こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。
「藤田医科大学 偏差値」で調べると、65.0という数字がすぐに出てきます。ただ、河合塾のボーダーが65.0の私立医学部は10校あります。この数字だけでは、その10校のどこにいるのかが分かりません。
並べ替えられる数字が、もう1つ公表されています。実際に合格した人の記述模試平均66.0です。この記事は、その2つを並べます。
この記事は、次の3つに答えるつもりで書きました。
− 藤田医科大学の偏差値って、結局いくつなの?
− 同じ65.0の私立10校の中では、どのあたりにいるの?
− この偏差値だと、どの大学と一緒に受けることになるの?
学費・面接・倍率の話は、この記事では扱いません。偏差値だけを、河合塾が公表している数字だけで最後まで書きます。
この記事の目次
藤田医科大学の偏差値は65.0|河合塾ボーダー(2027年度予想)
藤田医科大学 医学部医学科の偏差値は、河合塾の全統模試で65.0です(2027年度入試に向けた夏時点の予想ボーダー偏差値)。2026年度入試の実績も65.0でした。
先に1つだけ。この記事の数字は、すべて医学部医学科のものです。藤田医科大学には医療科学部と保健衛生学部もあり、偏差値は学部ごとに違います。また2018年に藤田保健衛生大学から藤田医科大学へ改称しました。古い偏差値表に「藤田保健衛生大学」とあるのは、同じ大学のことです。
ボーダー偏差値というのは、合格可能性がちょうど50%になるラインのことです。そこに届いていれば半分は受かる、という意味の数字で、「実際に合格した人がどのくらいだったか」とは別物です。その別物のほうが、下の表の3行目にある66.0です。

| 項目 | 数値 | 何を測っているか |
|---|---|---|
| ボーダー偏差値(2027年度予想) | 65.0 | 合格可能性50%のライン |
| ボーダー偏差値(2026年度実績) | 65.0 | 前年の実績値 |
| 合格者平均偏差値(2026年度入試) | 66.0 | 実際に合格した人の記述模試平均 |
| 私立31校中の順位 | 9位 | 合格者平均で並べたとき |
| 全81校中の順位 | 30位 | 国公立50校を含めたとき |
表の1行目と3行目が、この記事のいちばん大事なところです。ボーダーは65.0、実際に合格した人の平均は66.0。平均のほうが1.0高いという並びになっています。ボーダーは模試の判定に使う「合格可能性50%のライン」で、合格者平均は入試が終わったあとに集計された結果です。どちらか一方が正しいのではなく、使う場面が違います。
合格者平均は66.0|私立31校中9位・全81校中30位
河合塾の入試結果調査(2026年度入試)によると、全統模試を受けて藤田医科大学に合格した人の記述模試平均は66.0でした。この物差しで並べ直すと、私立医学部31校の中で9位、国公立50校を含めた全81校では30位です(防衛医科大学校を除く)。
ボーダーだけを見ていると、同じ65.0の大学がいくつも横並びになって順番が付きません。合格者平均で並べ直すと、その横並びがほどけます。
| 私立順位 | 大学 | 合格者平均 | ボーダー |
|---|---|---|---|
| 6位 | 国際医療福祉大学 | 67.6 | 67.5 |
| 7位 | 東京医科大学 | 66.4 | 67.5 |
| 8位 | 大阪医科薬科大学 | 66.2 | 67.5 |
| 9位 | 藤田医科大学 | 66.0 | 65.0 |
| 10位 | 昭和医科大学 | 65.9 | 67.5 |
| 11位 | 東邦大学 | 65.5 | 65.0 |
| 12位 | 近畿大学 | 65.1 | 65.0 |
合格者平均で私立31校を並べると、藤田医科大学は9位です。すぐ上の大阪医科薬科大学が66.2、すぐ下の昭和医科大学が65.9。0.1〜0.2しか離れていません。ここで注目したいのは、この3校のうち河合塾のボーダーが65.0なのは藤田医科大学だけで、ほかの2校は67.5だということです。ボーダーの並びと、合格者平均の並びが一致していません。
科目別は英65.5・数66.1・理66.4|どこで点を作るか
合格者平均は、英語・数学・理科の3つに分けて公表されています。藤田医科大学の合格者でいちばん高いのは理科(66.4)でした。ただし全81校の平均からいちばん離れているのは数学(+1.3)で、図ではそちらを赤くしています。

| 科目 | 合格者平均 | 全81校平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 65.5 | 66.2 | -0.7 |
| 数学 | 66.1 | 64.8 | +1.3 |
| 理科 | 66.4 | 65.6 | +0.8 |
| 総合 | 66.0 | 65.5 | +0.5 |
いちばん高いのは理科の66.4で、全81校平均を0.8上回っています。数学も66.1で+1.3。英語は65.5で、全81校平均より0.7低い値です。3科目とも66前後に収まっていて、科目ごとの凸凹が小さいのがこの大学の特徴です。総合の66.0は、全81校平均65.5を0.5上回っています。
偏差値の50年推移|1975年度の47.5から+17.5
「昔は入りやすかった」という話を、親世代から聞いたことがあるかもしれません。河合塾のボーダー偏差値をさかのぼると、藤田医科大学の1975年度は47.5。そこから2027年度予想の65.0まで、+17.5動いています。

