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私立医学部の入試変更点21校|2027年度入試

2026年08月31日 更新

こんにちは、福岡の医学部予備校で総務・広報を担当している後藤です。

先に書いた国公立編に続いて、こちらは私立医学部の2027年度(令和9年度)入試変更点です。

私立31校に防衛医科大学校を加えた32校を、大学が公表している学生募集要項・入試概要・変更予告で1校ずつ確認しました。8月18日に一度まとめていますが、そのあとに東京女子医科大学の募集要項(8月4日更新)や愛知医科大学の募集要項(7月31日)が出て数字が動いたので、全面的に作り直しています。

結論から言うと、私立のほうが国公立よりはるかに大きく動いています。国公立は50校中19校(38.0%)でしたが、私立は32校中21校(65.6%)。しかも今年は、日程そのものの前提が変わりました。

− 1月入試が無くなるって本当?

− 一般選抜の枠が減っているのはどこ?

− 面接がMMIになるって、何が変わるの?

一つずつ、深掘りしていきます。

 

 

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私立医学部の入試変更点は32校中21校|結論から

2027年度入試で医学科の内容が変わるのは、私立31校+防衛医科大学校の32校のうち21校・40件でした。残る11校は、2026年8月31日の時点で医学科の変更が公表されていません。

2027年度 私立医学部の入試変更点40件の内訳。募集人員・定員が11件で最多、試験日と科目がそれぞれ8件
出典:各大学が公表した2027年度(令和9年度)学生募集要項・入試変更予告(2026年8月31日確認)より太宰府アカデミー集計
変わったところ 件数 中身
募集人員・定員 11件 一般選抜から年内入試へ枠が移っている
試験日・日程 8件 「2月1日以降」ルールで7校が動いた
科目・配点・面接 8件 統計的な推測/MMI/集団討論
新しい入口の新設 7件 総合型・共テ利用・特別選抜
出願資格・要件 3件 年齢・卒業年・英語資格
試験会場・学費 3件 北里・近畿の会場/東京女子医科の学費

いちばん多いのは募集人員・定員の11件。次が試験日・日程と科目・配点・面接がそれぞれ8件、新しい入口の新設が7件です。

2027年度の私立を1行でまとめるなら、「一般選抜の席が年内入試に移り、1月の一次試験が消えた年」です。この2つが同時に起きているので、去年の受験計画をそのまま流用すると組み立てが崩れます。

もう1つ、先に言っておきたいことがあります。私立は、横断的な変更点一覧の網羅性が国公立より低いということです。河合塾が公表している「2027年度 私立大入試変更点」に載っている医学部は31校中12校で、そのうち医学科の変更が載っているのは愛知医科・近畿・久留米の3校だけでした(2026年8月31日に全件照合)。東京医科・東京女子医科・北里・岩手医科・国際医療福祉・大阪医科薬科・川崎医科・東海・獨協医科・順天堂・東邦・藤田医科の変更は載っていません。私立は、大学公式を1校ずつ当たるしかないのが実情です。

 

変更があった21校の一覧|2026年度との比較

21校ぶんを、北から南の順で並べました。数字はすべて各大学が公表した2027年度(令和9年度)学生募集要項・入試概要・変更予告から取っています。

大学(区分) 2026年度 2027年度
岩手医科

一般/総合型/日程

一般73名・総合型8名程度/1次 1月21日 一般66名・総合型15名以内/1次 2月3日
東北医科薬科

一般(修学資金枠)

修学資金枠A方式(宮城)+B方式(東北5県) 一般選抜の内側に「東北5県定着枠」25名を新設(定員100名は不変)
自治医科

総合型/入学定員

総合型は富山・山梨・山口・佐賀の4県 栃木県を追加して5県/臨時定員増23名を許可申請中
獨協医科

総合型/栃木県地域枠

総合型は30歳未満・条件4項目/指定校推薦5名以内・一般前期5名 25歳以下・条件6項目(研究経験を追加)/指定校推薦7名以内・一般前期3名
埼玉医科

一般前期

第1次試験 2月8日 第1次試験 2月4日(第2次 2月14日)
国際医療福祉

総合型(専願制)

総合型は実施なし 総合型選抜(専願制)10名を新設(1次11/21・2次12/5)
順天堂

一般(数学)

