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大学病院の医師は忙しいのか?その実態について解説します!

2024年01月22日 更新

こんにちは、太宰府アカデミーで広報/完全個別指導コースを担当している後藤です。

医療の最前線で働く大学病院の医師は、診療業務だけでなく、その他にもさまざまな業務をこなしています。
大学病院の医師を目指している方の中には、大学病院で働くのは忙しいのではないかと思っている方も多いでしょう。

そこで今回は、大学病院と一般病院の違いを解説し、大学病院の医師の業務内容について紹介します。

大学病院と一般病院の違いとは?

1: 大学病院の役割

大学病院は、診療だけでなく、医師の教育や最新医療の研究も担っています。
これにより、最先端の医療を提供できる一方で、医師には高度な知識と技術が求められ、業務の幅が広がっています。
また、多岐にわたる診療科目があり、幅広い症例に対応するため、患者の数や質も多様です。

2: 大学病院と一般病院の違い

大学病院は大規模で、さまざまな診療科や医療設備が整っているため、他の病院では対応できない難治症例も扱います。
一方で、一般病院は地域に密着した医療を提供し、診療の範囲は大学病院に比べて限られています。
医師の数も大学病院ほど多くなく、診療に特化した体制となっているため、1人の医師が多岐にわたる業務をこなすことは少ないです。

3: 環境の違い

大学病院では、教育機関としての役割も大きく、医局制度や学会活動、臨床研究も重要視されています。
このため、診療業務以外に割かれる時間が多く、医師の負担は大きくなりがちです。
業務量が多い背景には、大学病院の特性が大きく関与しているため、これらを理解したうえで、自身の業務に対する効率化の取り組みが必要となります。

大学病院の医師は忙しい?業務内容について

1: 診療以外の業務

大学病院の医師は、診療以外にも多岐にわたる業務を抱えています。
診療科での患者対応以外に、学生への教育や研究活動、さらに病院運営に関連する業務も担うことが多くあります。
大学の職員として、試験監督や採点、大学会議への出席など、教育機関ならではの業務が加わり、診療に集中できる時間が限られる現状です。

2: 日常業務

大学病院で働く医師は、薬局に薬を取りに行ったり、検体を検査部に運ぶといった雑務に多くの時間を割かれることもあります。
これらは本来医療補助者が担う業務であるべきですが、人員不足のために医師が行うことが少なくありません。
これによって、本来の診療や研究に割ける時間が圧迫されるケースがしばしば発生します。

3: 書類作成

大学病院では、保険会社への書類作成や患者の食事オーダー変更、学会運営の準備など、多くの事務的業務も医師の肩にかかってきます。
これにより、診療や教育に充てる時間がさらに減り、効率的に業務を進めるための手法を模索する必要性が強く感じられています。

大学病院の特徴について

以下に、大学病院の特徴を挙げるので目指している方はぜひ参考にしてください。

1: 雑用が多い

大学病院での業務には、多くの雑用が含まれています。
たとえば、採血スピッツへのラベル貼りや、他病院への紹介状のFAX送信、入院・退院計画書へのサイン取得など、医師の職務の一環として行う雑用が頻繁に発生します。
また、看護師が行うべき業務を医師が担当することもあります。

2: 「お伺い」を立てる必要がある

大学病院では専攻医が自分の判断だけで治療方針を決定することができず、必ず専門医に確認を取る必要があります。
たとえば、不整脈がある患者に対しては、不整脈専門医の意見を聞き、カテーテルの手術の場合はカテーテル専門医に相談するという具合です。
この手続きは専門的な知識が得られる一方で、時間がかかり、効率が悪いと感じることも少なくありません。

3: 引継ぎが大変

大学病院では、患者の重症度が高いため、外勤の日や長期不在時には引継ぎ作業が非常に重要でかつ複雑です。
持ち患者一人ひとりの情報を漏れなく他の医師に伝える責任があるため、負担が大きいと感じることがあります。

4: 患者の重症度が高い

大学病院は「最後の砦」としての役割を果たしているため、治療が難しい重症患者が多くなります。
心臓血管外科での大動脈解離の術後管理や、膠原病科での免疫抑制治療後に重症感染を併発したケースなど、珍しくて複雑な症例に対応することが多く、市中病院とは大きく異なる環境です。

5: 独自ルールが多い

大学病院では、独自の文化やルールが根強く存在しています。
たとえば、時間外勤務の申請に制限があったり、病棟ごとに異なる薬剤の使用方法があるなど、柔軟な対応が求められる一方で、変化が遅く、古いルールが温存されやすい環境です。このため、下っ端の医師にとっては不満がたまることもあるでしょう。

まとめ

大学病院の医師が直面する業務は、診療にとどまらず教育や研究、事務作業まで多岐にわたります。
まずは、大学病院と一般病院の違いを理解し、大学病院特有の環境があることを理解することが大切です。
そのうえで、大学病院を目指して努力される方は、まずは大学医学部に合格できるように頑張りましょう。