| 年度 | ボーダー偏差値 | 前の時点との差 |
|---|---|---|
| 2027年度(予想) | 65.0 | ±0.0 |
| 2026年度 | 65.0 | ±0.0 |
| 2025年度 | 65.0 | ±0.0 |
| 2024年度 | 65.0 | ±0.0 |
| 2023年度 | 65.0 | ±0.0 |
| 2015年度 | 65.0 | ±0.0 |
| 2010年度 | 65.0 | +5.0 |
| 1995年度 | 60.0 | +20.0 |
| 1985年度 | 40.0 | -7.5 |
| 1975年度 | 47.5 | — |
1975年度は47.5、1995年度に60.0、2010年度に65.0。そこから2027年度予想まで、17年間ずっと65.0で動いていません。表をよく見ると1985年度だけ40.0という値が入っていて、ここが記録の中でいちばん低い時点です。そこを起点にすると上がり幅は+25.0になります。いずれにしても、親世代の記憶と今の数字は別物だということです。
同じ偏差値帯に並ぶ大学|併願先の決め方
偏差値を調べる目的は、たいてい「この大学を受けるなら、ほかにどこを受けるか」を決めるためだと思います。合格者平均が66.0の前後1.2以内にある大学を、国公立も含めて並べました。

| 全81校順位 | 大学 | 合格者平均 | 区分 |
|---|---|---|---|
| 22位 | 金沢大学 | 66.6 | 国立 |
| 23位 | 広島大学 | 66.5 | 国立 |
| 24位 | 東京医科大学 | 66.4 | 私立 |
| 25位 | 北海道大学 | 66.3 | 国立 |
| 26位 | 大阪医科薬科大学 | 66.2 | 私立 |
| 27位 | 筑波大学 | 66.1 | 国立 |
| 28位 | 熊本大学 | 66.0 | 国立 |
| 28位 | 新潟大学 | 66.0 | 国立 |
| 30位 | 鹿児島大学 | 66.0 | 国立 |
| 30位 | 藤田医科大学 | 66.0 | 私立 |
| 32位 | 名古屋市立大学 | 65.9 | 公立 |
| 33位 | 信州大学 | 65.9 | 国立 |
| 33位 | 昭和医科大学 | 65.9 | 私立 |
| 35位 | 長崎大学 | 65.8 | 国立 |
| 36位 | 三重大学 | 65.7 | 国立 |
| 37位 | 山口大学 | 65.6 | 国立 |
| 38位 | 東邦大学 | 65.5 | 私立 |
| 39位 | 浜松医科大学 | 65.3 | 国立 |
| 40位 | 徳島大学 | 65.2 | 国立 |
| 41位 | 和歌山県立医科大学 | 65.1 | 公立 |
| 41位 | 近畿大学 | 65.1 | 私立 |
| 43位 | 鳥取大学 | 65.0 | 国立 |
| 44位 | 岐阜大学 | 64.9 | 国立 |
合格者平均66.0の前後1.2には、国公立を含めて23校が入ります。熊本大学・新潟大学・鹿児島大学がちょうど同じ66.0で、北海道大学66.3・筑波大学66.1がすぐ上にいます。私立の藤田医科大学と、これらの国公立が同じ帯に並んでいるという事実は、併願を組むときの材料になります。
ボーダーと合格者平均は何が違うのか
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。ボーダー偏差値と合格者平均偏差値は、別のものを測っています。ボーダーは「合格可能性50%のライン」、合格者平均は「実際に受かった人の記述模試の平均」。土台が違うので、自分の模試の偏差値と1対1で比べられるのはボーダーのほうです。
この違いは、数字にすると分かりやすくなります。私立31校を河合塾のボーダー別にまとめ、同じボーダーの大学どうしで合格者平均がどこまで開くかを出しました。