数学Bは「数列」 数学Bに「統計的な推測」を追加
東京医科

一般/共テ利用/推薦

一般70名・共テ利用9名以内・全国ブロック別6名以内/2次は個人面接 一般65名・共テ利用8名以内・全国ブロック別12名以内/2次はMMI
東京女子医科

総合型/一般/推薦/学費

総合型なし・一般約72名・推薦の評定4.1以上/学費6年4,534万円(2020年発表の額)で流通 総合型 約20名を新設・一般約50名・評定4.0/学費3,914万円
東邦

同窓生子女/推薦/総合入試

卒業年の下限なし/総合入試の配点は非公表 2022年3月以降に卒業した者/配点180点を公開・基礎学力試験60分→70分
日本医科

一般前期

第1次試験 2月2日 第1次試験 2月1日
北里

共テ利用(前期)/一般

共テ利用(前期)なし/会場は横浜と相模原 共テ利用(前期)5名を新規実施/会場は横浜のみ
東海

特別選抜/一般

「展学のすすめ」を実施/一般60名 「展学のすすめ」は2027年度が最後/一般70名へ振替
愛知医科

一般/共テ利用/新選抜

1次 1月20日・小論文は2次日/2次は2月5日・6日 1次 2月9日・小論文も1次日/2次は2/18・19・20から1日外国にルーツを持つ生徒特別選抜を新設
藤田医科

ふじた未来/一般/地域枠

ふじた未来の数学は数Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列)・C/愛知県地域枠10名以内 ふじた未来に数学Ⅲと「統計的な推測」を追加/一般も「統計的な推測」/地域枠8名以内
大阪医科薬科

学校推薦型

英語資格・検定試験の従来基準 出願基準を変更(2026年11月1日時点・2年以内のスコア)
関西医科

一般前期

1次 1月31日/2次 2月14日の1日 1次 2月2日/2次 2月20日・21日の2日間
近畿

一般前期A/推薦/地域枠

推薦25名・一般前期A 55名・地域枠13名/会場に宮崎あり 推薦30名・一般前期A 50名・地域枠12名大宮会場を新設・宮崎を廃止
兵庫医科

一般選抜A

第1次試験 1月28日 第1次試験 2月4日
川崎医科

総合型/地域枠

総合型の2次は面接等/地域枠は岡山県のみ 総合型2次に集団討論を追加静岡県・長崎県の地域枠を設置協議中
久留米

共テ利用

医学科に共テ利用なし 共テ利用選抜を新設(A日程約5名・B日程約3名)

表が長いので、志望校のところだけ探して読んでもらえれば大丈夫です。ここから先は、受験計画への効き方が大きい順に見ていきます。

 

1月入試が消える|一次を1月に行う私立は9校から4校へ

2027年度でいちばん大きい変化は、日程そのものです。

2027年度 私立大学医学部 一般入試の試験日程カレンダー。黄色が一次試験、オレンジが昨年度から大きく変わった一次試験、白が二次試験、赤字は福岡会場で受験できる大学
出典:各大学公表の入試日程をもとに太宰府アカデミー集計(2026年8月5日時点・速報版)

文部科学省の大学入学者選抜実施要項は、個別学力検査を2月1日から3月25日までの間に行うと定めています。2024年12月にはこの日程を守るよう改めて要請が出ており、それを受けた形で、1月に一次試験を行う私立医学部は2026年度の9校から2027年度は4校に減りました(帝京・国際医療福祉・自治医科・近畿の4校)。

私立医学部で一次試験日が動いた大学。愛知医科は1月20日から2月9日へ20日後ろ倒し
出典:各大学の2027年度学生募集要項・入試概要、および2027年度 医学部入試日程カレンダー(太宰府アカデミー集計)
大学 2026年度 2027年度 動いた日数
愛知医科大学 1/20 2/9 +20日
岩手医科大学 1/21 2/3 +13日
兵庫医科大学 1/28 2/4 +7日
近畿大学 1/25 1/31 +6日
関西医科大学 1/31 2/2 +2日
日本医科大学 2/2 2/1 -1日
埼玉医科大学 2/8 2/4 -4日

いちばん大きく動いたのは愛知医科大学で、1月20日から2月9日へ20日ぶん後ろ倒しになりました。岩手医科大学も1月21日から2月3日へ。この2校は例年「1月の腕試し」として受ける人が多かったので、その使い方はもうできません。

