こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。
国公立編に続いて、こちらは私立医学部の2027年度入試の変更点です。9月から10月にかけて、私立の学生募集要項がほぼ出そろいました。そこで、8月31日にまとめたこの記事を、私立31校と防衛医科大学校の32校ぶん、最新の募集要項で1校ずつ確かめ直しました。
結論から言うと、何も変わらないのは慶應義塾と福岡の2校だけでした。8月の時点で「変更なし」としていた昭和医科・日本・東京慈恵会医科・聖マリアンナ医科・金沢医科・産業医科にも、秋の募集要項で変更が見つかっています。8月の版で間違えていたところも、あわせて直しました。
− 1月入試が無くなるって本当?
− 一般の枠が減っているのはどこ?
− 自分に関係ある変更だけ知りたい
一つずつ、深掘りしていきます。
この記事の目次
私立医学部の入試変更点は32校中30校|3分でわかる結論
先に結論です。2027年度入試で何かが変わるのは、私立31校+防衛医科大学校の32校のうち30校でした(2026年10月6日時点)。国公立(50校中30校)よりずっと高い割合です。

| 変わったところ | 大学数 | 中身 |
|---|---|---|
| 試験日・日程 | 20校 | 1月の一次が9校→4校。2月1〜4日に18校 |
| 募集人員・枠 | 14校 | 一般の席が年内入試・共テ利用・地域枠へ |
| 科目・配点・面接 | 14校 | 統計的な推測・MMI・配点の組み替え |
| 学費・入学金 | 9校 | 上がる2校・下がる3校・返還や減免の新設 |
| 新しい入口 | 8校 | 総合型・共テ利用・指定校推薦の新設 |
| 出願資格・英語資格 | 8校 | 年齢・卒業年・評定・英語の検定 |
いちばん多いのは試験日・日程の20校。次が募集人員と、科目・配点・面接の14校ずつです。
2027年度の私立を1行でまとめるなら、「1月の一次試験が消え、一般の席が年内入試に移った年」です。受験生への効き方が大きい順に、5つだけ挙げます。
- 1月に一次を行う私立は9校→4校。2月1〜4日の4日間に31校中18校が集中
- 一般の席が年内入試・共テ利用へ。東京女子医科は約72→約50名、日本は80→69名、国際医療福祉は105→95名
- 数学に「統計的な推測」が入る大学が4校。順天堂・藤田医科・岩手医科・国際医療福祉
- 面接が変わる。東京医科の一般はMMIに、川崎医科の総合型は集団討論つきに
- 学費が動く。東京女子医科は6年で220万円下がり、近畿は174万円上がる
▶ この記事の内容は、動画でも解説しています(YouTube)
【激変!29校】2027私立医学部入試変更点まとめ|入試日程&定員&出題範囲
あなたに関係ある変更はどれ?|タイプ別の早見表
30校ぶんを全部読む必要はありません。自分に当てはまる行だけ見てください。
| こんな人 | まず見る変更 |
|---|---|
| 1月に腕試しを受けるつもりだった | 愛知医科・岩手医科・東北医科薬科・兵庫医科・関西医科は2月へ。1月は帝京・国際医療福祉・自治医科・近畿の4校だけ |
| 2月1〜4日に何校も受けたい | 4日間に18校が集中。2月1日と4日は5校ずつ重なる |
| 年内入試(推薦・総合型)を考えている | 女子医・国際医療福祉に総合型を新設、昭和医科・東京医科・近畿・日本は推薦が増える |
| 共テ利用で一次を軽くしたい | 北里(前期5名)・久留米(A約5・B約3名)が新設 |
| 数学の範囲が気になる | 順天堂・藤田医科・岩手医科・国際医療福祉に「統計的な推測」。藤田医科のふじた未来は数学Ⅲも |
| 面接が苦手 | 東京医科の一般がMMIに、川崎医科の総合型に集団討論 |
| 再受験・多浪・社会人 | 獨協医科の総合型は25歳以下に、東邦の推薦などは2022年3月以降の卒業に。東海「展学のすすめ」は今年が最後 |
| 英語の検定で出願する | 大阪医科薬科・埼玉医科・順天堂の対象が変わる。金沢医科は出すと加点 |
| 学費が気になる | 女子医は6年で220万円下がり、近畿は174万円上がる。入学金の返還を始める大学も |
