こんにちは、福岡の医学部予備校で総務/広報を担当している後藤です。
今回のテーマは「人生100年時代」です。 …と聞けば、ものすごく大きなテーマのように感じますが、実はとても身近で重要なキーワードです。僕は「Life Shift ~100年時代の人生戦略~」という本を読んで、とても感銘を受けたのですが、それと一緒に「このままじゃマズいな」と危機感を覚えました。
このブログでは「この先、どういう時代になるのか」「どうすれば生き残っていけるのか」その疑問にできるかぎり分かりやすくお伝えできればと思っています。受験生の皆さんは、小論文・面接のテーマになる可能性があるので、自分の意見を言えるようになった方がいいかもしれません。
「人生100年時代」っていつから?
今です。正確に「いつから」というのは無いと思いますが、2007年に生まれた人の半数以上が107歳以上まで生きると予測されています。現在50歳未満の人は、人生100年生きること前提に人生プランを設計された方が良いかもしれません。
「こんな長寿国に生まれてよかった」と思う反面、「え、65歳で定年退職した後に35年?貯蓄が持つかなぁ」と不安な声もあると思います。しかし、予め分かっていることなら対策可能なことも多いと思います。なので、まずは日本の状況から簡単に分析してみます。
現在の日本の人口は最大1億3000万人をピークに境に減少を続けており、国連の発表によれば40年後には8700万人になるそうです。しかも、その約40%が高齢者(65歳~)です。「超高齢社会」の定義が「高齢者が21%超え」ですので、「40%」という数値がいかに恐ろしいものだと分かっていただけたと思います。
「人生100年時代」で何が変わるの?
あらゆる面で変化していきます。以下は「Life Shift~100年時代の人生戦略~」から抜粋しました。
【過去のモデルが役に立たない】
(一部抜粋)あなたの親世代に有効だったキャリアの道筋や人生の選択が、あなたにも必ずしも有効だとは限らない。あなたは、親世代とは異なる選択をすることになる。やがて、あなたの子どもたちも、あなたの世代とは違う決断をするだろう。
【「老いている」「若い」という概念が変わる】
(一部抜粋)いまの80歳は、20年前の80歳より健康だ。いま80歳の人たちの子どもが80歳になるときにはもっと健康な日々を送れる。「老いている」「若い」という概念が大きく変わるのだ。したがって、長寿化に備えるためには、人生の締めくくりの時期への準備をするだけでなく、人生全体を設計し直さなくてはならない。
【人生に新しいステージが現れる】
(一部抜粋)人生が短かった時代は、「教育⇒ 仕事⇒ 引退」という古い3ステージの生き方で問題なかった。しかし、引退時期が70~80歳になったことで新しいステージが追加される。①選択肢を狭めず、幅広い進路を検討する「エクスプローラー(探検者)」②自由と柔軟性を重んじて小さなビジネスを起こす「インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)」③様々な仕事や活動を同時並行で携わる「ポートフォリオ・ワーカー」
このように選択肢が増えれば、人々はもっと自分らしい人生の道筋を描くようになる。同世代が同時にキャリアの選択をおこなうという常識は、過去のものになっていく。
【パートナーの両方が職を持つメリット】
(一部抜粋)「夫が外で働いて金を稼ぎ、妻が専業主婦を務める」という昔ながらの家族形態は、長寿化時代には明らかに適さない。日本の男女平等度は、調査対象145か国のうち101位にとどまっている。100年ライフの恩恵を最大限大きくするのは、この状況を解消することが避けては通れない。
【「就職」「引退」の常識が変わる】
(一部抜粋)長寿化を恩恵にするには、古い働き方と生き方に疑問を投げかけ、挑戦することをいとわず、生涯を通じて「変身」を続ける覚悟をもたなくてはならない。
著者 リンダ・グラットン 、アンドリュー・スコット
企業の「安泰」はもう無いと知る。その背景には…
「少しでも良い大学に行って、安泰な大手企業や公務員に就職するのが、良い選択」というのが、世間の常識だと思います。僕もそう思っていました。しかし、いま多くの大手企業で大規模なリストラや希望退職者を募っているニュースが取り上げられるのはご存知でしょうか。しかも、その多くが働き盛りの45歳以上を対象としています。