そして、動いた先で何が起きるかというと、こうなります。

一次試験日 大学 校数
1/21〜23 帝京 1校
1/25・26 自治医科 1校
1/25 国際医療福祉 1校
1/31 近畿 1校
2/1 東京女子医科・日本・日本医科・川崎医科・久留米 5校
2/2 杏林・北里・関西医科・福岡 4校
2/2・3 東海 1校
2/3 岩手医科・順天堂 2校
2/3・4 金沢医科 1校
2/4 東北医科薬科・埼玉医科・聖マリアンナ医科・藤田医科・兵庫医科 5校
2/5 昭和医科 1校
2/6 東京医科 1校
2/7 東邦 1校
2/9 慶應義塾・愛知医科 2校
2/10 大阪医科薬科 1校
2/11 東京慈恵会医科 1校
2/12・13 獨協医科 1校
2/14 産業医科 1校

2月1日から4日までの4日間に、31校中18校の一次試験が入っています。2月1日は東京女子医科・日本・日本医科・川崎医科・久留米の5校、2月4日は東北医科薬科・埼玉医科・聖マリアンナ医科・藤田医科・兵庫医科の5校。体力的に受けられるのは、この4日間で3〜4校が限界だと思います。

ここで効いてくるのが、年内入試(総合型・学校推薦型)と共通テスト利用です。1月に受けられる大学が4校しかない以上、2月より前に1つ決めておくか、共テ利用で一次免除の枠を確保しておくかのどちらかを、去年より強く意識する必要があります。

 

一般選抜の席が年内入試へ移った5校|東京女子医科は約72→約50名

日程と並ぶもう1つの流れが、一般選抜の募集人員が年内入試へ移っていることです。

一般選抜の募集人員が動く5校。東京女子医科大学は約72名から約50名、東海大学は60名から70名へ
出典:東京女子医科大学2027年度学生募集要項、東京医科大学「医学科入試の仕組み(2027年度入学者選抜)」ほか各大学公表資料
大学 一般選抜 年内入試へ
東京女子医科大学 約72名 → 約50名 総合型選抜 約20名を新設(一般枠約19+外国医療人材最大1)
東京医科大学 70名 → 65名 学校推薦型(全国ブロック別)6名以内→12名以内
岩手医科大学 73名 → 66名 総合型(地域医療医師育成特別枠)8名程度→15名以内
近畿大学 55名(前期A) → 50名 学校推薦型(一般公募)25名→30名
東海大学 60名 → 70名 特別選抜「展学のすすめ」は2027年度が最後

いちばん大きいのは東京女子医科大学です。総合型選抜を新設して約20名(一般枠 約19名+外国医療人材育成促進事業 最大1名)を配り、一般選抜は約72名から約50名へ22名減りました。学校推薦型(一般推薦)は約40名で、合計は約110名。入学定員そのものは変わっていません。

東京医科大学は一般70名→65名・共通テスト利用9名以内→8名以内で、そのぶん学校推薦型の全国ブロック別が6名以内→12名以内になりました。6ブロック(北海道・東北/関東/中部/近畿/中国・四国/九州・沖縄)が各1名以内から各2名以内になった形です。地方の現役生にとっては入口が倍になりました。

岩手医科大学も一般73名→66名、総合型(地域医療医師育成特別枠)8名程度→15名以内。近畿大学は学校推薦型(一般公募)25名→30名、一般前期A日程55名→50名です(近畿大学の募集人員は令和9年度入学試験要項が2026年9月中旬に公表予定なので、そこで確定します)。

逆に動いているのが東海大学です。大学在学者・卒業者を対象にした特別選抜「展学のすすめ」が2027年度で最後の募集となり、そのぶん一般選抜が60名から70名へ増えます。再受験を考えている人にとっては、2027年度が「展学のすすめ」を使える最後の年です。

 

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新しい入口ができた7校|共テ利用と総合型が増えている

枠が移っただけでなく、そもそも無かった選抜が新設された大学が7つあります。

大学 新しい入口 募集人員
国際医療福祉大学 総合型選抜(専願制) 10名
東京女子医科大学 総合型選抜 約20名
北里大学 共通テスト利用選抜(前期) 5名
久留米大学 共通テスト利用選抜 A日程 約5名/B日程 約3名
愛知医科大学 外国にルーツを持つ生徒特別選抜
自治医科大学 総合型選抜(栃木県) 2名
東京医科大学 学校推薦型(全国ブロック別) 12名以内

国際医療福祉大学の総合型選抜(専願制)10名は、この記事のなかでも大きい新設です。一次選考が2026年11月21日(学力試験・小論文・集団面接)、二次選考が12月5日(個別面接)。出願は10月26日から11月9日必着です。学費が6年で1,850万円と私立でいちばん安い大学なので、第一志望なら検討する価値があります。