私立は併願で5校、6校と受ける人が多いので、1行目と2行目はほぼ全員に関係します。日程の組み方が変わるので、去年の先輩の受験計画をそのまま使わないでください。
変更があった30校の一覧|2026年度との比較
30校を北から南の順に並べました。数字はすべて各大学の2027年度学生募集要項・入試概要・お知らせから取っています。大学名を押すと、その大学の合格最低点と入試情報のページに飛びます。
| 大学(区分) | 2026年度 | 2027年度 |
|---|---|---|
| 岩手医科 一般/総合型/学費 |
一般73名・総合型8名程度/一次1月21日 | 一般66名・総合型15名以内/一次2月3日/数学に「統計的な推測」/成績上位者の学納金減免を新設 |
| 東北医科薬科 一般 |
一次1月24日/修学資金枠A方式15名・B方式20名 | 一次2月4日/宮城A 10名+東北5県定着枠25名に再編/面接90点・小論文60点を公表 |
| 自治医科 総合型/一般 |
総合型は4県/一次1月26・27日 | 総合型に栃木県を追加(5県)/一次1月25・26日 |
| 獨協医科 総合型/一般 |
総合型は30歳未満/一般の一次2月11・12日 | 総合型は25歳以下・条件に研究経験を追加・一次は9月5日に前倒し/一般の一次2月12・13日 |
| 埼玉医科 一般前期/推薦 |
一次2月8日/推薦の英語資格にTOEFL ITP等 | 一次2月4日/TOEFLはiBTの新スコア5.0以上だけに |
| 国際医療福祉 一般/総合型/学費 |
一般105名・総合型なし/一次1月21日/6年1,850万円 | 一般95名・総合型(専願)10名を新設/一次1月25日/数学に統計的な推測/1,830万円 |
| 杏林 出願資格 |
外国籍の在留資格の条件なし | 外国籍の受験者に在留資格の条件を追加 |
| 順天堂 一般/地域枠 |
数学Bは数列/東京都地域枠6名/TEAP CBTが使える | 数学Bに統計的な推測/東京都地域枠8名(申請予定)/TEAP CBTを外す/2次2月14〜16日 |
| 昭和医科 推薦/一般 |
推薦12名・基礎学力200点/一般Ⅰ期76名/一次2月6日 | 推薦17名(指定校を新設)・基礎学力400点/Ⅰ期73名・Ⅱ期10名/一次2月5日 |
| 帝京 一般/学費 |
一次1月22〜24日/6年3,937万円 | 一次1月21〜23日/3,909万円 |
| 東京医科 一般/共テ利用/推薦 |
一般70名・共テ利用9名以内・ブロック別6名以内/2次は個人面接/一次2月4日 | 一般65名・共テ利用8名以内・ブロック別12名以内/2次はMMI/一次2月6日/上位合格者の授業料減免 |
| 東京慈恵会医科 一般/入学金 |
一次は東京流通センター | 一次は五反田TOCビル/理科・数学が各10分延長/条件つきで入学金の半額を返還 |
| 東京女子医科 総合型/一般/推薦/学費 |
総合型なし・一般約72名/一次=数100・英100・理200/推薦は評定4.1以上 | 総合型約20名を新設・一般約50名/一次=数100・英150・理150/評定4.0/6年3,914万円 |
| 東邦 総合入試/同窓生子女/推薦 |
卒業年の条件なし/総合入試の配点は非公表 | 2022年3月以降に卒業した者に限る/配点180点を公開・基礎学力試験70分 |
| 日本 一般/推薦(予定) |
N方式第1期80名/推薦(公募)5名・推薦の地域枠4名 | 第1期69名/公募10名・推薦の地域枠13名(新潟・栃木・茨城・静岡を新設) |
| 日本医科 一般前期・後期 |
一次2月2日/前期62名・後期27名 | 一次2月1日/前期61名・後期25名 |
| 北里 一般/共テ利用 |
一般65名/共テ利用(前期)なし/会場は横浜と相模原 | 一般60名/共テ利用(前期)5名を新設/会場は横浜のみ |
| 聖マリアンナ医科 推薦/一般 |
推薦の数学に統計的な推測/一次2月5日 | 推薦の数学から統計的な推測を外す/一次2月4日 |
| 東海 特別選抜/学費 |