その他にも大手企業である、みずほフィナンシャルグループは2026年までに1万9000人の人員削減を発表し、2015年には東芝で1万人のリストラに加え、まだまだ希望退職者を募っている状況です。終身雇用の時代は終わりを迎え、「どこの会社に入ったか」よりも「その会社で何を学んだのか、どんなスキルを身につけたか」の方が重要度は増しているような気がします。
その背景にはIT化やAIの発展が急速に進んでいることが要因だと考えられます。先ほどお伝えしたみずほグループ含むメガバンクは、金融(Finance)と技術(Technology)を融合させたフィンテック(FinTech※)で、銀行員の業務を一部担うことができたため、このような経営判断になったと思われます。
※ フィンテック:スマートフォンの送金もその一つ。
このように、これからの時代は「テクノロジー×(何か)」「AI×(何か)」のような数々のイノベーション(組み合わせ)により、世の中が劇的に変わってくるのは間違いないと思います。
「で、結局、何をしたらいいの?」と疑問が湧いてきますよね。その辺りについて、少しお話しします。
100×100×100=「100万人に1人」の人材を目指す
「ある分野の100人の中で1番になる。それを3つ掛け合わせた100万人に1人のレアな人材になればいい。対象や分野はなんでもいい。」 これは堀江貴文さんの本に書いてあった言葉です。
例えば、『ゲームにめっちゃ詳しい』×『プログラミングができる』×『Webマーケティングのノウハウがある』
そんな人がいたら、ゲーム業界のベンチャー企業から引く手あまたとなります。他にも、ゲーム業界に手を広げていきたいと考えている会社は、喜んでこの人を高い給料で雇うと思います。(※ 想像で書いたのであまり突っ込まないでください)
具体的な人物を紹介すると、在日アメリカ人で人気お笑い芸人の厚切りジェイソンさん。
彼は『在日外国人』×『IT企業役員』×『お笑い芸人』
という3つのタグを持つ、まさに100万分の1の人材です。
先ほど書いた内容に話を戻すと、45歳の時に退職せざるを得ない状況になる前の対策としては「自分の市場価値を上げておく」これ以外は無いと思います。今の若い人たちも得意な分野を複数伸ばして、100万人に1人の人材になればリストラに怖くておびえる必要はありません。常識の変化や時代の流れを認識し、ユニークな自分になることがとても大事なことだと考えています。
まとめ
少しまとめてみます。
● 40年後の日本は超超超高齢化社会(高齢者が40%)し、人口も8700万人に減る。
●「老いている」「若い」の概念が変わり、人生プランを再設計しなければならない。
● 過去の成功体験があまり役にたたない時代になる。
● IT化やAIの影響で「世の中の常識」急速に変わる。
● 就職に安泰は無く、生涯を通じて「変身」する覚悟をもつことが重要。
● 自分の市場価値を上げるとリストラの怖さが無くなる。
● 常識の変化や時代の流れを認識し、ユニークな自分になることが最重要。
では、本日の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
総務/広報 後藤 登
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本校は福岡にある全寮制の医学部予備校です。1年間、約30名の生徒たちが切磋琢磨し、医学部の合格を勝ち取ります。
おかげさまで創設から17年目となり、これまで医学科に360名以上の合格者を輩出しました。そんな卒業生たちが大学を卒業し、医師・歯科医師・薬剤師・獣医師となり、現在の日本の医療を支えてくれています。
◆筆者プロフィール
後藤 登(Goto Noboru)/仕事:総務と広報/好きな言葉:為せば成る/夢:日本一の医学部入試情報サイトを運営すること/自己PR:高校大学ボクシング部。新卒で当校に勤めて9年目。毎日医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。生徒たちのおかげで仕事はやりがいの塊です。医学部受験のご相談は下記にてお待ちしています。
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