北里大学久留米大学は、どちらも共通テスト利用選抜を新設しました。北里は前期5名で、1次が共通テスト(理科200点・数学150点・外国語150点)、2次が2月13〜15日から選択で論文100点・面接100点。久留米はA日程 約5名・B日程 約3名で、B日程は出願が2月6日から2月25日と最後まで残ります。2月の日程が過密になったぶん、共テ利用の価値が上がったと読めます。

愛知医科大学は「外国にルーツを持つ生徒特別選抜」を新たに導入しました。私立医学部では珍しい枠です。

 

対策が変わる8つ|「統計的な推測」とMMI

ここからは勉強のしかたが変わる変更です。2027年度の私立は、テーマが2つに絞れます。

出題範囲・面接方式が変わる私立医学部。順天堂と藤田医科は統計的な推測、東京医科はMMIへ
出典:順天堂大学・藤田医科大学・東京医科大学・川崎医科大学・東京女子医科大学の公表資料(2026年8月31日確認)
大学(区分) 2026年度 2027年度
順天堂

一般(数学)

数学Bは「数列」 数学Bに「統計的な推測」を追加
藤田医科

ふじた未来入試(数学)

数Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列)・C 数学Ⅲと数学B「統計的な推測」を追加
藤田医科

一般入試(数学)

数学Bは「数列」 数学Bに「統計的な推測」を追加
東京医科

一般・共テ利用の2次

個人面接(40点) MMI(2月13日または14日・配点40点は据え置き)
川崎医科

総合型の2次

面接等 面接・集団討論(2026年11月14日)
東京女子医科

一般の1次

理科200点・英語150点 数学100点/英語150点/理科150点(75点×2)=400点
東邦

総合入試・同窓生子女

配点は非公表・基礎学力試験60分 出願書類40/基礎学力60(70分)/適性30/面接50=180点
愛知医科

一般の1次

小論文は2次試験日に実施 小論文も1次試験日に実施(評価は2次で利用)

8件のうち3件が数学の出題範囲、2件が面接方式、2件が配点、1件が試験の実施日です。大学の数を数えると7校——志望校がこの7校に入っているかどうかで、秋からの勉強の組み立てが変わります。

1つ目|数学Bの「統計的な推測」が入る

順天堂大学藤田医科大学が、一般入試の数学Bに「統計的な推測」を追加します。新課程で数学Bの内容そのものが変わったことへの対応で、国公立でも北海道大学が同じ追加をしています。

とくに注意したいのが藤田医科大学です。一般入試だけでなく、年内入試の「ふじた未来入試」でも数学の範囲が広がります。こちらは「統計的な推測」に加えて数学Ⅲが追加されます。ふじた未来入試を受けるなら、夏までに数学Ⅲを終わらせておく必要があるということです。年内入試は「学力試験が軽い入口」だと思われがちですが、この変更はその逆を行っています。

2つ目|面接がMMIと集団討論に変わる

東京医科大学は、一般選抜と共通テスト利用選抜の第2次試験をMMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)に変えます。試験日は2027年2月13日または14日、配点40点は据え置きです。学校推薦型では2024年度からMMIを導入していたので、それが全区分に広がった形です。

MMIは、複数の小部屋を回りながら短い課題に答えていく面接方式です。志望動機を暗記していくタイプの練習だけでは対応できません。「その場で示された状況に、どう考えてどう答えるか」を問われます。

川崎医科大学は、総合型選抜(専願)の第2次試験に集団討論を追加しました(2026年11月14日)。こちらも1人で受け答えする練習だけでは足りません。

そして配点の変更が2つ。東京女子医科大学は一般選抜の第1次試験を数学100点・英語150点・理科150点(75点×2)・小論文=合計400点に組み替えました。理科は200点から150点に軽くなり、英語がいちばん重い科目になります。東邦大学は総合入試・同窓生子女入試の配点を公開し、出願書類40点・基礎学力試験60点(60分→70分)・適性試験30点・面接50点=180点としました。出願書類が全体の22%を占めるので、書類の作り込みがそのまま点になります。

 

出願資格が変わった4校|獨協医科は30歳未満から25歳以下へ

見落とすと出願そのものができなくなるのが、この出願資格の変更です。

大学(区分) 2026年度 2027年度
獨協医科

総合型選抜

入学年度の4月1日現在で30歳未満・条件4項目 25歳以下・条件6項目(教育・研究機関での研究経験を追加)
東邦

同窓生子女/推薦(千葉県・新潟県地域枠)