「展学のすすめ」を実施/6年3,500万円 | 「展学のすすめ」は2027年度が最後/3,525.2万円(一般60→70名は2028年度から) |
| 金沢医科 一般/総合型 |
英語の検定は評価に使わない/指定地域の枠は推薦 | 英語の検定を出すと調査書の評価に加点/指定地域の枠を総合型へ/一般前期の2次2月17・18日 |
| 愛知医科 一般/新選抜 |
一次1月20日・小論文は2次の日 | 一次2月9日・小論文も1次の日(50分)/2次は2月18〜20日から1日/外国にルーツを持つ生徒特別選抜を新設 |
| 藤田医科 ふじた未来/一般/地域枠 |
ふじた未来の数学は数Ⅲなし/愛知県地域枠10名以内 | ふじた未来に数学Ⅲと統計的な推測/一般にも統計的な推測/地域枠8名で確定 |
| 大阪医科薬科 推薦の英語資格 |
GTECは方式を問わない/TOEFL iBTは42以上 | GTECはCBTタイプだけ/TOEFL iBTは新スコア3以上(旧は42以上)/原則2024年4月以降の受験 |
| 関西医科 一般前期/特色選抜 |
一次1月31日・2次2月14日/特色選抜5名・後期5名 | 一次2月2日・2次2月20・21日のうち大学が指定/特色選抜2名・後期8名 |
| 近畿 推薦/一般/学費 |
推薦25名・前期A55名・地域枠12名/一次1月25日/6年3,580万円 | 推薦30名・前期A50名・地域枠15名(申請予定)/一次1月31日/3,754万円 |
| 兵庫医科 一般A/入学金 |
一次1月28日 | 一次2月4日/条件つきで入学金の半額を返還 |
| 川崎医科 総合型/地域枠 |
総合型の2次は面接 | 総合型の2次に集団討論/静岡県10名・長崎県4名の地域枠を認可申請中 |
| 久留米 共テ利用/推薦 |
医学科に共テ利用なし/福岡県特別枠4名 | 共テ利用を新設(A日程約5名・B日程約3名)/福岡県特別枠3名 |
| 産業医科 一般A・B |
学力試験2月8日 | 学力試験2月14日/合格発表は出願サイトだけに |
| 防衛医科 医学科学生 |
小論文45分 | 小論文60分/募集人員は「決定次第」(前年は約85名) |
変更がないのは慶應義塾大学と福岡大学の2校です。慶應義塾は2027年度の試験の中身は変わらず(医学部の変更予告は2029年度の数学)、福岡は日程・会場・配点・募集人員とも2026年度と同じでした。ただし慶應義塾の大学独自の奨学金(医学部人材育成特別事業奨学金)は2026年度入学者で終わっています。
1月入試が消える|一次を1月に行う私立は9校から4校へ
何が変わる:一次試験の日です。2027年度でいちばん大きい変化はここです。

| 大学 | 2026年度 | 2027年度 | 動いた日数 |
|---|---|---|---|
| 愛知医科 | 1/20 | 2/9 | +20日 |
| 岩手医科 | 1/21 | 2/3 | +13日 |
| 東北医科薬科 | 1/24 | 2/4 | +11日 |
| 兵庫医科 | 1/28 | 2/4 | +7日 |
| 関西医科 | 1/31 | 2/2 | +2日 |
文部科学省の大学入学者選抜実施要項は、個別の学力検査を2月1日から3月25日までに行うと定めています。それを受けて、1月に一次を行っていた9校のうち5校が2月に移りました。2027年度に1月に一次を行うのは、帝京(1/21〜23)・国際医療福祉(1/25)・自治医科(1/25・26)・近畿(1/31)の4校だけです。
いちばん大きく動いたのは愛知医科大学で、1月20日から2月9日へ20日うしろにずれました。岩手医科は2月3日、東北医科薬科は2月4日。例年「1月の腕試し」として受けられた大学が、2月の本番の日程に入ったということです。
2月1〜4日の4日間に18校
| 一次試験日 | 大学 | 校数 |
|---|---|---|
| 2/1 | 東京女子医科・日本・日本医科・川崎医科・久留米 | 5校 |
| 2/2 | 杏林・北里・関西医科・福岡 | 4校 |
| 2/2・3 | 東海 | 1校 |
| 2/3 | 岩手医科・順天堂 | 2校 |
| 2/3・4 | 金沢医科 | 1校 |
