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2023全医学部偏差値予想ランキング/共通テストボーダー

2022年12月25日 更新

こんにちは、福岡の医学部予備校で総務/広報を担当している後藤です。

今回の記事では、

− 私立国公立医学部の偏差値や共通テストの合格ボーダーは?

− 2023年度入試で難化・易化しそうな医学部は?

− 医学部の偏差値推移を知りたい

と気になっている受験生に向けて記事を書いていきます。

昨年版の記事は約15万人に読んでいただいた人気記事です。

では、さっそく気合いを入れて書いていきます( •ω•ฅ)

 

 

国公立医学部偏差値・共通テストボーダーランキング予想(2023)

ランキング表は、河合塾さんの「2023年度 入試難易予想ランキング表」を元に作成しました。
この表は、国公立医学部の一般前期試験のランキング表です。
ここでいうボーダーとは、記載されている数値であった場合に合格する確率は50%という意味です。

2023 国公立医学部 共通テストボーダー 偏差値ランキング 推移

2022年度の大学入学共通テストでは、5科目(数学ⅠA、化学、生物、生物基礎、日本史B)で過去最低点を記録し、共通テストのボーダーが大幅に引き下げとなりました。2021年度では理系型5教科7科目合計で530.09(58.9%)でしたが、2022年度では479.87(53.3%)5.6%減少し、合計点でもダントツ過去最低点です。

2022 共通テスト 難易度 難化 比較

今年の7月に文部科学省の末松大臣氏は、共通テストについて「教科内容について全体的にはおおむね適切な試験だったと評価されているが、『数学I』『数学I・数学A』においては時間配分、計算量の多さについて課題がみられた」と発言しており、数学の難易度は少し緩和されそうです。

しかし、共通テストの作題努力得点は5割で、旧センター試験6割なので、河合塾の2023年度予想を見ても分かる通り、全体的には2022年度とあまり変わらない難易度のテストとなるのではないでしょうか。

 

【2023年度】国公立医学部の偏差値が難化・易化しそうな大学は?

共通テストのボーダーが2点以上あがると予想されている大学は14校あります。しかし、前述した通り数学難易度緩和の影響があるで、ここでは2次試験偏差値を基準に見ていきます。

2次試験偏差値難化が予想される大学:神戸大学・東北大学・熊本大学・香川大学・山形大学・浜松医科大学

2次試験偏差値易化が予想される大学:なし

2022年度、熊本大学の2次偏差値が下がっている原因は、推薦選抜の定員埋まらず、その定員分が一般前期に補填されたからです。推薦定員と合格者は次の通りです。一般推薦5名▶︎合格5名、地域枠8名▶︎合格1名、熊本みらい医療枠10名▶︎0名 で、23名ある推薦定員枠はたった6名しか埋まりませんでした。なぜなら、熊大の推薦は例年、共テの「%」で足切りを決めていたからです。一般は80%、地域枠は78%で足切りだったので、歴史的に難化した共テでほとんどの受験生が足切りとなり、その定員分(17名)が一般定員に補填され、比較的に入学しやすくなったということになります。

弘前大学の2021〜2022年度偏差値が記入されていないのは、2021年度より2次試験の通常学力試験を廃止し、英語メインの「総合問題」になったため?しかし、2023予想には入っていますね。目安ということでしょうか。

 

私立医学部偏差値ランキング 最新予想+50年推移(2023)【一般選抜】

2023 私立医学部 偏差値ランキング 予想 昔の医学部偏差値 推移

 

上記の表(1985年以前)で偏差値50以下の大学があるのは理由があります。それは1969年の全医学部(47大学)の入学定員は4,040名でしたが、10年後には医学部が32大学増え入学定員が8,260名と倍以上増えたことが要因です。

 

私立医学部偏差値の難化・易化しそうな大学とは?

難化が予想される大学:東海大学、関西医科大学、金沢医科大学、兵庫医科大学、近畿大学、大阪医科大学

易化が予想される大学:東京女子医科大学

難化が予想される関西医科大学では、昨年度時点で既に67.5となっていることに加え、来年度の学費670万円引き下げ(2,770▶︎2,100万円)となるので、個人的には70.0以上となると予想しています。私立医学部では、 国際医療(1,850万)、順天堂(2,080万)に次ぐ第3位です。
対する大阪医科大学でも学費300万円引き下げ3,141▶︎2,841万円)と、大阪の私立医学部(近畿大学、兵庫医科大学を含む)全てが難化する予想となっています。

金沢医科大学では1次試験入試日が2日間になったため、より偏差値の高い受験生が入学したと思われます。

入学しやすくなった大学は、2021年度に学費を大幅値上げ(1,230万円)した東京女子医科大学です。女子医の一般入試の志願者推移(過去4年間)を見てみると激減しています。 「2019年度:1,661名」→「2020年度:1,390名」→「2021年度:913名」「2022年度:681名 ※1次倍率約1.8倍」さすがに私立医学部の一般受験者としては少ないので、2023年度入試では少し受験者は増えるのではないでしょうか。

しかし「受験者が減少すれば、偏差値が下がる」と言うわけでも無いようです。例えば、東海大学の一般選抜志願者は「2019年度:4961人」➡︎「2020年度:3659人」➡︎「2021年度:3286人」➡︎「2022年度:2331人」と4年前の半数以下となり、激減しているにも関わらず、上記の河合塾さんの2022年度の東海大学偏差値は前年度より2.5ポイント上昇し、偏差値67.5となっています。志願者の激減が要因なのかはわかりませんが、2023年度入試の試験範囲から数Ⅲが無くなりましたね。これは余談です。

 

 

【地域枠選抜・共通テスト利用】私立医学部偏差値ランキング(6年分)

2022年度 医学部医学科 地域枠 共通テスト 偏差値ランキング 推移

 

そもそも医学部の地域枠とは?