卒業年の下限なし 高等学校等を2022年3月以降に卒業した者
東京女子医科

学校推薦型(一般推薦)

全体の学習成績の状況 4.1以上 4.0以上
大阪医科薬科

学校推薦型(指定校制・公募制)

英語資格・検定試験の従来基準 2026年11月1日時点で基準を満たすスコア(2年以内・有効期限内)

獨協医科大学の総合型選抜は、年齢の条件が「入学する年度の4月1日現在で30歳未満」から「25歳以下」に変わりました。条件も4項目から6項目に増え、「教育・研究機関などの施設において、文理・専攻を問わず研究経験を有し、本学を第一志望として入学を志す者」が加わっています。26歳以上の再受験生は、この枠では出願できなくなります

東邦大学は、同窓生子女入試と推薦入試(公募制・千葉県地域枠・新潟県地域枠)の出願要件に「2022年3月以降に卒業した者」という卒業年の下限が入りました。これまで下限は無かったので、2021年3月以前の卒業者は出願できなくなります

逆に緩んだのが東京女子医科大学で、学校推薦型(一般推薦)の評定平均が4.1以上から4.0以上になりました。0.1の差ですが、推薦は出願できるかどうかがすべてなので、対象は確実に広がります。

大阪医科薬科大学は学校推薦型(指定校制・公募制)の英語資格・検定試験の基準を変更しました。2026年11月1日時点で基準を満たすスコアが必要で、しかも2年以内に受験したものに限られます。推薦を狙うなら、英語資格の受験計画を前倒しする必要があります

 

太宰府アカデミーの視点|この21校をどう使うか

観点を3つ挙げます。

1. 併願プランは「2月1日〜4日をどう割るか」から先に決める

2027年度は、この4日間に31校中18校が集中します。去年までのように「1月に何校か受けて感触を掴んでから2月を決める」という組み立てが成り立ちません。先に2月1〜4日の4日間で受ける大学を決めて、そこから逆算するほうが破綻しにくいと思います。そのうえで、11月の年内入試と共通テスト利用をどう挟むかを考える順番です。

2. 年内入試は「入りやすい入口」ではない

一般の席が年内に移ったと聞くと、年内入試のほうが通りやすくなったように見えます。ただ、データを見る限りではそう単純ではありません。藤田医科大学のふじた未来入試は数学Ⅲが範囲に入り、川崎医科大学の総合型は集団討論が追加され、獨協医科大学の総合型は年齢の上限が5歳下がりました枠は広がっているが、通る条件も上がっている——これが2027年度の年内入試の実像です。受けると決めたら、一般選抜と同じ密度で準備するつもりで臨んでください。

3. 同じ大学の資料でも、いちばん新しいものを見る

これは調べていて痛感したことです。東京医科大学の面接方式は、入試概要(2026年6月23日公開)では「個人面接(40点)」のままで、変更点のお知らせとプレスリリース(2026年8月3日)でMMIと書かれています。同じ大学の公式資料どうしが食い違っていて、片方は更新されていません。大学のサイトを見るときは、入試概要だけでなく「お知らせ」「変更点」まで開く——手間ですが、ここを飛ばすと2027年度は間違えます。

 

よくある質問

Q. 学費が変わった大学はありますか

A. 東京女子医科大学が2027年度から下がります。入学金200万円→160万円、授業料280万円→250万円(年)に改定され、6年間の総額は3,914万円になりました。減額は6年で220万円で、在学生も対象です。他サイトで「4,534万円」「4,621万円」という数字を見かけますが、これは2020年に大学が発表した額(施設設備費・年200万円を6年間ぶん取る前提)です。その後に第5〜6年ぶん400万円が対象から外れ、今回の減額220万円が入って3,914万円になっています。

Q. 変更が無かった11校は、去年と同じでいいですか

A. 科目・配点についてはそう考えて構いません。とくに慶應義塾大学は、大学公式の「入試の変更点」で2027年度以降の対象が経済学部・総合政策学部・環境情報学部のみとなっており、医学部の変更予告は2029年度(一般選抜の数学の出題範囲)です。産業医科大学も同じで、医学部の変更は令和10年度(2028年度)から(総合型選抜の廃止・一般選抜Aを約60→約65名・Bを5→10名以内)。ただし、募集人員は学生募集要項で確定するので、出願前にもう一度だけ確認してください。