| 2/4 | 東北医科薬科・埼玉医科・聖マリアンナ医科・藤田医科・兵庫医科 | 5校 |
移った先で何が起きるかというと、2月1日から4日までの4日間に、私立31校中18校の一次試験が入ります。2月1日と2月4日は5校ずつ重なっていて、同じ日に受けられるのは1校です。つまり4日間で受けられるのは多くても4校で、18校のうち残りの14校は、この4日間の一次試験では受けられません。
1月に残る4校のうち、いちばん早い帝京は1月21日からで、共通テスト(2027年は1月16日・17日)の4日後です。共通テストの直後に受ける私立は、この4校だけになります。
九州の受験生は、2月14日にも注意してください。福岡大学の二次試験、産業医科大学の個別学力検査、埼玉医科大学の二次試験が同じ日です。
誰に効く:私立を併願する全員です。どうする:先に2月1〜4日の4日間で受ける大学を決めて、そこから逆算してください。そのうえで、11月の年内入試と共通テスト利用をどう挟むかを考える順番です。全日程は私立医学部の入試日程カレンダーにまとめています。
一般の席が年内入試へ移る8校|東京女子医科は約72→約50名
何が変わる:一般選抜の募集人員です。日程と並ぶもう1つの流れが、一般の席が推薦・総合型・共テ利用へ移っていることです。

| 大学 | 一般選抜 | どこへ移ったか |
|---|---|---|
| 東京女子医科 | 約72名→約50名 | 総合型 約20名を新設(推薦は約38→約40名) |
| 日本 | 80名→69名 | 推薦(公募5→10・地域枠4→13)へ。予定 |
| 国際医療福祉 | 105名→95名 | 総合型(専願)10名を新設 |
| 岩手医科 | 73名→66名 | 総合型 8名程度→15名以内 |
| 東京医科 | 70名→65名 | 推薦(全国ブロック別)6→12名以内 |
| 北里 | 65名→60名 | 共テ利用(前期)5名を新設 |
| 近畿 | 55名→50名 | 推薦(一般公募)25→30名 |
| 昭和医科 | 76名→73名 | 推薦12→17名(指定校を新設) |
いちばん大きいのは東京女子医科大学です。総合型選抜を新しく始めて約20名を配り、一般は約72名から約50名へ22名減りました。日本大学はN方式第1期が80名から69名に減り、推薦の公募が5→10名、推薦の地域枠が4→13名に増える予定です。国際医療福祉大学は一般が105名から95名になり、そのぶん総合型(専願制)10名ができました。
減った数と、年内の枠が増えた数がぴったり同じ大学もあります。国際医療福祉(一般10名減・総合型10名)、北里(5名減・共テ利用5名)、近畿(5名減・推薦25→30名)の3校です。東京女子医科も、一般の22名減に対して、総合型約20名と推薦約2名の増えです。8校の一般の減りを合計すると68名になります(方式ごとの数字を足したもので、日本大学は予定)。
新しい入口もあります。北里大学は共通テスト利用(前期)5名、久留米大学は共通テスト利用(A日程約5名・B日程約3名)を新設。昭和医科大学は推薦に指定校を加えて12名から17名に、愛知医科大学は「外国にルーツを持つ生徒特別選抜」を始めます。逆に東海大学の「展学のすすめ」(大学に在学中・卒業した人向けの特別選抜)は2027年度が最後の募集です(出願は10月9日〜21日・募集10名)。出願できるのは大学・短大・高専を卒業した人や専門学校を修了した人などで、高校を卒業しただけの現役生は対象外です。
誰に効く:一般選抜だけで勝負するつもりの人です。どうする:一般の席が減った大学は、年内入試か共テ利用でも出せないかを確かめてください。ただし年内入試は専願が多く、受かったら入学する約束です。
試験の中身が変わる主な11校|統計的な推測・MMI・配点
何が変わる:出題範囲・面接の形・配点です。志望校がここに入っていると、秋からの勉強の組み立てが変わります。

| 大学 | 区分 | 何が変わるか |
|---|---|---|
| 順天堂 | 一般 | 数学Bに「統計的な推測」 |
| 藤田医科 | ふじた未来・一般 | 数学Ⅲ(ふじた未来)と「統計的な推測」 |