| ボーダー偏差値 | 私立の校数 | 合格者平均の幅 | 幅 |
|---|---|---|---|
| 72.5 | 1校 | 72.1 | — |
| 70.0 | 3校 | 68.1〜69.5 | 1.4 |
| 67.5 | 6校 | 64.0〜67.9 | 3.9 |
| 65.0 | 10校 | 62.1〜66.0 | 3.9 |
| 62.5 | 9校 | 59.6〜63.8 | 4.2 |
| 60.0 | 2校 | 55.8〜60.7 | 4.9 |
同じボーダー65.0に並ぶ私立は10校あり、その10校の合格者平均は62.1から66.0まで、3.9ひらいています。藤田医科大学の66.0は、その10校の中でいちばん高い値です。ボーダーが同じでも、実際に合格した人の層は同じではない、ということです。ボーダーだけを見て「同じくらいの難易度」とまとめてしまうと、この差は見えません。
もうひとつ、読むときの注意を書いておきます。合格者平均はその年に全統模試を受けて合格した人の平均で、一般選抜だけでなく推薦・総合型で合格した人も含みます。模試を受けていない人は入りません。つまり「66.0を取れば受かる」という意味の数字ではなく、大学同士の位置関係をつかむための物差しです。
太宰府アカデミーの視点|藤田医科大学の偏差値をどう使うか
偏差値を2つ並べたのは、使い分けてほしいからです。自分の模試の成績と比べるのはボーダー偏差値の65.0のほうです。ボーダーは、その年の模試を受けた人の中で合格可能性が50%になる位置を河合塾が引いた線なので、自分の全統模試の偏差値と同じものさしの上に乗ります。一方の合格者平均66.0は、入試が終わってから「実際に合格した人はどのあたりだったか」を集計した数字で、自分の1回の模試と1対1で比べる性質のものではありません。大学同士を並べ替えるときに使う数字だと考えてください。
藤田医科大学は、この2つの数字の差がはっきり出ている大学です。ボーダーは65.0で、同じ65.0の私立は10校あります。ところが合格者平均で並べ直すと、その10校の中でいちばん高いのが藤田医科大学の66.0で、10校の幅は62.1から66.0まで3.9あります。データを見る限りでは、ボーダーという1本の線では表しきれない差がある、ということになります。志望校を並べるときに、ボーダーの表だけを見て「同じ難易度の10校」と束ねてしまうと、この差は最後まで見えません。
科目別も同じ使い方をしてください。藤田医科大学の合格者平均は英語65.5・数学66.1・理科66.4で、3科目とも66前後に収まっています。全81校平均との差は数学+1.3、理科+0.8、英語−0.7。凸凹が小さいということは、どこか1科目で大きく稼いだ人ばかりではなかった、という読み方ができます。自分の得意と合っていそうだと感じたら、次にやることは偏差値の比較ではなく、過去問を1年ぶん解いて出題形式との相性を確かめることです。偏差値はどの大学を候補に残すかを決める道具で、受かるかどうかを決める道具ではありません。
藤田医科大学の偏差値についてよくある質問
藤田医科大学の偏差値は結局いくつですか?
河合塾の全統模試で、2027年度入試の予想ボーダー偏差値は65.0です。2026年度入試の実績も65.0でした。これとは別に、2026年度入試で実際に合格した人の記述模試平均は66.0です(私立31校中9位・全81校中30位)。
ボーダーと合格者平均、どちらを自分の模試と比べればいいですか?
ボーダー偏差値の65.0です。合格可能性50%のラインとして、その年の模試の母集団の上に引かれた線だからです。合格者平均の66.0は、大学同士の位置関係をつかむために使ってください。
偏差値65.0あれば合格できますか?
ボーダーは合格可能性が50%になる位置なので、届いていても半分です。実際に合格した人の記述模試平均は66.0で、ボーダーより1.0高い値でした。推薦・総合型で合格した人も含む集計であること、模試を受けていない受験生は入っていないことも、あわせて頭に置いておいてください。
昔は入りやすかったと聞きましたが本当ですか?
河合塾のボーダー偏差値で見ると、1975年度は47.5、記録上いちばん低い1985年度は40.0でした。そこから1995年度に60.0、2010年度に65.0まで上がり、いまは65.0です。1975年度からは+17.5、1985年度からは+25.0。過去の数字は、いまの入試の目安にはなりません。
「藤田保健衛生大学」の偏差値表を見つけました。同じ大学ですか?
同じ大学です。2018年に藤田保健衛生大学から藤田医科大学へ改称しました。ただし古い表の数字は当時のもので、いまの入試の目安にはなりません。記録上いちばん低い1985年度のボーダーは40.0で、2027年度予想は65.0です。
まとめ|藤田医科大学の偏差値
藤田医科大学の偏差値について、この記事で分かったことを並べます。
- 河合塾の2027年度予想ボーダー偏差値は65.0(2026年度実績も65.0)
- 2026年度入試の合格者平均は66.0。私立31校中9位・全81校中30位
- 科目別は英語65.5・数学66.1・理科66.4。3科目とも66前後で凸凹が小さい
- ボーダーは1975年度の47.5から+17.5。いちばん低い1985年度の40.0からは+25.0
- 同じボーダー65.0の私立10校は合格者平均62.1〜66.0と3.9ひらき、藤田医科大学はその中で最も高い
明日からできることを1つだけ挙げるなら、自分の全統模試の偏差値を65.0と比べたうえで、同じ帯にいる大阪医科薬科大学・昭和医科大学、そして国公立の熊本大学・新潟大学・鹿児島大学・筑波大学あたりまで候補の紙に書き出してみてください。偏差値が近い大学は、そのまま併願を組むときの選択肢になります。
この記事を書いたのは、「藤田医科大学 偏差値」と調べた人が、数字を1つだけ持ち帰って終わってしまうのがもったいないと思ったからです。65.0と66.0、この2つを並べて初めて、その大学がどのあたりにいるのかが見えます。
藤田医科大学全体の入試情報(学費・科目と配点・倍率・繰り上げ合格・面接・国試合格率まで)は、大学ページにまとめています。藤田医科大学医学部の入試情報はこちら。
あわせて読みたい記事です。
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本日の記事は以上です。
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