Q. 防衛医科大学校はどうなりますか

A. 2026年8月31日時点で、令和9年度入校(第54期)の受験要項に前年からの変更は記載されていません。募集人員だけが「決定次第、自衛官募集ホームページ等でお知らせします」となっています(令和8年度は約85名)。日程は受付が2026年7月1日〜10月8日(締切日必着)、第1次試験が10月24日、第2次試験が12月16〜18日、最終合格発表が2027年1月29日です。出願先は最寄りの自衛隊地方協力本部で、学校では受け付けていません。ここは間違えやすいので注意してください。

 

まとめ

2027年度の私立医学部の変更点を、5つに絞ります。

  • 変わるのは32校中21校・40件。国公立(50校中19校)の倍近い割合で動いています
  • 1月に一次を行う私立は9校→4校。愛知医科(1/20→2/9)と岩手医科(1/21→2/3)が大きく動き、2月1〜4日に31校中18校が集中します
  • 一般選抜の席が年内入試へ移りました。東京女子医科は一般 約72→約50名、東京医科は70→65名。逆に東海の「展学のすすめ」は2027年度が最後の募集です
  • 対策が変わるのは8つ。順天堂・藤田医科の「統計的な推測」(藤田医科は年内入試に数学Ⅲも)、東京医科のMMI、川崎医科の集団討論、東京女子医科の理科200→150点
  • 出願資格が変わったのは4校。獨協医科の総合型は30歳未満→25歳以下、東邦は「2022年3月以降に卒業した者」。出願そのものができなくなる変更なので最初に確認してください

そして、いま数字が確定していないものが9件あります。

大学 何が決まっていないか いつ決まるか
近畿大学 医学部の募集人員(推薦30・一般前期A 50・地域枠12) 令和9年度入学試験要項(2026年9月中旬)
藤田医科大学 愛知県地域枠 8名以内 2027年度学生募集要項(2026年10月予定)
東京女子医科大学 一般選抜の区分内に導入予定の地域枠(千葉県と協議中) 確定後に大学サイトで公表
川崎医科大学 静岡県・長崎県の地域枠(設置協議中) 学生募集要項
自治医科大学 入学定員(栃木県地域枠3名を含む23名の臨時定員増を申請中) 決定次第 大学サイトで公表
獨協医科大学 栃木県地域枠の人数(臨時定員増の認可申請予定) 学生募集要項
東北医科薬科大学 東北5県定着枠25名(入学者選抜ガイドが根拠) 医学部学生募集要項
防衛医科大学校 募集人員(令和8年度は約85名) 自衛官募集ホームページ
東海大学 「展学のすすめ」の最終募集 2027年度 入学試験要項

近畿大学は2026年9月中旬、藤田医科大学の地域枠は2026年10月予定です。志望校がこの表に入っている人は、その時期にもう一度だけ見に行ってください。

この記事を書いたのは、私立は「調べても出てこない」ことが多いからです。国公立は令和9年度入学者選抜要項という決まった形の資料が50校ぶん出るので、突き合わせれば分かります。でも私立は、募集要項の公表が7月から10月までばらけていて、変更点を1枚にまとめてくれている大学のほうが少ない。実際に今回も、東京女子医科大学の7項目の変更は募集要項の1ページ目にしか書かれていませんでしたし、藤田医科大学の「ふじた未来入試に数学Ⅲが入る」は入試制度のページの下のほうにありました。受験生が32校ぶんこれをやるのは無理だと思うので、代わりに調べました。

 

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本日の記事は以上です。

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当校は福岡県にある日本で唯一の全寮制医学部受験予備校です。

【当校の特徴】
定員30名|21年間の累計医学部医学科合格実績518名(のべ数)|田舎の全寮制|全国各地から入学(2026年度生は全国20の都道府県より入学)|異次元の生活サポート|食事が美味しい(土日祝日問わず3食提供)|講師との距離が近い|プロ講師の質問対応が充実|完全個別指導コースあり|選抜国公立コースあり|専用筋トレジムあり|同じ夢を持った仲間と1年間切磋琢磨し、医学部合格を目指す

【校風】アットホームな大家族予備校

◆筆者プロフィール

後藤 登(Goto Noboru)
仕事:総務・広報・完全個別指導コース担当
自己PR:高校・大学ボクシング部。釣りや登山が好き。新卒で当校に勤めて13年目。医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagram、Twitterを更新しています。4年前から完全個別指導コースのコース担当。

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TEL:092-918-0666
メール:office@dazaifu.academy
Twitter:twitter.com/dazaifu_academy

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