| 岩手医科 | 一般・年内入試 | 「統計的な推測」。数学Ⅰの「仮説検定を除く」も外れる |
| 国際医療福祉 | 一般 | 「統計的な推測」。英語に「論理・表現Ⅲ」 |
| 聖マリアンナ医科 | 推薦 | 数学から「統計的な推測」を外す(逆向き) |
| 東京医科 | 一般・共テ利用の2次 | 個人面接→MMI(2月13日か14日・40点は据え置き) |
| 川崎医科 | 総合型の2次 | 面接に集団討論を追加(11月14日) |
| 東京女子医科 | 一般の一次 | 数学100・英語100→150・理科200→150(+小論文) |
| 昭和医科 | 推薦 | 基礎学力試験200→400点(合計300→500点) |
| 東邦 | 総合入試・同窓生子女 | 配点180点を公開・基礎学力試験60→70分 |
| 愛知医科 | 一般 | 小論文を1次の日に(60→50分) |
数学の「統計的な推測」が入るのは順天堂・藤田医科・岩手医科・国際医療福祉の4校です。とくに藤田医科大学は、年内入試の「ふじた未来入試」にも数学Ⅲと統計的な推測が入ります。年内入試は学力試験が軽いと思われがちですが、この変更はその逆です。反対に聖マリアンナ医科大学は、推薦の数学から統計的な推測を外しました。
面接では、東京医科大学が一般選抜と共テ利用の2次をMMI(いくつかの部屋を回って短い課題に答える面接)に変えます。2次は1日から2日間に分けて行い、2月13日か14日のどちらかに出願の早い順で割り振られます。配点40点は変わりません。8月の版では「大学の資料どうしが食い違っている」と書きましたが、7月31日公開の学生募集要項にMMIと書かれていて、食い違いはなくなりました。川崎医科大学は総合型の2次に集団討論を加えています。
配点では、東京女子医科大学の一次が数学100・英語100・理科200点から、数学100・英語150・理科150点(理科は2科目で75点ずつ)に変わります。英語が50点重くなり、理科が50点軽くなる形で、学科の合計は400点のままです。そのため一次試験の中で英語が占める割合は25%から37.5%に上がります。昭和医科大学の推薦は基礎学力試験が200点から400点(合計は300点から500点)になり、合計に占める割合は67%から80%です。
どうする:MMIや集団討論は、志望動機を覚える練習だけでは足りません。MMIの質問の型と答え方で、その場で考えて話す練習をしておいてください。
出願資格と学費が変わる大学|獨協医科は25歳以下・女子医は220万円減
何が変わる:出せるかどうかと、払う額です。見落とすと出願そのものができなくなります。
| 大学(区分) | 2026年度 | 2027年度 |
|---|---|---|
| 獨協医科 総合型 |
入学年度の4月1日に30歳未満 | 25歳以下・研究経験などの条件を追加 |
| 東邦 同窓生子女・推薦(千葉県・新潟県地域枠) |
卒業年の条件なし | 2022年3月以降に卒業した者 |
| 東京女子医科 推薦(一般推薦) |
評定4.1以上 | 4.0以上 |
| 大阪医科薬科 推薦 |
GTECは方式を問わない | GTECはCBTタイプだけ・TOEFLは新スコア |
| 埼玉医科 推薦 |
TOEFL ITP・PBT・CBTも可 | TOEFL iBTの新スコア5.0以上だけ |
| 順天堂 英語資格 |
TEAP CBTが使える | TEAP CBTを対象から外す |
| 金沢医科 AO・一般 |
英語の検定は使わない | 出すと調査書の評価に加点(任意) |
獨協医科大学の総合型は、年齢の条件が「30歳未満」から「25歳以下」に変わり、26歳以上は出願できなくなります。東邦大学の同窓生子女入試と推薦(千葉県・新潟県地域枠)は「2022年3月以降に卒業した者」に限られます。英語の検定は、大阪医科薬科のGTECがCBTタイプだけになり、順天堂はTEAP CBTを外しました。手持ちのスコアが使えるか、要項で確かめてください。
学費が上がる大学・下がる大学
| 大学 | 2026年度 | 2027年度 | 差 |
|---|---|---|---|
| 東京女子医科 入学金200→160万・授業料280→250万/年 |
