人も含む集計であること、模試を受けていない受験生は入っていないことも、あわせて頭に置いておいてください。
この偏差値はいつ更新されますか?
河合塾の予想ボーダー偏差値は毎年秋(9〜10月ごろ)に改定されます。この記事の67.5は夏時点の予想値です。改定が出たら、この記事も差し替えます。
「大阪医科大学」で検索したのですが、同じ大学ですか?
同じ大学です。2021年4月に大阪医科大学と大阪薬科大学が統合して、大阪医科薬科大学になりました。医学部医学科の入試の枠組みが統合で大きく変わったわけではないので、この記事の数字をそのまま見てください。
まとめ|大阪医科薬科大学の偏差値
大阪医科薬科大学の偏差値について、この記事で分かったことを並べます。
- 河合塾の2027年度予想ボーダー偏差値は67.5(2026年度実績も67.5)
- 2026年度入試の合格者平均は66.2。私立31校中8位・全81校中26位
- 科目別は英語64.6・数学67.0・理科67.1。全81校平均との差は数学+2.2・理科+1.5・英語−1.6
- ボーダーは1975年度の57.5から+10.0。2010年度以降は67.5で動いていない
- 同じボーダー67.5の私立6校は、合格者平均が64.0〜67.9と3.9ひらく
明日からできることを1つだけ挙げるなら、自分の全統模試の偏差値を67.5と比べたうえで、同じ帯にいる東京医科大学・藤田医科大学・昭和医科大学、そして国公立の金沢大学・広島大学・北海道大学・筑波大学あたりまで候補の紙に書き出してみてください。偏差値が近い大学は、そのまま併願を組むときの選択肢になります。
この記事を書いたのは、「大阪医科薬科大学 偏差値」と調べた人が、数字を1つだけ持ち帰って終わってしまうのがもったいないと思ったからです。67.5と66.2、この2つを並べて初めて、その大学がどのあたりにいるのかが見えます。
大阪医科薬科大学全体の入試情報(学費・科目と配点・倍率・繰り上げ合格・面接・国試合格率まで)は、大学ページにまとめています。大阪医科薬科大学医学部の入試情報はこちら。
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後藤 登(Goto Noboru)
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