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医学部入試英作文のコツ②「例題+類題」添削も無料です〈連載記事〉

2021年10月12日 更新

こんにちは、福岡の医学部予備校で英語科講師をしている小手川です。

今回はシリーズ第二回目ですが、今後も週一で更新していきたいと思っています。まずは、先週出題しておいた類題を解説したいと思います。答案のメールは今のところ受け取っていませんので、太宰府アカデミーの生徒の解答例を使いながら解説します。

 

 

英作類題①

まずは先週の記事で出した類題を解説していきます。

次の日本語を英訳してください。

「最新の技術を使っても、その手術は6時間はかかりますよ。」

 

◆ 生徒解答例(E. S. くん)

If you take the latest technique, the surgery will take you six months.

 

techniqueには確かに「技術」という意味がありますが、どちらかというと「技法」や「技巧」という意味合いの語です。「最新の技術」が科学的な技術ならばtechnologyを使うべきでしょう。しかし、「手術」は読んで字のごとく、技法や技巧的な側面もあるし、時間を短縮する技術ということを考えると、techniqueもなかなかいいなと思います。

 

takeも「選択する」という意味があるのでいいでしょう。the latestは非常に的確な表現です。the newestを使っている生徒もいました。「最先端技術」ならばleading-edge technologyという言い方もあります。

 

主節の「手術」はsurgeryでもoperationでもOKです。takeは「~を要する」という意味で正しく用いられています。

 

ただ「6時間」をどう解釈するかです。「少なくとも6時間」と解釈すれば、at least six hoursにするべきです。more than six hoursと書いた生徒が数名いましたが、more than~はその数字を含みませんので、厳密にいうと、正しい表現とは言えません。しかし、大学入試英作文の採点は、減点法でなく、主旨が伝わるかどうかという点が重視されるのが普通だということを考慮すると許容範囲だと言えます。

 

よって、E.S.くんの答案は満点です。

さらに、以上のことを取り入れて講師解答例をお示しすると…

 

◆ 講師解答例

・If you take the latest technique, the surgery will take at least six hours.

・Even if you use leading-edge technologies, it will take you at least six hours to finish the operation.

 

ちなみに、「~としても」という譲歩的な意味を出すために必ずしもevenを使う必要はありません。ifだけで大丈夫です。

 

それでは、今日の例題に取り組みましょう。

 

英作例題②

次の日本語を英訳してください。

 

「私たちは年をとればとるほど、動きが緩慢になります。」

 

「~すればするほど…」からすぐに思いつく(思いついてほしい)表現は、「The+比較級, the+比較級」という構文です。この構文の特徴は倒置構文だということです。ですから正確に言うと「The+比較級+S+V+…, the+比較級+S+V+…」ということになります。

 

「年をとる」はget older、「緩慢になる」はbecome slowerと言えますが、これらのolderやslowerにtheをつけて前に出すというわけです。

 

また、「The+比較級, the+比較級」の構文は多くの場合、「~するにつれて…」と考えて「As S+V+比較級, S+V+比較級」に書き換えることもできます。

 

これらのことを考慮に入れて解答例をお示しすると…

 

◆ 解答例

・The older we get, the slower our motion becomes.

・As we get older, our motion becomes slower.

 

becomeに三単現のsをつけるのを忘れないようにしましょう。三単現のsを自然につけららるようになるかどうかは、英語総合力のバロメーターとも言えるものです。そのためにもたくさん英作文の演習をすることをお勧めします。少しずつですが、基本的なミスが少なくなることをお約束します。

 

それでは、今週の類題を出題します。

 

英作類題②

次の日本語を英訳しなさい。

 

「医療技術が進歩すればするほど、私たちの寿命が延びるとは限らない。」

 

辞書やネット検索を利用せずに、できる限り自分の知識のみを使って解くことをオススメします。なぜなら、受験中を想定して自分であれこれ日本語を解釈しながら英文を考えることが英作力を伸ばすうえで最も大切なことだからです。

 

どなたでも無料で添削させていただきます。皆さんの解答例(答案)をぜひメールでお送りください。例題も私の解答例以外になにかアイデアがあれば、ドシドシお送りください。次回は、皆さんの解答例を使いながら解説させていただきます。

小手川巧光(Yoshiteru Kotegawa)
アドレス:office@dazaifu.academy

 

皆さんの英語記述力向上に少しでも貢献出来たらと思います。よろしくお願いします。

太宰府アカデミー
英語講師・オンラインコース長
小手川 巧光


◆太宰府アカデミーの自己PR

本校は福岡にある全寮制の医学部予備校です。1年間、約30名の生徒たちが切磋琢磨し、医学部の合格を勝ち取ります。
おかげさまで創設から17年目となり、これまで医学科に360名以上の合格者を輩出しました。そんな卒業生たちが大学を卒業し、医師・歯科医師・薬剤師・獣医師となり、現在の日本の医療を支えてくれています。

◆筆者プロフィール

小手川 巧光(Kotegawa Yoshiteru)/仕事:総務と英語講師/好きな言葉:最後まで残るのは愛です(聖書)/大好物:白米/趣味:山歩きしながら小説を聴く/取組中:ブログ執筆。このブログだけでなく、趣味や研究テーマ「時間と文学」などについてもブログを立ち上げたい/自己PR:毎日生徒たちの「合格したい」という切実な思いに接しながらとても充実した日々を過ごしています。どうしたら少しでも効果的に生徒の学力を上げられるかをいつも考えいます。

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