4,134万円 | 3,914万円 | -220万円 |
| 近畿 授業料580→609万/年 |
3,580万円 | 3,754万円 | +174万円 |
| 帝京 | 3,937.2万円 | 3,909万円 | -28.2万円 |
| 東海 授業料+4.2万/年 |
3,500万円 | 3,525.2万円 | +25.2万円 |
| 国際医療福祉 初年度の施設設備費50→30万 |
1,850万円 | 1,830万円 | -20万円 |
東京女子医科大学は入学金と授業料を下げ、6年の学納金は3,914万円になります(大学の学費表と改定のお知らせから計算。施設設備費は4年次まで)。近畿大学は授業料が上がって3,754万円です。金額は学納金だけで、諸会費などは入っていません。
| 大学 | 何ができたか |
|---|---|
| 岩手医科 | 成績上位者の学納金減免を新設 |
| 東京医科 | 一般の上位40位・共テ利用の上位8位は初年度の授業料を免除/条件つきで入学金を返還 |
| 東京女子医科 | 一般で入学手続き後に辞退すると入学金の半額80万円を返還(2027年3月20日まで) |
| 東京慈恵会医科 | 修学支援の予約採用者などが辞退したとき入学金の半額を返還 |
| 兵庫医科 | 給付型奨学金の候補者が辞退したとき入学金の半額を返還 |
入学金を条件つきで返す大学が出てきたのも2027年度の特徴です。併願で入学金を払う予定の人は、返還の条件と申請の期限を確かめておいてください。お金の期限は短い大学もあります。東京慈恵会医科大学は2027年度の学生募集要項を10月8日に公表し、二次の合格発表が3月1日、入学金の納付が3月4日です。発表から納付まで3日しかありません。
太宰府アカデミーの視点|30校の変更をどう使うか
使うための見方を3つ挙げます。
1. 併願は「2月1〜4日をどう割るか」から決める
1月に何校か受けて感触をつかんでから2月を決める、という組み立ては2027年度は成り立ちません。1月に一次がある4校のうち、自治医科は都道府県ごとに選ぶ独自の入試で、帝京・国際医療福祉・近畿は受ける人が集中します。先に2月1〜4日で受ける大学を決め、そこから逆算するほうが崩れにくいと思います。
2. 年内入試は「入りやすい入口」ではない
一般の席が年内に移ったと聞くと、年内入試が通りやすくなったように見えます。でも、藤田医科のふじた未来入試には数学Ⅲが入り、川崎医科の総合型には集団討論が加わり、獨協医科の総合型は年齢の上限が5歳下がりました。枠は広がっているが、通る条件も上がっている——これが2027年度の年内入試です。受けると決めたら、一般と同じ密度で準備してください。
3. 地域枠の人数は、まだ決まっていない大学が多い
| 大学 | 何が決まっていないか | いまの状態 |
|---|---|---|
| 東京女子医科 | 千葉県地域枠(一般選抜の中) | 「開始予定」。中身は10月中旬に公表 |
| 岩手医科 | 地域枠35名(医学科130名のうち) | 継続申請中(9月30日の募集要項) |
| 自治医科 | 臨時定員23名(栃木県地域枠3名を含む) | 認可申請中 |
| 獨協医科 | 栃木・埼玉・茨城・新潟の県地域枠 | 認可申請中 |
| 埼玉医科 | 埼玉県地域枠19名・研究医枠1名 | 申請予定 |
| 順天堂 | 東京都地域枠8名 | 申請予定 |
| 日本 | 推薦の地域枠13名・地域枠選抜6名 | 申請予定 |
| 東邦 | 千葉県地域枠5名・新潟県地域枠8名(推薦+一般) | 認可申請中(一般の要項は11月4日ごろ) |
| 関西医科 | 大阪府2名・静岡県2名・研究医枠2名 | 9月16日に申請 |
| 近畿 | 地域枠15名(静岡10・茨城2・長野2・和歌山1) | 申請予定 |
| 川崎医科 | 静岡県10名・長崎県4名 | 認可申請中(9月30日に要項を改訂) |
| 大阪医科薬科 | 大阪府地域枠2名 | 認可申請中(9月10日版の要項) |
| 金沢医科 | 研究医枠1名・新潟県地域枠2名 | 認可申請中(9月14日のお知らせ) |