地域枠とは、医師不足が深刻な地域において、原則卒業後規定の年数(約9年)県や大学から指定された地域で働くことを出願条件にしている入試制度のことです。

例をあげると、東北医科薬科大学(A方式)では、

『あなたの代わりに宮城県から修学資金(学費)3000万円をお支払いします。でも、大学卒業後は宮崎県知事の指定する医師が不足している地域で10年ほど働いてください。その代わり、10年間働いてくれたら学費3000万円の返済はしなくていいですよ。』ということになります。

東北医科薬科大学 地域枠 返還免除

※画像出典:東北医科薬科大学公式HPより

各地域枠によって、「修学資金の金額」や「返還免除条件」は異なります。修学資金の支援がない地域枠は、基本的に一般選抜より地域枠の方が入学しやすくなっています。

しかし、修学資金の金額によっては地域枠の方が合格が難しい場合があります。例えば、先ほど例に挙げた東北医大はほとんどの学費を県が負担するため、一般入試(偏差値65)より、地域枠(偏差値67.5)の方が難しいです。

このように地域枠といってもさまざまなので、地域枠選抜を検討している方は各大学の募集要項を詳しくチェックしてみてください。

 

なぜ全統模試(河合塾)の偏差値を基準にするのか

本記事では、全統模試(河合塾さん)の偏差値を基準にランキング表を作成しています。なぜ、全統模試の偏差値を基準にするかというと、①受験者数が多い(30~40万人) ②塾・予備校が多く受験 この2つから、信頼性の高い模試と考えているからです。しかし、2.5刻みの偏差値表記を1刻みにしていただけると個人的には嬉しいです。。。

◆ 全国模試比較表

模試 河合模試 駿台模試 進研模試
難易度 普通 やや難 易しい
受験者数 30万〜40万人 2万〜4万人 40万人弱
受験者層 受験生全般 難関大志望者 受験をしない学生も受験
判定の信頼性 △(厳しめ) △(あまめ)

 

さいごに

今回は、全医学部の偏差値や共通テストをランキング形式でまとめてみました。少しはお役に立てたでしょうか?

つい最近のニュースで「少子化が深刻化し、全大学の約47%が定員割れ」という記事を見ました。大学進学希望者を入学定員総数が上回る実質的な「大学全入時代」が数年後必ずやってきます。増えすぎた大学定員の影響もあり、昨今では大学統合・合併ラッシュが続いています。それが今の大学受験業界の現状です。

しかし、こんなご時世にも関わらず医学部人気は衰えず、相変わらず入学することは非常に困難です。

さらに医学部は国際標準の新カリキュラムとなり、臨床実習が膨大に増え、その影響により進級難易度が上がっています。つまり、今後の医学部は「入る」だけ出なく「出る」のもさらに難しくなっていきます。アカデミーの卒業生から聞いた情報では、金沢医科大学では4年生で受験する予定だったCBT本試(※)が3年生で受験することになって、その影響で前倒しのテストラッシュに襲われているそうです。

※CBTとは、学科における医師の仮免許試験

受験勉強は挫折と苦難の連続かもしれませんが、“人生の大切な時に努力できる人間になる”ことはとても大切なことだと僕は思います。受験生の皆さんが1年でも早く合格できることをより祈っています。

では、本日の記事は以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

 

 

 

総務/広報 後藤 登

 


◆太宰府アカデミーの自己PR

本校は福岡にある全寮制の医学部予備校です。1年間、約30名の生徒たちが切磋琢磨し、医学部の合格を勝ち取ります。当校に入学される約3〜4割の生徒さんは、九州以外からご入学されます。「地元のしがらみに捉われたくない」「環境を変えたい」と、勉強に専念したい受験生たちが多く集まります。
おかげさまで創設から18年目となり、これまで医学科に404名以上の合格者を輩出しました。そんな卒業生たちが大学を卒業し、医師・歯科医師・薬剤師・獣医師となり、現在の日本の医療を支えてくれています。

◆筆者プロフィール

後藤 登(Goto Noboru)/仕事:総務と広報/自己PR:高校大学ボクシング部。新卒で当校に勤めて10年目。毎日医学部受験の情報を調べて、ブログやInstagramTwitterを更新しています。生徒たちのおかげで仕事はやりがいの塊です。医学部受験のご相談は下記にてお待ちしています。

◆連絡先

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