| 東海 | 神奈川県地域枠5名・静岡県地域枠3名 | 申請予定(9月4日の一般の要項) |
| 防衛医科 | 募集人員 | 「決定次第」(前年は約85名) |
私立の地域枠は、国が臨時の定員を認めるかどうかで人数が決まります。前年は文部科学省が10月中旬に申請の一覧、10月下旬に予定の一覧を出しました。2027年度分は、10月8日時点でまだ載っていません。表に載せた大学以外にも、国の認可を待つ地域枠があります。地域枠を考えている人は、10月下旬〜11月にもう一度、大学のお知らせを見てください。
2028年度以降の予告(高校2年生へ)
| 大学 | いつから | 何が変わるか |
|---|---|---|
| 産業医科 | 2028年度 | 総合型を廃止。一般A 約60→約65名・一般B 5→10名以内 |
| 東海 | 2028年度 | 「展学のすすめ」を停止し、一般を60→70名に |
| 関西医科 | 2028年度 | 推薦(一般枠)の評定が3.5→4.3以上 |
| 慶應義塾 | 2029年度 | 一般選抜の数学の出題範囲 |
よくある質問
Q. 8月の記事と内容が違うところがあります
A. 秋の募集要項で分かったことに合わせて直しました。主なところは、東海大学の一般60→70名は2027年度ではなく2028年度から、東京女子医科大学の2026年度の英語は150点ではなく100点、近畿大学の大宮会場の新設は医学部の話ではない、産業医科大学は試験日が2月8日から2月14日に動く、の4つです。
Q. 防衛医科大学校はどうなりますか
A. 小論文が45分から60分になります。募集人員は「決定次第お知らせ」で、前年は約85名でした。出願の受付は10月8日(締切日必着)まで、一次試験は10月24日で、出願先は最寄りの自衛隊地方協力本部です。学費は0円で、くわしくは防衛医大の記事にまとめています。
Q. 募集要項がまだ出ていない大学はありますか
A. あります(10月8日時点)。福岡大学の一般選抜の要項は11月上旬、東邦大学の一般の要項は11月4日ごろ、北里大学の一般選抜(共通テスト利用を含む)は10月中の公開予定で、9月予定から延びました。慶應義塾大学の一般選抜の要項もまだです。出た日に、日程・人数・配点を2026年度と並べ直してください。
Q. 変更がなかった慶應義塾と福岡は、去年と同じでいいですか
A. 試験の中身はそう考えて構いません。ただ福岡大学の一般選抜の要項は11月上旬、慶應義塾の一般選抜の要項もまだ出ていないので、出願の前に一度だけ確かめてください。
まとめ
2027年度の私立医学部の変更点を、5つにまとめます。
- 変わるのは32校中30校。変わらないのは慶應義塾と福岡だけです
- 1月に一次を行う私立は9校→4校。2月1〜4日に31校中18校が集中します
- 一般の席が年内入試・共テ利用へ。東京女子医科は約72→約50名、日本は80→69名、国際医療福祉は105→95名
- 科目・配点・面接が変わるのは14校。統計的な推測(順天堂・藤田医科・岩手医科・国際医療福祉)、東京医科のMMI
- 出願資格と学費も動きます。獨協医科の総合型は25歳以下、東京女子医科は6年で220万円下がる
いま志望校が決まっている人は、タイプ別の早見表で自分の行を探して、30校の一覧で志望校の1行だけ読んでください。
この記事を作り直したのは、私立は募集要項が出る時期が7月から11月までばらけていて、変更をまとめて書いてくれる大学のほうが少ないからです。8月の時点では「変更なし」に見えた大学も、秋の要項を2年分並べると変わっていました。受験生が32校ぶんこれをやるのは無理だと思うので、代わりに調べました。11月に要項が出そろったら、もう一度更新します。
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本日の記事は以上です。
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後藤 登(Goto Noboru)
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